![家の売却でやってはいけないことは?売却前~中~後[全21選]](https://realestate-talkbar.jp/wp-content/uploads/2025/07/i0399.jpg)
「家を売りたいけど失敗が怖い」
「何をやってはいけないのかわからない」
「悪徳業者に騙されないか心配で…」
このような不安を抱えている方は非常に多く、初めての不動産売却では当然の心配といえます。
しかし、家の売却でやってはいけないことを知らずに進めてしまうと、数百万円単位の損失を被るリスクや悪質な業者に騙される危険性があることも事実です。
大切な資産である家を安全かつ有利な条件で売却するためには、事前に失敗パターンを把握しておくことが重要になります。
そこでこの記事では、不動産×住宅業界のプロが『家の売却でやってはいけないことは?売却前~中~後[全21選]』と題して徹底解説します。
最後まで読めば、売却で起こりがちな失敗を回避し、満足のいく条件での売却を実現できるようになります。
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)

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不動産×住宅業界18年。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。ブログ116万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
[売却前]家の売却でやってはいけないこと8選

家の売却で失敗しないためには、売却を開始する前の準備段階が最も重要になります。
多くの方が知らずにやってしまいがちな失敗パターンを把握しておくことで、数百万円単位の損失を避けることが期待できます。
- 事前に売却相場を調べず進めてしまう
- 1社だけの査定結果を信じてしまう
- 清掃や不用品処分をしないまま売り出す
- 急いでないのに買取を選択してしまう
- 売却理由を細かく話しすぎてしまう
- 住宅ローン残債を確認せずに売り出す
- リフォームや修繕を過度にやってしまう
- 具体的な諸費用の確認を怠ってしまう
やってはいけないことが
こんなにあるんですね
1.事前に売却相場を調べず進めてしまう
家の売却でやってはいけないことの筆頭は、事前に相場を調べずに売却活動を始めてしまうことです。
なぜなら、相場を知らないまま進めると、不動産会社の言い値をそのまま信じてしまい、本来の価値より安く売却してしまう可能性が高いからです。
たとえば、実際の相場が3,500万円の物件を、相場を知らないがゆえに3,000万円で売却してしまうケースは決して珍しくありません。
相場を事前に調べる方法には、以下のようなものがあります。
- 近隣の売却事例をインターネットで検索する
- 不動産情報サイトで類似物件の価格を確認する
- 国土交通省の「不動産情報ライブラリ」を活用する
- 固定資産税評価額から相場を推測する
相場を知ることが
売却成功の第一歩じゃ!
相場を知っておけば、不動産会社の査定額が適正かどうかを判断できるようになります。
売却で後悔しないためにも、必ず事前の相場調査から始めましょう。
2.1社だけの査定結果を信じてしまう
家の売却において、1社だけの査定結果を信じて売却を進めてしまうのは非常に危険です。
不動産会社によって査定額に数百万円の差が出ることは珍しくなく、1社だけでは本当の市場価値を把握できません。
実際に、同じ物件でも不動産会社Aでは3,200万円、不動産会社Bでは3,800万円という査定結果が出るケースもあります。
複数社に査定を依頼するべき理由は以下の通りです。
- 査定額の妥当性を比較検討できる
- 悪質な不動産会社を見分けられる
- 売却戦略やサービス内容を比較できる
- 営業担当者との相性を確認できる
1社だけで決めるのは
リスクが高すぎますね
なぜ複数社なのかというと、各社が持つ顧客層や得意エリア、販売戦略が異なるため、同じ物件でも評価や売却アプローチが変わってくるからです。
一般的には3~5社程度の査定を比較することで、適正な相場感を掴むことができます。
複数社の意見を聞いて
冷静に判断するのじゃ!
3.清掃や不用品処分をしないまま売り出す
家の売却でやってはいけないことの1つが、清掃や不用品処分を怠ったまま売り出してしまうことです。
内覧時の第一印象は売却価格に大きく影響するため、汚れた状態や物が散乱した状態では買主に良い印象を与えられません。
実際に、清掃が行き届いていない物件は、本来の価値より100万~200万円安く売却されるケースが多く見られます。
売り出し前に行うべき準備作業は以下の通りです。
- 各部屋の徹底的な掃除と整理整頓
- 不用品や私物の処分・撤去
- 窓ガラスや照明器具の清拭
- 水回りの特別清掃とカビ対策
- においの除去と換気対策
きれいな状態で見せることが
大切なんですね
特に水回りの清潔感は買主の購入意欲に直結するため、プロのハウスクリーニングを利用することも検討する価値があります。
清掃にかかる費用は数万~十数万円程度ですが、それ以上の価格アップ効果が期待できる場合が多いです。
4.急いでないのに買取を選択してしまう
家の売却で損をしてしまう代表的なパターンが、急ぐ必要がないのに買取を選択してしまうことです。
買取は確かに早期現金化のメリットがありますが、仲介による売却と比べて売却価格が2~3割程度低くなる傾向があります。
たとえば、仲介なら3,500万円で売却できる物件でも、買取だと2,500万~2,800万円程度になってしまうケースが一般的です。
買取と仲介の特徴を比較すると以下のようになります。
| 買取 | 仲介 | |
|---|---|---|
| 売却期間 | 1~2カ月 | 3~6カ月 |
| 売却価格 | 相場の70~80% | 相場に近い価格 |
| 仲介手数料 | 不要 | 必要(売却価格×3%+6万円) |
| 内覧対応 | 不要 | 必要 |
急いでないなら
仲介のほうがお得ですね
買取を選ぶべきケースは、転勤や相続などでどうしても早期売却が必要な場合に限られます。
時間に余裕があるなら、まずは仲介での売却を検討することをおすすめします。
焦らずに最適な方法を
選ぶことが大切じゃぞ!
5.売却理由を細かく話しすぎてしまう
家の売却において、売却理由を細かく話しすぎてしまうのは値下げ交渉の材料を与えてしまうリスクがあります。
なぜなら、経済的な事情や急ぎの理由を知られると、買主から足元を見られて交渉で不利になる可能性が高いからです。
実際に「ローンの支払いが厳しくて」「転勤で急いでいて」といった理由を詳しく話したことで、大幅な値下げ交渉をされるケースは珍しくありません。
売却理由の伝え方は以下のように工夫しましょう。
- 「住み替えのため」といった簡潔な表現にとどめる
- 経済的な事情は詳しく説明しない
- 急いでいることを強調しすぎない
- ポジティブな理由があれば簡潔に伝える
理由の伝え方も
戦略が必要なんですね
一方で、買主が納得できる程度の説明は必要なため、簡潔かつ自然な理由を準備しておくことが重要です。
たとえば「家族構成の変化に伴う住み替え」「より利便性の良い場所への引っ越し」といった理由なら、買主も納得しやすく交渉で不利になりにくいです。
6.住宅ローン残債を確認せずに売り出す
家の売却でやってはいけないことの1つが、住宅ローン残債を正確に確認せずに売却活動を始めてしまうことです。
売却価格がローン残債を下回る場合、不足分を現金で補う必要があるため、事前の確認は絶対に欠かせません。
実際に、売却直前になって残債が予想より多く、売却を断念せざるを得ないケースも発生しています。
住宅ローン残債の確認で注意すべきポイントは以下の通りです。
- 正確な残債額を金融機関で確認する
- 繰り上げ返済手数料の有無を調べる
- 抵当権抹消にかかる費用を把握する
- 売却時期と返済スケジュールを照合する
残債の確認を忘れると
大変なことになりそうです
また、売却価格がローン残債を下回る「オーバーローン」の状態でも、任意売却という方法で売却できる場合があります。
事前の確認で
トラブルを防ぐのじゃ!
金融機関との調整が必要になるため、オーバーローンが判明した場合は早めに専門家に相談することをおすすめします。
7.リフォームや修繕を過度にやってしまう
家の売却前に、過度なリフォームや修繕をやってしまうのは費用対効果の面で失敗につながりやすいです。
なぜなら、リフォーム費用を売却価格に上乗せできるケースは少なく、投資した金額を回収できない場合が多いからです。
たとえば、500万円かけてキッチンを全面リフォームしても、売却価格が200万~300万円程度しか上がらないケースは珍しくありません。
売却前の修繕で避けるべきことは以下の通りです。
- 高額な設備の全面交換
- 買主の好みが分かれるデザイン変更
- 構造に関わる大規模な工事
- 必要以上のグレードアップ
一方で、最低限やっておくべき修繕もあります。
- 雨漏りや水漏れなどの機能的な不具合
- 壁紙の大きな破れや汚れの補修
- ドアや窓の開閉不良の修理
- 電気設備の安全性に関わる問題
最低限の修繕にとどめる
のがポイントですね
買主が購入後に自分好みにリフォームしたいと考える場合も多いため、過度な修繕は避けて現状のまま売り出すほうが良い場合もあります。
費用対効果を考えて
判断することじゃ!
8.具体的な諸費用の確認を怠ってしまう
家の売却でやってはいけないことの最後は、売却にかかる諸費用の確認を怠ってしまうことです。
売却価格がそのまま手元に残ると思っていると、実際の受取額とのギャップに驚くことになります。
一般的に、売却価格の5~10%程度の諸費用がかかるため、3,000万円で売却した場合は150万~300万円程度の費用を見込んでおく必要があります。
売却時にかかる主な諸費用は以下の通りです。
| 費用項目 | 目安金額 |
|---|---|
| 仲介手数料 | 売却価格×3%+6万円(税別) |
| 印紙税 | 1万~6万円(売却価格により変動) |
| 抵当権抹消費用 | 2万~5万円 |
| 測量&境界確定費用 | 20万~60万円(必要な場合) |
| 譲渡所得税 | 利益×20%または39% |
思ったより費用が
かかるんですね
特に譲渡所得税は、売却益が出た場合にかかる税金で、所有期間が5年を超えるかどうかで税率が大きく変わります。
事前に税理士や不動産会社に相談して、正確な諸費用を把握しておくことで、売却後の資金計画も立てやすくなります。
最後まで気を抜かずに
確認することじゃぞ!
以上、家の売却前にやってはいけないこと8つを詳しく解説しました。
これらのポイントを押さえておけば、売却で大きな失敗を避けることが期待できます。
[売却中]家の売却でやってはいけないこと9選

売却活動が始まってからも、やってはいけないことは数多く存在します。
この段階での失敗は、売却期間の長期化や大幅な値下げにつながりやすく、結果的に売主にとって不利な条件での売却になってしまう可能性があります。
- 相場より高い価格でずっとねばってしまう
- 内覧時に家族全員が在宅してしまう
- 土日祝に家を不在にしてしまう
- 買主の質問に曖昧な回答をしてしまう
- 買い手に直接営業をかけてしまう
- 値下げ交渉に一切応じようとしない
- 契約条件を確認せずサインしてしまう
- 不動産会社任せにしすぎてしまう
- 家の欠陥や不具合を隠してしまう
売却中も気をつけることが
たくさんあるんですね
1.相場より高い価格でずっとねばってしまう
家の売却でやってはいけないことの代表例が、相場より高い価格設定のままずっとねばり続けてしまうことです。
なぜなら、市場価格とかけ離れた物件は買主の検討対象から外れやすく、結果的に売却期間が長期化してしまうからです。
実際に、相場より500万円高く設定した物件が1年間売れずに、最終的に相場より200万円安く売却されるケースも珍しくありません。
価格設定で注意すべき点は以下の通りです。
- 相場より20%以上高い価格での長期間維持
- 市場の反応を無視した価格設定の継続
- 感情的な理由による価格へのこだわり
- 競合物件との価格比較を怠ること
高すぎる価格だと
誰も見てくれませんね
一般的に、売り出しから3カ月以内に内覧申し込みが少ない場合は、価格見直しを検討するタイミングといえます。
市場の声に耳を傾けることが
大切じゃぞ!
適正価格での早期売却のほうが、結果的に手取り額が多くなる場合が多いです。
2.内覧時に家族全員が在宅してしまう
内覧時に家族全員が在宅してしまうのは、買主にプレッシャーを与えて購入意欲を削ぐ可能性があります。
買主は自分たちが住むイメージを膨らませたいのに、売主家族がいると遠慮してしまい、じっくりと物件を見学できません。
特に小さなお子さんがいる場合、騒がしくなって内覧に集中できないケースもよく見られます。
内覧時の対応で避けるべき行動は以下の通りです。
- 家族全員が室内に残っていること
- 売主が買主にべったりと付き添うこと
- 内覧中に生活音を立てること
- 買主の会話を聞き耳を立てること
理想的な内覧時の対応方法をご紹介します。
- 可能な限り外出して不在にする
- やむを得ず在宅する場合は1人だけにする
- 買主との距離を適切に保つ
- 質問があれば簡潔に答える
買主さんの気持ちを
考えることが大切ですね
買主が自由に物件を見学できる環境を作ることで、購入検討の確率が高まります。
相手の立場に立って
考えることじゃ!
3.土日祝に家を不在にしてしまう
家の売却において、土日祝日に家を不在にしてしまうのは大きな機会損失につながります。
なぜなら、多くの買主候補は平日働いているため、土日祝日に内覧を希望するケースが圧倒的に多いからです。
実際に、土日の内覧対応ができない物件は、売却期間が平均で2~3カ月長くなる傾向があります。
内覧対応で重要なポイントは以下の通りです。
| 曜日・時間帯 | 内覧希望の多さ | 対応の重要度 |
|---|---|---|
| 土曜日 | 非常に多い | 最重要 |
| 日曜日 | 非常に多い | 最重要 |
| 祝日 | 多い | 重要 |
| 平日夕方 | やや多い | やや重要 |
| 平日昼間 | 少ない | 普通 |
土日に見学したい人が
多いのは当然ですね
どうしても外せない予定がある場合は、事前に不動産会社と調整して代替日を提案することが大切です。
柔軟な内覧対応ができることで、より多くの買主候補にアプローチできるようになります。
4.買主の質問に曖昧な回答をしてしまう
内覧時や交渉時に買主の質問に曖昧な回答をしてしまうと、不信感を抱かれて購入を見送られるリスクがあります。
買主は大きな買い物をするため、物件について詳しく知りたいと考えており、曖昧な回答は不安材料になってしまいます。
特に、設備の不具合や近隣環境について「よくわからない」「たぶん大丈夫」といった回答は避けるべきです。
質問対応で避けるべき回答例は以下の通りです。
- 「よくわからない」「記憶にない」
- 「たぶん大丈夫だと思います」
- 「気にしたことがない」
- 「不動産会社に聞いてください」
適切な質問対応の方法をご紹介します。
- 事前に想定される質問の回答を準備する
- わからないことは「確認してお答えします」と伝える
- 正確な情報を簡潔に説明する
- 必要に応じて資料や書類を用意する
事前の準備が
大切なんですね
正直で誠実な対応が、買主との信頼関係構築につながります。
準備万端で臨むことが
成功の秘訣じゃ!
5.買い手に直接営業をかけてしまう
内覧時に売主が買主に直接営業をかけてしまうのは逆効果になることが多いです。
なぜなら、売主からの積極的なアピールは買主にプレッシャーを与え、冷静な判断を妨げてしまう可能性があるからです。
実際に「この物件は絶対にお得です」「他にも検討している方がいます」といった営業トークが、買主の購入意欲を削いでしまうケースがあります。
売主が避けるべき営業行為は以下の通りです。
- 物件の良さを過度にアピールすること
- 他の検討者がいると急かすこと
- 値下げできないと強調すること
- 即決を迫るような発言をすること
売主さんが営業すると
逆に怪しまれそうです
内覧時の売主の適切な対応は以下のようになります。
- 質問には誠実に答える
- 物件の良さは自然に伝える
- 買主のペースを尊重する
- 営業は不動産会社に任せる
売主の役割は情報提供に徹し、営業活動は専門家に任せることが成功の秘訣です。
6.値下げ交渉に一切応じようとしない
買主からの値下げ交渉に一切応じようとしない頑固な姿勢は、売却機会を逃す原因になります。
なぜなら、不動産売買では値下げ交渉が一般的であり、ある程度の柔軟性がないと買主が離れてしまうからです。
特に、市場に長期間出ている物件では、買主も値下げ余地があると期待して交渉してくるケースが多いです。
値下げ交渉への対応で注意すべき点は以下の通りです。
| 対応方法 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 一切応じない | 売却価格を維持できる | 買主が離れるリスクが高い |
| 全て受け入れる | 早期売却しやすい | 大幅な値下げになりがち |
| 条件付きで応じる | 双方が納得しやすい | 交渉が複雑になる場合がある |
柔軟な対応が
必要なんですね
売却価格の下限を事前に決めておき、その範囲内での交渉に応じることが現実的な対応といえます。
事前の準備と柔軟性が
大切じゃぞ!
7.契約条件を確認せずサインしてしまう
売買契約書に契約条件を十分確認せずにサインしてしまうのは非常に危険です。
なぜなら、契約書の内容は後から変更が困難で、不利な条件が含まれていても取り消すことができないからです。
実際に、引き渡し時期や瑕疵担保責任について十分理解せずに契約し、後でトラブルになるケースも発生しています。
契約前に必ず確認すべき項目は以下の通りです。
- 売却価格と支払い条件
- 引き渡し時期と現状回復の範囲
- 瑕疵担保責任の期間と内容
- 契約解除の条件と違約金
- 付帯設備の取り扱い
契約書って
こんなに複雑なんですね
不明な点がある場合は、契約前に不動産会社や司法書士に詳しく説明を求めることが重要です。
契約は慎重に
進めることじゃ!
8.不動産会社任せにしすぎてしまう
売却活動を不動産会社に完全に任せきりにしてしまうのは、売主として無責任な対応といえます。
なぜなら、売却の成否は売主の協力姿勢も大きく影響するため、受け身すぎると良い結果につながりにくいからです。
実際に、売主が無関心だと不動産会社のモチベーションも下がり、積極的な販売活動が期待できなくなります。
売主が関与すべき活動は以下の通りです。
- 販売活動の進捗を定期的に確認する
- 内覧対応に積極的に協力する
- 市場の反応を分析して戦略を見直す
- 必要に応じて価格調整を検討する
売主も積極的に
関わることが大切ですね
不動産会社と二人三脚で進めることで、より良い売却結果が期待できます。
また、複数社に査定を依頼した経験があれば、各社の対応を比較して最適なパートナーを選ぶことも可能です。
9.家の欠陥や不具合を隠してしまう
家の売却において最もやってはいけないことの1つが、物件の欠陥や不具合を意図的に隠してしまうことです。
なぜなら、瑕疵の隠蔽は契約違反に該当し、売却後に損害賠償を請求される可能性があるからです。
実際に、雨漏りやシロアリ被害を隠して売却し、数百万円の損害賠償を求められるケースも発生しています。
必ず告知すべき不具合の例は以下の通りです。
- 雨漏りや水漏れの履歴
- シロアリ被害や腐朽の状況
- 近隣とのトラブルや騒音問題
- 設備の故障や不具合
- 過去の大規模修繕履歴
隠すのは絶対に
ダメですね!
正直な告知をした場合の対応方法をご紹介します。
- 修繕済みの場合は工事内容を説明する
- 未修繕の場合は修繕予定や費用を提示する
- 専門業者の診断書があれば提出する
- 価格に反映させて納得してもらう
誠実な対応が信頼関係を築き、結果的にスムーズな売却につながります。
正直が一番の
近道じゃぞ!
以上、家の売却中にやってはいけないこと9つを詳しく紹介しました。
これらの注意点を意識することで、売却活動をより効果的に進めることができます。
[売却後]家の売却でやってはいけないこと4選

家の売却が無事に完了しても、やってはいけないことが残っています。
売却後の手続きや対応を怠ると、税務上の問題や将来的なトラブルに発展する可能性があります。
- 翌年の確定申告を忘れてしまう
- 売却代金を計画せずに使ってしまう
- 各種名義変更を放置してしまう
- 売却に関する書類を処分してしまう
売却後も気をつけることが
あるんですね
1.翌年の確定申告を忘れてしまう
家の売却でやってはいけないことで最も重要なのが、翌年の確定申告を忘れてしまうことです。
なぜなら、不動産売却による譲渡所得は確定申告の対象となり、申告を怠ると無申告加算税や延滞税が課される可能性があるからです。
実際に、売却益が出ているにも関わらず確定申告を忘れ、後から追徴課税を受けるケースが毎年多数発生しています。
確定申告が必要になるケースは以下の通りです。
| 売却結果 | 確定申告の必要性 | 主な理由 |
|---|---|---|
| 売却益が出た場合 | 必要 | 譲渡所得税の納税 |
| 売却損が出た場合 | 任意(推奨) | 損益通算による税額軽減 |
| 特例を適用する場合 | 必要 | 3,000万円控除等の適用 |
確定申告って
難しそうです
確定申告で準備すべき書類は以下のようになります。
- 売買契約書と重要事項説明書
- 仲介手数料や諸費用の領収書
- 購入時の契約書と領収書
- リフォーム費用の領収書
- 固定資産税の納税通知書
確定申告の期限は売却した翌年の3月15日までなので、早めの準備が重要です。
期限を忘れずに
準備することじゃ!
不安な場合は税理士に相談することで、適切な申告と節税対策が期待できます。
2.売却代金を計画せずに使ってしまう
家の売却後に売却代金を計画性なく使ってしまうのは将来的なリスクとなります。
なぜなら、売却代金の中には税金の支払いや住み替え費用など、必要な支出が含まれているからです。
実際に、売却代金を全て使ってしまい、確定申告時の税金支払いで困るケースや、住み替え先の頭金が不足するケースがあります。
売却代金の使途で注意すべき点は以下の通りです。
- 税金の支払い分を考慮せずに全額使用
- 住み替え費用を見積もらずに消費
- 緊急時の備えを残さずに支出
- 投資や事業への無計画な投入
計画的に使わないと
大変なことになりますね
売却代金の適切な管理方法をご紹介します。
- 税金支払い分を別口座で管理する
- 住み替え費用を事前に試算する
- 生活費の3~6カ月分を緊急資金として確保する
- 残りの資金で将来計画を立てる
売却代金の用途を明確にして、計画的な資金管理を心がけましょう。
お金の管理は
慎重にするのじゃ!
3.各種名義変更を放置してしまう
家の売却後に各種名義変更手続きを放置してしまうと、様々なトラブルの原因になります。
なぜなら、名義変更を怠ると旧住所宛の重要書類が届かなくなったり、サービスの利用に支障が出たりするからです。
特に、金融機関や保険会社への住所変更を忘れると、重要な通知が届かずに契約に影響が出る可能性があります。
売却後に必要な名義変更手続きは以下の通りです。
| 変更先 | 手続き内容 | 期限 |
|---|---|---|
| 住民票 | 転出・転入届 | 引っ越し前後14日以内 |
| 銀行・証券会社 | 住所変更届 | 速やかに |
| 保険会社 | 住所変更・解約手続き | 速やかに |
| クレジットカード | 住所変更届 | 速やかに |
| 年金事務所 | 住所変更届 | 速やかに |
変更手続きって
こんなにたくさんあるんですね
手続きを効率的に進めるためのポイントは以下のようになります。
- 変更が必要な機関をリストアップする
- オンラインで変更できるものは活用する
- 郵送手続きは早めに投函する
- 重要度の高いものから優先的に処理する
名義変更の漏れがないよう、チェックリストを作成して確実に進めることが大切です。
4.売却に関する書類を処分してしまう
家の売却において最後にやってはいけないことが、売却に関する重要書類を処分してしまうことです。
なぜなら、これらの書類は確定申告や将来的なトラブル対応で必要になる可能性があるからです。
実際に、数年後に税務調査が入った際に必要書類がなく、追加の税金を支払うことになったケースもあります。
処分してはいけない重要書類は以下の通りです。
- 売買契約書と重要事項説明書
- 仲介手数料や諸費用の領収書
- 購入時の契約書と関連書類
- リフォーム工事の契約書と領収書
- 確定申告書の控えと添付書類
重要な書類を捨てちゃ
ダメなんですね
書類の適切な保管方法をご紹介します。
- 原本はファイルに整理して保管する
- デジタル化してバックアップを作成する
- 保管場所を家族にも共有する
- 最低でも7年間は保管を継続する
書類の保管は将来の安心につながる重要な作業といえます。
大切な書類は
しっかり保管するのじゃ!
特に、複数社から査定を受けた場合の各種書類も、将来の参考資料として保管しておくと役立つ場合があります。
以上、家の売却後にやってはいけないこと4つについて詳しく説明しました。
売却完了後も最後まで気を抜かずに、適切な手続きと管理を心がけることで安心できる売却となります。
危険!家の売却で最もやってはいけないことは?

家の売却でやってはいけないことの中でも、最も避けるべきなのが1社だけの査定結果を信じて売却を進めてしまうことです。
なぜなら、不動産会社によって査定額に300~500万円の差が生じることは珍しくなく、1社だけでは適正な価格判断ができないからです。
実際に多くの売主が経験している失敗パターンを知ることで、あなたも同じような損失を避けることが期待できます。
1社だけだと何が
問題なんでしょうか
1社だけの査定結果を信じて失敗するケース3つ
1社だけの査定に依存することで起こる失敗は、主に以下の3つのパターンに分類されます。
どのケースも売主にとって大きな損失となるため、事前に理解しておくことが重要です。
- 相場より数百万円安く売却してしまうケース
- 悪質な不動産会社に騙されてしまうケース
- 売却活動が長期化して売れないケース
1社だけって
こんなにリスクがあるんですね
相場より数百万円安く売却してしまうケース
家の売却において最も多い失敗が、1社の査定額をそのまま信じて相場より大幅に安く売却してしまうことです。
なぜなら、不動産会社によって得意エリアや顧客層が異なるため、同じ物件でも評価額に大きな差が生まれるからです。
実際のケースとして、以下のような査定額の違いが発生しています。
| 不動産会社 | 査定額 | 差額 |
|---|---|---|
| A社(地元密着型) | 3,200万円 | 基準 |
| B社(大手チェーン) | 3,650万円 | +450万円 |
| C社(投資物件専門) | 3,100万円 | -100万円 |
| D社(リノベ再販) | 3,750万円 | +550万円 |
こんなに差が出るなんて
驚きですね…汗
この例では、A社だけの査定を信じて売却した場合、最大で550万円もの損失につながる可能性があります。
複数社に査定を依頼することで、このような大きな損失を避けることが期待できます。
査定額の差を知ることが
何より大切じゃ!
悪質な不動産会社に騙されてしまうケース
1社だけの査定に頼ると、悪質な不動産会社の不正な手口に気づかずに騙されてしまうリスクがあります。
なぜなら、比較対象がないため、その会社の対応や条件が適切かどうかを判断できないからです。
悪質な不動産会社がよく使う手口は以下のようなものです。
- 相場より明らかに高い査定額で契約を取り、後で大幅値下げを要求する
- 専任媒介契約を結んだ後、積極的な販売活動を行わない
- 両手仲介を狙って、買主候補の情報を隠す
- 不必要な諸費用を請求して利益を上乗せする
そんな悪質な会社が
あるんですね!
複数社と接することで見えてくる違いは以下の通りです。
- 査定根拠の説明の丁寧さ
- 販売戦略の具体性と実現可能性
- 担当者の知識レベルと対応姿勢
- 仲介手数料やサービス内容の透明性
複数社を比較することで、信頼できる不動産会社を見極めることができます。
売却活動が長期化して売れないケース
1社だけに任せることで、その会社の販売力や戦略が不適切でも気づかずに売却が長期化するケースがあります。
なぜなら、他社の販売手法や実績と比較できないため、現在の活動が適切かどうかを判断できないからです。
実際に、以下のような理由で売却が長期化するケースが見られます。
- その会社の顧客層と物件のターゲットが合わない
- 広告戦略や媒体選択が不適切
- 価格設定のアドバイスが的確でない
- 内覧対応や営業活動に問題がある
会社選びって
本当に重要なんですね
複数社に査定を依頼することで得られるメリットは以下のようになります。
- 各社の販売実績と得意分野を比較できる
- 具体的な販売戦略の提案を聞き比べられる
- 担当者の能力と相性を確認できる
- サービス内容と仲介手数料を比較検討できる
売却期間の短縮と適正価格での売却を実現するためにも「複数社での比較」は必須といえます。
比較検討が成功への
近道じゃぞ!
複数社査定で失敗を防ぐ正しいアプローチ
家の売却でやってはいけないことを避けるためには、複数社に査定を依頼して比較検討することが最も重要な対策になります。
なぜ複数社なのかというと、各社が持つ顧客ネットワーク、販売戦略、得意エリアが大きく異なるため、1社だけでは物件の真の価値を正確に把握できないからです。
適切な査定依頼の進め方は以下のようになります。
- 最低でも3~5社の不動産会社に査定を依頼する
- 大手と地元密着型をバランスよく組み合わせる
- 査定額だけでなく根拠と戦略も詳しく聞く
- 担当者の対応や知識レベルもチェックする
3~5社くらいが
ちょうど良いんですね
査定依頼時に確認すべきポイントを表にまとめました。
| 確認項目 | チェックポイント |
|---|---|
| 査定根拠 | 類似物件の事例や市場動向の説明があるか |
| 販売戦略 | 具体的で実現可能な提案があるか |
| 担当者 | 知識が豊富で信頼できる人柄か |
| 実績 | エリアでの成約実績や平均売却期間 |
| サービス | 仲介手数料やサポート内容の詳細 |
また、査定を受ける際の注意点もあります。
- 明らかに高すぎる査定額には注意する
- 根拠の説明がない査定結果は信用しない
- 即決を迫る営業手法に惑わされない
- 契約を急がせる会社は避ける
慎重に比較することが
大切ですね
複数社の査定結果を比較することで、適正価格での売却と信頼できるパートナー選びが可能になります。
急がば回れということじゃ!
しっかり比較するのじゃぞ!
以上、家の売却で最もやってはいけないこととその対策について詳しく解説しました。
1社だけの査定に頼ることの危険性を理解し、複数社での比較検討を行うことで、満足のいく売却結果を目指すことができます。
まとめ:NG行動を理解して家の売却を賢く進めよう

今回の不動産とーくは『家の売却でやってはいけないことは?売却前~中~後[全21選]』と題して、下記の項目を解説しました。
- [売却前]家の売却でやってはいけないこと8選
- [売却中]家の売却でやってはいけないこと9選
- [売却後]家の売却でやってはいけないこと4選
- 危険!家の売却で最もやってはいけないことは?
疑問は解決できたかの~?
家の売却への不安は
少し和らいだじゃろうか?
家の売却成功への第一歩は「やってはいけないこと」を知ること
家の売却でやってはいけないことを21項目にわたって詳しく解説してきましたが、最も重要なポイントは事前の準備と正しい知識を身につけることです。
特に、売却前の段階では1社だけの査定結果を信じてしまうことが最大のリスクとなります。
1社だけだと数百万円も
損する可能性があるんですね
複数社に査定を依頼することで、適正な相場感を把握し、信頼できる不動産会社を見つけることが期待できます。
売却中は買主との関係性を意識した対応が重要で、内覧時の配慮や誠実な情報提供が成功の鍵を握ります。
買主さんの立場に立って
考えることが大切ですね
そして売却後も、確定申告や各種手続きを怠らずに最後まで責任を持って完了させることが大切です。
知識を武器にして安心できる売却を実現しよう
初めての家の売却は確かに不安が多いものですが、今回解説したNG行動を避けることで、大きな失敗やトラブルを防ぐことができます。
最初は不安だったけど
少し自信がつきました
家は人生最大の資産の1つです。
だからこそ、感情的な判断ではなく、冷静で計画的なアプローチが成功への近道となります。
知識があれば
恐れることはないぞ!
特に以下の3つのポイントは必ず覚えておいてください。
- 複数社の査定で適正価格を把握する
- 売却理由や期限に応じた戦略を立てる
- 信頼できる不動産会社とパートナーシップを築く
これらを意識することで、満足のいく条件での売却が期待できます。
この3つのポイントを
しっかり覚えておきます
あなたの家の売却が成功することを心から願っています。
みんなで賢い売却を
目指していこうぞ!
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
この記事で得た知識を活かして、ぜひ安心で賢い家の売却を実現してください。
以上『家の売却でやってはいけないことは?売却前~中~後[全21選]』でした。









