一生賃貸は賢い?安易な選択が招く末路…ずっと賃貸は老後に後悔?
「やっぱり一生賃貸の方が賢いの?」

あなたも一生賃貸という選択を考えていますか?

これだけは最初に断言しますが、一生賃貸の選択は全ての人にとって最善の選択ではありません。

この記事では、不動産・住宅業界18年のプロが『一生賃貸は賢い?安易な選択が招く末路…ずっと賃貸は老後に後悔?』と題して徹底解説します。

記事を読めば、一生賃貸の選択があなた自身にとって賢い選択なのか、それともリスクが高いのか、判断する1つの知識が得られるはずです。

この記事を執筆した専門家
西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)
西田 喜宣|クラウドハーツ・リアルエステート代表
不動産×住宅業界18年。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。ブログ116万PV超。Xフォロワー3,000人超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
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一生賃貸は賢い?「3つ」の総合判断による

あなたにとって一生賃貸が賢いかどうかは、結論から言うと、

  • 住む地域
  • 住まいへの価値観
  • 将来の市場動向

これら3つの総合判断によります。

判断要素①
住む地域

『住む地域』は、一生賃貸が賢いかどうかを判断する重要な要素です。

レオ教授レオ教授

住む地域によって家賃は大幅に変わるからじゃ

一生賃貸は、生きている限り家賃を支払うことになります。

医療技術の発達等により、人生100年時代と言われる現代。
今35歳としても、あと65年生きる可能性は大です。

仮に、あと65年支払う計算で、都市部の家賃と地方の家賃の総支払額を比較すると、

  • 都市部
    →家賃18万円×12ヶ月×65年=1億4,040万円
  • 地方
    →家賃9万円×12ヶ月×65年=7,020万円

あくまで参考家賃ですが、おおよそ2倍ぐらい差が出ることはよくあります。

カエデ

長い目線で考えることが大事ね

あなたが住みたい地域の購入相場と将来的に売却した場合の資産価値。
それらと、生涯の家賃の総支払額を照らし合わせた上で、どちらが得かを1つの判断とするといいでしょう。

また、田舎に近い地方の場合は、一般的に購入需要が少なく将来は売りにくいので、住み替えのしやすさを考えれば、一生賃貸の方が良いと思います。

判断要素②
住まいへの価値観

『住まいへの価値観』は、一生賃貸が賢いかどうかを判断する重要な要素です。

レオ教授レオ教授

家族とどんな家で暮らしたいかじゃ

賃貸は、決められた間取りに住むことが前提。
原則リフォームはできないので、制限が厳しいです。

ケイスケ

あくまで他人のものですもんね

そのため、「いずれは家族の希望を盛り込んだ家に住みたい」など考えている場合、一生賃貸では障害になるでしょう。

一方、住まいへのこだわりがなく、自由なライフスタイルを優先するなどの人は、一生賃貸の方が適す人も多いです。

判断要素③
将来の市場動向

『将来の市場動向』は、一生賃貸が賢いかどうかを判断する重要な要素です。

ただし、将来の市場動向は正確に読むことができません。

そのため、

  • 一生賃貸であれば家賃の値上がりリスク
  • 一生持ち家であれば資産価値の下落リスクや住宅ローン金利の上昇リスク

など、地域の人気不人気なども考えて、一生賃貸or一生持ち家どちらのリスクが受け入れやすいかを判断の1つとすべきでしょう。


以上、一生賃貸が賢いかどうかを判断する3つの要素を解説しました。

  • 住む地域
  • 住まいへの価値観
  • 将来の市場動向

続いて、一生賃貸を選択する人が増えている理由を解説していきます。

一生賃貸を選択する人が増えている理由[4つ]

一生賃貸を選択する人が増えている理由は以下4つです。

現代社会のライフスタイルの変化と価値観などに密接に関連しています。

理由①
生活環境に合わせて簡単に引っ越しできる

『生活環境に合わせて簡単に引っ越しできる』は、一生賃貸を選択する人が増えている理由の1つです。

「自由なライフスタイルを送りたい」
「一定の場所に長期間縛られたくない」

などの価値観には、やはり賃貸を選ぶ方が賢くマッチしています。

例えば、転職や昇進による勤務地の変更、子供の成長に伴う学区の変更、趣味やライフスタイルの変化など、生活環境の変化に対応しやすいのが賃貸の大きなメリットですね。

理由②
数千万円の住宅ローンを背負いたくない

『数千万円の住宅ローンを背負いたくない』は、一生賃貸を選択する人が増えている理由の1つです。

持ち家を所有することは、一見すると安定した生活を送るための手段と思われがちですが、その裏には数千万円という多額の住宅ローンが待ち構えています。

レオ教授レオ教授

しかも35年の長期ローンが
一般的じゃからの~

購入時の収入、そして昇給の見通しは、大手企業でない限り不明確。

その不明確な状況で、経済的な負担だけでなく、精神的な負担も背負うのは現実的ではないと、一生賃貸派は考えているのでしょう。

ケイスケ

堅実で賢い判断ですね

理由③
定期的な修繕は原則賃貸オーナーに任せられる

『定期的な修繕は原則賃貸オーナーに任せられる』は、一生賃貸を選択する人が増えている理由の1つです。

賃貸の建物はオーナーや大家さんの所有だからです。

2023年7月に実施されたアットホーム株式会社の『一戸建て修繕』の実態調査によると、新築して平均38年間で332名がかけた修繕費の平均総額は「615.1万円」

ケイスケ

ローン支払いに加えて
修繕費はかなりきついね

定期的な修繕やメンテナンスの負担からの解放されることを理由に、一生賃貸を選択した人は多いでしょう。

理由④
将来の人口減少で家賃が安くなると予想

『将来の人口減少で家賃が安くなると予想』は、一生賃貸を選択する人が増えている理由の1つです。

日本の人口は減少傾向にあり、将来的に空き家や空室が増えて住宅需要が減少する可能性も高いからです。

レオ教授レオ教授

いずれは持ち家を買うつもりでも
焦って買わずに様子見な人もいるじゃろうな

カエデ

それは賢い判断ね

ただ、都市部に人口が集中することが予想されるため、都市部の家賃は上がり、地方の家賃は下がるという予想も濃厚です。


以上、一生賃貸を選択する人が増えている理由を解説しました。

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老後に後悔…
安易な一生賃貸の選択が招く末路とは?

安易な一生賃貸の選択が招く末路は「住宅難民になる可能性」です。

決めた賃貸物件に一生住んでいたい気持ちがある中で、建物の老朽化等が原因で急な退去を迫られることも少なくありません。

そうなれば、新たな賃貸物件を探すわけですが、多くのオーナーは高齢者に対して貸し出しをためらう傾向にあります。

  • 収入が年金のみによる家賃滞納リスク
  • 部屋の中で万一の事態が起こるリスク

などを恐れるからです。

その結果、住み替え先が見つからず、「住宅難民」になる末路が一生賃貸には考えられます。

仮に物件が見つかったとしても、希望に沿わない不利な条件で契約するしかないケースは多々あります。

レオ教授レオ教授

「こんな家に住みたくないのに…」と
後悔する人もやはり多いんじゃ

そのため、今ある価値観で安易に一生賃貸を決めるのではなく、自分の将来をしっかり見据えながら、長期的な視野で賢い選択をすることが大事。

また、一生賃貸を選んだとしても、置かれた状況や環境に合わせて、いつでも購入に転じる経済的な準備をしておくことも重要です。

まとめ

今回の不動産とーくは『一生賃貸は賢い?安易な選択が招く末路…ずっと賃貸は老後に後悔?』と題して、下記の項目を解説しました。

レオ教授レオ教授

参考になったかの~?

あなたにとって一生賃貸が賢いかどうかは、

  • 住む地域
  • 住まいへの価値観
  • 将来の市場動向

これら3つの総合判断によります。

くれぐれも、一生賃貸の選択は全ての人にとって最善の選択ではないため、自分の将来をしっかり見据えながら、長期的な計画の上で選択することが大事です。

この記事が、一生賃貸という選択を検討しているあなたの参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

以上『一生賃貸は賢い?安易な選択が招く末路…ずっと賃貸は老後に後悔?』でした。

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