「階段を上るのがきつくなってきた…」
「何歳まで階段を使えるのかしら…」
「このまま2階で寝続けて大丈夫かな…」
年を重ねるにつれて、階段の上り下りに不安を感じる瞬間が増えてきませんか。
2階建ての家に住む多くの人が同じ不安を抱えています。
夜間のトイレと重い洗濯物の移動は、年齢とともに大きな負担になっていきます。
しかし、階段を登れなくなる年齢は人によって大きく異なり、生活習慣や運動習慣、そして適切な対策によって大きく変わってきます。
早めの対策と準備があれば、長く安全に2階建ての家での暮らしを続けることができます。
そこでこの記事では、不動産×住宅業界18年のプロが『階段を登れなくなる年齢は?年齢別の特徴&検討すべき対策8つ』と題して徹底解説します。
最後まで読めば、年齢に応じた階段対策と、快適な2階建て生活を長く続けるための具体的な方法がわかります。
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)
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不動産×住宅業界18年。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。ブログ116万PV超。Xフォロワー3,000人超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
階段を登れなくなる年齢は?年齢別の特徴
一般的に、階段の上り下りに不安を感じ始めるのは60代後半からです。
- 50代:疲れやすさを感じ始める
- 60代:息切れが目立ち始める
- 70代:バランスの不安定さが増す
- 80代:転倒リスクが高まる
- 90代:自力での昇降が困難に
ただし、健康状態や生活習慣によって個人差が大きく、50代から困難を感じる人もいれば、80代でも元気に昇り降りする人もいます。
年代別に見ていくと、階段の昇降に関して以下のような特徴が見られます。
50代:疲れやすさを感じ始める
50代になると、それまで何気なく使っていた階段に、少しずつ変化を感じ始めます。
特に仕事で疲れて帰宅した後や、重い荷物を持っての昇降時に、以前より息が上がりやすくなったと感じる人が増えてきます。
最近、なんとなく
疲れやすいかも
これは加齢による筋力低下と心肺機能の衰えが始まっているサインです。
この時期から意識的に
運動を始めるのがおすすめじゃ!
特に夜間のトイレのために階段を使う機会が多い人は、この頃から少しずつ負担を感じ始めることがあります。
60代:息切れが目立ち始める
60代に入ると、階段昇降時の息切れがより顕著になってきます。
特に上りの際、3~4段上がっただけで呼吸が乱れるといった症状を感じる人が増えてきます。
洗濯物を持って
上がるのが大変に…
この年代では、膝や腰に違和感を覚える人も多く、特に下りの際に注意が必要です。
医療機関の統計によると、60代後半になると約4割の人が階段の昇り降りに何らかの不安を感じ始めるとされています。
70代:バランスの不安定さが増す
70代では、筋力の低下に加えて、バランス感覚の衰えが顕著になります。
特に下り階段での転倒リスクが高まるため、手すりの使用が必須となってきます。
手すりがないと
怖くて降りられない
この年代になると、約6割の人が日常的に階段の使用に不安を感じているというデータもあります。
また、関節の痛みを抱える人も増え、膝を曲げる動作がつらくなることで、階段の昇降がより困難になっていきます。
無理は絶対に
禁物じゃぞ!
80代:転倒リスクが高まる
80代では、それまでの年代に比べて、階段の昇降がより大きな課題となってきます。
8割以上の人が階段での転倒に不安を感じており、実際の転倒事故も最も多い年代です。
階段を見ただけで
不安になってきた…
この年代では、骨密度の低下も進み、転倒した際の骨折リスクも高まります。
さらに、視力や深度感の衰えにより、段差の認識が難しくなることも、転倒の大きな要因となっています。
段差がよく見えないから
ゆっくり降りないと
90代:自力での昇降が困難に
90代になると、多くの人が自力での階段昇降を断念せざるを得なくなります。
筋力やバランス感覚の著しい低下により、手すりがあっても安全な昇降が困難になってきます。
無理して使うのは
危険かもしれない
この年代では、介助者の支援や階段昇降機などの補助器具の使用が必要となるケースがほとんどです。
特に持病のある人や、過去に転倒経験のある人は、階段の使用を極力控えることが推奨されます。
以上、年代別の階段昇降の特徴について解説しました。
年齢に応じた
適切な対策が大切じゃ!
年齢とともに階段の昇降は確実に困難になっていきますが、早めの対策と適切な準備があれば、安全に階段を使い続けることができます。
それぞれの年代の特徴を理解し、自分の体力に合わせた対策を講じることで、2階建ての家での生活をより長く、より安全に続けることができるでしょう。
階段を登れなくなる前に検討すべき対策8つ
年齢とともに階段の昇降が難しくなることは避けられませんが、早めの対策と準備で、安全に階段を使い続けることができます。
- 階段の段差を低くリフォームする
- 階段の手すりを両側に設置する
- 階段の照明を明るく改善する
- 足腰強化の運動を毎日継続する
- 寝室を1階に移動する
- 滑り止めマットを使用する
- 階段昇降機の導入時期を見極める
- 平屋やマンションへ住み替える
それでは、具体的な対策方法を見ていきましょう。
対策1.階段の段差を低くリフォームする
高齢になって階段を登れなくなる主な原因の一つが、急な勾配と高い段差です。
標準的な階段の段差は18~20cmですが、これを16cm程度に低くすることで、昇降時の負担を大きく軽減できます。
段差が低いと
だいぶ楽になりそう
リフォームでは以下のポイントに注意が必要です:
- 段差を低くする分、階段の奥行きを広げる(踏み面を25cm以上に)
- 階段の勾配を緩やかにする(30度以下が理想的)
- 段数が増えても、一段一段の昇降が楽になることを優先する
建築基準法の範囲内で
できるだけ緩やかにするのじゃ!
対策2.階段の手すりを両側に設置する
年齢を重ねると、バランスを崩しやすくなるため、両側の手すりは転倒防止に大変効果的です。
片側だけより
両側あると安心!
効果的な手すりの設置方法は以下の通りです:
- 高さは75~85cm程度(体格に合わせて調整)
- 握りやすい太さ(直径3.2~3.8cm)を選ぶ
- 階段の始まりと終わりは30cm以上長めに設置
- 壁との距離は4~5cm空ける
対策3.階段の照明を明るく改善する
加齢による視力の低下で、段差が見えづらくなることも階段での転倒原因の一つです。
階段を明るく照らすことで、段差の視認性が高まり、安全性が大きく向上します。
夜間のトイレも
安心できそう!
照明改善のポイントは以下の通りです:
- 階段上部と下部の両方に照明を設置
- LED照明で明るさ150ルーメン以上を確保
- 人感センサー付き照明の導入で自動点灯
- 各段に足元灯を設置して段差を強調
暗さは事故の
原因になるぞ!
対策4.足腰強化の運動を毎日継続する
階段を安全に登れなくなることを防ぐためには、日々の運動が欠かせません。
10分程度の簡単な運動でも、継続することで足腰の筋力維持に大きな効果があります。
毎日続けられる
運動を見つけたい!
おすすめの運動メニューは以下の通りです:
- スクワット(椅子に座る要領で。5回×3セット)
- かかと上げ(手すりを持って。10回×3セット)
- その場足踏み(1分×3セット)
- 階段の昇り降り(手すりを使って、ゆっくり5往復)
無理のない範囲で
コツコツ続けるのじゃ!
対策5.寝室を1階に移動する
年齢とともに階段の昇降が負担になってきたら、早めに寝室を1階に移動することをお勧めします。
夜中のトイレが
心配だったんです
寝室の1階移動で検討すべきポイントは以下の通りです:
- 1階の適切な部屋の選定(日当たり、風通し、プライバシー)
- 寝室に必要な家具の移動計画
- 1階トイレまでの動線確保
- 冷暖房設備の確認と必要に応じた追加
夜間のトイレ利用時の階段事故が多いため、1階での就寝は大きな安心につながります。
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対策6.滑り止めマットを使用する
階段での転倒を防ぐ簡単な対策として、滑り止めマットの設置が効果的です。
特に木製やタイルの階段は滑りやすいため、各段にしっかりとした滑り止めを設置することが重要です。
これなら自分でも
すぐにできそう!
滑り止めマット選びのポイントは以下の通りです:
- 階段の素材に適した固定方法のものを選ぶ
- 端部がめくれにくい薄型タイプを使用
- 目立たない色で圧迫感を軽減
- 耐久性の高い素材を選択
定期的な点検も
忘れずにじゃ!
対策7.階段昇降機の導入時期を見極める
足腰の衰えが進み、階段の昇り降りが困難になってきた場合、階段昇降機の導入が有効な解決策となります。
工事の規模が
気になりますね
階段昇降機導入の検討ポイントは以下の通りです:
- 設置可能な階段幅の確認(最低80cm以上必要)
- 工事期間の確認(通常2~3日程度)
- レンタルか購入かの選択
- 導入費用の確認(補助金制度の利用も検討)
早めの情報収集が
大切じゃぞ!
対策8.平屋やマンションへ住み替える
様々な対策を講じても階段の使用に不安が残る場合は、思い切って住み替えを検討することも賢明な選択です。
将来のことを考えると
検討する価値はある
住み替え検討時のポイントは以下の通りです:
- 平屋建て:広い敷地が必要だが、段差の心配がない
- マンション:エレベーター利用で階段負担なし
- サービス付き高齢者向け住宅:安心のサポート体制
- 実家やお子様の近くへの引っ越し検討
階段を登れなくなってからでは、住み替えの決断や準備が困難になります。
住み替えを検討する際に「今の家がいくらで売れるのか?」を知りたい人は、人気の一括査定『スーモ売却 (無料)』が便利です。
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※査定後、売る・売らないは自由です
以上、階段対策の8つのポイントについて解説しました。
自分に合った対策を
見つけることが大切じゃ!
階段の昇降は年齢とともに確実に困難になっていきますが、適切な時期に適切な対策を講じることで、快適な住まいでの暮らしを長く続けることができます。
これらの対策は、一度に全てを実施する必要はありません。
まずは自分の体力や生活スタイルに合わせて、できることから少しずつ始めていきましょう。
まとめ:階段対策で安全な暮らしを守ろう
今回の不動産とーくは『階段を登れなくなる年齢は?年齢別の特徴&検討すべき対策8つ』と題して、下記の項目を解説しました。
- 階段を登れなくなる年齢は?年齢別の特徴
- 階段を登れなくなる前に検討すべき対策8つ
お役に立てたかの~?
年齢を重ねるにつれて階段の上り下りに不安を感じるのは自然なことです。
しかし、早めの対策と準備があれば、長く安全に2階での暮らしを続けることができます。
今回ご紹介した年代別の特徴を参考に、ご自身の状態をチェックしてみましょう。
両側の手すり設置や照明の改善など、比較的簡単にできる対策から始めると良いでしょう。
できることから
始めていくぞ!
また、毎日の運動習慣を続けることで、階段を安全に使える期間を延ばすことができます。
体力の低下を感じ始めたら、重大な事故を防ぐために、寝室の1階への移動や住み替えなども視野に入れて検討してみてください。
この記事が、皆さんの安全で快適な暮らしづくりのお役に立てば幸いです。
ご自身のペースで、無理のない対策を進めていってくださいね。
【2025年1月追記】
家が高く売れる時はいつ?
結論から言えば、
すでに家が高く売れる時はきています。
あなたは、近年の住宅価格が上昇していることをご存じですか?
直近の2024年12月27日、国土交通省が公表した日本全国の不動産価格指数によると、
- ・マンション(緑の線)
- 2013年1月頃から上昇し約2.07倍 ※2倍超え
- ・
- 2020年7月頃から上昇し約1.18倍
- ・住宅地(橙の線)
- 2020年7月頃から上昇し約1.17倍
例えば、2010年に3,500万円で売られていた同価値の物件が、それぞれ下記の価格で売買されているイメージです。
地域や購入時期によっては
予想以上に高値がつく
ことが多くなっています!
…がしかし、この好調相場もいつ下落するかわかりません。
仮に、日銀の金融引き締めなどが入ると、住宅ローン金利の上昇・株価下落の影響から、不動産価格もマイナスに転じることが考えられます。
「あの時に売っておけば…」と後悔しないためにも、早めに査定額を確認して、高値で売れるタイミングを逃さないことが大事です。
かんたんに査定額を確認するには?
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査定したからといって必ず売る必要はなく、気軽に使えるのも魅力の1つです。
まずは、好調相場の波に乗って「今いくらで売れるのか?」を知ることから始めてみて下さいね。
以上『階段を登れなくなる年齢は?年齢別の特徴&検討すべき対策8つ』でした。
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