「このまま払い続けられるのかな」
「もし払えなくなったらどうなる?」
住宅ローンの支払いがきついと感じながら、誰にも打ち明けられずにいる方は本当に多いです。
引き落とし日の前に口座残高を確認してほっとする、ボーナス払いの月が来るたびに気が重くなる。
そんな毎日を送っているのは、決してあなただけではありません。
ただ、住宅ローンには少し怖い性質があります。返済が止まってしまうと、その後は話し合いよりも金融機関の手続きが先に進んでいくという点です。
だからこそ、まだ払えている今のうちに知っておきたい情報があります。
この記事では、不動産×住宅業界のプロが『住宅ローン支払いがきつい…7人の体験談と今できる6つの対処法』と題して解説します。
同じ悩みを抱えた方が何を選び、その後どうなったのか。
読み終えたときには、漠然とした不安が、今日から動ける具体的な一歩に変わっているはずです。
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)

-
不動産×住宅業界20年以上。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。運営メディアは累計120万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士

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住宅ローンの支払いがきつい…このまま無理し続けて大丈夫?

住宅ローンの支払いがきついと感じているなら、その感覚を「気のせい」で片づけないほうがいいです。
私は業界歴20年以上で多くの相談を受けてきましたが、苦しさを我慢し続けた結果、選べる手段が限られた状態で相談に来る方もいます。
まだ返済できている今だからこそ、落ち着いて状況を整理する価値があります。
住宅ローンの返済がきついと感じ始めるのはどんな時なのか
返済がきついと感じ始めるきっかけは、大きな出来事だけではなく「じわじわ効いてくる小さな変化」が重なることもあります。
住宅ローンは30年、35年など長期間にわたって返済するケースも多く、借りた当時の家計と数年後の家計が同じとは限らないからです。
たとえば、残業代の減少、ボーナスの目減り、食費や光熱費の上昇、子どもの進学に伴う教育費の増加。
1つひとつの負担は小さくても、いくつか重なれば毎月の家計に余裕がなくなることがあります。
たしかに、借りたときは
余裕があったはずなんですよね
私が相談で確認していることの1つが、毎月の収入と支出の中で無理なく返済を続けられているかという点です。
次のようなサインが出ているなら、住宅ローンの返済が家計を圧迫していないか、一度確認したほうがいいでしょう。
- ボーナス払いを当てにしないと年間の収支が回らない
- 貯金を取り崩して返済することが増えてきた
- 固定資産税や火災保険など、まとまった支払いのある月が負担になっている
- 生活費の不足をクレジットカードの分割払いなどで補っている
- 教育費や車の買い替え用に貯めたお金に手をつけている
貯金の取り崩しやカード払いで一時的に乗り切れても、それが続けば家計の余力は少しずつ失われていきます。
複数当てはまる状態が続いているなら、家計の見直しを始めるサインだと受け止めたほうがいいでしょう。
プロ20年 滞納していなくても
苦しさを感じ始めた段階で
家計を確認しておきたいですね
住宅ローンがきついという感覚は、返済計画を見直すきっかけの1つだと考えてほしいです。
無理な返済を続けると暮らしと家計にどんな影響が出るのか
無理をして返済を続けると、住宅ローン以外の支出にしわ寄せが出ることがあります。
住宅ローンを優先するあまり、生活に必要なお金まで削ってしまう可能性があるからです。
具体的には、家計の状況によって次のような影響が考えられます。
| 削られやすいもの | あとから起きる可能性があること |
|---|---|
| 預貯金・生活防衛資金 | 急な出費への対応が難しくなり、借入に頼る可能性が高まる |
| 教育費・学資の積立 | 進学などのタイミングで必要な資金が不足する |
| 住まいの修繕費 | 必要な修繕を先送りすることで、建物の劣化が進むことがある |
| 保険・医療費 | 必要な保障の見直しや受診を先送りしてしまうことがある |
| 心の余裕 | お金に対する不安が日々の暮らしや家族関係に影響することがある |
お金だけじゃなく
気持ちまで削れていくのは
つらいですね…
中でも注意したいのは、必要な修繕を長期間先送りすると、建物の状態や売却時の評価に影響する可能性があるという点です。
中古住宅では立地や築年数だけでなく、建物の状態や維持管理、リフォームの状況なども評価材料になります。
家を守るために返済を優先した結果、その家での暮らしや建物の状態まで悪くしてしまっては本末転倒です。
住宅ローンは無理なく返済を続け、最終的に完済することが大切であって、毎月ひたすら耐えることが目的ではありません。
我慢を続けていれば自然に解決するとは限らない、という点は正直にお伝えしておきます。
まだ返済できている今のほうが選べる方法は多い
住宅ローンがきついと感じている段階と、実際に滞納が続いている段階では、検討できる対応が変わってきます。
返済を続けられているうちであれば、状況を整理しながら対応方法を比較しやすいからです。
たとえば、金融機関への返済相談や返済条件変更の可能性を確認したり、家計を見直したり、住み替えや自宅売却まで含めて今後の選択肢を比較したりできます。
金融機関や住宅ローンの種類、家計の状況によっては、返済期間の延長など返済方法の変更を相談できる場合もあります。
一方で滞納を放置すると、契約内容や滞納状況によっては一括返済を求められたり、その後の手続きが進んだりする可能性があるため、検討に使える時間や選択肢が狭まるおそれがあります。
プロ20年 返済が難しくなりそうなら
滞納する前の段階から
状況を整理しておくことが大切です
もちろん、私は「今すぐ売ったほうがいい」と決めつけるつもりはありません。
今の家に住み続けたいという気持ちは、とても自然なものだと思います。
できれば
家族の思い出がある家に
住み続けたいです
大切なのは、住み続ける道と手放す道を両方並べたうえで選ぶことです。
そのためにはまず、住宅ローンが払えなくなると実際に何が起きるのかを知っておく必要があります。
以上、住宅ローンの支払いがきついと感じたときに立ち止まって考えたいポイントを解説しました。
きついと感じ始めた今の段階だからこそ、家計の見直しや金融機関への相談など、滞納する前に検討できることがあります。
次からは、同じ悩みを抱えた方が実際にどう判断したのかを見ていきましょう。
【実録】住宅ローン支払いに悩んだ7人それぞれの決断とその後

住宅ローンの支払いがきつい状況に、たった1つの正解はありません。
ここで紹介するのは、返済が苦しくなった方が実際に選んだ決断と、その後どうなったかの記録です。
他の方がどう乗り越えたのか
そこが一番知りたいところです
家計の見直しで持ちこたえた方もいれば、金融機関に相談して毎月の返済額を下げた方、思い切って住み替えを選んだ方もいます。
反対に、決断を先送りしたことで選べる道が狭まったケースも隠さずお伝えします。
プロ20年 うまくいった話だけでは
判断の材料になりませんからね
老後の返済に不安を感じた体験談
定年後や年金生活に入ってからも返済が続く計画に不安を覚え、老後の家計を守るために動いた方々の体験談を紹介します。
完済予定年齢や年金見込み額、住み替え後の暮らしの変化を比べながら、自分の将来設計に近いケースを確認してみてください。
【老後不安】80歳まで住宅ローンきつい…払えないと感じ始めた方へ
再雇用による収入減や医療費・修繕費の重なりで、80歳まで住宅ローンがきついと感じ始めている方は少なくありません。
51歳で家を買い、定年後の家計悪化から売却を決断した林さんの体験談には、80歳まで住宅ローンを払えないと不安を抱える方が今すぐ確認すべき数字と行動のヒントが詰まっています。
「定年後もあと16年、返済が続く…」 「年金だけで払える気がまるでしない」 「老後破産だけは本当に避けたい…」 引き落とし日が近づくたび、通帳の残高をそっと確認する。そんな日々を送っている方は、あなただけではありません。 …
収入減少で返済が苦しくなった体験談
賞与カットや再雇用、共働きの変化などで世帯収入が下がり、毎月の返済が家計を圧迫していった経緯をまとめました。
収入がどのくらい減ったのか、どの時点で限界を感じたのかを知ることで、今の自分の状況を客観的に見つめ直せます。
【家計圧迫】収入減と教育費増で月々の返済が回らなくなった話
賞与の減額や教育費の増加が重なると、住宅ローン15万がきついと感じる家庭は決して珍しくありません。
賞与減と教育費増でローン返済に追われた石井さんが、査定と家族での話し合いを経て売却を決断した記録は、同じ悩みを抱える方が次の一歩を踏み出すための具体的なヒントになるはずです。
「住宅ローン15万円、毎月きつすぎる」 「貯蓄が減り続けているのに、誰にも言えない」 「売却って、逃げじゃないのか…と迷っている」 そんな気持ちを一人で抱えながら、それでも毎月の返済を続けている方は少なくありません。 購 …
【年収230万円減】残業・賞与カットで返済が回らなくなった半年間
勤務先の業績悪化で残業代やボーナスが激減すると、返済額は変わらないまま家計だけが赤字に転じていきます。
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【滞納前の決断】収入減で毎月10万円の赤字…限界5カ月前に動いた記録
残業代の減少や教育費の増加で家計が崩れ、住宅ローンが払えないかもしれないと感じたとき、多くの人は「そのうち戻る」と考えて動き出しが遅れます。
滞納する前に銀行へ相談し、残債3,400万円の自宅を3,880万円で売却して再出発したこの住宅ローンが払えない体験談は、家計の内訳から手元に残った金額まで数字で追える1記事です。
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無理な借り入れで後悔した体験談
購入時の借入額や返済計画に無理があり、「借りすぎた」と後悔しながら立て直しを図った方々の記録を紹介します。
借入額と収入のバランス、残債と査定額の関係など、後悔の原因を知ることで同じ失敗を避けるヒントが見つかります。
【オーバーローン】査定額が残債を下回り売却で不足金が出た話
年収に見合わない借入額や変動金利のリスクを軽視すると、無理な住宅ローンを組んだ方の末路として、査定額が残債を下回るオーバーローンに直面するケースがあります。
査定額が残債に届かず不足分を親族の援助で乗り越えた森岡さんの体験談は、滞納する前にどう動けば選択肢を狭めずに済むかを知りたい方にとって、大きなヒントになる1記事です。
「毎月の返済が苦しくて貯金が底をつきそう」 「金利が上がったら本当に払えなくなるかも」 「売りたくても残債のほうが多かったらどうしよう」 住宅ローンの返済に不安を感じながらも、誰にも相談できずに1人で抱え込んでいる方は少 …
【妻の退職】共働き前提が崩れ手取り3万円まで追い詰められた話
共働きを前提にフルローンを組んだ後、妻の妊娠・退職で世帯収入が一気に減ると、住宅ローン苦しい後悔ブログで語られるような綱渡りの家計に陥りがちです。
節約や借り換えを試みても限界を感じ、購入から3年で売却を決断した中村さんの体験談は、住宅ローン借りすぎ後悔ブログを探している方が今の状況を見つめ直すための、具体的な判断材料になる1記事です。
「住宅ローン返済が想像以上に苦しい…」 「このまま返済を続けられるのだろうか…」 「借りすぎて後悔しているのは自分だけ?」 毎月の返済日が近づくたびに不安が募り、家計のやりくりに追われる日々。 周囲には「順調です」と言い …
節約生活の限界を感じた体験談
節約や借り換えなど手を尽くしても家計が改善せず、我慢を続ける生活に区切りをつけた事例を集めました。
どこまで節約したのか、何が決定打になったのかを比べながら、気になる体験談から読み進めてみてください。
【修繕費300万円】借り換えも断念…将来の出費で売却を決めた話
物価高や妻の収入減が重なり、住宅ローンでギリギリの生活を送るうちに貯蓄が底をつく家庭は少なくありません。
借り換え費用すら用意できず、将来の修繕費300万円を前に売却を決断した筒井さんのブログは、同じように出口の見えない節約生活を続ける方にとって、次の一歩を考えるきっかけになる1記事です。
「毎月の返済でもう限界…」 「貯金もできず将来が不安」 住宅ローンの負担で、心も家計も余裕がなくなっている方は決して少なくありません。 憧れのマイホームを手に入れたはずなのに、毎日がお金の計算ばかりで心から笑える瞬間が減 …
以上、住宅ローンの支払いに悩んだ方々のリアルな体験談をまとめて紹介しました。
どこに査定を頼めばいいのか迷い、1社の金額だけで決めてしまう方は少なくありません。実際、3社以上に査定を出した612名の約75%が「最高値と最低値に100万円以上の差があった」と回答しています。複数社の比較に役立つプロ厳選の一括査定サイトを知りたい方は、下記の記事をご覧ください。
「不動産査定はどこに頼めばいいの?」 「1社だけでは損するって聞いたけど?」 「まだ売るか決めていない…査定していい?」 いざ売却を考え始めたけど、こうした不安を抱えていませんか? 結論、不動産査定で大切なのは、「どの1 …

この記事のほかにも、当サイトでは不動産の種類や売却理由ごとに数多くの体験談を公開しています。売却前の確認事項から査定・不動産会社選び・引き渡しまでの流れをまとめて知りたい方は、『不動産売却の完全ガイド|家・マンション・実家の体験談と成功のコツ・流れ』をあわせてご覧ください。
住宅ローンが払えないとどうなる?滞納前に知るべきリスクと注意点

住宅ローンを払えない状態が続くと、最終的には競売などで自宅が売却され、それでもローンが残れば返済義務が続く場合があります。
ただし、滞納から競売までの時期や手続きは、契約内容や金融機関、保証会社の有無などによって異なり、一律に決まっているわけではありません。
私が伝えたいのは、この流れを知っているかどうかで打てる手がまるで違うということです。
住宅ローンを滞納するとどんな順番で進んでいくのか
滞納後の具体的な時期や対応は、金融機関や契約内容によって異なります。
また、すべての住宅ローンに保証会社がついているわけではないため、保証会社による代位弁済が行われないケースもあります。
一般的には、次のような流れで手続きが進みます。
| 段階 | 起きること |
|---|---|
| 返済が遅れた直後 | 電話や書面などによる連絡・督促があり、契約に応じて遅延損害金が発生する |
| 延滞が長期化 | 返済状況が信用情報機関に登録され、長期延滞として扱われることがある |
| 期限の利益を喪失 | 分割返済を続ける権利を失い、ローン残額の一括返済を求められる場合がある |
| 保証会社による代位弁済 | 保証会社付きのローンでは、保証会社が金融機関へ返済し、その後は保証会社から請求を受ける場合がある |
| 競売の申立て | 債権者が裁判所へ競売を申し立てると、物件の調査や売却手続きが進む |
| 売却・引き渡し | 入札などを経て買受人が決まり、所有権が移転した後は自宅を明け渡す必要が生じる |
滞納が続くと
競売まで進むことが
あるんですね…
注意したいのは、延滞が長引くほど、返済条件の見直しだけでは解決しにくくなる可能性がある点です。
期限の利益を失ったり競売手続きが始まったりすると、選べる方法が限られてくることがあります。
逆にいえば、返済が苦しくなった段階で金融機関へ相談すれば、返済方法の変更などを検討できる可能性があります。
プロ20年 止まってしまう前の相談が
選択肢を残すうえで大切です
遅延損害金と一括請求で返済負担はどう変わるのか
滞納が続くと、通常の返済に加えて遅延損害金が発生する場合があります。
遅延損害金の利率や計算方法は住宅ローンの契約によって異なるため、契約書や金融機関の案内を確認することが大切です。
たとえば、一部の金融機関では、住宅ローンの遅延損害金を年14%としているケースもあります。
さらに重いのが一括請求です。
毎月の返済がきついと感じていたところに、期限の利益を失えば、残っている住宅ローンを一括で返済するよう求められる場合があります。
毎月が苦しいのに
一括なんて無理ですよ
また、遅延損害金がどの金額を基準に計算されるかは契約や状況によって異なるため、「必ずローン残高全体にかかる」とは限りません。
だからこそ、返済が難しくなった時点で契約内容を確認し、早めに金融機関へ相談することが重要です。
信用情報に記録されると暮らしにどんな影響が出るのか
長期の延滞などが信用情報に登録されると、新たなローンやクレジット契約の審査に影響する可能性があります。
金融機関やカード会社などが、審査の際に信用情報を確認することがあるからです。
具体的には、こうした影響が考えられます。
- クレジットカードの新規契約や更新が難しくなる場合がある
- 自動車ローンや教育ローンなどの審査に影響する場合がある
- スマートフォン本体の分割払いを利用できない場合がある
- 新たな借入れの保証人になる際の審査に影響する場合がある
- 信販系の保証会社などを利用する賃貸契約で審査に影響する場合がある
住み替えたくても
次の部屋の審査に影響するのは
困りますね…
注意したいのは、本人の信用情報が、家族の生活にも間接的に影響する可能性があることです。
たとえば本人名義で教育ローンなどを新たに借りようとしても、審査に影響する場合があります。
信用情報の登録期間は、信用情報機関や情報の種類によって異なります。全国銀行個人信用情報センターでは、ローンなどの返済状況や延滞・代位弁済といった取引情報について、契約期間中および契約終了日(完済していない場合は完済日)から5年を超えない期間としています。
そのため、延滞を解消すればすぐに影響がなくなるとは限りません。
住宅ローンが払えない状態は、住まいだけの問題では終わらないと知っておいてほしいです。
競売になると手元にお金が残りにくいのはなぜか
競売では、自分で売却時期や買主、売却条件を自由に決めることができません。
住宅金融支援機構も、任意売却は通常の不動産取引として売買されるため、一般的に競売より高値で売却できることが期待され、負債の縮減につながると案内しています。
ただし、「競売なら市場価格の何割になる」と一律に決まっているわけではありません。
物件の立地や状態、権利関係、入札状況などによって売却価格は大きく変わります。
そして、競売で得られた代金などを返済に充てても住宅ローンが残れば、自宅を失った後も残った債務の返済が必要になる場合があります。
家がなくなっても
返済が残ることが
あるんですね…
さらに、売却後もそのまま住み続けられるとは限りません。
買受人への所有権移転後、自主的に退去しなければ、買受人から不動産引渡命令を申し立てられる場合もあります。
プロ20年 競売は売却価格や時期を
自分で決めにくいのが
大きな負担になります
滞納する前にやってはいけない3つの行動
苦しいときほど、目の前の返済を乗り切ることだけを考えてしまいがちです。
私が相談の現場で「これは避けてほしい」と伝えているのが次の3つです。
- カードローンや消費者金融で返済資金を借りる:新たな返済負担が増え、家計がさらに苦しくなるおそれがあります
- 金融機関からの連絡を無視する:返済方法について相談できる機会を逃し、状況が進んでしまうおそれがあります
- 家族に隠したまま1人で抱え込む:家計の見直しや今後の住まいについて話し合う時期が遅れる可能性があります
借りて返す方法にも
注意が必要なんですね
中でも避けたいのが1つ目です。
新たな借入れで住宅ローンの返済を補えば、その分だけ返さなければならない債務が増えます。
一時的に支払いを乗り切れても、その後の返済負担がさらに重くなる可能性があります。
プロ20年 家族や金融機関に早めに相談するほど
今後の選択肢を検討しやすくなります
苦しい状況を打ち明けるのは勇気がいりますが、返済が難しくなったら、滞納を重ねる前に金融機関へ相談することが大切です。
以上、住宅ローンが払えない場合に何が起きるのか、滞納前に知っておきたいリスクと注意点をまとめました。
ここまで読んで不安が増したかもしれませんが、裏を返せば、まだ滞納していない今は検討できる方法が残っている可能性があります。
次は、返済に困ったときに実際にできる対処法を具体的に見ていきましょう。
住宅ローン返済に困ったら?家計の見直し~売却まで6つの対処法

住宅ローンの返済が苦しいときは、まず家計を確認し、必要に応じて金融機関への相談や売却の検討へ進むことが大切です。
これから紹介する6つの対処法を、できることから順に確認してみましょう。
- 家計を見直して返済に回せるお金を増やす
- 住宅ローン以外の借入を整理する
- 金融機関に返済条件の変更を相談する
- 借り換えで毎月の返済額を下げられるか確かめる
- 自宅の価値と住宅ローン残高を比べてみる
- 住み替えや任意売却という選び方も知っておく
家計の見直しだけで解決できないときは、早めに次の選択肢を検討するのが大切です。
1.家計を見直して返済に回せるお金を増やす
最初に手をつけたいのは、毎月出ていくお金の中身です。
住宅ローンの返済額をすぐに変えるのは難しくても、契約しているサービスや固定費には見直せるものがあるからです。
まずは、一度見直すことで継続的な支出を抑えられる項目から確認してみましょう。
| 見直す項目 | 確認したいポイント |
|---|---|
| スマートフォンの料金プラン | 利用状況に対してプランが過大になっていないか |
| 自動車保険・生命保険の内容 | 保障内容の重複や不要な特約がないか |
| 使っていないサブスク・会費 | 利用していない契約が残っていないか |
| 電気・ガスなどの契約 | 現在の契約内容や料金プランが適しているか |
食費を削るより
続けやすそうですね
食費や交際費を大きく削る方法は、家族の負担になり、続けにくいこともあります。
固定費は一度見直せば、その後も支出を抑える効果が続きやすいのがメリットです。
プロ20年 まずは通帳とカード明細を
1年分ながめてみてください
忘れている引き落としが見つかることもあります
少しずつでも毎月の固定費を減らせれば、住宅ローン返済に回せるお金を増やせます。
2.住宅ローン以外の借入を整理する
家計を圧迫している原因が、住宅ローンだけではない場合もあります。
車のローンや教育ローン、カードローン、リボ払いなど、住宅ローンより高い金利が設定されている借入があるためです。
金利が高い借入ほど、元金に対する利息負担が大きくなります。
同じ残高でも、金利によって返済負担は大きく変わります。
住宅ローンだけの問題じゃ
なかったんですね…
そのため、住宅ローンだけを見るのではなく、借入全体の残高や金利、毎月の返済額を確認することが大切です。
金利の高い借入から返済を進める方法や、条件によっては借入をまとめる方法も考えられます。
ただし、借入をまとめても返済期間が長くなれば総返済額が増える場合があるため、毎月の返済額だけでなく、金利や返済期間、総返済額まで確認してください。
まとめた安心感で
カードをまた使いそうなのが
自分でも心配です
3.金融機関に返済条件の変更を相談する
家計の工夫だけで足りないなら、次は借入先への相談です。
金融機関によっては、返済期間の延長や一定期間の返済額の減額など、返済条件の変更を相談できる場合があります。
具体的な対応や利用条件は金融機関や住宅ローンの商品によって異なるため、返済が難しくなった段階で借入先へ確認してみてください。
- 返済期間を延ばす:毎月の返済額を抑えられる場合がある
- 一定期間の返済額を減らす:一時的に毎月の負担を軽くできる場合がある
- ボーナス返済を見直す:金融機関によっては返済方法を変更できる場合がある
相談時には、収入がわかる書類や家計の状況を整理しておくと、現在の返済状況を説明しやすくなります。
相談したら審査に響くのでは
と身構えていました
私の経験でも、返済が続いているうちに相談しておくほうが、今後の選択肢を検討しやすいと感じます。
ただし、良い面ばかりではありません。
返済期間を延ばすと、毎月の返済額を抑えられても、支払う利息が増えて総返済額が大きくなる場合があります。
目先の返済額だけでなく、その後の返済計画まで確認したうえで判断しましょう。
4.借り換えで毎月の返済額を下げられるか確かめる
現在より条件のよい住宅ローンへ借り換えることで、毎月の返済額や総返済額を抑えられる可能性があります。
一般に、借り換え前後の金利差が大きく、住宅ローン残高が多く、残りの返済期間が長いほど、利息を減らす効果は大きくなりやすいです。
確認したいポイントは次のとおりです。
- 住宅ローンの残高:残高が多いほど金利差による影響も大きくなりやすい
- 残りの返済期間:期間が長いほど金利を下げる効果が続きやすい
- 借り換え前後の金利差:差が大きいほど利息を減らせる可能性が高くなる
金利だけを見ればいい
わけではないんですね
注意したいのは費用面です。
借り換えでは、事務手数料や保証料、抵当権の設定・抹消に伴う登記費用などがかかる場合があります。
費用の金額や仕組みは金融機関によって異なるため、借り換えによって減らせる返済額と諸費用を含めて比較するのがポイントです。
プロ20年 借り換えにも審査があります
返済が苦しくなっているなら
早めに条件を確認しておきたいですね
5.自宅の価値と住宅ローン残高を比べてみる
ここまでの方法を確認しても苦しいなら、自宅がいくらで売れそうかを知っておきましょう。
売ると決めるためではなく、今の自分に残されている選択肢を確かめるためです。
確認したいのは、査定額だけではありません。
実際に売却して住宅ローンを完済できるかどうかは、売却価格から仲介手数料などの売却費用を差し引いた金額と住宅ローン残高を比べて判断する必要があります。
| 状況 | 考えられる動き方 |
|---|---|
| 売却代金から諸費用を差し引いても残高を上回る | 売却代金で住宅ローンを完済し、住み替えを検討できる |
| 売却代金だけでは残高に少し届かない | 不足分を自己資金で補えるか確認する |
| 売却代金だけでは残高を完済できない | 不足分の資金計画や金融機関との相談が必要になる |
数字を知るのは怖いけれど
知らないままのほうが
不安が続きますね
査定額は不動産会社によって異なることがあるため、複数社へ依頼して金額とその根拠を比べる方法があります。
査定額は実際の売却価格を保証するものではないため、金額だけでなく査定の根拠まで確認してください。
プロ20年 査定を受けたからといって
売る義務はありません
まず現状を知るために使えます
選択時に各社の売却実績数を確認できるので、どの会社に査定を依頼するか迷わずに進められます。
≫スーモで査定額を比べる(無料)
※査定後に売るかどうかは自由です
※面積はおおよそでも進められます
6.住み替えや任意売却という選び方も知っておく
売却は、追い込まれた末の結末ではなく、生活を立て直すための選択肢の1つです。
住宅ローンの負担が家計に合わなくなっているなら、売却して賃貸住宅や負担を抑えられる住まいへ移る方法も考えられます。
売却代金などで住宅ローンを完済できるなら、通常の売却で住み替えを進められます。
一方、売却代金などを充てても住宅ローンを完済できず、抵当権を外せない場合には、金融機関など債権者の同意を得て任意売却を検討することがあります。
| 任意売却 | 競売 | |
|---|---|---|
| 売却方法 | 債権者の同意を得ながら、一般の不動産売却に近い方法で買主を探す | 裁判所の手続きにより入札で買主を決める |
| 引っ越し時期 | 債権者や買主など関係者と調整しながら進める | 裁判所の手続きに沿って進み、売却後は明け渡しが必要になる |
| 物件情報 | 一般の不動産売却に近い形で販売活動を行う | 裁判所の不動産競売物件情報として公開される |
同じ家を手放すのでも
進め方がこんなに違うなんて…
任意売却は、必ずしも住宅ローンを滞納してからでなければ検討できないものではありません。
また、任意売却をしたこと自体が信用情報に登録されるわけではなく、返済の延滞などが発生すれば、その内容が信用情報に登録される場合があります。
そのため、返済が難しくなっているなら、滞納を重ねる前に金融機関へ相談し、通常売却を含めて解決方法を確認することが大切です。
できれば、その手前の通常売却で解決したいというのが私の本音です。
住み慣れた家を離れるのはつらい決断ですが、住宅ローンだけでなく、その後の生活まで含めて無理のない方法を選ぶことが大切です。
プロ20年 私が関わった方の中にも
返済の見通しが立ったことで
気持ちが軽くなったと話す方がいます
以上、住宅ローンの返済に困ったときの対処法を6つ紹介しました。
どれか1つだけを選ぶのではなく、家計や借入状況を確認しながら、必要な対策を組み合わせていくイメージです。
数字と向き合う作業は気が重いものですが、その一歩が暮らしを立て直す土台になります。
まとめ:住宅ローンが苦しい時は「まだ払えるうち」の行動が大切

今回の不動産とーくは『住宅ローン支払いがきつい…7人の体験談と今できる6つの対処法』と題して解説しました。
プロ20年 住宅ローンへの不安は
少し軽くなりましたか?
住宅ローンの支払いがきついと悩んでいる今は、決して手遅れの状態ではありません。
完璧な答えを出そうとすると動けなくなるので、まずは紙1枚に自分の数字を書き出すところから始めてみてください。
書き出す内容は、この4つで十分です。
- 住宅ローンの残高と、完済するときの自分の年齢
- 手取り収入に対する年間返済額の割合
- 今すぐ使える預貯金で何カ月分の返済をしのげるか
- これから5年以内に控えている大きな支出
数字が並ぶと、不安の正体が「わからないこと」だったと気づく方がとても多いです。
業界歴20年以上「不動産コンサル西田」のアドバイス
最後に、記事の中では触れなかった話をひとつ。
私が相談を受けてきて感じるのは、住宅ローンで苦しむ方の多くが「頑張れば何とかなる」と思い込みすぎていることです。
住宅ローンは意志の強さで返すものではなく、収入と支出のバランスで返すもの。
苦しいのはあなたの努力不足ではなく、単に数字が合っていないだけです。
プロ20年 自分を責める必要は
まったくありませんよ
判断に迷ったときは、「5年後の自分がどう感じているか」を想像してみてください。
同じ家に住み続けて笑っていられそうか。それとも、身軽になって別の暮らしを楽しんでいそうか。
家は暮らしの器であって、暮らしそのものではありません。
プロ20年 家を守るか
生活を守るか
迷ったら生活が先です
家計の数字を確かめ、必要なら住まいの価値も知る。
この順番で動けば、住宅ローンに振り回される日々から少しずつ抜け出せます。

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長い記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
不安なまま情報を探し続けたあなたは、もう十分に行動を始めています。
どうかひとりで抱え込まず、あなたと家族が納得できる道を選んでください。
以上『住宅ローン支払いがきつい…7人の体験談と今できる6つの対処法』でした。
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)

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不動産×住宅業界20年以上。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。運営メディアは累計120万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
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