老後2階に上がれなくなった…4つの対処法+体験談まとめ

「膝が悪くて2階に上がれなくなった…」
「このまま2階は使えなくなってしまう…」

年齢を重ねるにつれて、階段の上り下りがつらくなり、ついには自力で2階に上がれなくなってしまう。

老後にそんな不安や悩みを抱える方は、実は珍しくありません。

足腰の衰えは誰にでも訪れるもので、2階建ての家に住む高齢者の多くが、階段の上り下りに不安を感じ始めています。

そこでこの記事では、不動産×住宅業界18年のプロが『老後2階に上がれなくなった…4つの対処法+体験談まとめ』と題して徹底解説します。

最後まで読めば、あなたの状況に合った最適な対処法が見つかり、これからの安心した暮らし考えるきっかけになるはずです。

この記事を執筆した専門家
西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)
西田 喜宣|クラウドハーツ・リアルエステート代表
不動産×住宅業界18年。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。ブログ116万PV超。Xフォロワー3,000人超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士

老後2階に上がれなくなった…4つの対処法

高齢になって2階に上がれなくなった場合、大きく分けて4つの対処法があります。

老後の階段対策4選

  1. 階段昇降機を購入orレンタルする
  2. ホームエレベーター設置を検討する
  3. 1階の暮らしに集約するリフォーム
  4. 平屋やバリアフリー住宅に引っ越す

状況や予算に応じて、最適な選択肢を見つけていきましょう。

1.階段昇降機を購入orレンタルする

階段昇降機は、工事期間が短く、比較的リーズナブルに導入できる階段対策です。

ケイスケ

工事が少なくて
助かりますね

設置費用は機種にもよりますが、直線タイプで70~120万円程度、曲線タイプで150~300万円程度が目安となります。

また、レンタルなら月額1.5~3万円程度で利用でき、一時的な足腰の不調時や、将来の住まい方を検討する期間の temporary な解決策としても活用できます。

カエデ

レンタルできるなんて
知りませんでした

ただし、階段の幅が狭い場合や急勾配の場合は設置できないケースもあります。

レオ教授レオ教授

事前に専門家に
相談するのがベストじゃ!

設置前には、必ず専門業者に現地調査を依頼し、設置可否と費用の確認をしましょう。

なお、介護保険の住宅改修費支給制度を利用できる場合もありますので、お住まいの地域の窓口に相談してみましょう。

2.ホームエレベーター設置を検討する

ホームエレベーターは、最も快適で安全な2階への移動手段です。

ケイスケ

荷物も一緒に
運べそうですね

階段昇降機と比べて乗り降りがスムーズで、重い荷物も一緒に運べるため、日々の暮らしの負担を大きく軽減できます。

また、将来車いすを使用することになっても、そのまま利用を続けられる点も大きなメリットです。

カエデ

将来のことまで
考えられていいですね

設置には現場調査から工事完了まで1~2ヶ月程度かかり、費用は機種や工事の規模にもよりますが、400~800万円程度が目安です。

レオ教授レオ教授

補助金制度を
活用するのじゃ!

ただし、建物の構造上、設置が難しい場合もあります。また、定期的なメンテナンス費用も必要となるため、導入前には専門家との十分な相談が欠かせません。

なお、一部の自治体では、ホームエレベーター設置に対する独自の補助金制度を設けているところもあります。

3.1階の暮らしに集約するリフォーム

1階だけで生活できる空間づくりは、2階に上がれなくなった場合の現実的な解決策です。

ケイスケ

大がかりな工事より
手軽そうですね

具体的には、1階の和室や物置として使っているスペースを寝室に変更したり、1階のトイレを車いす対応に改修したりする方法があります。

また、1階に浴室がない場合は、ユニットバスの新設も検討項目となります。

カエデ

寝室は1番の
悩みどころですね

費用は改修の規模によって大きく異なりますが、一般的な目安として:

  • 和室から洋室への変更:70~150万円
  • バリアフリートイレへの改修:50~100万円
  • ユニットバス新設:150~300万円
レオ教授レオ教授

水回りは慎重に
検討するのじゃ!

ただし、1階に十分なスペースがない場合や、水回りの配管状況によっては大規模な工事が必要になることも。

リフォームを検討する際は、まず専門家に現地調査を依頼し、実現可能な間取り変更プランと概算費用を確認しましょう。

なお、バリアフリー改修については、各種補助制度を利用できる可能性がありますので、市区町村の窓口に相談することをお勧めします。

4.平屋やバリアフリー住宅に引っ越す

現在の2階建ての家を売却し、平屋やバリアフリー住宅への住み替えを選択するのも、長期的な解決策の1つです。

ケイスケ

思い切った決断も
必要かもしれません

この選択のメリットは、階段の上り下りが心配のない住まいで、将来にわたって安心した生活を送れることです。

また、庭の手入れや建物のメンテナンス負担が軽減され、管理の手間も少なくなります。

カエデ

管理の手間が減るのは
魅力的ですね

現在の家を売却することで、新しい住まいへの住み替え資金として活用できます。

広い家から適正な広さの住まいへの引っ越しにより、光熱費や固定資産税などの維持費も軽減できます。

ただし、長年住み慣れた地域や環境を離れることになるため、慎重な判断が必要です。

レオ教授レオ教授

環境の変化には
十分な準備が必要じゃ!

住み替えを検討する際は、以下のポイントを確認しましょう:

  • 現在の家の売却可能価格
  • 希望エリアの物件相場
  • 病院や買い物などの生活環境
  • 親族や知人との距離

なお、バリアフリー住宅への住み替えについては、自治体によって様々な支援制度が用意されているケースもあります。


以上、2階に上がれなくなった場合の4つの対処法について解説しました。

レオ教授レオ教授

それぞれの方法に
メリット・デメリットが
あるのじゃ!

どの選択肢を取るにせよ、ご自身の体力や生活スタイル、予算などと照らし合わせながら、慎重に検討することが大切です。

また、早めに対策を講じることで、より多くの選択肢の中から最適な解決策を見つけることができます。

[体験談]老後2階に上がれなくなった人の声

2階に上がれなくなった方々は、実際にどのような対策を選び、その結果どう感じているのでしょうか。

様々な選択をした方々の体験談をご紹介します。

ケイスケ

実際の体験談は
とても参考になりますね

これから対策を考える方の参考になるよう、選んだ理由や決め手、実際の使用感など、リアルな声をお伝えしていきます。


高橋 千恵子さん(68歳・埼玉県)

2階に上がれなくなった理由は?
昨年の夏、急に左膝が痛み出して整形外科を受診しました。
変形性膝関節症と診断され、階段の上り下りが特につらくなりました。
毎日2階の寝室まで這うように上がっていましたが、膝を痛めるたびに悪化するばかり。
主人は「無理するな」と言いますが、40年近く使ってきた2階の寝室を諦めきれない気持ちがありました。
その状況をどのように対処した?
結局、階段昇降機をレンタルすることにしました。
最初は「病人みたい」と抵抗がありましたが、今では快適な生活の味方です。
レンタルなら初期費用を抑えられ、将来的な住み替えも考えやすいのがメリット。
膝への負担もなくなり、むしろ前向きに2階へ行けるようになりました。
2階に上がれなくなった人へひと言
頑張って我慢する必要はありません。
早めに対策を取ることで、家での生活を諦めずに済みます。
特に階段昇降機は想像以上に快適で、生活の質が変わりましたよ。

渡辺 勝彦さん(72歳・福岡県)

2階に上がれなくなった理由は?
3年前に軽い脳梗塞で倒れ、リハビリで歩行はできるようになりました。
でも左足が少し不自由なままで、steep な階段の昇り降りが怖くて怖くて。
妻に心配をかけたくなくて黙っていましたが、ある日階段で足を踏み外して危うく転びそうになり、もう限界だと感じました。
その状況をどのように対処した?
1階の和室を寝室に改装し、2階はクローゼット代わりの物置として使うことにしました。
必要最小限の家具だけ1階に移動させて、生活動線をコンパクトに。
お風呂場の近くに寝室があるので、夜中のトイレも安心です。
必要な物は全て手の届く場所に置き、無理のない範囲で自立した生活ができています。
2階に上がれなくなった人へひと言
住み慣れた家を工夫して使えば、新しい暮らし方は必ず見つかります。
家族に心配をかけたくない気持ちはわかりますが、早めに相談することをお勧めします。

木村 洋子さん(65歳・京都府)

2階に上がれなくなった理由は?
めまいと平衡感覚の障害で、突然階段が怖くなりました。
手すりを両手で掴んでも足がすくみ、パニック発作のような状態に。
2階に寝室と書斎があり、主人の介護もあるので、このままでは生活が立ち行かなくなると思いました。
その状況をどのように対処した?
思い切って家を売却し、バリアフリー設計のマンションに引っ越すことを決意。
見切りをつけるまでに半年ほど悩みましたが、新居は駅近で病院も徒歩圏内。
エレベーター付きの5階建てですが、全て水平移動で済むので本当に助かっています。
引っ越しを機に家具も必要最小限にしたことで、掃除や整理も楽になりました。
2階に上がれなくなった人へひと言
住み慣れた家を手放すのは寂しい決断でしたが、新しい環境での暮らしは想像以上に快適です。
環境を変えることで、家族との時間も増え、生活の質が上がりました。
先のことを考えて決断して良かったと思っています。

斎藤 幸男さん(70歳・長野県)

2階に上がれなくなった理由は?
長年の山登りで膝を酷使してきた影響が出始め、両膝の痛みで階段の昇り降りが辛くなりました。
最初は手すりを頼りに何とか上がっていましたが、徐々に限界が。
趣味の写真の現像作業を2階でしていたので、諦めきれない気持ちでいっぱいでした。
その状況をどのように対処した?
長年の写真機材や暗室設備があったので、ホームエレベーターの設置を決意しました。
費用は高額でしたが、退職金の一部を充てることに。
設置工事は予想以上にスムーズで、2週間ほどで完了。
孫たちも喜んで乗ってくれて、むしろ家族の交流が増えました。
2階に上がれなくなった人へひと言
諦めていた趣味を続けられる喜びは、設置費用を上回る価値がありました。
膝の負担も減り、むしろ前より頻繁に2階を使うようになりましたよ。

田中 美佐子さん(69歳・愛知県)

2階に上がれなくなった理由は?
急な動悸と息切れを感じるようになり、心臓に負担がかかる階段昇降が困難に。
2階には書棚いっぱいの本や思い出の品々があるのに、見に行くことすらできなくなってしまいました。
夫は「無理せず1階で過ごそう」と言ってくれますが、大切な思い出と切り離される寂しさを感じていました。
その状況をどのように対処した?
思い切って平屋の賃貸住宅に引っ越すことを決意しました。
家は賃貸に出して家賃収入を確保。
新居は以前より狭いですが、必要な物だけを厳選して持ってきたことで、シンプルで快適な暮らしができています。
何より、体力の心配なく家中を自由に行き来できる安心感が嬉しいです。
2階に上がれなくなった人へひと言
住み慣れた家への愛着はありますが、体調を第一に考えた決断が、新しい暮らしの楽しさを教えてくれました。
焦らず、家族と相談しながら、ご自身に合った解決方法を見つけてください。

伊藤 正治さん(75歳・千葉県)

2階に上がれなくなった理由は?
腰椎すべり症で足の痺れが出始め、特に階段を下りる時のふらつきが怖くなりました。
2階には夫婦の寝室と私の書斎があり、40年近く愛用してきた場所。
手すりを増設しても、転倒への不安が日に日に強くなっていきました。
その状況をどのように対処した?
1階のリビングの一角を仕切って寝室に改装し、2階は季節物の収納スペースとして使うことに。
必要な家具は1階に集約し、動線をシンプルにしました。
リフォームの費用は予想より安く、工事も1週間ほどで完了。
トイレも近くて安心です。
2階に上がれなくなった人へひと言
生活スタイルを変えることへの不安はありましたが、1階での暮らしは想像以上に快適でした。
家族と過ごす時間も増え、新しい生活にすっかり馴染んでいます。

加藤 雅子さん(67歳・石川県)

2階に上がれなくなった理由は?
去年から関節リウマチを発症し、特に朝方の階段昇降がひどく辛くなりました。
2階にある私の趣味部屋やベランダの家庭菜園が生きがいでしたが、徐々に諦めムードに。
毎日の洗濯物干しも、階段を上る度に激痛が走るようになってきました。
その状況をどのように対処した?
長年住んだ家への愛着はありましたが、思い切って2階建ての家を売却し、利便性の良い平屋の一戸建てを購入。
売却益で新居のローンもほぼ相殺できました。
新居の庭には小さな菜園スペースも確保でき、趣味も継続できています。
何より、全ての生活空間が平面で完結する安心感が心地良いです。
2階に上がれなくなった人へひと言
住み慣れた家を手放すのは勇気がいる決断でしたが、体が楽になった分、新しい趣味にも挑戦できるようになりました。
先を見据えた決断は、必ず良い結果につながると思います。

鈴木 博之さん(71歳・岐阜県)

2階に上がれなくなった理由は?
糖尿病の合併症で徐々に足の感覚が鈍くなり、特に階段での足の踏み外しが怖くなってきました。
2階の書斎で毎日日記を書くのが日課でしたが、妻に心配をかけたくなくて黙っていました。
ある日、階段で転びかけたのを娘に目撃され、もう限界だと実感せざるを得ませんでした。
その状況をどのように対処した?
階段昇降機のレンタルと、1階の納戸を書斎に改装する二段構えの対策を取りました。
昇降機は必要な時だけ使用し、普段の生活は1階で完結。
新しい書斎からは庭が見渡せ、むしろ執筆意欲が増しました。
家族も安心してくれて、以前より会話が増えた気がします。
2階に上がれなくなった人へひと言
自分の状態を家族に隠さないことが、より良い解決策につながります。
前向きな気持ちで環境を整えれば、新たな喜びも見つかるはずです。

※プライバシー保護のため仮名です。

以上、体験談を紹介しました。

住み慣れた家での2階生活に不安を感じ始めたら、一人で悩まず、早めの対策を考えましょう。

家族と相談しながら、昇降機の設置やリフォーム、住み替えなど、ご自身に合った方法を選ぶことで、安心で快適な暮らしを取り戻すことができます。

まとめ:安全で快適な暮らしへの第一歩を踏み出そう

今回の不動産とーくは『老後2階に上がれなくなった…4つの対処法+体験談まとめ』と題して、下記の項目を解説しました。

この記事で解説したこと

  1. 老後2階に上がれなくなった…4つの対処法
  2. [体験談]老後2階に上がれなくなった人の声
レオ教授レオ教授

今回のテーマはどうじゃった?

2階に上がれなくなることは、決して特別なことではありません。

多くの方が同じような悩みを抱えていますが、今回ご紹介した4つの対処法は、それぞれの生活スタイルや予算に合わせて選べる実践的な解決策です。

階段昇降機やホームエレベーターの設置、1階への生活空間の集約、あるいは住み替えなど、選択肢は決して少なくありません。

レオ教授レオ教授

まずは自分に合った
方法を見つけるぞ!

早めの対策を考えることで、より安全で快適な暮らしを実現できます。

大切なのは、ご自身やご家族の状況をしっかりと見つめ直し、将来を見据えた決断をすることです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。あなたの新しい暮らしづくりの第一歩として、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。

以上『老後2階に上がれなくなった…4つの対処法+体験談まとめ』でした。

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