1人暮らしの人に多い、何とも後ろめたい悩みです。
ペット不可の賃貸マンションって多いですよね。
…そこで行き着く「こっそり飼う」という選択。
ネットを見てると、「ペット不可のマンションで猫を飼ってました!退去時までばれなかったんです!」なんて人をたまに見かけますが、本当なんでしょうか?
良いか悪いかは置いといて、実際は本当に退去時までばれなかったんでしょうか?
教授、今日はペット不可のマンションで猫を飼いたい人の悩みです
うむ、わしも猫じゃから複雑じゃの~(汗)
今回の不動産とーく『ペット不可のマンションで猫がばれなかった?退去時までこっそり飼う?』では、不動産業界18年の知識と経験にもとづき、信頼性の高いコンテンツ提供を心掛けて解説していきます。
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)
-
不動産×住宅業界18年。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。ブログ116万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
ペット不可のマンションで猫を飼って退去時までばれなかった!←実は99%ばれてる
「ペット不可のマンションで猫を飼って、退去時までばれなかったんです!」
過去の美談として、こう自慢げに話をする人がいますが、実は99%ばれてます。
こっそり飼う猫がばれてないと思っている場合、ばれた対象が賃貸オーナーや管理会社ではないだけ。
一部の住人には、ほぼばれてます(断言)
気付いた住人も、自分のつげ口でコトを荒げたくなく、ひとまず黙ってるんでしょう。
まぁ、猫ってかわいいですし、住人に危害を加えるペットでもありませんしね。
なぜ多くのマンションはペット不可なの?猫ぐらいならよくない?
- 壁紙やフローリングに傷がつく
- 部屋にペットの臭いが染みつく
こうなると、退去後の修繕やクリーニングが大変だからです。
ひどい場合は、多額のリフォーム費用がかかります。
オーナーや管理会社はそのリスクを考えて、あらかじめペット不可にしておくわけです。
ペットの中では比較的小さな猫も例外ではありません。
禁止にするペットの大小はあまり関係ないことがほとんどです。
管理規約や使用細則で、ペットの寸法や種類を制限している場合もあるがの~
友達のマンションは、ハムスターやインコなど小型ペットならいいみたいでした
ただし、ペット不可のマンションには、動物嫌いの人、動物アレルギーの人が住んでいる場合も多々あります。
猫が大好きなあなたには想像できないかもですが、ペットを心底毛嫌いする住人は実際多いです。
では、なぜペット不可のマンションではこっそり飼う猫がばれやすいのでしょうか?
続けて解説していきます。
猫をこっそり飼うのは無理?ペット不可のマンションでばれる7つの原因
ペット不可のマンションでこっそり飼う猫がばれる原因は以下の7つです。
猫は犬のように散歩がいらないため、マンションから出さずこっそり飼うことはできます。
そのため、ペット不可のマンションで猫を飼っていても、結果「ばれなかった!」と思っている人も多いでしょう。
ただ、外に出さなかったとしても、
とペットの猫が周囲にばれるきっかけや原因はいくつもあります。
1つずつ解説していくぞ!
1.鳴き声でばれる
1つ目は『鳴き声』でばれます。
種類や個体差によって大きさは変わりますが、猫の鳴き声は子供が走ったり飛び回ったりする音量に近いと言われているからです。
つまり、猫の鳴き声も生活音と同じように近隣へ響き、なかば騒音のように思われている可能性もあるということです。
ペット不可のマンションやアパートでは、住戸内で猫を飼っている人がいない前提。
そのため、周囲が静かならなおさら猫の鳴き声が響き、ひときわ目立つことでしょう。
「ペット不可」前提で生活していたら、鳴き声には敏感でしょうね
子供が多いマンションやアパートなら、走り回る音でまぎれるかもしれんがの~
猫が鳴くタイミングは、飼い主がいる時ばかりではありません。
例えば留守の日中、留守番が寂しくて鳴いていることも考えられます。
窓から外を眺めて、道を通る猫を見かけて反射的に鳴くこともあるでしょう。
いくら静かな猫でも、全く鳴かない猫はいません。
ペット不可のマンションに住み、こっそり飼う猫が退去時までばれなかったと言う人は、鳴かない猫でも飼っていたのでしょうか?
…そんなわけないわね
以上から、こっそり飼う猫でも『鳴き声』でばれます。
2.床への着地音でばれる
2つ目が『床への着地音』でばれます。
一般的な猫の体重はおよそ3~5kg程度。
鳴き声と同様に、種類や大きさによって個体差がありますが、猫は運動神経が良く、動きがスムーズで軽やかです。
猫の体重から考えると、2Lのペットボトル約2本分の重さが「ドン」と床に衝撃を与えるようなもの。
床の素材や構造などによっては、下の階へ相当響くことでしょう。
また、猫は高いところが好きな動物です。
より高い位置から床面へ降りることで、着地音はさらに響くものです。
『床への着地音』が日常で何回も響けば、下の階の住人にばれるのは時間の問題でしょう。
特に単身者専用のマンションなら、不信に感じてすぐばれるじゃろうな
ソファやベッドから飛び降りたりする子供なんていませんもんね
3.ゴミの内容でばれる
3つ目は『ゴミの内容』でばれます。
猫を飼っていると、キャットフードの袋、缶詰のゴミの他、排泄物を処理する砂などもゴミで出るからです。
ペットフードの袋や缶詰などには、売場で目立つようにパッケージに猫のイラストが描かれていますよね。
安易に捨てれば、ゴミ袋の中でとても目立つでしょう。
不正なゴミ出しを防ぐため、中が見えるゴミ袋を義務化する市区町村も多いからの~
でも、他人が出したゴミ袋なんてあまり見ないでしょ?
確かにそう考える人もいますよね。
ただ、仮に管理人がいるマンションなら、ゴミ収集車&収集員への配慮から、ゴミの日の朝にちゃんと整理するのが習慣です。
一方、管理人がいないマンションでも、綺麗好きな住人が自分がゴミを出す際に整理したりすることもあるでしょう。
その時、ペット用品らしきゴミが発見され、猫の飼育が疑われる原因になるわけです。
ゴミだけで「どの部屋の住人か」は特定が難しいとは思います。
しかし、「ペットのゴミを出している人がいる」と一度疑いがかかると、注意深く監視されます。
ここからは犯人探しじゃ
本当にあった事例でいうと、ゴミ内にあった「宅配便の伝票」から部屋が特定されることもありました。
「ばれないように上手く捨てれば」と考えるのは、少し甘い気がしてきました
また、猫を飼う本人は鼻が慣れて気づきにくいですが、ペット用品には独特の臭いがあります。
見た目は隠せても臭いまで隠すことは難しく、普段飼っていない方からすればとても気になるものです。
以上から『ゴミの内容』でこっそり飼う猫がばれてしまうわけです。
4.部屋から漏れる臭いでばれる
4つ目は『部屋から漏れる臭い』でばれます。
ペット不可の物件で飼われている猫は、室内から出さずにこっそり飼うスタイル。
つまり、猫の臭いがこもりやすい室内環境になるからです。
ゴミ出しの臭いと同様に、部屋から臭う「ペット臭」は、飼っている猫がばれやすい原因の1つです。
窓を開けると臭いが外に漏れます。
ペットの飼育を疑われるきっかけになるため、換気も充分にできません。
ばれるリスクを考えれば、春や秋のすがすがしい気候でも換気はできん
もし、窓を開けて猫の独特の臭いが広がると、近隣の住人は「ペットの臭いでは?」と疑うでしょう。
もちろん換気扇も例外ではありません。
ペット不可のマンションでこっそり飼う猫が退去時までばれなかったと言う人は、窓を一切開けず、換気扇も回さないことを徹底していたのでしょうか?
それは難しいわね
一度疑われると、ちょっとした鳴き声や着地音にも敏感になります。
「部屋から漏れる臭いから始まり、音でもばれる」というように、臭いをきっかけにこっそり飼う猫がばれることが多いわけです。
5.買い物の内容でばれる
5つ目は『買い物の内容』でばれます。
つまり、食料品や日用品などの買い物で飼い猫がばれてしまう場合があります。
猫の飼育には、キャットフードや猫砂などが欠かせません。
自分の買い物ついでに猫のものをこっそり買う姿を、同じマンション住人に見られてしまうケースもゼロではないでしょう。
また、帰宅時にすれ違う住人へ挨拶する際、買い物袋の中が目に付くかもしれません。
エレベーターで一緒になることもあるじゃろ
ネット通販で買うのはどうでしょう?
ネット通販なら宅配業者が自宅に届けてくれるので安全と思うかもしれません。
しかし、宅配業者は同じマンションの複数の荷物を、部屋分まとめて台車に載せて届けたりもします。
その時に見られることもあるでしょう。
段ボールのパッケージからペット用品とわかることも多いからの~
また、ゴミ置場に猫のイラストがプリントされた段ボールが捨てられていると、他の住人は猫の飼育を完全に疑うようになります。
以上から『買い物の内容』でペット不可のマンションでこっそり飼う猫はばれます。
6.猫の毛でばれる
6つ目『猫の毛』でばれます。
室内で上手に飼っていても、猫と一緒に暮らす飼い主の洋服には猫の毛が自然と付くからです。
そして知らず知らず、その猫の毛はマンションの廊下や階段などに落ちてしまいます。
よって、他の住人、管理人、清掃員に気付かれるかもしれません。
また、普段から濃い色の服を着る機会が多い人は、明るい猫の毛が洋服に付いて目立ちやすいです。
例えば白い毛は、遠目に見れば、白髪のように見えないこともありません。
でも、若い人の場合「白髪ではないのに白い毛が…?」と不自然に思われることもあるでしょう。
ふとした違和感は、壁についたキズのように、気になり始めると常に気になってしまうものです。
結果、『猫の毛』はこっそり飼う猫がばれるきっかけの1つになります。
7.猫の体調不良時にばれる
最後7つ目、『猫の体調不良時』にばれる場合があります。
人間と同じく、猫も体調を崩す時があります。
飼い始めてから、まったく病気をせず健康でいることは難しいものです。
猫が体調を崩したときには、もちろん病院に連れて行きます。
愛情をかける飼い主にとって、猫の具合が急に悪くなると、周囲の目を気にしている余裕はありませんよね。
一瞬「こっそり飼う猫をがばれるかもしれない」と思っても、猫の体調が最優先です。
見つかるタイミングは外へ連れ出す時です。
まぁ、その時「見つかるかも」と半分覚悟しているので、もし見つかってもある意味諦めがついているかもしれませんが。
以上から『猫の体調不良時』にこっそり飼う猫がばれてしまいます。
以上、ペット不可のマンションで猫をこっそり飼う場合でもばれる原因を解説しました。
生活の中にばれる原因がこんなに潜んでいるんですね
では、もしばれた場合は、即退去になってしまうのでしょうか?
続けて解説していきます。
こっそり飼う猫がマンションオーナーにばれたら即退去?
ペット不可のマンションで飼い猫がばれても、即退去まで求められることは珍しいです。
オーナー目線で見た場合「即退去すれば家賃収入がなくなるから」です。
まっ、入居者のつまり具合とオーナーの性格などによるがな
もしばれた場合、「賃貸借契約書にどのように書いてあるのか」をまずは確認しましょう。
考えられるケースは、大きく分けて次の2つです。
ペット不可の記載が「ない」場合とは、簡単にいうと入居前に口頭で案内されたなどの場合があげられます。
賃貸オーナーや管理会社によって対応が異なりますが、各ケースで一般的にどのように考えておくべきか解説していきます。
1.賃貸借契約書にペット不可の記載が「ある」場合
賃貸借契約書にペット不可と記載されていながら、こっそり飼う猫がばれたケースです。
契約違反が明確なため、借主の立場がもちろん弱くなります。
一般的な賃貸借契約書では、賃料の不払いや契約内容に対する虚偽などが見つかった場合には契約違反とみなされます。
そのため、「オーナー側から何の催告もせずに契約を解除できる」などと条文化されていることも多いものです。
契約内容を素直に受け取ると、「猫を飼っている契約違反行為を見つけた時点で、オーナーはすぐに契約を解除して立ち退きを請求できる」ことになります。
通常、賃貸契約の違反行為が見つかると、オーナーまたは賃貸管理会社から確認の電話や書面が届きます。
この質問に誠実に応えなくては、貸主と借主の信頼関係が崩れます。
後々、大きなトラブルに繋がる恐れもあるから、本当に注意が必要じゃ
猫を飼っている事実を認めると、期限を決めて猫を手放すように求められるでしょう。
もし期限までに飼い猫を手放さなかった場合、そこで退去を言い渡される流れが一般的です。
オーナーや同マンション住人の心情、賃貸管理会社の方針によって異なりますが、期限は長くて「1ヶ月程度」でしょう。
かたくなに「猫を飼ったまま住み続ける」人もいるようですが、絶対に避けるべきです。
オーナーから損害賠償を言い渡される、さらには訴訟に発展するケースも少なくないからです。
たいていの場合、家賃以上の支払いになる恐れがあります。
信頼関係が崩れ、大きなトラブルになる前に「期限まで部屋を明け渡す」もしくは「猫を手放す」のどちらかを決断するべきです。
2.賃貸借契約書にペット不可の記載が「ない」場合
続いて、賃貸借契約書にペット不可の記載がなく、飼い猫がばれたケースです。
入居前に口頭で説明を受けていたなどの場合じゃな
「ペット不可」の記載がなければ契約違反とは言い切れません。
一般的には、オーナーと直接または賃貸管理会社を通じての協議になるでしょう。
たしかに、ペット不可の記載がないのは、オーナーや管理会社の落ち度。
居住権を主張して猫を飼ったまま住み続けられる可能性もありますが、同マンションの住人から冷たい視線を浴びることもありますし、嫌がらせを受けることもゼロではないでしょう。
賃貸契約書に記載はないものの、事前にペット不可の説明があった以上は、守るべきマンションのルールだからです。
指摘を真摯に受け止め、「期限まで部屋を明け渡す」もしくは「猫を手放す」の決断をするのが一般的と言えるでしょう。
以上、こっそり飼う猫がマンションオーナーにばれたら即退去なのかどうか、賃貸借契約書にペット不可の記載が「ある」「ない」の場合に分けて解説しました。
いずれにしても、ルール違反を正直に受け止めるべきってことですね
賃貸は、貸主と借主の信頼関係があってこそ成り立つものじゃからな
レオちゃん、ペット不可のマンションで猫を飼ってた場合の退去費用ってやっぱり高くなるの?
よし、解説していこうかの~
退去費用はどのくらいを覚悟?ペット不可のマンションで飼い猫がばれた場合
ペット不可の賃貸マンションでこっそり飼う猫がばれた場合、退去費用は「通常よりも高額になります」。
部屋の広さや損害の程度にもよりますが、数万円で済まないことは確かです。
最低でも10万円以上の退去費用は覚悟すべきでしょうね。
退去費用としてどんな費用が請求される?
退去費用として請求される可能性が高いのは下記2点です。
- 修繕費用
- ハウスクリーニング費用
1.修繕費用
まず、「修繕費用」。
敷金でまかなえない場合、その修繕費用を「損害賠償金」として請求される可能性があります。
賃貸借契約の場合、退去時の対応費用として事前にオーナーへ支払うのが敷金じゃ
金額にもよるが、猫がつけたキズの原状復帰にはふつう足りんじゃろうな
- 猫砂以外で排泄して床が傷んだ
- 柱で爪を研いでしまい傷が残った
- 設備を壊してしまった
- 不用意に穴を開けてしまった
猫は尖った爪で室内を傷つけることも多いです。
その部分の「修繕費用」をきっちり請求されるはずです。
例えば、猫の飼育でフローリングや壁紙が傷んだ場合、貼替えに必要な費用から、通常使用による経年劣化の損失部分を差し引いた金額が、「損害賠償金」として請求されると考えておくべきでしょう。
故意ではないにしろ、そもそもペット不可の賃貸マンションです。
高額な請求は覚悟すべきでしょう。
2.ハウスクリーニング費用
次に、「ハウスクリーニング費用」です。
一般的なハウスクリーニングの相場は、ワンルームや1Kで30,000円前後、3DK程度で60,000円前後のイメージ。
ただし、猫を飼っていた部屋を完全にクリーニングするには高いレベルが求められるため、一般的なハウスクリーニング業者では難しいでしょう。
部屋に染み付いたペットの臭いやシミを除去、消毒などの特別なクリーニングが必要になるからです。
猫を飼っていた形跡が完全に無くなるまで、クリーニングするわけじゃからな
ペット不可のマンションだもんね
…大変そう
以上、ペット不可のマンションで飼い猫がばれた場合の退去費用の考え方を解説しました。
あまりに借主側の意見を主張し過ぎると、オーナーともめる原因になります。
最悪の場合、裁判になるケースもあるので注意が必要です。
「ペット不可のマンションで猫をこっそり飼う」、1つの契約違反をした自覚を持ち、まとまった退去費用の負担は覚悟しておきましょう。
まとめ
今回の不動産とーくは『ペット不可のマンションで猫がばれなかった?退去時までこっそり飼う?』と題して、下記の項目を解説しました。
どうじゃったかの~?
ペット不可のマンションにもかかわらず、猫をこっそり飼うことであなたの気持ちは満たされても、今後大変な問題に発展する可能性は大です。
ペット不可の賃貸マンションには、動物嫌いの人、アレルギーの人が住んでいる場合も多々あります。
こっそり飼う猫がばれてしまった場合、それが原因で他の住人が退去してしまったらどうでしょう?
賃貸オーナーからすれば大損害です。
マンションはある意味共同生活。
やはりルールを守った上で生活すべきでしょうね。
以上、『ペット不可のマンションで猫がばれなかった?退去時までこっそり飼う?』でした。
今回の記事はどうでしたか?
役に立ったと思ったら、みんなにシェアしてもらえると嬉しいです♪
よければ他の記事もチェックしてみて下さいね!