
「実家を売る…親に申し訳ないかも…」
「思い出まで一緒に売ってしまいそうで…」
「売却後も罪悪感がずっと心に残りそう…」
実家を売るという決断は、誰しも簡単なことではなく、多くの人が同じような葛藤を抱えています。
あなたが小さい頃から育った実家。
特に、親への感謝の気持ち、家族の思い出が詰まった家を売る際の罪悪感は、深く根ざしたものです。
実家の売却を真剣に考えるからこそ、あなたの誠実さが罪悪感を引き起こしている、そんな気がします。
しかし、その感情を乗り越え、前を向くこともまた大切です。
この記事では、不動産業界18年のプロが『実家を売る時に罪悪感をもつ理由は?どう向き合った?体験談まとめ』と題して解説します。
最後まで読めば、実家を売る際の罪悪感に向き合い、心の負担を軽くするヒントが得られるはずです。
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)

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不動産×住宅業界18年。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。ブログ116万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
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[体験談]
実家を売る際の罪悪感にどう向き合った?

経験者は、実家を売る際の罪悪感にどう向き合ったのでしょうか。
参考になる「体験談」を集めたぞ!
天野 直子さん(39歳・和歌山県)
- 実家を売る時に罪悪感をもった理由は?
- 私が子供の頃から住んでいた場所で、家族の思い出が詰まっていました。両親がこの家を守り続け、私たち兄弟も大切にしてきた場所を自分の都合で手放すことに、どうしても心が痛みました。
- その罪悪感とどう向き合って解消した?
- 兄弟とよく話し合ったことです。私だけでなく、兄弟も同じように感じていたので、お互いの気持ちを共有することで少しずつ心が軽くなりました。
徐々にですが、家を守るという責任を次の人に託すことで、「この家は新しい物語を紡ぐ場所になる」と思えるようになりました。その結果、少しずつ罪悪感が和らぎ、前向きな気持ちで手放すことができました。
森下 真司さん(47歳・神奈川県)
- 実家を売る時に罪悪感をもった理由は?
- 両親が他界して、私が家を管理する立場になりましたが、実家を維持することが難しくなり、売却を考えました。家族の集まる場所であるこの家が、私の決断によって無くなってしまうという現実が辛かったです。
- その罪悪感とどう向き合って解消した?
- まず自分の中で「家族の思い出は場所ではなく、心にある」ということを理解しようと努めました。実家を売る前に、家族全員で集まって最後の時間を過ごすことにしました。家の中を丁寧に片付け、思い出の品を整理していく中で、少しずつ気持ちが整理されました。
山崎 夢さん(30歳・京都府)
- 実家を売る時に罪悪感をもった理由は?
- 両親が住み続けた思い出の詰まった家だったから
- その罪悪感とどう向き合って解消した?
- 両親としっかり話をして、本当に売ってもいいのか充分すぎるくらい確認をした。兄弟とも相談して、自分1人で判断はしないようにしました。思い出の家具などはそれぞれが持つことで罪悪感を減らしました。
坂井 美香さん(31歳・山梨県)
- 実家を売る時に罪悪感をもった理由は?
- 一番心に引っかかったのは、祖父母や両親がこの家を大切に守り続けてきたという事実でした。私が生まれる前から続く家族の歴史を、自分の世代で終わらせてしまうことに対して、強い罪悪感を覚えました。本当に正しい選択なのか、ずっと悩み続けました。
- その罪悪感とどう向き合って解消した?
- 父がこの家にどれほどの思いを込めていたのかを振り返り、その思いを次の世代にどう伝えるかを考えました。家の写真を撮り、みんなで思い出話をしながら、その時間を大切に過ごしました。
売却後、新しい持ち主がリフォームして大事に使ってくれている話を聞き、父の思いが新しい形で受け継がれていくように感じました。
後藤 太地さん(40歳・広島県)
- 実家を売る時に罪悪感をもった理由は?
- 相続はしたものの、過去に実家で住んでいたのは自分だけではないので、思い出や皆の気持ちを考えたから
- その罪悪感とどう向き合って解消した?
- 兄弟や親戚に相談をした結果、実家を空き家のまま管理だけをするよりは、売って誰かに利用してもらう方が良いという考え方になりました。
相談した事で罪悪感は次第になくなり、無事に売る事ができて良かったと思っています。
矢野 沙紀さん(40歳・東京都)
- 実家を売る時に罪悪感をもった理由は?
- なによりも親に悪いと思ったから
- その罪悪感とどう向き合って解消した?
- そのまま放置すれば、維持費などで子供達に迷惑がかかると思うことで罪悪感を解消し、自分の代で処分しようと決めました。
川口 麻衣さん(28歳・東京都)
- 実家を売る時に罪悪感をもった理由は?
- 幼い頃から慣れ親しんだ場所を失うということでした。家族全員で食卓を囲んだキッチンや、勉強に励んだ自分の部屋が無くなることを想像するだけで、心が締め付けられる思いがしました。家族の思い出そのものだったので。
- その罪悪感とどう向き合って解消した?
- 新しい生活の中で実家の思い出を大切にすることでした。たとえば、実家から持ち出した家具や小物を新しい住まいに配置し、昔の家の雰囲気を少しでも残すようにしました。また、家族で実家の思い出を話す機会を作り、その話を未来の家族にも伝えていくことで、実家の思い出はずっと生き続けると考えるようにしました。罪悪感が次第に薄れていき良かったです。
高橋 敦さん(44歳・青森県)
- 実家を売る時に罪悪感をもった理由は?
- 実家を売る決断をした背景には、経済的な事情も絡んでいました。しかし、家族が何十年も住んできた場所を手放すこと。大きな罪悪感がありました。母が生前この家をとても大事にしていたことを思い出すたびに、自分が冷酷な判断をしているのではないかという思いに苛まれました。
- その罪悪感とどう向き合って解消した?
- まず母の気持ちを考えるようにしました。母が家族の幸せを一番に考えていたことを思い出し、「母ならば今の状況を理解してくれるだろう」と自分に言い聞かせました。母が好きだった庭の一部を写真に残し、今の家にも少しでもその雰囲気を再現するようにしました。少しずつ罪悪感が和らぎ、母も納得してくれていると感じるようになりました。
松下 直之さん(33歳・新潟県)
- 実家を売る時に罪悪感をもった理由は?
- 一族が交流する良き場になればという思いを込めて、曽祖父が建てたものだったから
- その罪悪感とどう向き合って解消した?
- 曽祖父は一族が親しげに集まれる屋敷を目指して家を建てました。その実家は古くて住めないため売ることになりましたが、曽祖父の意志を受け継ぎ、売ったお金で人々が訪ねやすい土地に新居を建てることで罪悪感は薄れました。
石塚 裕子さん(36歳・群馬県)
- 実家を売る時に罪悪感をもった理由は?
- 家の老朽化のため、早かれ遅かれ売却は避けられませんでした。それでも、家族で過ごしたクリスマスや誕生日、日常のささいな出来事まで思い出が詰まっており、大きな罪悪感を抱きました。
- その罪悪感とどう向き合って解消した?
- 売る前に、家族で最後の思い出作りをしました。家中を一緒に掃除し、写真をたくさん撮って、家の隅々まで感謝の気持ちを込めてお別れをしました。実家の記憶を少しでも残そうと努め、納得するまで罪悪感と向き合いました。
高山 徹さん(41歳・大阪府)
- 実家を売る時に罪悪感をもった理由は?
- 自身の思い出そこそこに、何より手放す時の寂しそうな母の顔
- その罪悪感とどう向き合って解消した?
- 母は亡くなった両親との思い出から未練がある中、なかなか引越しの作業が進みませんでした。話し合って、母を幸せにしたい一心に忙しくすることで、前に進むことができました。
野口 あきらさん(51歳・東京都)
- 実家を売る時に罪悪感をもった理由は?
- 祖父が建てた思い入れのある屋敷だと聞いていたので
- その罪悪感とどう向き合って解消した?
- 岡山県の実家ですが、父母・兄弟含め誰も住む人がいませんでした。これ以上保有していても管理が大変で、近所の迷惑にもなる、という理由で納得するようにしました。そして、時間が経過するにつれて、罪悪感は薄まっていきました。
以上、実家を売る際に罪悪感をもった人の体験談を紹介しました。
その他、罪悪感をもった理由には
下記のようなものもあったぞ
- ご先祖様が代々受け継いできた実家を自分の代で売ることに申し訳ない気持ちがあったから
- 小さい頃の思い出や亡くなった家族との思い出がたくさんつまっていたから
- 父親が苦労してやっと建てた家で、売るとその過去を消してしまうような気がしたから
- 両親が築いた財産や歴史をないがしろにするような気がしたから
- 生家には思い出があったし、ずっと残していってほしいと両親がずっと言っていたから
- 実家をリフォームしてからそれほど経っていないので、もったいない部分もあったから
- 両親が自分を育てるために建てた実家で、一生懸命働いて住宅ローンを返していたから
- 両親の思い出が詰まった実家を売るのは、親不孝ではないかと思ったから
- 亡くなった両親の帰る場所を奪ってしまうのではないかと悩んだから
その他にも、
- 天国にいる両親が悲しむのではないかと思ったから
- 自分の都合で思い出も一緒に手放すことになってしまうから
- 今までの思い出と兄弟が集まる唯一の場所がなくなるから
- 古くて住めないから仕方ないが、それでも先祖がここで育って大事にした想いがあったから
- 実家だけでなく、思い出のある家具やソファなども処分しないといけなかったから
- 親が一生懸命ローンを組んで購入した実家を、自分の老後資金のために売ることにしたから
- 実家を売ることは、今までの思い出も全て売り払ってしまう気持ちになったから
- 親が苦労して手に入れた家を、購入した価格よりも大幅に安い価格で手放してしまうから
実家を売るにあたり罪悪感をもった理由は人それぞれですが、思い出の場所を失うつらさ、両親に申し訳なく思う気持ちが大半を占めました。
自分の状況と重なって共感できる人も多いのではないでしょうか。
実家を売るって重いです…
罪悪感を和らげる方法はないのかな?
うむ、いくつか紹介するぞ!
実家を売る際の罪悪感解消におすすめ方法[4選]

実家を売る際の罪悪感を解消するために、おすすめの方法は下記4つです。
解消方法①
売却理由を明確にする
理由を明確にすれば、あなたも周囲も納得の上で売却を進められるからです。
例えば、
- 遠方に加えて経済的にも維持管理が難しい
- 建物の老朽化により災害に耐えられそうにない
などはよくある売却理由です。
罪悪感が完全には消えない場合でも、「この理由なら売っても仕方がないな」と、いずれは冷静に気持ちを整理できるはずです。
解消方法②
親族と納得するまで話し合う
兄弟姉妹などの親族全員で決断した売却なら、あなた1人で罪悪感を抱える必要はなく、受け入れやすいからです。
また、話し合いの上で売却を進めることは、親族同士の関係を守り、将来のトラブルを回避するためにも大変重要なことです。
話し合いの際には、互いに尊重し、
それぞれの意見をしっかり聞くことじゃ
売却に至るまでの背景や理由を親族全員で共有し、問題点や不安点を話し合い、焦らず時間をかけて進めましょう。
解消方法③
実家を売った友人知人に相談する
実際の売却経験から、あなたの罪悪感を同じ目線で共感してくれるからです。
思い出を大切にすることは重要ですが、時にそれを背負いすぎると、本来すべき決断を見失う場合もあります。
そこで、今の罪悪感を共感してもらうことで、あなたの気持ちや考え方を整理するきっかけにもなります。
解消方法④
大切な実家だからこそ高く売る
親の目線で考えれば、高く売れた事で得たお金が子供(あなた)の人生に役立つなら、これ程嬉しいことはないからです。
また、納得の値段で実家を売ることは、あなたができる最後の親孝行になると考えてもいいでしょう。
この考え方に気付いて、
罪悪感を感謝に変えた人も多いぞ
一方、よくある失敗に、罪悪感が邪魔をして冷静な準備や調査ができず、
「相場より安く売るハメになった…」
などと、あとあと後悔するケースがあります。
これでは罪悪感に加えて、別のマイナス感情が生まれる結果になりかねません。
そうならないためにも、実家を高く売るための準備には、親族や友人、専門家等の協力も得ながら、落ち着いて取り組むようにしましょう。
以上、実家を売る際の罪悪感を解消するために、おすすめの方法を解説しました。
中でも「大切な実家だからこそ高く売る」は、特に実践してほしいと思います。
高く売ることで、
- 子供であるあなたの役に立てる親の喜び
- 子供としてあなたができる最後の親孝行
罪悪感をそれぞれの「感謝」に変えて、売却を進めることもできるからです。
まとめ
今回の不動産とーくは『実家を売る時に罪悪感をもつ理由は?どう向き合った?体験談まとめ』と題して、下記の項目を解説しました。
参考になったかの~?
実家を売る決断は、さまざまな感情が絡み合い、誰にとっても重大な選択です。
特に親が残してくれた家には、数々の思い出が詰まっており、その売却に罪悪感を感じるのは自然なことですね。
まず、大切なのは、自分の感情を正直に受け止め、それに向き合うこと。
そして、実家の価値を正しく理解し、最適な売却方法を選ぶことが、罪悪感を負担を軽減する鍵にもなります。
他の方の体験談も参考にしながら、前向きな一歩を踏み出せるよう、心から応援しています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
以上『実家を売る時に罪悪感をもつ理由は?どう向き合った?体験談まとめ』でした。
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