【体験談】80歳まで住宅ローンがきつい…林さんが売却で老後破産を防いだ話
「定年後もあと16年、返済が続く…」
「年金だけで払える気がまるでしない」
「老後破産だけは本当に避けたい…」

引き落とし日が近づくたび、通帳の残高をそっと確認する。そんな日々を送っている方は、あなただけではありません。

契約したときは無理のない計画だったはずなのに、再雇用で収入が下がり、医療費や設備の修理代が重なって、気づけば毎月じわじわ預金が削られていく…。

80歳まで住宅ローンがきついと感じながらも、多くの方が「まだ払えているから」と先送りにしてしまいます。

ただ、残債が自宅の価値を上回ると、売っても借金だけが残る状態になりかねません。これをオーバーローンと呼び、年数が経つほど陥りやすくなります。

返済が滞ってから動き出すと、選べる道は驚くほど少なくなるのです。

この記事では、不動産×住宅業界のプロが『【体験談】80歳まで住宅ローンきつい…林さんが売却で老後破産を防いだ話』と題して紹介します。

同じ不安を抱えた方が、どう気づき、何を確認して決断したのか。読み終わる頃には、あなたが今どの段階にいて、次に何をすればいいのかがはっきり見えてくるはずです。

この記事の執筆者
西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)
西田 喜宣|クラウドハーツ・リアルエステート代表
不動産×住宅業界20年以上。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。運営メディアは累計120万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士

【この記事の取材・確認方法】
この記事は、実体験者への取材・ヒアリング内容をもとに作成しました。不動産の種類や住まいの状況、当時の悩み、検討した選択肢、実際に取った行動、その後の暮らしの変化などを確認したうえで、個人が特定されないよう一部情報を調整。実務・専門的な判断を要する箇所は、不動産コンサルタントの執筆者・西田が補足。※体験談は個別事情に基づく内容であり、同じ結果を保証するものではありません。

【体験談】80歳まで住宅ローンがきつい…不安から査定した結果

林 和彦さん
※記事内の写真はイメージです

「今は何とか払えている。でも65歳以降は、正直わからない」——そんな不安を抱えながら、毎月の通帳と向き合っている方はいませんか?

早速、80歳まで住宅ローンがきついと感じ、売却で老後破産を防いだ林和彦さんにお話を伺います。

今回お話を聞いた方
林 和彦さん(仮名)
林 和彦さん
【年齢】64歳【居住地】埼玉県
都内の印刷会社に38年勤務し、60歳から再雇用で働いている。51歳のときに中古戸建てを購入し、借入額2,950万円、完済予定は80歳だった。再雇用後は手取りが月36万円から22万円台まで下がり、妻の通院費や固定資産税、給湯器交換費も重なって家計が厳しくなった。65歳以降の返済に限界を感じ、不動産会社3社へ査定を依頼。提示額には2,180万円から2,520万円まで差があり、住宅ローン残債や住み替え費用を何度も確認した。最終的に自宅を売却し、現在は築21年の賃貸マンションへ住み替えている。毎月の返済に追われない安心感が大きくなっている。
プロ20年プロ20年

林さん、本日は貴重な
体験を聞かせていただき
ありがとうございます

林さん林さん

同じように80歳まで
住宅ローンの返済に
苦しんでいる方の参考になれば!

林さんは64歳。埼玉県在住で、現在も都内の印刷会社で再雇用として働いています。

51歳で中古戸建てを購入し、完済予定は80歳。定年後も約20年間、住宅ローンを払い続ける計画でした。

しかし再雇用後の収入減や想定外の出費が重なり、「このままでは払えない」という現実に直面。不動産会社3社に査定を依頼し、最終的に自宅を売却して賃貸へ移る決断をしました。

住み替え後の今は、毎月の返済に追われない安心感のほうが大きいと語る林さん。その経緯を詳しく聞いていきます。

質問項目

  1. 51歳で「80歳完済」の住宅ローンを組んだ理由は?
  2. 定年後も返済が続く怖さに気づいた瞬間は?
  3. 「80歳まで住宅ローンは払えない…」と感じて最初にしたことは?
  4. 不動産会社3社に査定を依頼して何がわかった?
  5. 査定後に確認した「本当の手残り額」はいくらだった?
  6. 家の売却を決めるまで一番迷ったことは?
  7. 賃貸への住み替え後、毎月の生活はどう変わった?
  8. 80歳まで住宅ローンがきつい、払えないと悩む人へ伝えたいこと

それでは、林さんが80歳完済のローンを組んだときの話から聞いていきましょう。

51歳で「80歳完済」の住宅ローンを組んだ理由は?

購入当時51歳。29年ローンを組めば完済は80歳になる計算です。

今振り返れば「よく決断できたな」と思う方もいるかもしれませんが、当時の林さんにはそれなりの根拠がありました。

プロ20年プロ20年

51歳でローンを組むとなると
完済年齢は必然的に高くなりますよね
当時はどんな気持ちでしたか?

林さん林さん

手取りが月36万円あって
ボーナスも年2回あったので
10万1,000円の返済なら余裕だと

借入額は2,950万円、毎月の返済額は10万1,000円。当時の収入からすれば、返済比率は無理のない水準でした。

「子どもも独立していたし、夫婦2人で住める広さの中古戸建てがちょうど見つかった」と林さんは振り返ります。

プロ20年プロ20年

収入面では確かに
問題ない水準でしたね
定年後の返済については?

林さん林さん

再雇用で65歳まで働けるし
その後は年金もある
何とかなると思っていたんです

「何とかなる」という見通しが、後に大きな誤算になったと林さんは苦笑いしながら話してくれました。

定年後も返済が続く怖さに気づいた瞬間は?

60歳で定年を迎え、再雇用に切り替わった林さん。そこから状況は大きく変わっていきます。

林さん林さん

再雇用になった途端
手取りが22万円台まで
ガクッと下がったんです

プロ20年プロ20年

月36万円から22万円台は
想像以上の落差ですね
賞与はどうでしたか?

林さん林さん

ほぼゼロになりました
繁忙期に少し出る程度で
年収ベースで見ると別世界

毎月の返済額10万1,000円はそのまま。手取りが減っても、ローンの負担は1円も変わりません。

さらに追い打ちをかけるように、複数の出費が同時期に重なりました。

  • 妻の通院費が月1万円以上かかるようになった
  • 固定資産税が年12万円の支払いが毎年続く
  • 火災保険の更新時期が重なった
  • 給湯器が突然故障し、交換費用28万円が発生した
プロ20年プロ20年

給湯器28万円は
タイミングが悪すぎましたね
そのとき預金はどんな状況でしたか?

林さん林さん

じわじわ減っていくのが
通帳を見るたびに怖くて
目を背けたくなるくらいでした

「払えなくなったわけじゃないけど、毎月少しずつ預金が削れていく感覚が、正直一番きつかった」と林さんは言います。

80歳まで住宅ローンがきつい、という言葉の重さが、じわりと伝わってきます。

「80歳まで住宅ローンは払えない…」と感じて最初にしたことは?

預金が目減りし続ける中で、林さんはある日、年金の見込み額を真剣に確認することにしました。

林さん林さん

ねんきん定期便をちゃんと
読んだことがなかったんですが
65歳からの受取額を見て青ざめました

プロ20年プロ20年

具体的にどのくらいの
見込み額だったのでしょうか?

林さん林さん

夫婦2人合わせて
月約22万円の見込みでした
返済だけで半分近く消えてしまう

年金22万円から毎月の返済10万1,000円を引くと、残りは約12万円。そこから生活費・医療費・税金・保険が全部のしかかってきます。

林さんはすぐに、自分の家計状況を数字で整理し始めました。

確認した項目 内容・金額
住宅ローン残債 約1,760万円
預金残高 じわじわ減少中(具体的な額は非公開)
65歳以降の年金見込み額(夫婦合算) 月約22万円
毎月の赤字額(再雇用時点) 数万円単位で預金を取り崩す状況
プロ20年プロ20年

数字にして初めて
「今後どうなるか」が
見えてきますよね

林さん林さん

頭の中でぼんやり不安だったのが
数字にしたら「無理だ」って
はっきりわかりました

漠然とした不安を「数字の現実」に変えたことが、林さんが動き出すきっかけになりました。

80歳まで住宅ローンを払えないと感じたとき、まず自分の家計を数字で整理する。これが最初の一歩です。

不動産会社3社に査定を依頼して何がわかった?

家計の現実を直視した林さんが次に動いたのは、自宅の査定でした。

プロ20年プロ20年

査定はどのように
依頼されたのでしょうか?

林さん林さん

一括査定サービスを使いました
1回入力するだけで
複数社から連絡が来るので楽でしたよ

一括査定を使ったことで、3社から査定額が出そろいました。ところが、その金額には大きな差がありました。

査定会社 査定額 査定根拠と提案の特徴
A社 2,180万円 近隣の直近成約事例3件と築年数による減価率を基に算出。「早期売却を優先するならこの価格帯」と明確に説明してくれた。現実的な数字を正直に出してくれた印象
B社 2,360万円 リフォーム歴(キッチン・浴室)と南向きの日当たりを加点評価。近隣の売り出し中物件との比較資料を持参し、「このくらいなら3カ月以内に動く可能性がある」と根拠を示してくれた
C社 2,520万円 「強気の価格で出して様子を見ましょう」というスタンス。ただし成約事例の提示がなく、なぜその価格になるのかの説明が不十分で、やや疑問が残った
※査定額はあくまで「売り出し時の目安」であり、成約価格を保証するものではありません。
林さん林さん

一番高い2,520万円に
飛びつきたい気持ちはありました
でも、根拠の説明が薄かったので

プロ20年プロ20年

高い査定額には
「媒介契約を取るための釣り上げ」
もあるので注意が必要ですね

査定額が高くても、実際の売却時に値下げを求められるケースは少なくありません。

林さんが「なぜその価格なのか」を各社に質問したのは、非常に賢明な判断でした。

複数社の査定を比較することで、自宅の相場がおおむね2,200万円~2,400万円の範囲にあることも見えてきたと言います。

なお、複数社の比較には『スーモの一括査定』がおすすめです。

選択時に各社の売却実績数を確認できるので、どの会社に査定を依頼するか迷わずに進められます。

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※査定後に売るかどうかは自由です
※面積はおおよそでも進められます

査定後に確認した「本当の手残り額」はいくらだった?

査定額がわかったからといって、そのまま手元に残るわけではありません。林さんが次に頭を抱えたのは「本当の手残り額」の計算でした。

プロ20年プロ20年

残債や諸費用を差し引くと
実際の手残りはかなり変わりますよね
どのように試算しましたか?

林さん林さん

担当者に何度も確認しながら
一つひとつ書き出していきました
数字が出るたびに胃が痛くなって

林さんが整理した、売却にかかる費用と手残りの試算は以下の通りです。

項目 金額(目安)
売却想定額(中間値・B社ベース) 約2,300万円
住宅ローン残債 ▲1,760万円
仲介手数料(売却額×3%+6万円+消費税) ▲約83万円
引っ越し代 ▲約20万円
賃貸マンションの初期費用(家賃8万円×6カ月分相当) ▲約48万円
その他(登記費用・印紙代など) ▲約10万円
手残りの目安 約379万円
※上記は試算の一例です。実際の費用は物件・条件により異なります。
林さん林さん

379万円か…と正直思いました
「安心できる金額ではない」って
担当者にも正直に話したんです

プロ20年プロ20年

それでも残債を上回る
アンダーローンの状態だったのは
不幸中の幸いでしたね

売却が成立すれば借金を残さずに済む状況でした。

実際の成約額は約2,280万円で、売却活動の期間は約3カ月。試算をやや下回ったものの、残債を完済してなお手元に資金が残った点は、林さんにとって大きな安心材料になりました。

家の売却を決めるまで一番迷ったことは?

数字の整理は終わった。でも林さんの心の中では、まだ答えが出ていませんでした。

林さん林さん

38年間働いて手に入れた家を
手放すって、やっぱり怖かったです
賃貸に戻ることへの抵抗も正直あって

プロ20年プロ20年

家への思い入れは
誰にでもありますよね
老後破産のリスクとどう向き合いましたか?

林さん林さん

「売らなかったらどうなるか」を
具体的に考えてみたんです
そうしたら怖くなりました

林さんが想定した「売らずに住み続けた場合のリスク」は、以下のようなものでした。

  • 年金収入だけでは毎月数万円の赤字が続く可能性がある
  • 預金が底をつけば、ローン返済が滞るリスクがある
  • 滞納が続けば競売にかけられ、売却額より大幅に低い価格で手放すことになる
  • 老後の医療費・介護費が重なると、回復できない家計ダメージになる

競売になると市場価格より3~5割低い価格で落札されることが多く、手元に何も残らないケースもあります。

「今なら選べる。でも滞納が続けば、選ぶ権利すら失う」——その現実に気づいたことが、林さんの背中を押した決め手になりました。

賃貸への住み替え後、毎月の生活はどう変わった?

自宅を売却した林さんは、築21年の賃貸マンションへ移りました。家賃は月8万円。住宅ローンの返済額だった10万1,000円と比べると、毎月2万1,000円の負担減です。

林さん林さん

数字で見るとたった2万円ですが
気持ちの軽さが全然違うんです
毎月「足りるか」って怯えなくていい

プロ20年プロ20年

固定費が下がるだけでなく
心理的な余裕も生まれますよね

林さん林さん

固定資産税もなくなるし
修繕の心配もしなくていい
設備が壊れたら大家さんが対応してくれる

林さんは64歳になった今も再雇用で働いており、毎月の家賃8万円と生活費を年金と給与で賄っています。

項目 持ち家(売却前) 賃貸(住み替え後)
毎月の住居費 10万1,000円(ローン返済) 8万円(家賃)
固定資産税 年12万円 なし
設備故障・修繕費 自己負担(給湯器28万円など) 原則として大家負担
毎月の精神的な不安 大きい(預金が減っていく恐怖) ほぼなし
林さん林さん

家を失った寂しさより
追われない安心感のほうが
今は正直ずっと大きいです

「家を手放した後悔」より「解放された安心感」が上回った、というのが林さんの偽らざる本音です。

老後の暮らしを守るために下した決断が、結果として毎日の心の余裕につながっている。その事実は、同じ悩みを抱える方にとって大きな希望になるのではないでしょうか。

80歳まで住宅ローンがきつい、払えないと悩む人へ伝えたいこと

最後に、林さんと同じように80歳まで住宅ローンを払えるか不安な方へ向けて、率直なメッセージをいただきました。

プロ20年プロ20年

今まさに悩んでいる方へ
実体験から伝えたいことを
お願いできますか?

林さん林さん

まず「今の数字」を
ちゃんと見てほしいです
見て見ぬふりが一番怖い

林さんが特に伝えたいポイントは以下の通りです。

  • 年金見込み額・残債・預金残高を数字で整理する
  • 「今は払えている」と安心せず、65歳以降の収支を試算する
  • 売却を「負け」と思わず、選択肢の一つとして早めに査定する
  • 査定は複数社に依頼し、根拠のある説明をしてくれる会社を選ぶ
  • 手残り額は査定額から残債・諸費用を引いた現実ベースで確認する
プロ20年プロ20年

動き出すのが早いほど
選択肢が多く残りますし
競売などの最悪事態も防げますよね

林さん林さん

本当にそう思います
私は動いてよかったと
今でも心からそう感じています

「80歳まで住宅ローンがきつい」という不安は、放置するほどに選択肢が狭まっていく問題です。

査定を依頼しても売却する義務は一切ありません。「今の自宅がいくらで売れるか」を知るだけで、漠然とした不安が「動ける現実」に変わっていきます。

林さん林さん

あの日、一歩踏み出せたことが
人生後半のお守りに
なっていると思います

プロ20年プロ20年

動き出すタイミングが早いほど
取れる選択肢の幅が広がります
まず現実の数字を確認することが大事ですね

林さん林さん

80歳まで住宅ローンを
払い続けることへの不安を
抱えている方の力になれたら嬉しいです!

老後破産は、突然やってくるものではありません。毎月の「何とかなっている」が積み重なった先に静かに近づいてくるものです。林さんの決断と行動は、同じ悩みを抱えるすべての方へのヒントになるはずです。


以上、80歳まで住宅ローンがきついと悩みながらも、売却という決断で老後破産を防いだ林和彦さんの貴重な体験談を、インタビュー形式でお届けしました。

林さんが「動いてよかった」と感じた理由は、売却そのものではなく、査定によって現実の数字を把握できたことでした。

プロ20年プロ20年

不安なまま過ごした時間より
査定結果を手にしてからのほうが
ずっと冷静に考えられたと言います

80歳まで住宅ローンがきついと感じているなら、今の自宅価値を無料で確認できる査定から始めてみるのが現実的な最初の一手です。

「売る・売らない」の判断は、査定結果という根拠を持ってからでも遅くはありません。

なお、複数社の比較には『スーモの一括査定』がおすすめです。

選択時に各社の売却実績数を確認できるので、どの会社に査定を依頼するか迷わずに進められます。

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※査定後に売るかどうかは自由です
※面積はおおよそでも進められます

査定額を正しく見極めるために不動産の査定額は売却価格の目安であり、その金額での売却を保証するものではありません。査定額の高さだけでなく、算出根拠と担当者の説明もしっかり確認しましょう。

【現状チェック】80歳までの住宅ローン返済で整理したい6つのこと

林さんは、住宅ローンを今払えているかだけでなく、65歳以降の収入や年金、残債、自宅の価格まで数字にしたことで、その後の選択肢を考えられるようになりました。

「80歳まで住宅ローンがきつい」「この先は払えないかもしれない」と感じている方も、まずは確認できている判断材料を整理してみてください。

プロ20年プロ20年

不安の大きさだけでは
答えを出しにくいので
まず数字に置き換えると
状況が見えやすいですね

【確認】□にチェックできます

チェックの数で「売る」「住み続ける」と結論を出すものではありません。

チェックが付かない項目ほど、今後の選択を考える前に確認しておきたい情報と考えてください。

65歳以降の収入と年金見込み額を確認できていますか?

現在の収入で住宅ローンを払えていても、完済まで同じ収入が続くとは限りません。

林さんは60歳から再雇用になり、手取りが月36万円から22万円台へ下がった一方、住宅ローンの返済額10万1,000円は変わりませんでした。

プロ20年プロ20年

今払えているかより
収入が変わった後も
返済できるかを見ると
判断しやすいですね

さらに確認した65歳以降の年金見込み額は、夫婦2人で月約22万円でした。

80歳まで返済が続くなら、65歳以降に入ってくるお金を確認し、ローン返済後に生活費をまかなえるか整理しておくことが重要です。

住宅ローン残債と完済までの返済期間を確認できていますか?

毎月の返済額だけを見ていると、これから何年返済が続き、いくら残っているのかを見落としやすくなります。

林さんは51歳で2,950万円を借り、完済予定は80歳でした。

プロ20年プロ20年

完済年齢だけでなく
今いくら残っていて
あと何年続くのかまで
セットで見たいですね

家計を整理した時点では、住宅ローン残債が約1,760万円あることも確認しています。

残債と残りの返済期間が分かれば、住み続ける場合だけでなく、自宅を売る選択肢が現実的かどうかも考えやすくなります。

生活費・医療費・税金・修繕費まで含めた将来収支を整理できていますか?

住宅ローンを払えるか考えるときは、返済額だけでは家計全体の負担を判断できません。

林さんの場合、妻の通院費が月1万円以上、固定資産税が年12万円かかり、さらに給湯器の故障で28万円の交換費用も発生しました。

プロ20年プロ20年

戸建てではローン以外の
支出も続いていくので
毎月の生活費だけでは
見えない負担もありますね

再雇用後は毎月数万円単位で預金を取り崩す状況になり、今後の返済に不安を感じる大きなきっかけになっています。

あなたの場合も、ローン以外の固定・臨時支出まで含め、預金を取り崩さず生活できるのかを確認しておきたいところです。

自宅の売却価格の目安と査定根拠を確認できていますか?

80歳まで住宅ローンを払えない可能性を感じても、自宅がいくらで売れそうか分からなければ、売却を現実的な選択肢として比較できません。

林さんが3社へ査定を依頼したところ、提示額は2,180万円~2,520万円と340万円の差がありました。

プロ20年プロ20年

査定額には差が出るので
金額だけを見るより
なぜその価格なのかまで
確認しておきたいですね

林さんは一番高い金額だけで決めず、近隣の成約事例など査定額の根拠も合わせて確認しています。

自宅価格を判断材料にするなら、提示された金額だけでなく、その価格で売却を見込む理由まで整理できているかが大切です。

売却後に実際に残る金額を確認できていますか?

自宅の査定額が住宅ローン残債を上回っていても、その差額がすべて手元に残るわけではありません。

林さんは売却想定額約2,300万円から残債約1,760万円、仲介手数料、引っ越し代、賃貸マンションの初期費用などを差し引き、手残り約379万円の試算を出しました。

プロ20年プロ20年

売却できそうかだけでなく
その後いくら残るのかで
住み替え後の選択肢も
かなり変わってきますね

実際の成約額は約2,280万円で、住宅ローンを完済したうえで資金を残せました。

売却を選択肢に入れる場合は、査定額ではなく、残債や売却・住み替えに必要な費用を差し引いた後の金額まで確認できているかが重要です。

住み続ける場合と住み替える場合の住居費を比較できていますか?

今の家を手放すか迷うときは、住宅ローン返済額だけで住み替え先と比べないことも大切です。

林さんは売却後、家賃月8万円の賃貸マンションへ住み替え、毎月の住居費は10万1,000円から8万円になりました。

プロ20年プロ20年

持ち家と賃貸では
かかる費用の種類が違うので
月額だけで比べないほうが
整理しやすいですね

持ち家では年12万円の固定資産税や設備修繕の負担もあったため、林さんにとっては住み替え後の家計が軽くなりました。

あなたの場合も、固定資産税や修繕負担まで含めることで、住み続ける場合と住み替える場合のどちらが家計に合うのかを比較しやすくなります。


【チェック後の見方】
チェック数ではなく、どの判断材料をまだ確認できていないかに注目してください。

  • チェックが付かなかった項目は、次に確認する情報として整理する
  • 将来の収支や住宅ローン残債など、返済継続を大きく左右する項目から確認する
  • 必要な数字をそろえたうえで、住み続ける場合と住み替える場合を比較する

80歳まで住宅ローンがきついと感じたときこそ、結論を急がず、まず自分に足りない判断材料を1つずつ確認していくことが大切です。

はじめて査定を受ける方へ

どこに査定を頼めばいいのか迷い、1社の金額だけで決めてしまう方は少なくありません。実際、3社以上に査定を出した612名の約75%が「最高値と最低値に100万円以上の差があった」と回答しています。複数社の比較に役立つプロ厳選の一括査定サイトを知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

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【プロが分析】林さんが80歳完済の住宅ローンで売却を決めた4つの判断材料

林さんは51歳で2,950万円を借り、毎月10万1,000円を返済する29年の住宅ローンを組みました。

購入時は手取り月36万円に加えて年2回のボーナスもあり、当時の家計だけを見れば返済を続けられる見通しがありました。

実際、【フラット35】でも借入期間は「80歳-申込時年齢」と35年の短いほうが上限ですから、「80歳まで住宅ローンがある=それだけで無理な計画」とは限りません。

林さんのケースで大きかったのは、60歳以降にローンを組んだ当時の前提が次々と変わったことでした。

林さんの決断を分けた4点

  1. 「80歳完済」より重かったのは再雇用後の収入減と支出の重なり
  2. 売却を可能にしたのは最高査定額ではなく残債1,760万円との距離
  3. 住み替え後の家賃8万円まで見て売却後の生活を考えた
  4. 返済が止まる前に動いたことで3カ月の売却期間を取れた
プロ20年プロ20年

80歳完済という数字だけで
売る判断にはなりません
林さんは条件の変化が
いくつも重なりましたね

ここからは、なぜ林さんには売却という判断が合ったのか、条件が違えば何が変わるのかを実体験の数字から掘り下げます。

※参考:住宅金融支援機構「【フラット35】ご利用条件」(2026年4月1日現在)

「80歳完済」より重かったのは再雇用後の収入減と支出の重なり

林さんの住宅ローンが急に変わったわけではなく、毎月の返済額は購入時から10万1,000円のままでした。

変化したのは収入側で、60歳から再雇用になると手取りが月36万円から22万円台まで下がり、ボーナスもほぼなくなります。

さらに、妻の通院費が月1万円以上、固定資産税が年12万円、給湯器の交換費28万円などが重なりました。

つまり、林さんを苦しくしたのは完済年齢だけではなく、収入減と住宅・生活関連の支出が同時に重なったことです。

家計を変えた要素 購入当時 再雇用後
手取り収入 月36万円 月22万円台
ボーナス 年2回 ほぼなし
住宅ローン 月10万1,000円 月10万1,000円
家計を圧迫した支出 記事内に特別な記載なし 通院費・固定資産税・給湯器交換費などが重なる
プロ20年プロ20年

完済年齢そのものより
収入が下がった後でも
家計が回り続けるかを
見ることが大切ですね

65歳からの年金見込み額を夫婦で月約22万円と確認したことも、判断を変えた要素でした。

住宅ローン10万1,000円を払えば、単純計算で年金見込み額の半分近くを返済に使うことになり、そこから生活費や税金などを負担する必要があります。

ここで押さえたいのは、住宅ローンを組んだ時点の収入ではなく、退職・再雇用後の収支まで返済計画に入れることです。

一方、完済が80歳でも、退職後の収入が十分に残る、住宅ローン残高が少ない、預金に余裕があるなど条件が違えば、林さんと同じように売却する必要はありません。

売却を可能にしたのは最高査定額ではなく残債1,760万円との距離

林さんが売却を現実的な選択肢にできた背景には、住宅ローン残債が約1,760万円だったことがあります。

3社の査定額は2,180万円~2,520万円で、実際の成約額は約2,280万円でした。

結果として売却代金で住宅ローンを完済できる余地があったため、売ったあとまでローンを抱える事態を避けられています。

ただし、ここで最高査定額2,520万円を基準に将来の資金計画を作らなかった点も重要です。

プロ20年プロ20年

高い査定額よりも
実際に売れそうな価格で
残債まで返せるのかが
判断では重要ですね

林さんは約2,300万円の売却を想定し、住宅ローン残債に加えて仲介手数料、引っ越し代、賃貸マンションの初期費用などを差し引いた結果、手残りを約379万円と試算していました。

ここからわかるのは、「査定額-住宅ローン残債=自由に使えるお金」ではないということです。

実際の売却では仲介手数料などの諸費用がかかり、住み替えるなら転居先の初期費用も必要になります。

また、査定額は売れる金額を保証するものではなく、林さんも約2,300万円の想定に対して約2,280万円での成約でした。

売却価格では住宅ローンを完済できない場合でも、差額を預金などで補えるなら通常の売却を進められる可能性がありますが、資金を用意できなければ状況は変わります。

原則として、抵当権を抹消するための完済資金が不足するため、金融機関への相談を含めた別の対応が必要です。

だからこそ、80歳まで住宅ローンを払えない不安がある方ほど、「家はいくらか」ではなく「売却後にいくら残るか」まで見ることが欠かせません。

住み替え後の家賃8万円まで見て売却後の生活を考えた

林さんが売却を決められたのは、住宅ローンから逃れることだけを考えたからではありません。

売却前の住宅ローンは月10万1,000円、住み替えた賃貸マンションの家賃は月8万円で、毎月の差は2万1,000円でした。

さらに持ち家では年12万円の固定資産税があり、実際に給湯器交換で28万円を負担した経験もあります。

林さんの場合は、住宅ローン以外の持ち家コストまで含めて負担を軽くできる見込みがありました。

プロ20年プロ20年

月々の差だけを見ると
判断を誤りやすいです
税金や修繕まで含めて
比べたいところですね

一方、売却にも引っ越し代約20万円や賃貸の初期費用約48万円などが必要だったため、家賃が安くなるという理由だけで住み替えたわけでもありません。

売れば必ず住居費が安くなるとは限らない点には注意が必要です。

たとえば、住宅ローンの完済が近い方や、転居先の家賃が高い方、今の家で大きな修繕予定が少ない方なら、長く住み続けたほうが家計に合う場合もあります。

林さんの判断で参考にしたいのは賃貸へ移ったこと自体ではなく、売却前と売却後の住居費を同じ土俵で比べたことです。

「80歳まで住宅ローンがきついから売る」と結論を急がず、手放したあとの暮らしまで成立するかを見ることで、売却後の後悔も避けやすくなります。

返済が止まる前に動いたことで3カ月の売却期間を取れた

林さんが動き出した64歳の時点では、家計は数万円単位で預金を取り崩す状況でしたが、住宅ローンを払えなくなったあとではありませんでした。

その段階で査定を取り、残債や住み替え費用を確認し、実際の売却には約3カ月かけています。

この「まだ返済できている時期に動いたこと」は、林さんが売却するか、住み続けるかを比較する余地を持てた要素のひとつです。

住宅金融支援機構でも、返済が難しくなった方向けに返済方法変更の仕組みを用意し、返済中の金融機関へ相談するよう案内しています。

プロ20年プロ20年

苦しくなった時点でも
まだ打てる手はあります
返済が止まる前なら
比較する余裕も持てますね

もちろん、住宅ローンを1回払えなかっただけで直ちに自宅を失うわけではありません。

ただ、延滞が続いてからでは時間や資金面の余裕を失いやすくなるため、「本当に払えなくなってから考える」という順番は避けたいところです。

林さん自身も、売却を決める前に年金見込み額、住宅ローン残債、査定額、売却諸費用、転居先の費用まで確認しています。

条件を並べたうえで約2,280万円で売却し、残債を完済して資金を残せたからこそ、現在の「返済に追われない安心感」につながったと考えられます。

80歳まで住宅ローンを払えないかもしれないと感じたときに大切なのは、林さんと同じように売ることではありません。

まだ選択肢を比べられる段階で将来の家計と住まいを見極めることこそ、この実体験から学べる大きなポイントです。


以上、80歳まで住宅ローンがきついと感じた林さんの実体験から、売却という判断を支えた4つの材料を専門家の視点で分析しました。

売却を進める前に確認したいこと現状に悩みや負担があっても、すぐに売却したほうがいいとは限りません。ローン残債、家族や親族の意向、今後の暮らしや維持管理を整理しないまま進めると、売ったあとに後悔することがあります。検討の際は、売却した場合と売却せずに今の状態を続けた場合を十分に比べることが大切です。

まとめ:80歳まで払えるか不安なら家計と住まいを早めに見直そう

今回の不動産とーくは『【体験談】80歳まで住宅ローンきつい…林さんが売却で老後破産を防いだ話』と題して解説しました。

この記事で押さえたいポイント

  • 漠然とした不安は、数字にした瞬間から動ける現実に変わる
  • チェックが重なるほど、65歳以降の家計は崩れやすくなる
  • 対策は6つあり、売却はその中の1つにすぎない
プロ20年プロ20年

林さんの体験談や
6つの対策は、あなたの状況と
重なる部分がありましたか?

80歳まで住宅ローンを払えるだろうかという不安は、放っておいても消えません。それどころか、年齢を重ねるほど借り換えも住み替えも審査が通りにくくなっていきます。

逆にいえば、今この記事を読んでいる時点で、あなたにはまだ選べる余白が残っているということです。

そしてもう1つ、私が強くお伝えしたいのは1人で抱え込まないでほしいということ。

家計の話を配偶者に切り出せず、何年も1人で悩み続けた方を私は何度も見てきました。返済は世帯の問題です。数字を共有した途端、対策の幅が一気に広がることも珍しくありません。

業界歴20年以上「不動産コンサル西田」のアドバイス

相談を受けていて感じるのは、判断を誤る方の多くが「今の家計」だけで考えているという点です。

大切なのは、今ではなく10年後の姿を先に描くこと。私はいつも、次の3つの時点で家計がどうなるかを紙に書き出してもらいます。

  1. 65歳(年金が始まり、給与収入が細るころ)
  2. 70歳(働き方を変える、または退く可能性が高いころ)
  3. 75歳(医療費や介護費が増えやすくなるころ)

この3つを並べると、どの時点で赤字に転じるかがくっきり見えてきます。

プロ20年プロ20年

赤字になる年が
5年先か15年先かで
打つべき手は変わりますからね

この計算に、もう1つだけ足してほしい数字があります。自宅の今の価値です。

年金額も残債も、調べれば必ず分かる数字。けれど自宅の価値だけは、外に聞かないと分かりません。ここが空欄のままだと、続けるか手放すかを比べる土台そのものが作れないんです。

売ると決めた方だけが調べるもの、と思わなくて大丈夫。むしろまだ迷っている段階で持っておく数字だと、私は考えています。

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査定額を正しく見極めるために不動産の査定額は売却価格の目安であり、その金額での売却を保証するものではありません。査定額の高さだけでなく、算出根拠と担当者の説明もしっかり確認しましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

80歳まで住宅ローンがきついと感じている今の気持ちは、決して弱さではなく、将来を守ろうとしているサインです。

今日、数字を1つ確認するだけでいい。その小さな一歩が、あなたと家族の老後を静かに支えてくれます。

以上『【体験談】80歳まで住宅ローンきつい…林さんが売却で老後破産を防いだ話』でした。

この記事の執筆者
西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)
西田 喜宣|クラウドハーツ・リアルエステート代表
不動産×住宅業界20年以上。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。運営メディアは累計120万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
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