【ブログ】分譲から賃貸へ住み替え!47歳でマンション売って賃貸に引っ越す
「賃貸に住み替えたいけど、本当に後悔しないか不安」

分譲マンションを所有しながら、こうした気持ちを抱えている方は決して少なくありません。

毎月の固定費が家計を圧迫し、将来の修繕計画にも不安を感じながら、「このまま住み続けるべきか」「売却して賃貸へ移るべきか」と揺れ動く日々を過ごしている方も多いのではないでしょうか。

実は、分譲から賃貸へ住み替えを検討する際に最も大切なのは、実際に行動した人のリアルな体験を知ること。

ネット上の一般論だけで判断してしまうと、あなたの状況に合わない選択をして後悔するリスクがあります。

そこでこの記事では、不動産×住宅業界のプロが『【ブログ】分譲から賃貸へ住み替え!47歳でマンション売って賃貸に引っ越す』と題して、貴重な体験談を紹介します。

最後まで読めば、実体験に基づいた具体的な判断材料が手に入り、あなた自身が納得できる決断へ一歩近づけるはずです。

この記事の執筆者
西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)
西田 喜宣|クラウドハーツ・リアルエステート代表
不動産×住宅業界20年以上。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。運営メディアは累計120万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
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【この記事の取材・確認方法】
この記事は、実体験者への取材・ヒアリング内容をもとに作成しました。不動産の種類や住まいの状況、当時の悩み、検討した選択肢、実際に取った行動、その後の暮らしの変化などを確認したうえで、個人が特定されないよう一部情報を調整。実務・専門的な判断を要する箇所は、不動産コンサルタントの執筆者・西田が補足。※体験談は個別事情に基づく内容であり、同じ結果を保証するものではありません。

※一戸建ての場合は、別記事「【ブログ】持ち家を売って賃貸に住む体験談!横山さん43歳の本音」で詳しく解説しています。

【体験談】分譲マンションから賃貸へ住み替えた47歳が語る実録

※記事内の写真はイメージです

早速このブログでは、分譲から賃貸への住み替えを実現した愛知県在住の江口さんにお話を伺います。

今回お話を聞いた方
江口さん(仮名)
江口さん
【年齢】47歳【居住地】愛知県
【自己紹介】大手メーカー勤務で、築12年の分譲マンション(4LDK・85㎡)を所有していたが、管理費と修繕積立金が計3万8千円/月まで上昇し、住宅ローン残債も2,800万円あった。長女の大学進学を機に夫婦二人には広すぎると感じ始め、さらに理事会の役員が回ってくる前に決断したいと考えた。3,400万円で売却して賃貸2LDKへ引っ越し、現在は身軽な暮らしを実感している。
プロ20年プロ20年

江口さん、本日は貴重な
お時間をいただき
ありがとうございます

江口さん江口さん

こちらこそ、私の経験が
参考になれば幸いです

質問項目

  1. 分譲から賃貸への住み替えを決意した最大の理由は?
  2. 売却の際、最も不安だったことは?どう乗り越えた?
  3. 3,400万円でのマンション売却は想定通りだった?
  4. 賃貸2LDKへの住み替え後、住居費と生活はどう変わった?
  5. 住み替えて後悔したこと、思っていたより良かったことは?
  6. 今、賃貸への住み替えを迷っている人へ実体験からひと言

それでは、3,400万円で売却して賃貸2LDKへ引っ越し、現在は身軽な暮らしを実感しているという江口さんの具体的な体験について、詳しくお聞きしていきましょう。

分譲から賃貸への住み替えを決意した最大の理由は?

住み替えを決意した最大の理由について、江口さんは少し間を置いてから答えてくれました。

プロ20年プロ20年

いつ頃から住み替えを
考え始めたんですか?

江口さん江口さん

長女が大学に進学した
タイミングですね
部屋が一気に広く感じました

きっかけは娘の進学でしたが、実は数年前から管理費と修繕積立金の値上がりにモヤモヤした気持ちを抱えていたと言います。

購入当初は月2万5千円だった管理費と修繕積立金が、12年間で3万8千円まで上昇していたそうです。

江口さん江口さん

住宅ローンと合わせると
毎月の固定費がずっしり
重くのしかかっていました

具体的な負担額を聞いてみると、次のような状況でした。

  • 住宅ローン返済:月11万2千円
  • 管理費:月2万1千円
  • 修繕積立金:月1万7千円
  • 固定資産税:年14万円(月換算約1万2千円)
プロ20年プロ20年

月15万円以上の
住居費は確かに
大きな負担ですね

さらに、理事会の役員が2年後に回ってくる予定だったことも、決断を後押ししたそうです。

江口さん江口さん

仕事が忙しい時期に
理事会の負担は避けたくて
それなら今のうちにと

決め手となったのは、将来の大規模修繕に備えて修繕積立金がさらに値上がりする可能性を管理組合の総会で知ったことでした。

奥様と何度も話し合いを重ねた結果、身軽な賃貸暮らしへの住み替えを真剣に検討し始めたと振り返ります。

売却の際、最も不安だったことは?どう乗り越えた?

売却を決意してから、江口さんが最も不安に感じていたのは「本当に希望する金額で売れるのか」という点でした。

江口さん江口さん

ローン残債が2,800万円
あったので最低でも
それ以上で売りたくて

プロ20年プロ20年

残債を下回ると
持ち出しが発生
しますからね

築12年のマンションの相場がわからず、ネットで調べても情報がバラバラで混乱したそうです。

不安を乗り越えるために、江口さんが最初に取り組んだのは不動産会社への査定依頼でした。

プロ20年プロ20年

一括査定は
使いましたか?

江口さん江口さん

はい、使いました
複数社を一度に比較できて
相場観がつかめたので良かったです

一括査定で5社から査定を受けた結果、次のような価格帯が提示されたと言います。

不動産会社 査定額
A社 3,280万円
B社 3,400万円
C社 3,350万円
D社 3,180万円
E社 3,420万円
プロ20年プロ20年

査定額に240万円の
差があったんですか
比較して正解でしたね

査定のあと、各社の担当者と話をする中で、売却実績や販売戦略の具体性を重視して選んだそうです。

江口さん江口さん

同じマンションの売却事例を
詳しく説明してくれた
会社に決めました

もう1つの不安は、売却活動中に生活感のある部屋を内覧者に見せることでした。

居住中の売却だったため、週末のたびに家族で掃除や整理整頓に追われたと言います。

プロ20年プロ20年

内覧対応は
大変でしたか?

江口さん江口さん

正直、最初は抵抗がありました
でも不動産会社のアドバイス通りに
準備したら意外と平気でしたよ

具体的には、次のような準備を徹底したそうです。

  • 玄関とリビングは常に片付けておく
  • 水回りは内覧前に必ず掃除する
  • カーテンを開けて明るい印象にする
  • 生活臭を消すために換気を心がける

不安を一つひとつ解消していく過程で、売却への自信が少しずつ芽生えてきたと振り返ります。

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3,400万円でのマンション売却は想定通りだった?

最終的に3,400万円で売却が決まった経緯について、江口さんに詳しく聞いてみました。

プロ20年プロ20年

3,400万円という金額は
最初から想定していた
価格だったんですか?

江口さん江口さん

正直、3,200万円くらいを
覚悟していたので
想定以上でした

売り出し価格は3,580万円でスタートし、売却活動開始から2カ月目に値引き交渉を経て成約に至ったそうです。

当初の予定では3カ月程度を見込んでいたため、比較的スムーズに進んだと感じているとのこと。

江口さん江口さん

内覧は全部で8組
そのうち3組から
購入希望がありました

プロ20年プロ20年

複数の買い手候補がいた
のは良い状況でしたね

最終的に選んだ買主は、30代後半のご夫婦で子ども2人の4人家族でした。

価格交渉では、相手から3,300万円の提示があったものの、不動産会社の担当者が粘り強く交渉してくれて3,400万円で合意できたそうです。

江口さん江口さん

180万円の差は大きいので
本当に感謝しています

売却にかかった諸費用は次の通りでした。

  • 仲介手数料:約119万円
  • 抵当権抹消費用:約2万円
  • 引っ越し費用:約18万円
  • その他雑費:約8万円

諸費用を差し引いても、ローン残債2,800万円を返済した後に約450万円が手元に残ったと言います。

プロ20年プロ20年

残ったお金は
どう活用される
予定ですか?

江口さん江口さん

一部は緊急予備資金として
残りは老後資金として
運用する計画です

想定以上の価格で売却できたことで、賃貸への住み替えに対する不安が大きく和らいだと振り返ります。

賃貸2LDKへの住み替え後、住居費と生活はどう変わった?

マンションを売って賃貸に引っ越す決断をした江口さんの、現在の暮らしぶりについて伺いました。

江口さん江口さん

今は駅から徒歩7分の
築5年の賃貸マンションに
住んでいます

具体的な住居費の変化を教えてもらうと、次のような内訳でした。

分譲マンション時代 賃貸マンション現在
住宅ローン/家賃 11万2千円 9万8千円
管理費・共益費 2万1千円 8千円
修繕積立金 1万7千円 なし
固定資産税(月換算) 約1万2千円 なし
合計 約16万2千円 10万6千円
江口さん江口さん

月5万6千円も
固定費が減ったんです
これは想像以上でした

年間で計算すると約67万円の削減になり、10年で670万円もの差になると実感しているそうです。

住居費以外の生活の変化についても聞いてみました。

プロ20年プロ20年

広さが変わって
不便は感じませんか?

江口さん江口さん

85㎡から58㎡になりましたが
夫婦二人なら十分ですね
むしろ掃除が楽になりました

生活面での具体的な変化は次の通りです。

  • 掃除機をかける時間が半分以下に短縮された
  • 水道光熱費全体で月5千円ほど削減できた
  • 駅が近くなり通勤時間が15分短縮された
  • 近隣の飲食店や商業施設が充実している

理事会の役員や大規模修繕の心配から解放され、精神的な負担が大幅に減ったことが最も大きな変化だと強調します。

江口さん江口さん

管理組合の連絡に
ドキドキすることも
なくなりました

浮いた住居費の一部は、夫婦での外食や趣味に使えるようになったそうです。

また、将来的に転勤や介護などで引っ越しが必要になっても、身軽に動けるという安心感も得られたと言います。

住み替えて後悔したこと、思っていたより良かったことは?

賃貸への住み替えから半年が経過した今、江口さんに率直な感想を伺いました。

江口さん江口さん

収納スペースが減ったのは
正直、誤算でしたね
物を処分する必要がありました

具体的に後悔していることとして、次の点を挙げてくれました。

  • クローゼットが小さく冬物の収納に苦労している
  • 来客用の部屋がなく娘が帰省する時に不便
  • 分譲マンション時代より壁が薄く音が気になる
江口さん江口さん

でも、トランクルームを
借りることで収納問題は
解決できました

プロ20年プロ20年

音の問題は
いかがですか?

隣室の生活音が聞こえることがあるものの、分譲マンション時代も上階の足音が気になっていたため、極端に悪化したわけではないとのこと。

一方で、思っていたより良かったことも多かったと言います。

  • 設備が新しくキッチンやお風呂が快適
  • エレベーターの待ち時間が短くなった
  • 宅配ボックスが充実していて便利
  • 共用施設の清掃が行き届いている
江口さん江口さん

築5年の賃貸なので
分譲マンションより
設備が新しいんです

何より、月々の固定費が減ったことで心に余裕が生まれ、将来への不安が軽くなったそうです。

分譲マンション時代は、修繕積立金の値上がりや大規模修繕のたびにソワソワしていたと振り返ります。

江口さん江口さん

賃貸なら設備の故障も
大家さんが対応してくれるので
ストレスフリーです

総合的に見て、後悔よりも満足のほうがはるかに大きいと断言します。

奥様も「もっと早く住み替えれば良かった」と話しているそうで、夫婦ともに今の暮らしに満足しているとのことでした。

今、賃貸への住み替えを迷っている人へ実体験からひと言

最後に、分譲から賃貸への住み替えを迷っている方へ向けて、江口さんからメッセージをいただきました。

江口さん江口さん

今の分譲マンションが
まずはいくらで売れるのか
知ることから始めてほしいです

査定額を知るだけなら無料ですし、それで選択肢が見えてくると強調します。

また、江口さんが特に伝えたいポイントは次の通りです。

  • 迷っている時間がもったいないので行動する
  • 複数の不動産会社に相談して比較する
  • 家族でしっかり話し合って方向性を決める
  • 売却タイミングは早いほうが有利なことが多い
江口さん江口さん

私も3年前から迷っていて
結局、決断が遅れました

迷っている間も管理費や修繕積立金、固定資産税は毎月確実に出ていくことを忘れないでほしいと言います。

また、住み替えを成功させるためのアドバイスもいただきました。

  • 売却と賃貸探しのタイミングを計画的に進める
  • 引っ越し先の候補は複数確保しておく
  • 売却資金の使い道を事前に決めておく
  • 信頼できる不動産会社を選ぶことが最重要
江口さん江口さん

不動産会社選びで
売却の成否が決まると
実感しました

最後に、これから住み替えを検討している方へ向けて、次のようなメッセージをいただきました。

「分譲マンションを手放すのは勇気がいる決断です。でも、今の生活に不安や負担を感じているなら、一歩踏み出す価値は十分にあると思います。私は住み替えて本当に良かったと心から感じています」
プロ20年プロ20年

本日は貴重な体験談を
ありがとうございました

江口さん江口さん

少しでも参考になれば嬉しいです
皆さんの決断を応援しています


以上、分譲から賃貸への住み替えを決意した最大の理由から、実体験からのアドバイスまで6つの質問項目について解説しました。

江口さんも最初は「本当に希望額で売れるのか」と不安を抱えていましたが、一括査定で1社だけでは気づけなかった価格差を知り、3,400万円という想定以上の金額で売却につながりました。

プロ20年プロ20年

すぐの売却を決めていなくても、
マンションの今の価値を知るだけで
選択肢が見えてくると思います

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査定額を正しく見極めるために不動産の査定額は売却価格の目安であり、その金額での売却を保証するものではありません。査定額の高さだけでなく、算出根拠と担当者の説明もしっかり確認しましょう。

分譲マンションを売って賃貸に引っ越すメリット・デメリット

分譲マンションを売って賃貸に引っ越すメリット・デメリット

分譲マンションから賃貸への住み替えは、住まいに関するコストと自由度を大きく変える決断です。

メリット デメリット
  • 住宅ローンの大きな負担から解放される
  • 修繕等は原則オーナーや大家さん負担に
  • 仕事や生活の変化等で住み替えを繰り返せる
  • 資産価値の下落を不安に感じる事がなくなる
  • 毎年の固定資産税の支払いが必要なくなる
  • リフォームやDIYがほぼできなくなる
  • 賃貸の家賃はずっと掛け捨てになる
  • 利便性の高い人気立地は家賃が高くなる
  • 住宅ローン控除(減税)がなくなる

どちらが正解かは一人ひとりの状況によって異なるため、まずは両面をフラットに把握した上で、あなた自身の状況と照らし合わせて判断してください。

分譲マンションから賃貸へ引っ越すメリット

メリット

賃貸への住み替えには、家計面・精神面の両方で見逃せないメリットが5つあります。

それぞれ具体的に確認していきましょう。

賃貸への住み替えメリット

  1. 住宅ローンの大きな負担から解放される
  2. 修繕等は原則オーナーや大家さん負担になる
  3. 仕事や生活の変化等で住み替えを繰り返せる
  4. 資産価値の下落を不安に感じることがなくなる
  5. 毎年の固定資産税の支払いが必要なくなる
プロ20年プロ20年

住み替え後に
「こんなはずじゃなかった」
とならないためにも、
メリット・デメリットの
両方を把握した上で
判断してほしいです

住宅ローンの大きな負担から解放される

賃貸への住み替えで最も大きなメリットの1つが、住宅ローン返済という「毎月の固定負担」からの解放です。

分譲マンションの場合、住宅ローンに加えて管理費・修繕積立金の支払いが続きますが、賃貸に移ると支払いは家賃のみに集約され、支出構造がシンプルになります。

分譲マンション(所有) 賃貸マンション
毎月の主な支出 住宅ローン返済+管理費+修繕積立金 家賃(管理費込みが多い)
月額目安(例) 12万円+1.5万円+1万円=14.5万円 10万円~12万円程度
将来的な変動 修繕積立金の値上がりリスクあり 更新時に交渉の余地あり
※あくまで一般的な目安です。物件の条件や地域によって大きく異なります。

さらに、売却によって手元に資金が残るケースも多いです。

たとえば、ローン残債2,000万円のマンションを3,000万円で売却できた場合、諸費用(仲介手数料・税金など)約110万円を差し引いても、約890万円が手元に残る計算になります。

毎月の支出を減らしながら、まとまった資金も手にできるのは、賃貸住み替えならではの大きな転換点です。

リョウヘイ

売却後に手元に資金が
残るのは、老後の備えにも
なりそうですね

修繕等は原則オーナーや大家さん負担になる

分譲マンションを所有していると、給湯器・水回り・エアコンといった設備の故障はすべて自己負担になります。

これが賃貸になると、設備の修繕・交換費用は原則として貸主(オーナーや大家さん)の負担となるため、突発的な出費に頭を悩ませる機会がほぼなくなります。

給湯器の交換だけでも10万円~20万円程度かかることを考えると、この安心感は家計の安定という意味でも、数字以上の価値があります。

ただし、入居者の不注意による破損は借主負担になる場合があるため、契約内容の確認は欠かさないようにしましょう。

プロ20年プロ20年

設備故障時の費用負担は
所有と賃貸の大きな差の1つです
内見時に設備の状態もチェックしておくと
より安心ですよ

仕事や生活の変化等で住み替えを繰り返せる

賃貸の最大の強みは「身軽さ」です。

転勤・転職・子どもの進学・介護など、ライフステージの変化に合わせて住まいを柔軟に変えられるため、「住まいが人生の足かせにならない」という安心感は、賃貸ならではのメリットです。

分譲マンションを所有している場合は、動くたびに売却や賃貸に出す手続きが必要になりますが、賃貸であれば契約期間が終われば次の住まいへ動ける自由があります。

部屋が余り始めたタイミングで広さを変えたい方、老後に利便性の高いエリアへ移りたい方にとっては、特に大きなメリットになるでしょう。

カエデ

持ち家があると
「引っ越したくても動けない」
という状況になりがちですよね

資産価値の下落を不安に感じることがなくなる

分譲マンションを所有している間、多くの方が感じるのが「将来の資産価値」への不安ではないでしょうか。

築年数が経つにつれて物件価格は下落する傾向があり、特に築20年を超えたマンションは下落幅が大きくなる場合があります。

賃貸へ住み替えることで、資産価値の目減りリスクをそのまま抱え続けるプレッシャーから解放されるという精神的なメリットは、数字には表れにくいものの、実は大きな価値があります。

今後は人口減少や高齢化により、エリアによっては空室率の上昇や地価の下落が進む見込みです。

「立地を選べば資産価値は守れる」という前提自体が、以前より不確かになっているのが現実です。

リョウヘイ

資産価値の不安って
じわじわストレスに
なりますよね…

毎年の固定資産税の支払いが必要なくなる

不動産を所有していると、毎年1月1日時点の所有者に固定資産税(および都市計画税)が課されます。

マンションの場合、固定資産税の年間負担は10万円~30万円程度となるケースが多く、賃貸へ移ることでこのコストがまるごとなくなります。(立地や物件評価額によって異なる)

10年間で換算すると100万円以上になる可能性もある支出が消えると考えると、決して小さくない話です。

ローン返済・管理費・修繕積立金に加えて固定資産税まで合算すると、「所有コスト」の総額は多くの方の想定を超えていることがあります。

分譲マンションから賃貸へ引っ越すデメリット

デメリット

メリットが多い一方で、賃貸への住み替えには事前に知っておくべきデメリットも4つあります。

「知らなかった」と後悔しないためにも、しっかり確認しておきましょう。

賃貸への住み替えデメリット

  1. リフォームやDIYがほぼできなくなる
  2. 賃貸の家賃はずっと掛け捨てになる
  3. 利便性の高い人気立地は家賃が高くなる
  4. 住宅ローン控除(減税)がなくなる

リフォームやDIYがほぼできなくなる

分譲マンションを所有していれば、壁紙の張り替えや間取りの変更など、自分の好みに合わせた改修が基本的に自由にできます。

賃貸に移ると、原状回復義務があるため、クロスの張り替えや棚の設置など軽微な工事でも制限がかかる場合がほとんどです。

最近は「DIY可」「リノベ可」の物件も増えていますが、数は限られており、家賃も割高になる傾向があります。

空間へのこだわりが強い方にとっては、賃貸生活でストレスを感じやすいポイントになり得ます。

カエデ

えっ、棚の取り付けも
NGになる場合があるんですか!

プロ20年プロ20年

原状回復の範囲は
契約内容によって異なります
内見時に「どこまでOKか」を
確認しておくことが大切です

賃貸の家賃はずっと掛け捨てになる

賃貸のデメリットとしてよく挙げられるのが、「家賃を払い続けても何も手元に残らない」という点です。

住宅ローンの返済には資産の積み上げという側面がありますが、家賃はどれだけ支払い続けても不動産という資産は残りません。

たとえば月10万円の家賃を30年間払い続けると、総額は3,600万円になります。

ただし、ここで注意したいのは「持ち家=必ず得」とも言い切れないという点です。

管理費・修繕積立金・固定資産税・大規模修繕時の一時負担を合算すると、所有のトータルコストも相当な金額になります。

「掛け捨て」という言葉のインパクトだけで判断せず、トータルコストで比較することが重要です。

カエデ

「家賃が無駄」とよく
聞きますが、持ち家にも
見えないコストが
いろいろあるんですね

利便性の高い人気立地は家賃が高くなる

駅近や都市部の利便性の高いエリアほど、賃貸の家賃は高くなります。

「マンションを売って身軽に暮らしたい」と思っていても、今の住まいと同等の立地・広さを賃貸で確保しようとすると、月々のコストが増えるケースも少なくありません。

特にファミリー向けの3LDK以上の賃貸物件は供給が少ない傾向があり、希望条件をすべて満たす物件が見つかりにくいことも実際あります。

住み替え先の家賃相場は、検討段階から具体的にリサーチしておくことをおすすめします。

リョウヘイ

「思ったより家賃が高くて
選択肢が少ない」という
現実がありそうですね

住宅ローン控除(減税)がなくなる

住宅ローンを組んでマンションを購入した場合、一定の条件を満たせば住宅ローン控除が適用され、所得税・住民税が軽減されます。

マンションを売却して賃貸に住み替えると、このローン控除の適用がなくなるため、税負担が増える可能性があります。

2024年以降の制度では、借入残高の0.7%が10年または13年間にわたって控除される仕組みとなっており、残り控除期間が長い方ほど注意が必要です。(控除期間は住宅の性能や種類によって異なる)

たとえばローン残債2,000万円の場合、年間の控除額は最大14万円。

残り控除期間が5年あれば、税面での損失は合計70万円規模になる計算です。

住み替えのタイミングによっては、残りの控除期間と売却益を天秤にかけた判断が必要になります。

プロ20年プロ20年

ローン控除の残り期間と
年間の控除額は、
住み替えを検討する前に
必ず確認しておきたいポイントです!


以上、分譲マンションを売って賃貸に住み替える際のメリット・デメリットを解説しました。

分譲マンションから賃貸への住み替えを検討する際には、メリットとデメリットを総合的に理解した上で、あなたに関係あるものor関係ないものを見極めることが大事です。

その上で、

  • 賃貸で叶えたい暮らし
  • 賃貸でなければ叶わない暮らし

これらを具体的にイメージしながら、あなたにとって最善の選択を進めてみて下さい。

プロ20年プロ20年

迷いがある場合は
次の「チェック診断」もどうぞ

マンション売って賃貸に引っ越す前に整理したい6つの判断材料

江口さんの体験は、47歳・築12年の分譲マンション・ローン残債2,800万円という条件があってこその結論です。

同じ「分譲から賃貸へ住み替え」でも、住居費の内訳や残債、家族構成が違えば答えは変わります。

そこで、あなた自身の状況を整理するための確認項目をまとめました。

当てはまるかどうかではなく、確認・整理できているかでチェックを入れてみてください。

【確認】□にチェックできます
確認したいこと
プロ20年プロ20年

チェックが付かない項目が
そのまま次に調べること
になりますよ

今の住まいに住み続けた場合の住居費を把握していますか?

住み替えの判断は、比べる相手の数字がないと始まりません。

江口さんの場合、住宅ローン11万2千円に管理費2万1千円、修繕積立金1万7千円、固定資産税の月換算約1万2千円を足して、月約16万2千円という数字が出ました。

この金額があったからこそ、賃貸の10万6千円と並べて月5万6千円という差がはっきり見えたわけです。

プロ20年プロ20年

ローン返済額だけで
比べる方が多いので
ここは要注意ですね

住居費を出すときは、次の項目をもれなく足してみてください。

  • 住宅ローンの毎月返済額(ボーナス返済分も年額で加算)
  • 管理費と修繕積立金
  • 固定資産税・都市計画税(年額を12で割って月換算)
  • 駐車場や駐輪場の使用料

同じ月16万円でも、ローン完済まであと5年の方と、あと20年残っている方では意味がまるで違います。

残りの返済期間と合わせて年額でも出しておくと、10年後の姿まで見えてきます。

修繕積立金の今後の見通しを確認していますか?

分譲マンションの負担は、今の金額より「これからどう変わるか」のほうが判断に響きます。

江口さんが購入した当初、管理費と修繕積立金は月2万5千円でした。

それが12年で3万8千円まで上がり、総会で今後さらに値上がりする可能性を知ったことが決断の後押しになったと話しています。

プロ20年プロ20年

総会の資料は
将来の負担が見える
数少ない材料なんです

確認したいのは、長期修繕計画の内容と、次の大規模修繕の予定時期、そして積立金の残高が計画に対して足りているかどうか。

計画通りに積み立てが進んでいるマンションと、不足が見込まれて値上げや一時金の徴収が議題に上がっているマンションでは、住み続けたときの負担がまったく変わります。

管理組合の総会資料や重要事項調査報告書で確認できるので、まだ目を通していないなら最初に見ておきたい書類です。

売却後の手残り額を確認していますか?

賃貸へ移れるかどうかを左右するのは、査定額そのものではなく、ローン残債と諸費用を引いたあとに残る金額です。

江口さんは残債が2,800万円あり、最低でもそれ以上で売りたいという不安を抱えていました。

結果は3,400万円で成約。

プロ20年プロ20年

残債を先に調べる方は
多いんですが、査定と
セットでないと判断できません

そこから仲介手数料約119万円、抵当権抹消費用約2万円、引っ越し費用約18万円、その他雑費約8万円を差し引き、残債を返済して手元に約450万円が残ったという流れです。

ここで大事なのは、査定額が残債を上回っていても安心とは限らない点。

諸費用まで含めると手残りがマイナスになるケースもあるため、査定額・残債・諸費用の3つをそろえて初めて自分の立ち位置がわかります。

なお江口さんは一括査定で5社に依頼し、最低3,180万円から最高3,420万円まで240万円の開きがありました。

1社の数字だけで手残りを計算していたら、判断そのものがずれていた可能性もありますよね。

住み替え先の家賃と広さの条件を調べていますか?

売却側の数字がそろっても、賃貸側の家賃がわからなければ比較は成立しません。

江口さんが移ったのは、駅から徒歩7分・築5年・58㎡の2LDKで、家賃9万8千円に共益費8千円。

合計10万6千円という具体的な数字があったからこそ、削減額を実感できています。

プロ20年プロ20年

エリアと広さを絞って
2~3件見ておくと
相場の感覚がつかめますよ

ただし、これは夫婦二人になったことで広さを下げられた例です。

今と同じ広さや立地を賃貸で確保しようとすると、住居費がほとんど下がらない、あるいは増える場合もあります。

家族の人数がまだ減らない方、駅近や学区にこだわりがある方ほど、条件を落とさない前提で家賃を調べないと計算が狂います。

住みたいエリアの家賃を実際に検索してみてから、今の住居費と並べてみてください。

広さや収納が減った暮らしを家族で話し合えていますか?

住み替え後の満足度は、お金だけでは決まりません。

江口さんは85㎡から58㎡になり、掃除が楽になったと感じる一方で、収納が減ったことは正直、誤算だったと振り返っています。

冬物の収納に苦労し、娘さんが帰省する際の部屋がなく、壁の薄さで音が気になる場面もあったそうです。

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先に不便を想像しておくと
入居後のギャップが
ぐっと小さくなりますね

とはいえ、トランクルームを借りて収納は解決し、総合的には満足のほうが大きいと話しています。

つまり、減るものが事前にわかっていて、対処の手段があるかどうかが分かれ目です。

帰省する家族がいる方、在宅勤務で部屋数が必要な方、荷物を減らしにくい趣味がある方は、削れる広さの限界を先に家族で共有しておきたいところ。

江口さんも奥様と何度も話し合いを重ねてから決めています。

動きやすい時期を把握していますか?

住み替えは、決断のタイミングで進めやすさが変わります。

江口さんの場合、長女の大学進学で部屋が広く感じ始めたことがきっかけになり、2年後に理事会の役員が回ってくる予定だったことが後押しになりました。

売り出しは3,580万円でスタートし、当初3カ月を見込んでいたところ2カ月目に成約。

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売却期間は状況次第なので
余裕をもった計画が
安心につながります

一方で、江口さんは3年前から迷っていて決断が遅れたとも話しています。

迷っている間も管理費や修繕積立金、固定資産税は出ていきますから、時期の把握は焦るためではなく段取りを組むために必要な材料だと考えてみてください。

進学や転勤、親の介護など、生活が変わる予定がある方は、その前後どちらで動くほうが無理がないかを整理しておくと判断が進みます。


【チェック後の見方】

チェックの数で結論を出す必要はありません。付かなかった項目は、判断材料がまだ足りていないサインです。

  • 数が多い少ないではなく、未確認の項目に注目する
  • 判断への影響が大きいもの(住居費・手残り額・家賃相場)から順に確認する
  • 数字がそろってから、住み続ける場合と賃貸へ移る場合を並べて比べる
  • そろえた結果「今は売らない」と決めるのも、根拠のある立派な答え

以上、マンション売って賃貸に引っ越す前に整理したい6つの判断材料を紹介しました。

あわせて読みたい査定ガイド

売却を考え始めたら、まず「今の価値を知ること」がスタートです。くれぐれも、1社だけの数字では高いのか安いのかを判断できません。どのサイトから査定すべきか、依頼の流れまでまとめて知りたい方は『不動産査定はどこがいい?おすすめ一括査定サイト3選をプロが比較』もあわせてご覧ください。

プロが分析!分譲から賃貸への住み替えが成立した4つの理由

江口さんの分譲から賃貸への住み替えは、ブログや体験談として読むと「思い切って動いた方の話」に見えるかもしれません。

ただ、実務の視点で数字と経緯を並べ直すと、成立した理由ははっきりしています。

分析ポイント

  1. 決断の引き金は「今の不満」ではなく「これから重くなる見通し」だった
  2. 売却額3,400万円が残債2,800万円と諸費用を吸収できた
  3. 内覧8組・購入希望3組という状況が3,400万円の合意を支えた
  4. 月5万6千円の削減は85㎡から58㎡への割り切りとセットだった

条件が違えば結論も変わる部分まで、順に見ていきましょう。

決断の引き金は「今の不満」ではなく「これから重くなる見通し」だった

江口さんが住み替えを意識したきっかけは長女の大学進学ですが、実際にはその数年前から管理費と修繕積立金の値上がりにモヤモヤを抱えていました。

購入当初は月2万5千円だった負担が、12年で3万8千円まで上がっています。

ただ、この1万3千円の増加そのものが決め手になったわけではありません。

決断を後押ししたのは、修繕積立金がさらに上がる可能性を管理組合の総会で知ったことでした。

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今いくら負担しているかより
これから何年で
どう増えるかが判断材料ですね

そこに、2年後に理事会の役員が回ってくる予定という時間の制約が重なります。

つまり江口さんは、現在の不満の大きさではなく、負担が今後さらに重くなる方向に動くという見通しで動いたわけです。

ここが、なんとなく迷い続けている方との大きな違いだと感じます。

長期修繕計画にそって積立が進み、値上げの時期と金額が総会できちんと説明されているマンションなら、慌てて売って賃貸に引っ越す理由にはなりません。

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値上がりが不安なだけなのか
計画上そうなるのかで
意味がまったく違ってきます

逆に、積立金が計画に対して不足していると、将来の一時金負担や借入で対応する可能性も出てきます。

判断を感覚に任せないために、まず手元で確認したい資料は次の通りです。

  • 長期修繕計画書(次回の大規模修繕の時期と想定費用がわかる)
  • 直近数年分の総会議事録(値上げの議論が出ているか確認できる)
  • 管理費・修繕積立金の改定履歴(上昇ペースを数字で追える)
  • 理事会役員が回ってくる順番と時期(生活への影響を先読みできる)
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どれも管理会社や理事会に
頼めば見られる資料なので
まずは取り寄せてみませんか?

江口さんは「3年前から迷っていて」「結局、決断が遅れました」と振り返っています。

迷っている間も管理費・修繕積立金・固定資産税は毎月出ていくため、資料を読む時間を先に取るほうが、結果的に近道になる場合が多いです。

売却額3,400万円が残債2,800万円と諸費用を吸収できた

江口さんの住み替えが成立した土台は、売却額が住宅ローン残債を十分に上回っていたことに尽きます。

決済でお金がどう動いたのか、実際の内訳を整理しました。

項目 金額
売却価格 3,400万円
住宅ローン残債の返済 △2,800万円
仲介手数料 △約119万円
抵当権抹消費用 △約2万円
引っ越し費用・その他雑費 △約26万円
手元に残った金額 約450万円
※江口さんのケースの実際の内訳です。費用は売却価格や契約内容によって変わります

注目したいのは、賃貸生活の元手になる資金が残ったことで、住み替えへの不安が和らいだ点です。

なお仲介手数料は、売買価格の3%+6万円に消費税を加えた金額が法定上限で、3,400万円ならほぼ表の金額に一致します。

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手数料は売れた金額に
連動するので、査定の段階で
概算を出しておくと安心ですよ

ここで気をつけたいのが、査定額をそのまま手残りの計算に使わないことです。

江口さんが受けた5社の査定額は3,180万円~3,420万円で、その差は240万円ありました。

最も高い3,420万円を前提に資金計画を組んでいたら、成約価格との差で計算が狂う可能性があったわけです。

仮に残債が3,100万円だったらどうでしょうか。

売却額が残債を上回っていても、諸費用まで含めると完済に届かず、自己資金の持ち出しが必要になります。

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残債と査定額だけでなく
諸費用まで並べて
はじめて可否が見えてきますね

しかも住み替え先が賃貸の場合、購入資金と不足分をまとめて借りる住み替えローンは原則として使えません。

不足分は貯蓄で埋めるか、売却時期を見直すかの二択になりやすい点は、早めに知っておきたいところです。

もう1点、手元に残った450万円を「すべて自由に使えるお金」と考えないことも大切になります。

賃貸の初期費用や当面の生活予備費が差し引かれますし、売却益が出た場合は原則として譲渡所得の課税対象です。

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マイホームには最高3,000万円の
特別控除がありますが
要件と確定申告が必要です

購入時の契約書や諸費用の領収書を先に探しておくと、税金の計算も売却後の資金計画もぐっと進めやすくなります。

内覧8組・購入希望3組という状況が3,400万円の合意を支えた

江口さんは売り出し価格3,580万円でスタートし、活動開始から2カ月目に3,400万円で成約しました。

買主からは3,300万円の提示があり、そこから担当者の交渉を経て合意に至っています。

この結果を「値引きしたから売れた」とだけ読むのは、少しもったいないところです。

内覧は8組あり、そのうち3組から購入希望が出ていました。

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買い手が1組しかいないと
相手の条件を飲むしかない場面が
どうしても増えてしまいます

購入希望者が複数いる状況は、価格交渉での立ち位置を大きく左右します。

では、なぜ8組もの内覧につながったのでしょうか。

江口さんが会社を決めた理由は、査定額の高さではなく「同じマンションの売却事例を詳しく説明してくれた」という点でした。

同じ建物の取引を把握している担当者は、価格の根拠と、どんな層に響く住戸なのかを言葉にできます。

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事例を語れるかどうかは
その会社の実力を測る
わかりやすい物差しです

居住中の売却で、玄関やリビングの片付け、水回りの掃除、換気といった準備を続けたことも、内覧の印象を支えた要素のひとつと考えられます。

一方、条件が違えば同じようには進みません。

同じマンション内で複数の住戸が同時に売り出されていれば、買主は比較して選べるため、価格の主導権は買主側へ傾きます。

需要が薄いエリアや、間取り・階数に個性がある住戸も、内覧数がなかなか伸びない場合があります。

反響が少ないまま漫然と時間だけが過ぎると、値下げ以外の手が残らなくなる点には注意してください。

そこで、売却活動を始める前に次の点を担当者と決めておくと、あとの判断がぶれにくくなります。

  • 同じマンション内の競合住戸の有無(比較される相手を先に知る)
  • 何週間で反響がなければ何を見直すか(値下げ以外の手を用意する)
  • 広告の掲載先と更新頻度(内覧数が伸びない原因を切り分ける)
  • 他社への情報提供の方針(買主に出会える範囲が広がる)

月5万6千円の削減は85㎡から58㎡への割り切りとセットだった

住み替え後、江口さんの住居費は月5万6千円下がり、年間では約67万円の削減になりました。

分譲から賃貸への住み替えで最も知りたい数字だと思いますが、ここは読み方を間違えやすいところです。

この削減は、85㎡の4LDKから58㎡の2LDKへ広さを大きく落とした結果として生まれています。

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同じ広さのまま賃貸へ移ると
削減どころか増えるケースも
実際にあるんです

長女の進学で夫婦二人の暮らしになり、部屋が広く感じられていたという背景があったからこそ、この割り切りが無理なく成立しました。

家族構成の変化と住み替えのタイミングが重なったことが、家計の改善幅を押し上げた要因といえます。

一方で、江口さんは収納の減少や来客用の部屋がない点を誤算として挙げ、トランクルームを借りて対応しています。

つまり、削減額の一部は住み替え後の追加コストで相殺されている面もあるわけです。

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差額だけを見ずに
減った分と増えた分の
両方を並べたいですね

あなたの条件で同じ比較をするなら、次の視点で確認してみてください。

比較する視点 確認しておきたいこと
広さと間取り 今の暮らしに必要な広さを見直したうえで家賃相場を調べる
立地 駅からの距離や築年数を変えると家賃が大きく動く
住居費以外の変化 水道光熱費、通勤時間、収納の外部利用まで含めて計算する
将来の推移 更新料や家賃改定の可能性を含めて長期の支出を見る
※比較の視点は一例です。家族の状況によって重視すべき点は変わります

特に見落としやすいのが、最後の将来の推移です。

住宅ローンは完済すればその後の返済がなくなり、住居費は管理費や修繕積立金などに軽くなります。

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完済まであと何年かによっても
損得の見え方は
変わってくるんですよね

対して家賃は住み続ける限り支払いが続き、更新のたびに条件が変わる可能性があります。

江口さんの場合は、手元に残った約450万円を緊急予備資金と老後資金に振り分ける計画を立てていました。

売却で得た資金の置き場所まで決めておくと、賃貸を選んだあとの家計が安定しやすくなります。

そのうえで住み替え先を実際に見学し、家賃と初期費用の見積書を受け取ってから比べれば、判断の精度はさらに上がるでしょう。


以上、江口さんの実体験をもとに、マンションを売って賃貸に引っ越す判断を分けた4つの理由をプロの視点で分析しました。

売却を進める前に確認したいこと現状に悩みや負担があっても、すぐに売却したほうがいいとは限りません。ローン残債、家族や親族の意向、今後の暮らしや維持管理を整理しないまま進めると、売ったあとに後悔することがあります。検討の際は、売却した場合と売却せずに今の状態を続けた場合を十分に比べることが大切です。

まとめ:マンションの査定価格から賃貸への住み替えを判断しよう


今回の不動産とーくは『【ブログ】分譲から賃貸へ住み替え!47歳でマンション売って賃貸に引っ越す』と題して解説しました。

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分譲から賃貸への
住み替えについて、迷いは
少し晴れてきましたか?

江口さんの体験談を読んで、「うちも同じだ」と感じた方も多いのではないでしょうか。

管理費と修繕積立金の値上がり、余った部屋、いつか回ってくる理事会の役員。どれも我慢できないほどではないけれど、じわじわと心に重なっていく種類の負担です。

決定的な事件が起きないぶん、決断のきっかけもないまま3年、5年と過ぎていきます。

江口さんも「3年前から迷っていた」と話していました。

この記事でお伝えしたかったのは、早く売ったほうがいいということではありません。

迷い続けている状態そのものが、実は選択を放棄しているということです。

業界歴20年以上「不動産コンサル西田」のアドバイス

これまで3,000件を超える相談を受けてきた中で、私がずっと感じていることをお伝えします。

賃貸への住み替えを迷う方は、決まって「売ったら後戻りできない」と言います。

たしかにその通りです。

ただ、住み続けることも同じくらい後戻りできない選択だと、意外に気づかれていません。

築年数は毎年進み、修繕積立金は上がり、いざ動きたくなったときの選択肢は少しずつ減っていきます。

そしてもう1つ。査定は売るための手続きだと思われがちですが、私は「今の暮らしを選び直す作業」だと考えています。

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金額がわかると、
こんな問いに具体的な答えが
出せるようになります

  • 売却額でローンを完済したあと、いくら手元に残るのか
  • その資金があれば、老後の暮らしはどう変わるのか
  • 今の住居費と、住みたいエリアの家賃はどちらが軽いか
  • あと何年住めば、住み続けたほうが有利になるのか

どれも金額を知らないままでは、想像で不安になるしかない問いばかり。

数字が出た途端に、家族の会話が「どうしようか」から「こうしよう」に変わっていく場面を、私は何度も見てきました。

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売るために動くのではなく
選ぶために動く。この違いは
大きいと思いませんか?

実際、査定を受けた結果「今は売らない」と決める方も少なくありません。

それも立派な答えで、根拠を持って住み続けられるようになった時点で、迷いの質が変わっています。

査定は無料で、そのあと売るかどうかも完全に自由。失うものがない一方で、手に入るのは今後10年の暮らしを考えるための土台です。

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査定額を正しく見極めるために不動産の査定額は売却価格の目安であり、その金額での売却を保証するものではありません。査定額の高さだけでなく、算出根拠と担当者の説明もしっかり確認しましょう。

長い記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

分譲マンションを手放すことは、これまでの選択を否定することではありません。

その時々の自分に合った住まいを選び直せることこそ、暮らしの豊かさだと私は思います。

あなたとご家族が納得できる答えに辿り着けるよう、心から応援しています。

以上『【ブログ】分譲から賃貸へ住み替え!47歳でマンション売って賃貸に引っ越す』でした。

この記事の執筆者
西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)
西田 喜宣|クラウドハーツ・リアルエステート代表
不動産×住宅業界20年以上。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。運営メディアは累計120万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
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