「ローンが残っているのにどうすればいい」
「このまま住み続けるのももう限界…」
せっかく高いお金を出して手に入れた分譲マンション。それなのに、今の住まいを出たくてたまらない。
そんな状況に追い込まれている方は、決して少なくありません。
「買ったけど引っ越したい」という気持ちは、おかしくも、弱くもありません。
ただ、「ローンが残っているから動けない」と感じたまま時間だけが過ぎていくことが、一番のリスクになりえます。
この記事では、不動産×住宅業界のプロが『【体験談】分譲マンション買ったけど引っ越したい。日向さんを変えた選択』と題して紹介します。
「引っ越したいけどどうすればいいかわからない」という方に向けて、実際に残債を上回る価格で売却し、家族の生活を立て直した体験談をもとに、今の状況を整理するヒントをお伝えします。
読み終わったとき、きっと気持ちが少し軽くなるはずです。
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)

-
不動産×住宅業界20年以上。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。運営メディアは累計120万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士

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【この記事の取材・確認方法】
この記事は、実体験者への取材・ヒアリング内容をもとに作成しました。不動産の種類や住まいの状況、当時の悩み、検討した選択肢、実際に取った行動、その後の暮らしの変化などを確認したうえで、個人が特定されないよう一部情報を調整。実務・専門的な判断を要する箇所は、不動産コンサルタントの執筆者・西田が補足。※体験談は個別事情に基づく内容であり、同じ結果を保証するものではありません。
【体験談】分譲マンションを買ったけど引っ越したい…心の葛藤と5,480万売却の全貌

早速、分譲マンションを買ったけど引っ越したいという切実な気持ちを抱え、それでも前に進んだ日向朱里さんにお話を伺います。
- 日向 朱里さん(仮名)

-
【年齢】38歳【居住地】神奈川県
【家族構成】夫と小学2年生の娘との3人暮らし
35歳のとき、神奈川県川崎市内の新築分譲マンション(5,280万円・3LDK)を35年ローンで購入したが、入居8カ月後から真上の階の住人による深夜の足音・引きずり音が週4〜5日続くように。管理組合を通じた注意も効果がなく、睡眠不足で心療内科へ通うまで体調が悪化した。夫の転勤も重なり、残債約4,770万円を抱えたまま約5カ月悩んだ末に売却を決断。首都圏マンション相場の上昇もあり、購入額を上回る5,480万円で成約。川崎市内の賃貸へ移った今は、家族全員の表情が明るくなった。
プロ20年 日向さん、本日は
貴重なご経験を
聞かせていただき
ありがとうございます
日向さん 同じように悩んで
いる方の参考に
なれば嬉しいです
日向さんは35歳のとき、川崎市内の新築分譲マンション(5,280万円・3LDK・11階)を頭金500万円、35年ローンで購入しました。
「賃貸よりも持ち家のほうが将来的に得」という考えからの決断でしたが、入居からわずか8か月後に状況は一変します。
購入額5,280万円を上回る5,480万円での成約という結果に至るまでの、リアルな葛藤と売却活動の全貌をお聞きしていきます。
- 購入から間もない時期に「分譲マンションだけど引っ越したい」と本気で思った理由は?
- 残債約4,770万円への恐怖や「もったいない…」罪悪感をどう乗り越えた?
- 残債超えの「5,480万円」で早期成約できた売却活動のリアルな裏側は?
- 分譲から賃貸2LDKへ移った今、家族の「心身や生活」はどう変わった?
- マンションを買ったけど引っ越したい、ローン残高が不安と悩む人へアドバイス
それでは、日向さんが引っ越したいと感じるようになった経緯から、詳しくお聞きしていきましょう。
購入から間もない時期に「分譲マンションだけど引っ越したい」と本気で思った理由は?
入居後わずか8か月で、日向さんは本気で今のマンションを出たいと感じるようになりました。
きっかけは2つの出来事が重なったことです。
プロ20年 最初に「もう限界かも」
と感じたのは
どんなときでしたか?
日向さん 真上の12階の方の
深夜0時過ぎの足音と
家具を引きずる音です
週4〜5日のペースで深夜に響く「ドン」「ガラガラ」という音。
眠れない夜が続き、睡眠不足が積み重なった結果、心療内科へ通うまで体調が悪化してしまいました。
管理組合を通じて2回の文書注意を依頼しましたが、改善は見られませんでした。
プロ20年 管理組合に動いて
もらっても解決しない
ケースは実際に多いですね
日向さん そうなんです
文書注意の翌週だけ
静かで、またすぐ元通りで…
管理組合の対応は基本的に「注意喚起」までが限界で、騒音元の住人に強制力を持った指導ができるわけではありません。
騒音問題だけでも十分につらい状況でしたが、さらに重なったのが夫の職場異動でした。
JR南武線沿線の営業所への異動により、現住所からでは乗り換え2回・片道1時間45分という通勤が始まったのです。
日向さん 睡眠不足の状態で
毎日3時間半以上
通勤に使うのはきつくて
騒音による体調不良と夫の過酷な通勤という2つの問題が同時に重なり、「このまま住み続けることへのストレスに限界を感じた」と日向さんは言います。
プロ20年 どちらか1つでも
きつい状況ですが
2つ重なるのはかなり大変ですね
分譲マンションを買ったけど引っ越したいという気持ちが、じわじわとではなく一気に膨らんでいった背景には、こうしたダブルの限界がありました。
残債約4,770万円への恐怖や「もったいない…」罪悪感をどう乗り越えた?
引っ越したいという気持ちは固まりつつも、日向さんはそこから約5か月間、完全に身動きが取れない状態が続きました。
日向さん 購入して1年も経たないのに
引っ越すなんて…という
罪悪感が頭を離れなくて
夜、眠れないまま「残債約4,770万円」という数字が頭の中でぐるぐると回り続けたといいます。
それは恐怖というより、出口が見えない焦りに近い感覚だったと日向さんは表現します。
プロ20年 ローンが残っている状態では
「動いていいのか」と
立ちすくんでしまいますよね
特に日向さんを縛り付けていたのは、次の3つの不安でした。
- 売却額が残債を下回り、差額を自己資金で補填しなければならない
- 売れないまま時間だけが過ぎ、ローンを払い続ける状態になる
- 「1年も経たずに手放すなんて」と家族や友人に思われる
「でも、このままでは体が持たない」。
そう感じながらも決断できない日々が5か月続いた末に、日向さんの気持ちをようやく動かしたのは、ある小さな考え方の転換でした。
日向さん 「売る」と決めてから
動くんじゃなくて
まず今の価格を知るだけでいいと
一括査定サイトで地元3社に査定を依頼したところ、首都圏のマンション相場が好調だったこともあり、最高5,650万円という残債を大きく上回る査定結果が返ってきました。
プロ20年 「売れるかどうか」ではなく
「いくらで売れるか」を
先に知るのは正しい順番ですね
日向さん ローンを完済して
お釣りが出るかもと
わかった瞬間、本当に楽になりました
「もったいない」という感情は、売っても損しないとわかった瞬間に薄れていったと日向さんは振り返ります。
残債超えの「5,480万円」で早期成約できた売却活動のリアルな裏側は?
査定結果が背中を押してくれた日向さん。
ここからは、実際の売却活動の中身を深掘りしていきます。
プロ20年 一括査定で依頼した会社は
どのように選びましたか?
日向さん 地元密着で川崎エリアの
売却実績が多い会社を
意識して選びました
査定を依頼したのは3社。
その査定結果と各社の印象は以下の通りです。
| 会社 | 査定額 | 印象・提案内容・根拠 |
|---|---|---|
| A社 | 5,650万円 | 「築浅×11階の眺望」を強みに挙げ、川崎エリアの成約事例を複数提示。査定額は最も高いが、売出価格ありきで強気な印象が残った |
| B社 | 5,480万円 | 直近3か月の周辺成約データをもとに「確実に売り切れる価格帯」として提案。売却期間の見通しが具体的で現実的な印象だった |
| C社 | 5,200万円 | 「居住中の売却はハードルが高い」として保守的な査定。担当者の説明が一方的で、こちらの状況への関心が薄く感じた |
プロ20年 最高額のA社ではなく
B社を選んだ理由は
何でしたか?
日向さん 数字の根拠と売却期間の
見通しが一番
リアルに感じられたからです
査定額だけで判断せず、データに基づいた説明と担当者の誠実さを軸に選んだことが、後の結果につながりました。
選択時に各社の売却実績数を確認できるので、どの会社に査定を依頼するか迷わずに進められます。
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※査定後に売るかどうかは自由です
※面積はおおよそでも進められます
売出価格はB社の査定額5,480万円をそのままスタート価格に設定。
居住中での売却活動となったため、内覧対応にもひと工夫が必要でした。
日向さん 連絡が来たら
なるべく翌日か
翌々日に対応するようにして
居住中の内覧で日向さんが意識したポイントは次の通りです。
- 内覧前に必ず換気と軽い掃除をする
- 娘のおもちゃや生活感のある荷物は一時的にクローゼットへ収める
- 照明はすべて点灯して明るい印象にする
- 内覧中は家族全員でいったん外出する
プロ20年 居住中の売却は生活感が
出やすいので、その工夫は
買い手の印象に直結しますね
売却活動を始めてから約2か月で買い手が見つかり、最終的な成約額は5,480万円。売出価格からの値引きなしでの成約でした。
一方で、日向さんが「もっと早く知っておけばよかった」と感じたのがコスト面です。
仲介手数料は成約額の3%+6万円に消費税を加えた金額が上限で、5,480万円の場合は税込約187万円になります。
日向さん ローン完済後の
手残りを計算したら
思ったより少なくてびっくりして
プロ20年 仲介手数料のほかにも
登記費用や印紙税なども
かかるので要注意ですね
売却にかかる主なコストは下記の通りです。
| 費用の種類 | 目安額(5,480万円成約の場合) |
|---|---|
| 仲介手数料(税別上限) | 約187万円 |
| 抵当権抹消登記費用 | 1万~2万円程度(司法書士報酬別) |
| 売買契約書の印紙税 | 2万円(5,000万円超1億円以下) |
| 譲渡所得税(短期) | 所有期間5年以内は税率39.63%が課税対象に(利益が出た場合) |
日向さん 特に譲渡所得税は
購入から5年以内だと
税率が高くなるので注意です
短期譲渡所得の税率は約39.63%と高く、判定は売却年の1月1日時点での所有期間が5年以下かどうかで決まります(取得から5年経過していても短期扱いになるケースがあるため要注意)
売却益が出るかどうかは「売却額-購入額-諸費用」で判断されるため、利益が少ない場合や取得費が高い場合は税負担が軽減されることもあります。
日向さんのケースでは購入額5,280万円に対して売却額5,480万円と利益が少なかったことに加え、購入時の諸費用を取得費に含めたことで、譲渡所得は圧縮できました。
プロ20年 税金の計算は
専門家に確認してから
動くことをお勧めします
分譲から賃貸2LDKへ移った今、家族の「心身や生活」はどう変わった?
5,480万円での成約後、日向さん一家は川崎市内の賃貸2LDKへ引っ越しました。
プロ20年 持ち家から賃貸へ
戻る選択に迷いは
ありましたか?
日向さん 「また賃貸か」という
気持ちは正直ありました
でも体が限界で…
「持ち家のほうが資産になる」という考えで購入を決めた日向さんにとって、賃貸に戻ることは単なる住み替えではなく、自分の判断を否定するような感覚すらあったといいます。
それでも「今の体と家族の笑顔を選ぶ」と腹をくくった引っ越しは、予想をはるかに超える変化をもたらしました。
引っ越した翌週から、深夜に目が覚めることがなくなったといいます。
日向さん 娘が「最近よく眠れる」
と言ったときは
泣きそうになりました
プロ20年 子どもは大人より
敏感に環境の変化を
感じ取りますからね
夫は通勤時間が片道1時間45分から約40分に短縮され、帰宅後に娘と遊ぶ時間が生まれました。
家族3人の生活がどう変わったかをまとめると、以下の通りです。
| 以前(分譲マンション時) | 現在(賃貸2LDK) | |
|---|---|---|
| 日向さん本人 | 睡眠不足・心療内科へ通院 | 深夜に目が覚めることがなくなり通院も終了 |
| 夫 | 片道1時間45分の通勤・帰宅後ぐったり | 片道約40分に短縮・娘と遊ぶ時間が生まれた |
| 娘(小学2年生) | 「最近眠れない」と口にしていた | 「よく眠れる」と話すように |
日向さん あの5か月間の迷いが
嘘みたいに気持ちが
軽くなりました
「また賃貸か」という引け目はどこへ行ったのかと聞くと、日向さんは少し笑いながらこう答えました。
「家は住む人が笑顔でいられる場所でないと意味がないと、今は本当にそう思います」
資産としての家の価値よりも、暮らしの質のほうが大切だと気づいたという言葉が印象的でした。
マンションを買ったけど引っ越したい、ローン残高が不安と悩む人へアドバイス
最後に、今まさに「分譲マンションを買ったけど引っ越したい」「ローンが残っているのにどうすればいいのか」と悩んでいる方へ向けて、日向さんに言葉をいただきました。
プロ20年 同じように悩んでいる方へ
実体験から伝えたいことを
聞かせてもらえますか?
日向さん まず査定だけでも
してみてほしいです
それだけで気持ちが変わります
日向さんが今の自分に伝えるとしたら、という視点で話してくれたアドバイスは以下の通りです。
- 「売る・売らない」を決めてから動くのではなく、まず査定で今の相場を知る
- 残債を上回る価格で売れる可能性があるかを確認してから判断する
- 一括査定は複数社に依頼して、査定額だけでなく担当者の説明力も見る
- 仲介手数料や譲渡所得税など、売却にかかるコストも事前に把握する
- 「もったいない」という感情は、正確な情報を得ることで整理できる
プロ20年 「査定=売却確定」では
ないので、情報収集の
第一歩として気軽に使えますね
「ローン残高が怖くて動けない」という状態が一番もったいないと、日向さんは強調します。
日向さん 私も5か月間
そこで止まっていたので
その気持ちはよくわかります
「まず現状の査定額だけ知る」という小さな1歩が、5か月間抱えていた日向さんの迷いを動かしました。
現在の首都圏マンション市場は、エリアや築年数によっては購入額を上回る査定が出るケースも少なくありません。
「ローンが残っているから動けない」と感じているなら、まずその数字を確かめるだけでいい。
あなたが今感じているストレスと不安は、正確な情報を手に入れることで、必ず整理できます。
プロ20年 本日は貴重な体験を
包み隠さず話してくださり
ありがとうございました!
日向さん 同じように悩んでいる方の
気持ちが少しでも
楽になれば嬉しいです
以上、分譲マンションを買ったけど引っ越したいという葛藤を抱え、5,480万円での売却と家族の笑顔を取り戻した日向朱里さんの貴重な体験談を、インタビュー形式でお届けしました。
「引っ越したい」という気持ちを抱えながら5か月間動けなかった日向さんを変えたのは、査定結果という「事実」でした。
感情ではなく数字を見たことで、初めて冷静に判断できるようになったといいます。
プロ20年 査定を依頼したからといって
売却が確定するわけでは
ないので安心してください
選択時に各社の売却実績数を確認できるので、どの会社に査定を依頼するか迷わずに進められます。
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※査定後に売るかどうかは自由です
※面積はおおよそでも進められます
【現状チェック】分譲マンションから引っ越す前に確かめたい5つの判断材料
マンションを買ったけど引っ越したいと思っても、購入から間もないほど「せっかく買ったのに」という気持ちが判断を止めやすくなります。
日向さんも約5カ月迷いましたが、状況が動き始めたのは感情ではなく具体的な事実を確認してからでした。
プロ20年 売るか残るかを
先に決めるより
判断材料をそろえると
考えやすくなりますね
| 確認したいこと | |
|---|---|
| 今のマンションを出たい理由と、生活への影響を整理できていますか? | |
| 今の住まいで改善できる余地と、自分では変えにくい原因を切り分けられていますか? | |
| 家族それぞれが受けている負担を話し合えていますか? | |
| 住宅ローン残債と今のマンションの査定額を確認できていますか? | |
| 売却後の手残りと、引っ越し後の住居費まで見通せていますか? |
□は「問題がある」という印ではなく、判断に必要な情報を確認できている印です。
チェックが付かなかった項目があれば、マンションを売るか住み続けるか決める前に、まずそこから整理してみてください。
今のマンションを出たい理由と、生活への影響を整理できていますか?
「もう引っ越したい」という気持ちだけではなく、何が原因で、毎日の暮らしにどこまで影響しているのかを分けて考えることが大切です。
日向さんの場合は、週4~5日の深夜の騒音が続き、睡眠不足から心療内科へ通うまで体調が悪化していました。
プロ20年 不満の大きさより
暮らしへの影響を
具体的に見るほうが
判断しやすいですね
一時的な気持ちの揺れと、住み続ける限り負担が続きそうな状況とでは、選べる答えも変わってきます。
引っ越したい原因と実際に起きている影響を自分の言葉で整理できれば、感情だけに引っ張られにくくなります。
今の住まいで改善できる余地と、自分では変えにくい原因を切り分けられていますか?
マンションへの不満があっても、対策によって改善できるものなら、すぐに引っ越す必要がない場合もあります。
日向さんは管理組合を通じて2回の文書注意を依頼しましたが、一時的に静かになっただけで騒音は改善しませんでした。
プロ20年 できる対策を試しても
状況が変わらないなら
住み続ける前提そのものを
見直す余地がありますね
相談や対策によって負担が軽くなる見込みがあるのか、それとも相手や周辺環境など自分では変えにくい原因なのかで判断は変わります。
「まだできることがあるのか」「すでに試して変わらなかったのか」まで整理しておくと、今のマンションに残る選択肢も冷静に考えやすくなります。
家族それぞれが受けている負担を話し合えていますか?
分譲マンションから引っ越したい理由は、自分だけの問題に見えても、家族の生活まで確認すると見え方が変わることがあります。
日向さん一家では騒音に加え、夫の職場異動によって片道1時間45分の通勤が始まり、娘さんも眠りにくさを感じていました。
プロ20年 家族がいる場合は
自分だけで抱えず
それぞれの負担を
並べてみたいですね
引っ越し後は夫の通勤が約40分になり、娘さんも「よく眠れる」と話すようになっています。
今の家で誰が何に困っているのかを確認し、家族にとって何を優先したいのかまで話せていれば、住まいの損得だけでは見えない判断材料がそろいます。
住宅ローン残債と今のマンションの査定額を確認できていますか?
住宅ローンが残っていると、「売りたくても売れないのでは」と考えて動けなくなる方もいると思います。
日向さんも残債約4,770万円が気になり約5カ月迷っていましたが、査定では最高5,650万円となり、残債を上回る可能性が数字で見えたことが大きな転機になりました。
プロ20年 ローン残高だけを見ると
不安になりやすいので
査定額とセットで
考えるのがポイントですね
最終的には5,480万円で成約していますが、査定額がそのまま売却価格になるとは限りません。
それでも、残債と現在の価格帯を把握できれば、売却を現実的な選択肢にできるかを考える土台になります。
売却後の手残りと、引っ越し後の住居費まで見通せていますか?
マンションが住宅ローン残債より高く売れそうでも、その差額がそのまま手元に残るわけではありません。
日向さんも売却後に計算したところ、ローン完済後の手残りが思ったより少なかったと振り返っています。
プロ20年 売れる金額だけでなく
最終的に残るお金まで
見ておくと次の暮らしを
考えやすくなりますね
さらに引っ越した後は、新しい住まいの家賃や購入費など、別の住居費が始まります。
売却価格から残債や売却時の費用を差し引いた金額と、次の住まいに必要なお金まで見通せているか確認しておきたいところです。
この2つを合わせて見れば、引っ越した後も無理なく暮らせるかまで含めて考えられます。
- 暮らしや家族への影響など、判断を大きく左右する未確認項目から整理する
- 住宅ローン残債・査定額・手残りなど、数字で確かめられることを確認する
- 必要な情報をそろえてから、住み続ける場合と引っ越す場合を比べる
チェックが付かなかった項目は、次に確認すべき判断材料と考えてください。
マンションを買ったけど引っ越したいと感じたときほど、結論を急がず、自分と家族の状況を事実ベースで整理することが納得できる選択につながります。
もし希望以上で売れるならリセットしたい人へ
今後もずっと引っ越したい気持ちを抱えて住み続けるくらいなら、すぐの売却も決して間違いではないと思います。
「高く売れるならリセットしたいな」
もしあなたも同じ気持ちなら、一度は無料査定に出してみることをおすすめします。
査定額を確認した結果、
- 希望以上で売れるなら
→具体的に売却を検討する - 希望未満でしか売れないなら
→現時点では持ち続ける ※他の方法を検討
プロ20年 実際にこうやって
判断する方が多いです
査定に出しても必ず売る必要はないので、まずは「いくらで売れるのか?」を知ることから始めてみて下さい。
なお、実際の査定では各不動産会社で数百万円の差が出るケースもあるため、1社だけの金額では判断しきれません。
複数社の比較には『スーモ売却(無料)』一括査定がおすすめです。
選択時に各社の売却実績数を確認できるので、どの会社に査定を依頼するか迷わずに進められます。
※面積はおおよそで大丈夫です
※査定後に売るかどうかは自由
【プロが検証】日向さんの5,480万円売却から見える4つの重要な分かれ目
日向さんの体験で注目したいのは、「買ったばかりなのに売った」という結果だけではありません。
残債約4,770万円を前に5カ月間動けなかった状態から、3社の査定で売却の現実性が数字として見えたことが、大きな変化につながっています。
プロ20年 この事例は
売れた金額だけでなく
迷いがほどけた順番に
注目したいですね
さらに、最高査定を出した会社を選ばず5,480万円で売り出し、約2カ月で値引きなしの成約に至りました。
その一方で、売却後には「思ったより手元に残らない」という想定外もあり、売却価格だけでは判断できない現実も見えてきます。
- 残債4,770万円でも3社の査定で「売れる可能性」が見えた
- 最高査定5,650万円ではなく5,480万円の会社を選んだ意味
- 購入額より200万円高く売れても「200万円得」ではない
- 売却後の生活変化まで見て初めて判断の意味がわかる
ここからは、マンションを買ったけど引っ越したい方が同じ数字を見誤らないよう、日向さんの判断を専門家の視点から掘り下げます。
残債4,770万円でも3社の査定で「売れる可能性」が見えた
日向さんが5カ月間動けなかった大きな理由は、住宅ローンが約4,770万円残っていたことでした。
原則として、住宅ローン返済中のマンションを売却する場合は、引き渡しまでにローンを完済し、抵当権を抹消できる状態にする必要があります。
そのため、「残債が多い=売れない」と決めつけるのは早い一方、売却価格が足りなければ不足分を別に準備しなければなりません。
日向さんの場合、実際に調べると3社すべてから残債を上回る査定が出ました。
| 査定先 | 査定額 | 残債約4,770万円との差 |
|---|---|---|
| A社 | 5,650万円 | +約880万円 |
| B社 | 5,480万円 | +約710万円 |
| C社 | 5,200万円 | +約430万円 |
プロ20年 残債だけを見ていると
出口がないように
感じやすいですが
価格次第で変わりますね
ここで大切なのは、査定額が高かったことそのものより、「売却代金でローンを完済できる可能性がある」と初めて確認できたことです。
日向さん自身も、残債を上回る可能性がわかったことで、「売るかどうか」以前に選択肢があると気づけました。
ただし、査定額はその金額で売れる保証ではなく、査定額と成約価格を同じものとして扱うのは危険です。
条件が違い、査定額が残債を下回るケースでは、不足額や諸費用を含めて資金面を整理してから売却方法を考える必要があります。
最高査定5,650万円ではなく5,480万円の会社を選んだ意味
日向さんは、3社の中で最も高い5,650万円を提示したA社ではなく、5,480万円を提示したB社に売却を任せました。
決め手になったのは、直近3カ月の周辺成約データをもとにした説明と、売却期間の見通しが具体的だったことです。
査定額は高いほど魅力的に見えますが、査定額の高さと実際に売れる価格は別に考える必要があります。
高い査定が間違いという意味ではなく、その価格を支える成約事例や販売戦略まで説明できるかが重要です。
プロ20年 査定額を見るときは
数字の大きさより
「なぜこの価格か」を
聞きたいところですね
日向さんはB社の査定額と同じ5,480万円で売り出し、約2カ月後に値引きなしで成約しました。
内覧の連絡には翌日か翌々日を目安に対応し、換気や掃除、荷物の整理なども行っていたため、価格設定だけでなく売却中の対応も結果を支えた可能性があります。
もちろん、約2カ月で売れた原因をB社選びだけに結びつけることはできません。
当時のマンション市場、築浅で11階という条件、価格設定、内覧対応など、複数の要素が重なった結果と考えるほうが自然です。
プロ20年 早く売れた理由を
1つに決めつけず
複数の要素で見ると
次の判断に生かせますね
分譲マンションから引っ越したいと焦っているほど、高い査定額へ気持ちが傾きやすくなります。
だからこそ、根拠の薄い高額査定だけで売却計画を組まないことが、売れずに時間を使ってしまうリスクを減らすうえで大切です。
購入額より200万円高く売れても「200万円得」ではない
日向さんのマンションは5,280万円で購入し、5,480万円で売却できました。
数字だけを見ると購入額より200万円高いため、「買ってすぐ売ったのに200万円得をした」と受け取りたくなるかもしれません。
しかし、購入価格と売却価格の差額200万円が、そのまま利益になるわけではありません。
同様に、売却価格5,480万円から残債約4,770万円を引いた約710万円も、そのまま手元に残る金額ではない点に注意が必要です。
プロ20年 ここは数字だけ見ると
勘違いしやすい部分です
「売れた額」と「残る額」は
分けて考えたいですね
日向さんも売却後の手残りを計算し、「思ったより少なくてびっくりした」と振り返っています。
5,480万円で仲介売却した場合、仲介手数料は税込で約187万円が上限となり、そのほかにも抵当権抹消に関する費用や売買契約書の印紙税などが発生します。
| 数字 | 日向さんの金額 | 読み取れること |
|---|---|---|
| 購入価格 | 5,280万円 | 売却価格との差だけで利益を判断しない |
| 住宅ローン残債 | 約4,770万円 | 売却時に返済する大きな支出になる |
| 成約価格 | 5,480万円 | ここから残債や売却費用などが差し引かれる |
| 仲介手数料 | 税込約187万円が上限 | 売却価格とは別に負担する |
さらに、次の賃貸へ移るための初期費用や引っ越し費用も、家計全体では無視できません。
つまり、日向さんのケースから学びたいのは、「成約価格-残債」だけで住み替え後のお金を考えないことです。
プロ20年 残債を上回っていても
次の暮らしまで含めると
使えるお金は変わるので
少し余裕を見たいですね
また、不動産の譲渡所得は単純な「売却価格-購入価格」ではなく、取得費や譲渡費用などをもとに計算します。
税金が発生するかどうかも含め、売却価格・手残り・税務上の利益はそれぞれ別の数字として整理することが、買った直後の売却で後悔しないために欠かせません。
売却後の生活変化まで見て初めて判断の意味がわかる
日向さんが売却へ進んだ背景には、お金だけでは解決できない2つの問題が重なっていました。
真上の階から週4~5日のペースで深夜の足音や家具を引きずる音が続き、管理組合から2回文書で注意しても状況は改善しませんでした。
さらに夫の異動によって、通勤は乗り換え2回、片道1時間45分になっています。
住まいの問題と生活動線の問題が同時に続いていたことが、日向さん一家にとって大きな負担になっていました。
プロ20年 どちらか片方なら
別の解決策もありますが
問題が重なるほど
住み続ける負担は増えますね
売却後は川崎市内の賃貸2LDKへ移り、日向さんは深夜に目が覚めなくなり、心療内科への通院も終了しています。
夫の通勤時間は片道約40分まで短くなり、娘からも「最近よく眠れる」という言葉が出ました。
この変化を見ると、日向さんにとって5,480万円での売却は、単にマンションを現金化した出来事ではなく、家族の生活環境を組み直すための手段だったことがわかります。
プロ20年 住まいは資産でもありますが
毎日を過ごす場所でもあります
数字と暮らしの両方を見ると
判断しやすくなりますね
もちろん、マンションを買ったけど引っ越したい方が、日向さんと同じように売却すれば良いわけではありません。
騒音が改善できる場合、通勤環境に変化がない場合、売却すると多額の自己資金が必要になる場合など、条件が変われば残る選択にも十分な理由があります。
それでも日向さんの体験からわかるのは、「買ったばかりだから」という事実だけで住み続ける結論を出す必要はないということです。
分譲マンションから引っ越したい気持ちが生まれたときは、購入からの年数だけを見るのではなく、売却した場合のお金と、その後の暮らしがどう変わるのかを切り分けて考えることが、後悔の少ない選択につながります。
以上、マンションを買ったけど引っ越したいと悩んだ日向さんの5,480万円売却をもとに、実体験から見えてくる重要な考え方を専門家の視点で解説しました。
マンション売却を考え始めても、「まず何をすればいい?」「査定を受けた後はどう進む?」「不動産会社はどう選ぶ?」と、わからないことが次々に出てきます。そこで、実際にマンションを売却した方々の体験談をもとに、きっかけや全体像から把握したい方は、下記の記事を参考にしてください。
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まとめ:マンションを買ったけど引っ越したいなら、まず現状の査定額を確認
今回の不動産とーくは『【体験談】分譲マンション買ったけど引っ越したい。日向さんを変えた選択』と題して解説しました。
プロ20年 今抱えているモヤモヤは
少し整理できましたか?
マンションを買ったけど引っ越したいという気持ちは、「贅沢な悩み」でも「失敗した証拠」でもありません。
購入したときと今とでは、家族の状況も、隣に住む方も、働き方も変わっています。住まいへの答えが変わるのは、むしろ自然なことです。
日向さんの5カ月間が教えてくれたのは、動けなかった理由が意志の弱さではなく、判断材料の不足だったという事実でした。
気持ちが揺れて決めきれないときは、次の3つを自分に問いかけてみてください。
- 今の不満は、あと3年続いても受け止められるものか
- その不満は、住み替え先でなら避けられるものか
- 売却後に残るお金で、次の暮らしを無理なく始められるか
プロ20年 この3つに答えが出せると
売る・売らないの判断が
自分の言葉になりますよ
我慢を続けるか、住まいを変えるか。どちらを選んでも構いませんが、情報を持たないまま迷い続ける時間だけは、何も生みません。
あなたの選択肢は、今いくつ見えていますか?
業界歴20年以上「不動産コンサル西田」のアドバイス
ここまで読んでも、まだ心のどこかで「でも、買ったばかりだし…」と引っかかっている方へ、最後に2つだけ伝えさせてください。
1つ目は、住み替え先を今すぐ決める必要はないということ。
売却を考えると「次はどこに買うか」まで一気に背負い込みがちですが、いったん賃貸を挟む方は珍しくありません。住まいの決断を2回に分けると、判断がぐっと軽くなるのを、私は多くの相談の中で見てきました。
プロ20年 疲れているときに
大きな買い物を重ねるのは
おすすめしにくいんです
2つ目は、売却理由の扱い方です。
騒音などのトラブルを抱えて売る場合、それを伏せたまま進めたいと考える方がいます。ただ、買主の判断に影響する事情は、売買の際に「物件状況等報告書(告知書)」へ記載するのが実務の基本で、伝えずに引き渡すと契約後の責任を問われるおそれがあります。
騒音は当事者や時間帯によって受け止め方が変わるため、記載の要否や書き方に迷う場面も多いところ。いつ・どんな音が・どのくらいの頻度であったか、管理組合への相談履歴とあわせて不動産会社に共有すれば、適切な伝え方を一緒に整理してくれます。
プロ20年 記録を残しておくと
説明にも交渉にも
役立つ場面が出てきますよ
そのうえで、最初の一歩はやはり数字です。複数社の査定額を見て、残債と比べてみる。それだけで、あなたの状況は「わからない」から「わかる」に変わります。

1社だけの査定額では、高いのか安いのか判断しにくいものです。CMでおなじみ『スーモ』の一括査定なら、約60秒で複数社にまとめて依頼できます。査定の実例や流れは、公式ページで確認してみてください。 ≫スーモの無料査定はこちら
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
眠れない夜や、家に帰るのが憂うつな朝を、これ以上増やす必要はありません。
今日できるのは、返済予定表を開いて残債を確かめること。そして査定を1回依頼してみること。その小さな行動から、あなたと家族の暮らしは動き始めます。
以上『【体験談】分譲マンション買ったけど引っ越したい。日向さんを変えた選択』でした。
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)

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不動産×住宅業界20年以上。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。運営メディアは累計120万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士











