「これって普通の金額なの?高すぎない?」
「管理費と合わせると毎月の負担が重すぎる」
同じような気持ちを抱えている方は、実はとても多いです。
分譲マンションを購入する時、住宅ローンの返済額だけでなく修繕積立金と管理費もしっかり試算して「この金額なら大丈夫」と判断したはずなのに、気づけば当初より数千円、数万円単位で増えていた…という話は珍しくありません。
毎月の支払いが「なんとなく重くなった気がする」と感じていても、その感覚を放置したまま数年が過ぎると、選択肢はどんどん狭まっていきます。
この記事では、不動産×住宅業界のプロが『【体験談】マンション修繕積立金・管理費が高すぎる!5年で2倍に…汗』と題して紹介します。
埼玉県在住・末永麻緒さん(43歳)の実体験をもとに、修繕積立金と管理費に悩む方が「次に何をすべきか」を判断できるよう、具体的な情報をお届けします。
「高すぎる」と感じているなら、その感覚を大切にしながら、ぜひ最後まで読んでみてください!
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)

-
不動産×住宅業界20年以上。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。運営メディアは累計120万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士

1社だけの査定額では判断しきれません。CMでおなじみ『スーモ』の一括査定なら、約60秒で複数社にまとめて査定を依頼できます。数百万円の差が出るケースもあるため、まずは査定額を比較して売却相場の目安を確認してみてください! ≫スーモ売却はこちら(査定無料)

この記事のほかにも、当サイトではマンション売却を経験した方のリアルな体験談を多数紹介しています。売却は何から始めればいいのか、経験者がどこで迷い、何を後悔したのかまで確認したい方は『マンション売却は何から始める?18人の体験談・査定~引き渡しの流れ』をあわせてご覧ください。
【この記事の取材・確認方法】
この記事は、実体験者への取材・ヒアリング内容をもとに作成しました。不動産の種類や住まいの状況、当時の悩み、検討した選択肢、実際に取った行動、その後の暮らしの変化などを確認したうえで、個人が特定されないよう一部情報を調整。実務・専門的な判断を要する箇所は、不動産コンサルタントの執筆者・西田が補足。※体験談は個別事情に基づく内容であり、同じ結果を保証するものではありません。
【体験談】マンションの修繕積立金・管理費が高すぎる。5年で+7,000円値上がり

早速、マンションの修繕積立金と管理費の負担が高すぎると感じ、住み替えという決断をした末永麻緒さん(43歳・埼玉県在住)にお話を伺います。
- 末永 麻緒さん(仮名)

-
【年齢】43歳【居住地】埼玉県
夫と小学生の子ども2人の4人家族。7年前に埼玉県さいたま市内の築3年・3LDKの分譲マンションを4,200万円で購入したが、購入5年後から修繕積立金が段階的に値上がりし、最終的に当初の7,000円から1万4,000円へ倍増。管理費1万2,000円と合算すると月2万6,000円の負担となり、家計を大きく圧迫した。不満を感じながらも、管理組合の決定を個人では覆せず、最終的にマンションを売却してさいたま市郊外の中古戸建てへ住み替え。固定費の圧縮と、修繕費を自分でコントロールできる環境を手に入れた。
プロ20年 末永さん、本日は
貴重な体験談を
聞かせてください
末永さん 同じ悩みを抱えている方の
参考になれば
うれしいです!
末永さんは7年前、埼玉県さいたま市内の築3年・3LDKの分譲マンションを4,200万円で購入しました。
当時の月々の支払いは、住宅ローン返済10万8,000円・修繕積立金7,000円・管理費1万2,000円で、住宅コストの合計は約12万7,000円。
その試算のもと購入を決断しましたが、5年後から修繕積立金が立て続けに値上がりし、当初の2倍にまで膨らんだと言います。
マンションの修繕積立金が高すぎると感じながら、どのように対処し、最終的に何を決断したのか。その経緯を詳しくお聞きしていきます。
- 「修繕積立金・管理費が高すぎる」と感じた瞬間、まず何をした?
- 修繕積立金や管理費の「相場と仕組み」を知ったのはいつ・どうやって?
- マンション売却・戸建てへの住み替えで、毎月の固定費はどう変わった?
- 修繕積立金・管理費が高すぎると感じている人へ、今だから伝えたいこと
それでは、末永さんの体験を順番に聞いていきましょう。
「修繕積立金・管理費が高すぎる」と感じた瞬間、まず何をした?
購入から5年が経った頃、管理組合の総会で修繕積立金の段階増額が決定し、翌月から7,000円が1万円へ値上がりしました。
末永さん 通知が届いた時は
「え、?」って
思わず声が出ました
値上がり自体は「そういうものかな」とどうにか受け止めたものの、翌年には大規模修繕工事に向けた積立不足を理由に、さらに1万4,000円への追加値上げ通知が届きます。
修繕積立金と管理費を合算した月々の負担は、7,000円+1万2,000円=1万9,000円だったものが、わずか1年のうちに1万4,000円+1万2,000円=2万6,000円へと跳ね上がりました。
プロ20年 ローン返済中に
修繕積立金が2倍は
きつかったですね
末永さん 食費や光熱費も上がってる
時期だったので
本当に家計が苦しかったです
「なぜここまで上がるのか」という疑問と怒りを抱えた末永さんは、まず管理組合に対して個人として働きかけてみました。
プロ20年 具体的にどんな
行動をとりましたか?
末永さん 総会で発言したり
理事会に質問状を
出したりしました
修繕積立金の値上げは管理組合総会での決議(原則として普通決議)により決定されるため、個人の反対では覆すことができません。
末永さんも「一人では何ともならないと痛感した」と振り返ります。
末永さん 総会でも「長期修繕計画に
基づく決定です」の一点張りで
取り付く島もなかったです
プロ20年 これはよくある壁ですね
管理組合に働きかけること自体は大切ですが、決議後に個人で支払いを拒否した場合、差額分が滞納とみなされ、延滞金や法的措置に発展するリスクもあります。
修繕積立金や管理費の「相場と仕組み」を知ったのはいつ・どうやって?
2度目の値上げ通知を受けた後、末永さんはネットで修繕積立金の仕組みを調べ始めます。
末永さん 「高すぎる」と思って
いましたが、相場も
知らないまま怒っていました
調べてわかったのは、修繕積立金の積み立て方には主に2種類あるという事実でした。
| 段階増額積立方式 | 均等積立方式 | |
|---|---|---|
| 仕組み | 最初の金額を低く設定し、築年数に応じて段階的に値上げしていく | 長期修繕計画をもとに必要な総額を算出し、毎月均等に積み立てる |
| メリット |
|
|
| デメリット |
|
|
特に新築時の金額が低い段階増額積立方式は、購入しやすく見せるための設定という側面もあります。
ここで末永さんが抱いた「当初が安いのは販売側の都合ではないか」という疑念は、あながち的外れではありませんでした。
国土交通省が2024年に公表した「令和5年度マンション総合調査」によると、修繕積立金と管理費の全国平均(駐車場使用料などを除く)は次の通りです。
| 修繕積立金 | 管理費 | |
|---|---|---|
| 全国平均(月/戸) | 1万3,054円 | 1万1,503円 |
| 合計の目安 | 約2万4,000円~2万5,000円 | |
ただし、マンションの規模・築年数・設備内容によって適正額は変わります。
管理費が相場より高い場合、管理会社の業務委託契約の見直しや、管理人が毎日常駐する体制から週数回の巡回に切り替えるだけで、月々の管理費を数千円単位で圧縮できる場合もあります。
ただし末永さんのケースのように、修繕積立金の値上げが管理組合の総会で決定されている場合、個人の意向で金額を変えることはできないのが実態です。
マンション売却・戸建てへの住み替えで、毎月の固定費はどう変わった?
家計の圧迫が続く中、末永さんが出した結論はマンションの売却と、さいたま市郊外の中古戸建てへの住み替えでした。
プロ20年 売却を決めた時、
どのように査定額を
確認しましたか?
末永さん 一括査定を使いました!
複数社の査定額を
比較できたのが良かったです
末永さんが不動産一括査定を利用したところ、複数社から査定結果が届きました。
| 不動産会社 | 査定額 |
|---|---|
| A社 | 3,750万円 |
| B社 | 3,680万円 |
| C社 | 3,820万円 |
| D社 | 3,580万円 |
査定額には最大で240万円の差があり、1社だけに頼らず比較したことで、高い査定額を出した会社に交渉の軸を置くことができたと末永さんは話します。
売却活動はC社に媒介を依頼し、内覧対応などを経て約2カ月半で売買契約が成立。
実際の売却額(成約額)は査定額より少し下がりましたが、購入から7年が経過しているにもかかわらず想定よりも高い水準で売却できたと感じているそうです。
末永さん 比較なしで
1社だけに頼っていたら
どうなっていたか…
住み替え先はさいたま市郊外の築12年の中古戸建て。月々の固定費がどう変わったかを比較します。
| マンション時代 | 戸建て住み替え後 | |
|---|---|---|
| 住宅ローン返済 | 10万8,000円 | 8万3,000円 |
| 修繕積立金 | 1万4,000円 | なし(自己積み立て) |
| 管理費 | 1万2,000円 | なし |
| 月々の合計 | 約13万4,000円 | 約8万3,000円 |
- 戸建ての住宅ローンは、売却益を活用して繰り上げ返済し圧縮した返済額
- 修繕費は月1万円程度を自己積み立てで管理(時期・金額は自分で決定)
- 修繕積立金・管理費の支払い義務はなくなり、月々の固定費が大幅に減少
プロ20年 住み替えで浮いた分を
教育費や老後の備えに
回せるのは大きいですね
末永さん 数字にすると
改めてびっくりします
もっと早く動けばよかった
戸建ての場合、修繕費は自分のタイミングと判断で積み立てられます。
「金額も時期も自分でコントロールできる安心感は、マンションの修繕積立金とはまったく別物」と末永さんは言います。
なお、複数社の比較には『スーモ売却(無料)』一括査定がおすすめです。
選択時に各社の売却実績数を確認できるので、どの会社に査定を依頼するか迷わずに進められます。
※面積はおおよそで大丈夫です
※査定後に売るかどうかは自由
修繕積立金・管理費が高すぎると感じている人へ、今だから伝えたいこと
最後に、マンションの修繕積立金や管理費が高すぎると感じている方へ向けて、末永さんの実体験からのアドバイスを伺いました。
プロ20年 まず最初に
取るべき行動は
何だと思いますか?
末永さん 管理組合から長期修繕計画と
積立金の根拠を開示してもらうこと
そこから全部始まりました
末永さんが「マンション購入前に絶対確認すべきだった」と感じる項目は次の通りです。
- 積立方式が「段階増額」か「均等」かを確認する
- 長期修繕計画で将来の積立金の見通しを確認する
- 管理費の内訳と管理会社の委託契約内容を確認する
- 大規模修繕の実施時期と現在の積立残高を確認する
そして今まさに負担に悩んでいる方へ向けた「最初に取るべき行動」についても、具体的に教えてくれました。
まず取り組んでほしいのは、感情的に動く前に「情報を集める」ことだと末永さんは強調します。
- 管理組合に長期修繕計画と積立金の根拠資料の開示を求める
- 管理費が相場(全国平均:約1万1,500円)より高い場合、管理会社の見直しを提案する
- 同じ問題意識の住人を集めて総会での発言力を高める
- 今のマンションの資産価値を把握するため、不動産一括査定を活用する
プロ20年 資産価値の把握は
どんな状況でも
やっておくと安心ですね
「売るかどうか決めていなくても、まず今のマンションがいくらで売れるのかを知るだけで、選択肢が広がります」と末永さんは力を込めて話します。
何も動かないまま毎月の負担だけが増えていく状況が、一番もったいない。そう感じた経験からの言葉は、重みがあります。
末永さん 同じ悩みを抱えている方に
「動いてみて」と
背中を押せたら嬉しいです!
プロ20年 末永さん、本日は
リアルな体験談を
ありがとうございました!
以上、マンションの修繕積立金・管理費が高すぎると感じ、戸建てへの住み替えという決断をした末永麻緒さんの貴重な体験談を、インタビュー形式で紹介しました。
末永さんが後悔していることがひとつあるとすれば、「もっと早く動けばよかった」という点です。
修繕積立金の値上がりが続く中で、何もせずに家計の圧迫を受け続けた期間がもったいなかったと振り返ります。
「売るかどうかはまだ決めていない」という段階でも、今のマンションの価値を知ることが、次の一手を考える出発点になります。
プロ20年 査定額を知るだけでも
選択肢が整理されて
判断が格段にしやすくなります
修繕積立金や管理費の負担に悩んでいるなら、まずは査定で「自分のマンションが今いくらで売れるか」を確認してみることをおすすめします。

1社だけの査定額では判断しきれません。CMでおなじみ『スーモ』の一括査定なら、約60秒で複数社にまとめて査定を依頼できます。数百万円の差が出るケースもあるため、まずは査定額を比較して売却相場の目安を確認してみてください! ≫スーモ売却はこちら(査定無料)
【チェックリスト】修繕積立金・管理費が高すぎると感じたら確認したいこと
マンションの修繕積立金が高すぎると感じたとき、最初にやることは金額への不満をぶつけることではありません。
末永さんもそうだったように、何が変えられて、何は変えられないのかを切り分けるところから、次の一手が見えてきます。
プロ20年 感覚だけで動くと
判断のタイミングを
逃しやすいんですよね
次のリストは、今の負担の重さと将来のリスクを整理するための確認項目です。わかる範囲でチェックしてみてください。
| 項目 | |
|---|---|
- 0~2個
→今の負担は相場の範囲内と考えられます。総会の議案書に目を通す習慣をつけておくと安心です - 3~6個
→数年先に負担が増える芽があります。長期修繕計画と積立残高の確認から始めましょう - 7~10個
→負担が重くなりやすい条件がそろっています。管理費の見直し提案と、資産価値の把握を並行して進めたい段階です - 11~14個
→今のままでは家計の圧迫が続く可能性が高い状況です。住み続ける場合と手放す場合の両方を、数字で比べてみることをお勧めします
チェックが多いほど、今の負担が一時的なものではなく、この先も続きやすいことを示します。
ただし、見るべきは個数だけではありません。たとえ1つでも、積立残高の不足や値上げ予定に関わる項目が付いたなら、家計への影響は小さくないと考えたほうがいいでしょう。
プロ20年 数の多さに落ち込まず
気になった項目から
1つずつ確認していきましょう
大事なのは、チェックが付いた項目を「うちは仕方ない」で終わらせないこと。
管理費が高すぎると感じる理由も、修繕積立金が上がり続ける理由も、資料を1枚取り寄せるだけで見えてくることがあります。確認する前から選択肢を減らす必要はありません。
もし希望以上で売れるなら売却も検討したい人へ
今後もずっと修繕積立金や管理費の圧を抱えて住み続けるくらいなら、売却も決して間違いではないと思います。
「高く売れるなら住み替えたいな」
もしあなたも同じ気持ちなら、一度は無料査定に出してみることをおすすめします。
査定額を確認した結果、
- 希望以上で売れるなら
→具体的に売却を検討する - 希望未満でしか売れないなら
→現時点では持ち続ける ※他の方法を検討
プロ20年 実際にこうやって
判断する方が多いです
査定に出しても必ず売る必要はないので、まずは「いくらで売れるのか?」を知ることから始めてみて下さい。
なお、実際の査定では各不動産会社で数百万円の差が出るケースもあるため、1社だけの金額では判断しきれません。
複数社の比較には『スーモ売却(無料)』一括査定がおすすめです。
選択時に各社の売却実績数を確認できるので、どの会社に査定を依頼するか迷わずに進められます。
※面積はおおよそで大丈夫です
※査定後に売るかどうかは自由
マンションの修繕積立金・管理費で知っておきたい「高いけれど妥当」なケース
修繕積立金や管理費が高すぎると感じても、その金額が不当とは限りません。
私が相談を受けてきた中でも、調べてみたら妥当だったケースは珍しくないです。
ここでは、金額が高くても納得できる4つのケースと、逆に注意したい落とし穴を見ていきます。
工事費の上昇や計画の見直しにより、値上げが必要になるケース
修繕積立金の値上げは、管理組合が無計画だから起きるとは限りません。
大規模修繕工事に使う資材や職人さんの人件費が上がれば、同じ内容の工事でも必要な金額はふくらみます。
また、建物の劣化状況や設備の更新時期が当初の想定と変わり、長期修繕計画の見直しによって必要額が増えることもあります。
プロ20年 実際、国土交通省が示す
修繕積立金の目安額は
2011年の策定時から2021年の改訂時に
引き上げられました
地上20階未満、建築延床面積5,000㎡未満のマンションでは、1㎡あたりの平均値が月218円から335円へ変更されています。
ただし、これはすべてのマンションで必要額が一律に約1.5倍になったという意味ではありません。実際の長期修繕計画の事例を基に、国の目安が見直されたものです。
プロ20年 値上げの通知が来たら
まず長期修繕計画と
工事費の見積根拠を
確認してみてくださいね
当初の計画が現在の工事費や建物の状態に合わなくなっているケースはあります。
必要な根拠が示されている値上げなら、将来の負担を先送りしないための判断ともいえます。
「1㎡あたりの単価」で見ると、極端に高いとはいえないケース
金額だけを見て高いと感じても、専有面積で割ると印象が変わることがあります。
現在の負担額を簡単に確認するなら、毎月の修繕積立金 ÷ 自宅の専有面積(㎡)で、おおよその単価を計算できます。
たとえば専有面積70㎡で毎月1万4,000円なら、単価は200円/㎡です。
国土交通省のガイドラインが示す平均値と、調査事例の3分の2が含まれる範囲は次の通りです。
| マンションの規模 | 1㎡あたりの平均額(月) | 事例の3分の2が含まれる範囲(月) |
|---|---|---|
| 20階未満・5,000㎡未満 | 335円 | 235~430円 |
| 20階未満・5,000~10,000㎡未満 | 252円 | 170~320円 |
| 20階未満・10,000~20,000㎡未満 | 271円 | 200~330円 |
| 20階未満・20,000㎡以上 | 255円 | 190~325円 |
| 20階以上 | 338円 | 240~410円 |
先ほどの200円/㎡は、マンションの規模によっては目安の範囲内ですが、規模によっては下限を下回ります。
ただし、毎月支払っている現在の金額だけでは、国の目安と正確に比較できません。
国の目安は、現在の月額ではなく、修繕積立金の残高や今後集める金額、駐車場使用料などからの繰入額を含めた長期修繕計画の計画期間全体における平均額だからです。
プロ20年 月額だけで比べると
広い住戸ほど高く見えて
損な気分になりますよね
簡易計算は、負担額を考える最初の目安としては役立ちます。
より正確に判断するには、長期修繕計画に記載された計画期間全体の平均額を確認し、同じ規模の目安と比べることが大切です。
単価が目安の範囲から大きく外れている場合は、その理由を長期修繕計画や収支資料で確認するきっかけになります。
規模が小さい、共用設備が多いために1戸あたりの負担が増えるケース
同じような工事でも、費用を分け合う戸数が少なければ、1戸あたりの負担が重くなることがあります。
外壁や屋上などの工事費は、戸数が少ないからといって同じ割合で減るわけではありません。
国土交通省のガイドラインでも、地上20階未満のマンションでは、建築延床面積5,000㎡未満の平均額が、より規模の大きい区分より高くなっています。
そのため、比較的小規模なマンションは、専有面積あたりの負担が高くなることがあるのです。
もう1つの要因が、共用設備や共用施設の多さです。
- エレベーターが複数基ある
- 機械式駐車場を備えている
- ディスポーザーや宅配ボックスがある
- ラウンジやゲストルームなどの共用施設がある
- 管理員の勤務時間が長い
設備や施設が増えれば、点検、清掃、修理、更新にかかる費用も増える傾向があります。
中でも機械式駐車場は修繕費がかかりやすく、国のガイドラインでは、機種に応じて1台あたり月4,645円~7,210円の修繕工事費が目安として示されています。
ただし、駐車場使用料の収入で修繕費を賄う会計になっている場合などは、その費用を修繕積立金に加算する必要がないこともあります。
プロ20年 入居時に便利だと感じた設備が
そのまま維持コストになる
という関係なんですよね
暮らしの快適さを支える費用だと考えれば、金額の見え方も少し変わってくるのではないでしょうか。
管理の質が保たれ、支払った管理費が建物の維持に使われているケース
管理費が平均的な水準より高くても、その分の業務が適切に行われていれば、直ちに割高とはいえません。
エントランスが清潔に保たれ、植栽が手入れされ、設備の点検や不具合への対応が契約どおりに進められている。
こうした管理状態は、居住者の暮らしやすさだけでなく、中古マンションを検討する人の印象にも影響します。
管理状態だけで売却価格や成約までの期間が決まるわけではありませんが、共用部の状態や管理状況が購入判断の材料になることはあります。
プロ20年 買主側は思っている以上に
共用部の印象を見ています
私も内見時は必ず確認します
「マンションは管理を買え」といわれるのは、建物を長く維持するうえで、日頃の管理が重要だからです。
管理費が高くても納得できるかどうかは、次の点を見ると判断しやすくなります。
- 清掃や点検が、管理委託契約の内容に沿って実施されている
- 共用部の電球切れや小さな不具合が、放置されず対応されている
- 総会や理事会の資料で、収支や管理業務の実績が確認できる
- 管理計画認定制度の認定を受けているか確認する
管理計画認定制度は、管理組合の運営、管理規約、経理、長期修繕計画などについて、一定の基準を満たす管理計画を地方自治体が認定する制度です。
認定を受けていることだけで、建物のすべての状態や管理業務の質が保証されるわけではありませんが、管理状況を確認する1つの材料になります。
支払った費用に見合う管理業務が行われているか、それが妥当かどうかの分かれ目です。
管理員の勤務時間や清掃回数が契約内容と合っていない場合、委託内容に対して費用が割高な場合は、見直しを検討する余地があります。
高いより怖い、修繕積立金が安すぎるマンションの落とし穴
最後に、反対の話もしておきます。
修繕積立金が必要額に対して少なすぎるマンションは、一見ありがたく見えても、工事の前に一時金の徴収や大幅な値上げが必要になる可能性があります。
積立が足りないと、次のような事態が考えられます。
- 修繕工事の前に一時金の徴収が決議される
- 金融機関から借り入れ、利息の負担が発生する
- 必要な修繕が先送りされ、建物の劣化が進む
- 管理や修繕への不安が、購入希望者の判断に影響する
こうした事態を防ぐため、国は2024年6月の改訂で、段階増額積立方式における適切な引き上げ方の考え方を示しました。
計画期間全体における月あたりの平均額を基準に、計画の初期額はその0.6倍以上、最終額は1.1倍以内とする内容です。
ただし、この基準は工事費の上昇などに対応するための必要な値上げを制限するものではありません。
プロ20年 当初の設定額が低すぎると
あとから大きな値上げが
必要になることもあります
段階増額積立方式では、購入時の負担が軽くても、計画に沿って将来の金額が上がります。
さらに、予定どおりの増額について区分所有者の合意が得られなければ、必要な修繕資金が不足するおそれもあります。
そのため、購入時の月額だけでなく、将来の値上げ時期と最終的な負担額まで確認することが大切です。
金額の高さだけでなく、その水準に見合う備えができているかどうか。私が見てほしいと思うのは、そこです。
以上、マンションの修繕積立金・管理費が高くても妥当といえるケースと、逆に注意したい落とし穴を紹介しました。
同じ不動産でも、査定額は数百万円単位で変わることがあります。地域での実績、担当者の経験、売却戦略、査定時に見るポイントが各社で異なるからです。後悔のない売却につなげたい方は、業界20年のプロがまとめた『不動産一括査定おすすめサイトTOP3!プロ厳選ランキング』をぜひご覧ください。
不動産一括査定サイトとは、たった1回の入力で複数社に査定依頼でき、その結果をまとめて比較できる「無料」のサービス。 実際に使うとわかりますが、自分で1社1社を探す時間や来店の手間を考えると、とっても効率的です。 ただし、 …
マンション売却を考え始めても、「まず何をすればいい?」「査定を受けた後はどう進む?」「不動産会社はどう選ぶ?」と、わからないことが次々に出てきます。そこで、実際にマンションを売却した方々の体験談をもとに、きっかけや全体像から把握したい方は、下記の記事を参考にしてください。
「マンション売却は何から始めるの?」 「安く売ってしまって後悔しないかな…」 「そもそも自分の部屋は本当に売れる?」 同じ気持ちのまま、検索だけをくり返している方は本当に多く、売却を経験した方も、最初はまったく同じところ …
この記事を読んだ人には下記もおすすめです。
ぜひあわせてチェックしてみて下さい。
「管理費と積立金だけで月3万円超…きつい」 「修繕積立金がまた値上がり。いつまで続くの」 「住居費が重すぎて、毎月赤字になってきた」 マンションを買った時は「これくらいなら大丈夫」と思っていた管理費・修繕積立金が、気づけ …
「修繕積立金、また上がるの…」 「いったいどこまで上がり続けるんだ」 「この先も払い続けられるか不安だ」 そんな気持ちを抱えているマンション居住者の方は、決して少なくありません。 「定期的に少しずつ上がるだけだから」と受 …
まとめ:高すぎると感じたら、放置せず「今できる行動」を1つ起こそう
今回の不動産とーくは『【体験談】マンション修繕積立金・管理費が高すぎる!5年で2倍に…汗』と題して、下記の項目を解説しました。
- 【体験談】マンションの修繕積立金・管理費が高すぎる。5年で+7,000円値上がり
- 【チェックリスト】修繕積立金・管理費が高すぎると感じたら確認したいこと
- マンションの修繕積立金・管理費で知っておきたい「高いけれど妥当」なケース
プロ20年 この金額は妥当なのか
という疑問に、答えは
見つかりましたか?
修繕積立金や管理費が高すぎると感じたとき、いちばんつらいのは金額そのものより、自分の意思ではどうにもならない感覚かもしれません。
払う額は他人が決め、通知が届くだけ。末永さんが総会で声を上げても現実は変わりませんでした。
それでも末永さんは、自分で決められる場所へ移ることを選びました。
プロ20年 何を変えられないかが
わかると、変えられる部分に
力を注げますよね
大事なのは、答えを急がないことです。
売る、住み続ける、管理を見直す。どれを選んでも間違いではありませんし、選ぶために必要なのは情報だけです。
業界歴20年以上「不動産コンサル西田」のアドバイス
私が相談を受けるとき、必ずお願いしていることがあります。
それは、10年後・20年後の金額を先に確かめておくこと。
今の負担が重いかどうかより、この先も払い続けられるかどうかのほうが、判断を左右するからです。
- 管理組合に長期修繕計画の写しをもらう
- 計画の最終年度に設定された修繕積立金の額を見る
- その額と管理費を足して、今の家計に当てはめてみる
- 子どもの学費や定年の時期と重ならないかを確認する
30分もあれば終わる作業ですが、ここで初めて「思ったより耐えられる」「これは無理だ」がはっきりします。
計画書に最終額が書かれていないときは、遠慮なく管理会社に聞いて大丈夫です。区分所有者には、資料の説明を受ける立場があります。
プロ20年 管理費のほうも一緒に
今後の見通しを
聞いておくといいですよ
もし無理だと感じたなら、そのときは慌てず、今の住まいがいくらで売れるのかを知っておくと選択肢が増えます。
売るためではなく、選べる状態をつくるための情報です。
住み続ける決断も、その数字を見たあとなら、納得して選んだものに変わります。

1社だけの査定額では判断しきれません。CMでおなじみ『スーモ』の一括査定なら、約60秒で複数社にまとめて査定を依頼できます。数百万円の差が出るケースもあるため、まずは査定額を比較して売却相場の目安を確認してみてください! ≫スーモ売却はこちら(査定無料)
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
毎月の支払いに向き合いながら、それでも前に進もうとしているあなたの時間が、少しでも軽くなればうれしいです。
数字を知ったあなたが選ぶ道なら、きっとどれも正解になります。
以上『【体験談】マンション修繕積立金・管理費が高すぎる!5年で2倍に…汗』でした。
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)

-
不動産×住宅業界20年以上。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。運営メディアは累計120万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
同じ不動産でも、査定額は数百万円単位で変わることがあります。地域での実績、担当者の経験、売却戦略、査定時に見るポイントが各社で異なるからです。後悔のない売却につなげたい方は、業界20年のプロがまとめた『不動産一括査定おすすめサイトTOP3!プロ厳選ランキング』をぜひご覧ください。
不動産一括査定サイトとは、たった1回の入力で複数社に査定依頼でき、その結果をまとめて比較できる「無料」のサービス。 実際に使うとわかりますが、自分で1社1社を探す時間や来店の手間を考えると、とっても効率的です。 ただし、 …












