「築40年でも安くて広いから買ってよかった」
「入居してから出費が続いて正直しんどい…」
「このまま持ち続けていいのか、売るべきか迷う」
こんな気持ちを抱えている方は、決して少なくありません。
「立地がよくて価格も安い」——築古マンションの魅力は本物です。でも、購入後に「思っていたのと違う」と感じ始める方が多いのも事実です。
購入後にじわじわと家計や気持ちを圧迫する問題は、事前に知っておかなければ購入後に静かに、しかし確実にのしかかってきます。
この記事では、不動産×住宅業界のプロが『【ブログ】築40年マンションに後悔。須藤さん購入~売却までの4年間』と題して紹介します。
実際に築41年の中古マンションを購入し、4年後に売却した須藤明日香さんのリアルな体験談を通じて、「購入前に知っておくべきこと」と「後悔してからでも遅くない判断の仕方」をわかりやすくお伝えします。
築古マンションの購入を検討中の方も、すでに購入してモヤモヤを感じている方も、ぜひ最後まで読んでみてください。
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)

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不動産×住宅業界20年。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。ブログ120万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
築40年マンション後悔ブログ!28万円の出費と積立金2.3倍の衝撃

今回は、兵庫県在住の須藤明日香さん(44歳)に、築41年の中古マンションを購入してから売却するまでの4年間のリアルな体験談を伺いました。
- 須藤 明日香さん(スドウアスカ)

-
【年齢】44歳【居住地】兵庫県
【自己紹介】夫と中学生の長女の3人暮らし。4年前、神戸市内の築41年・3LDK(1,650万円)をJR沿線・三宮30分圏内という立地の割安感から即決購入。入居後半年で設備の不具合が相次ぎ約28万円の出費、翌年には修繕積立金が月額9,800円から2万3,000円へ引き上げられるなど、築古ならではの現実に直面した。住宅ローンも複数行に断られた経験から売却への不安を抱えつつも、築年数がさらに重なる前にと決断。1,480万円で売却し、神戸市内の築8年・中古マンションへ住み替えた。※プライバシー保護により仮名
プロ20年 須藤さん、本日は
貴重なお時間を
ありがとうございます
須藤さん 同じように悩んでいる方の
少しでも参考になればと思い
お話しすることにしました
築40年マンションの後悔ブログを探して、このページにたどり着いた方は少なくないはずです。
「安い、立地がいい、でも築古…大丈夫かな?」——そんな迷いを抱えたまま購入を検討している方も、すでに購入して後悔し始めている方も、ぜひ須藤さんの4年間の記録を参考にしてください。
- 築41年・1,650万円のマンションを内覧1回で即決した理由は?
- 入居後わずか半年で約28万円が飛んだ「設備トラブル」の全貌は?
- 修繕積立金が月9,800円→2万3,000円、家計への影響と住民の反応は?
- 「売ろうにも次の買い手がローンを組めるのか」の不安はどう現実化した?
- 170万円の損失をしてでも売却・住み替えを選んだ判断を今どう振り返る?
- 築40年マンションの購入を検討中・すでに購入して後悔中の方へひと言
それでは早速、須藤さんの購入当時の話から聞いていきましょう。
築41年・1,650万円のマンションを内覧1回で即決した理由は?
購入時の話から始めましょう。当時、須藤さんが物件を探していた背景には、明確な条件がありました。
プロ20年 内覧1回で即決したと
聞いています。どんな点が
決め手になったんですか?
須藤さん JRで三宮まで乗り換えなし
30分以内で行ける立地なのに
価格が1,650万円だったんです
同じ沿線の築浅物件だと2,700万円前後が相場でしたが、築年数が古いだけで1,000万円以上の差があったと言います。
3LDK・68㎡という広さも、中学生になる娘の部屋を確保したい須藤さんにとって外せない条件でした。
「価格も広さも立地も、全部そろってる。これ以上の物件はないと思った」と、当時を振り返ります。
プロ20年 立地・広さ・価格の3つが
そろうと、判断が早くなりますよね
でも契約前に確認できなかったことも?
須藤さん 今思えば、管理組合の
財務状況をちゃんと確認
すべきでした…
契約時に重要事項説明は受けたものの、修繕積立金の積立残高が十分かどうかまでは確認していなかったと須藤さんは言います。
給湯器や換気扇などの経年については付帯設備の説明で把握していましたが、設備交換にかかるリアルな費用感までは想定できていませんでした。
「当時の私には、そこまで確認する発想がなかった」と須藤さんは言います。
設備の経年は重要事項説明で把握していても、マンション全体の財務状況まで頭が回らなかった——そういう方は少なくないはずです。
プロ20年 実は見落としやすい
確認事項が築古物件には
いくつかあります
契約前に必ずチェック
してほしい項目ですね
須藤さんが「これだけは確認しておけばよかった」と悔やむ項目がこちらです。
- 修繕積立金の積立残高と今後の引き上げ予定
- 長期修繕計画書の内容(大規模修繕の時期と費用)
- 給湯器・換気扇など専有部設備の交換費用の目安を試算しておく
- 周辺の売却事例と価格帯(購入後の資産価値の見通し)
プロ20年 管理組合の議事録は
直近3年分を確認するだけで
かなりの情報が得られます
売主側の担当者に
依頼すれば開示して
もらえるケースがほとんどです
特に長期修繕計画書は、将来の積立金引き上げ幅を事前に読める最も重要な資料です。
「面倒だな」と感じても、重要事項説明だけで満足せず、一歩踏み込んで確認しておくことが、後悔を防ぐ最短ルートです。
特に修繕積立金については、購入前に「長期修繕計画書」の開示を求めることが重要です。
売主側の担当者に依頼すれば開示してもらえるケースがほとんどです。面倒でも、必ず目を通しておくことをおすすめします。
入居後わずか半年で約28万円が飛んだ「設備トラブル」の全貌は?
入居してしばらくは「想像より快適」と感じていたという須藤さん。でも、それは長くは続きませんでした。
須藤さん 最初のトラブルは
入居して2カ月も経たない
うちでした
最初に壊れたのは浴室の換気扇です。スイッチを入れてもうんともすんとも言わなくなったと言います。
続いてキッチンの換気扇が異音を発し、給湯器は湯温が安定しなくなり、ついには完全に作動しなくなりました。
プロ20年 短期間に重なるのは
珍しくないですね…
同じ時期に設置された設備は
寿命も重なりやすいので
須藤さん まさにそれで…
「また?」という感じで
修理の見積もりを取る日が
続いて本当にしんどかったです
半年間で発生した設備トラブルの内訳は以下の通りです。
| 設備 | 症状 | 対応 | 費用(概算) |
|---|---|---|---|
| 浴室換気扇 | 完全停止 | 交換 | 約4万円 |
| キッチン換気扇 | 異音・回転不良 | 交換 | 約5万円 |
| 給湯器 | 湯温不安定→停止 | 交換 | 約15万~20万円 |
| 洗面台排水 | 詰まり・流れ不良 | 配管洗浄・部品交換 | 約4万円 |
合計で約28万円。入居してわずか半年で、予定外の出費が一気に28万円近くに膨らんだ現実は、正直かなりきつかったと言います。
須藤さん 「築古だから仕方ない」って
自分に言い聞かせていましたが
心のどこかでは
「こんなはずじゃなかった」
って思っていたんです
築40年前後のマンションでは、給湯器・換気扇・エアコン・水栓金具などが一斉に耐用年数を迎えていることが珍しくありません。
購入価格の安さと、入居後に発生しうる設備交換費用はセットで考えるのが鉄則です。
「安く買えた」と感じた瞬間から、実はカウントダウンが始まっていることもあります。
修繕積立金が月9,800円→2万3,000円、家計への影響と住民の反応は?
設備トラブルが一段落したと思った矢先、今度はマンション全体を揺るがす問題が浮上しました。
須藤さん 入居した翌年に
臨時総会の案内が届いて
修繕積立金の引き上げが
議題に上がったんです
プロ20年 大規模修繕の資金不足が
背景にあることが多いですが
須藤さんのマンションも
そういった状況でしたか?
須藤さん そうなんです
積立残高が大規模修繕の
費用に全然足りないって
初めてそこで知りました
月額9,800円から一気に2万3,000円への引き上げ。引き上げ幅は約2.3倍、月々の負担増は1万3,200円にのぼります。
須藤さん 毎年15万円以上
自分の生活に何も
戻ってこない出費が
増えていくのは
きつかったです
住宅ローンの返済が続く中でのこの増額は、家計だけでなく精神的にもじわじわとひびいてきました。
プロ20年 築古マンションでは
修繕積立金の不足は
珍しい話ではありません
特に段階増額方式を
採用しているマンションは
後半になるほど負担が
大きくなりやすいですね
住民の反応も気になります。総会での雰囲気はどうだったのでしょうか。
須藤さん 反発している方も
いましたよ
「急に2倍以上は納得できない」
という意見もありましたが
結局は可決されました
反発しても、建物の老朽化は止まりません。積立金不足のマンションでは、引き上げの議案はほぼ避けられないのが実情です。
議案が可決されてから須藤さんが感じたのは、「この先、またいつ上がるかわからない」という漠然とした不安でした。
それが、売却を意識するきっかけの一つになったと言います。
「売ろうにも次の買い手がローンを組めるのか」の不安はどう現実化した?
修繕積立金の引き上げを機に、売却を頭の片隅で意識し始めた須藤さん。でも、すぐには動けなかった理由がありました。
須藤さん 自分たちが購入するときに
ローンを複数の銀行に
断られたんです
次の人も同じことに
なるんじゃないかって
まず不動産会社に売却相談をしてみると、担当者からはっきりとした説明を受けたそうです。
プロ20年 不動産会社に相談した時
担当者の反応はどうでしたか?
須藤さん 正直に話してくれる方で
「ローン審査が通る買い手を
探すのは少し難しくなる」と
言われました
融資期間を長く取りにくいため、買い手の月々の返済額が高くなりやすく、それが購入のハードルになると説明を受けたそうです。
プロ20年 RC造の法定耐用年数は47年です
築41年なら残存耐用年数は
理論上6年ほど
金融機関によっては
融資期間を短く設定したり
融資自体を見送ることもあります
そこで、複数の不動産会社に査定を依頼して相場をつかむことにしました。
プロ20年 一括査定は
使いましたか?
須藤さん 使いました!
最初は1社に相談するだけで
十分かと思っていたんですが
4社に査定を依頼して
比較することにしたんです
査定結果を見て、須藤さんは正直驚いたと言います。
| 査定会社 | 査定額 |
|---|---|
| A社 | 1,380万円 |
| B社 | 1,430万円 |
| C社 | 1,500万円 |
| D社 | 1,460万円 |
須藤さん 一番低いA社と一番高いC社で
120万円も違うんです
同じ物件なのに、ですよ?
査定額の差は、各社の販売戦略や得意エリアによって生まれるため、1社だけに頼ると本来の相場より低く見積もってしまうリスクがあります。
プロ20年 この120万円の差に
気づけるかどうかが
売却結果を大きく左右します
複数社を比較する意味が
ここにありますよね
それでは、実際の売却活動ではどんなことが起きたのでしょうか。
須藤さん 内覧に来てくださった方が
2組いたんですけど
2組とも「ローンが通りませんでした」
と後日連絡が来て…
購入希望者2組がローン審査に通らず、商談がそのまま立ち消えになったという経験は、不安が現実になった瞬間でした。
その後、現金購入の買い手か、融資が通る金融機関を持つ方を対象に売却活動を続けた結果、実際の成約額は1,480万円で、売却活動の期間は約3カ月でした。
170万円の損失をしてでも売却・住み替えを選んだ判断を今どう振り返る?
購入額1,650万円に対して、売却額は1,480万円。差し引き170万円の損失です。
「損している」という事実は変わりません。それでも、須藤さんはこの判断を後悔していないと話します。
須藤さん 170万円は確かに痛かったです
でも、あのまま持ち続けたら
どうなっていたか、と考えると…
プロ20年 経済的な損失だけでなく
「持ち続けることのコスト」も
ありますよね
修繕積立金の差額だけで計算してみましょう。
| 項目 | 試算内容 | 概算金額 |
|---|---|---|
| 修繕積立金の差額(月1万3,200円×10年) | 引き上げ後の増加分のみ | 約158万円 |
| 大規模修繕時の一時金(想定) | 積立不足時に徴収されるケースあり | 数万円~数十万円 |
| 専有部の追加設備交換費用(想定) | エアコン・水栓・内装など経年劣化分 | 10万円~30万円 |
修繕積立金の差額だけで10年間に約158万円。一時金や設備費用も加わると、170万円の売却損との差はじわじわと縮まり、やがて逆転する可能性が十分にある計算になります。
「損した」ではなく「損を最小限に抑えた」——そう捉えることもできるのです。
須藤さん 住み替え先の築8年マンションは
修繕積立金が月9,000円台で
設備も問題なく快適なんです
毎月の安心感が全然違います
住み替え後の暮らしは、精神的にも落ち着いていると言います。
「あのまま持ち続けなくてよかった」というのが、須藤さんの率直な今の気持ちです。
プロ20年 数字の損得だけでなく
毎日の暮らしの質も
大切な判断材料ですよね
売却のタイミングは「早ければ早いほど資産価値が残りやすい」側面もあります。
築年数がさらに積み上がる前に動いた須藤さんの判断は、結果として現実的な選択だったといえるでしょう。
築40年マンションの購入を検討中・すでに購入して後悔中の方へひと言
最後に、同じ境遇にある方へ向けて、須藤さんからメッセージをいただきました。
プロ20年 購入前・購入後それぞれの方に
実体験から伝えたいことを
お願いできますか?
購入を検討中の方には、こう伝えたいと言います。
価格の安さは確かに魅力です。でも、「なぜ安いのか」の理由を一つひとつ確認しないまま動くと、須藤さんと同じ後悔を味わう可能性が高いと言います。
須藤さん 修繕積立金・設備の状態・
ローンの通りやすさ
この3つだけでも必ず
確認してから判断してください
そして、すでに購入して後悔している方へは、こんな言葉をくれました。
「売ると損する」という気持ちはよくわかります。でも、築年数が積み上がるほど選択肢は狭まります。
須藤さん 動くのが怖い気持ちは
私もよくわかります
でも、動いてみたら
意外と道は開けましたよ!
「まず知る」だけでいい。それが、次の一歩への一番小さなハードルです。
以上、築41年のマンションを購入・売却した須藤明日香さんの4年間の実体験を、インタビュー形式で紹介しました。
築古マンションの売却で難しいのは、「いくらで売れるか」の相場が一般にはわかりにくい点です。
須藤さんが4社の査定を比較して120万円の差に気づけたように、まず複数の査定額を見ることが、現実的な判断の出発点になります。
プロ20年 築古物件ほど、査定会社によって
価格の見方が変わりやすいです
1社だけで判断するのは
もったいないケースが多いですよ
「売るかどうか」はその後に決めても遅くありません。今のマンションの価値を知るなら、無料査定から始めるのが一番手軽な方法です。
ブログまとめ:「築古だから仕方ない」で終わらせない次の選択肢を
今回の不動産とーくは『【ブログ】築40年マンションに後悔。須藤さん購入~売却までの4年間』と題して紹介しました。
須藤さんの話を聞いて、一つ気づいたことがあります。
須藤さんは「悪い物件をつかんだ」わけではありません。立地も広さも、条件としては十分なマンションでした。
それでも後悔が生まれたのは、「築古マンションには、価格以外にも把握しておくべきコストがある」という視点が、購入前に抜けていたからです。
これは須藤さんだけの話ではないはずです。築40年前後のマンションを検討するとき、多くの方が「価格」と「立地」で判断します。
でも実際には、以下のような「見えにくいコスト」が後から家計に影響してきます。
- 入居後の設備交換費用(専有部は全額自己負担)
- 修繕積立金の引き上げ(築古ほど積立不足になりやすい)
- 売却時のローン審査問題(買い手が限られ、売りにくくなる)
プロ20年 「築古だから仕方ない」と
自分に言い聞かせながら
費用を払い続けている方を
これまで何人も見てきました
その言葉が出てきたら
一度立ち止まってほしいです
「仕方ない」で受け入れ続けた先に何があるか——須藤さんの4年間が、そのリアルを見せてくれています。
今、同じような状況にいる方へ伝えたいのは、「今すぐ売りなさい」ではありません。
「今、自分の物件がいくらで売れるか」を知っておくだけで、持ち続けるか・売るかを感情ではなく数字で判断できるようになるということです。
相場を知れば、「持ち続けるか・売るか」を感情ではなく数字で判断できます。須藤さんが4社の査定を比較したとき、その差は120万円ありました。「知る」ことは、それだけで武器になります。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
「築古だから仕方ない」ではなく、「自分にとって最善の選択は何か」を考えるきっかけに、この記事がなれたなら幸いです。
あなたの次の一歩を、応援しています。
以上『【ブログ】築40年マンションに後悔。須藤さん購入~売却までの4年間』でした。
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)

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不動産×住宅業界20年。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。ブログ120万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
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