「転勤があるのに家を買っていいのか」
「買った直後に転勤したらどうしよう」
転勤族として働きながら、家の購入に踏み切れず悩んでいる方は少なくありません。
マイホームへの憧れはあるけれど、会社都合でまた別の土地へ移る可能性が頭をよぎる。
その葛藤を抱えたまま、決断できずにいる方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、不動産×住宅業界のプロが『【体験談】転勤族が家を買うタイミング!角田さん購入1年で転勤辞令』と題して徹底紹介します。
最後まで読めば、転勤族特有の悩みを抱えながらも家族にとって最善の判断をするための具体的な考え方と、実際に購入した方のリアルな体験が分かります。
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)

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不動産×住宅業界20年以上。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。運営メディアは累計120万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
【この記事の取材・確認方法】
この記事は、実体験者への取材・ヒアリング内容をもとに作成しました。不動産の種類や住まいの状況、当時の悩み、検討した選択肢、実際に取った行動、その後の暮らしの変化などを確認したうえで、個人が特定されないよう一部情報を調整。実務・専門的な判断を要する箇所は、不動産コンサルタントの執筆者・西田が補足。※体験談は個別事情に基づく内容であり、同じ結果を保証するものではありません。
【体験談】転勤族が家を買うタイミング!4回の転勤を経て決断した全記録

早速、転勤族として家を買うタイミングに悩みながらも決断した角田さんにお話を伺います。
- 角田さん(仮名)

-
【年齢】39歳【居住地】埼玉県
大手電機メーカー営業職として、入社以来4回の転勤を経験。新潟3年、大阪2年半、名古屋4年と全国を転々とした後、現在は東京本社勤務。妻と長男(小2)、長女(年中)の4人家族。長男の小学校入学を機に、妻の実家があるさいたま市内で築5年の中古一戸建てを3,680万円で購入し、35年ローンを組んだ。購入から1年3カ月後に福岡支店への異動辞令が出たが、子どもの教育環境を優先して単身赴任を選択。自宅は家族が住み続け、月2回の帰省生活を2年間継続中。当初は賃貸派だったものの、会社の上司から「40歳前後で永住地を決める社員が多い」と聞き、家族で何度も話し合った結果、思い切って購入を決断した。
プロ20年 角田さん、本日は
貴重なお時間をいただき
ありがとうございます
角田さん こちらこそ、同じように
転勤と住宅購入で悩んでいる
人の参考になれば幸いです
- 賃貸派だったあなたが家を買う決断をした最大の理由は?
- 家を買うタイミングを「長男の小学校入学時」に決めた判断基準は?
- 新築ではなく築5年の中古を選び、妻の実家近くを選んだ理由は?
- 購入後わずか1年3カ月で転勤辞令、その瞬間の正直な気持ちは?
- 単身赴任の経済的負担と精神的負担、想定と現実のギャップは?
- 2年経った今「待てばよかった」vs「買っておいてよかった」本音は?
- 家を買うタイミングで悩む転勤族の人へ、実体験からのアドバイスは?
それでは、転勤族ならではの葛藤と決断のプロセスについて、具体的にお聞きしていきましょう。
賃貸派だったあなたが家を買う決断をした最大の理由は?
角田さんは、もともと「転勤がある以上、賃貸のほうが合理的」と考えていたそうです。
プロ20年 賃貸派から購入派に
気持ちが変わった
きっかけは何でしたか?
角田さん 会社の上司の一言が
大きかったですね
40歳前後が転機だと
上司から「転勤族でも40歳前後で永住地を決める社員が多い」と聞き、自分の年齢とキャリアを考え始めたといいます。
当時37歳だった角田さんは、このタイミングを逃すと住宅ローンの返済期間が短くなり、月々の負担が重くなることに気付きました。
プロ20年 年齢とローンの関係は
見落としがちですが
重要なポイントですね
購入を後押しした要因は、大きく分けて3つあったそうです。
- 長男が小学校に入学するタイミングで環境を固定したかった
- 賃貸で払い続ける家賃が資産にならないことへの焦り
- 妻の実家がさいたま市にあり、サポート体制が整っていた
特に強く感じたのが、家賃を払い続けることへの抵抗感だったと振り返ります。
角田さん 名古屋で月13万円の
賃貸に住んでいて
35年で5,460万円が消える計算に…
その金額を目の当たりにして、「同じ金額を払うなら、資産として残る家のほうがいい」という考えに変わっていったそうです。
転勤のリスクは頭にあったものの、いつまで賃貸を続けるのかという不安のほうが大きくなっていました。
家を買うタイミングを「長男の小学校入学時」に決めた判断基準は?
転勤族にとって、子どもの教育環境は大きな判断材料になります。
プロ20年 お子さんの小学校入学が
タイミングを決める
決定打になったのですか?
角田さん はい、これが最大の
判断基準でした
子どもの転校は避けたくて
角田さん夫婦が「長男の小学校入学時」を選んだ理由は、以下の通りです。
- 小学校6年間は同じ環境で友達関係を築いてほしい
- 中学受験を視野に入れると学習環境の継続が重要
- 長女も年中で、姉弟で同じ地域で成長できる
- 妻が専業主婦のため転勤についていく必要性が低い
プロ20年 子どもの年齢は
家を買うタイミングで
最も重視される要素ですね
実際、角田さん自身も転勤族の家庭で育ち、小学校時代に2回転校した経験があるそうです。
角田さん 転校のたびに友達と
別れるのがつらくて
息子には同じ思いをさせたくない
「子どもが小学校に入る前」というタイミングは、多くの転勤族が永住地を決める時期として知られています。
また、会社の転勤制度についても確認したところ、40歳以降は本社勤務や大都市圏への配属が増える傾向があることが分かりました。
プロ20年 会社の制度を事前に
確認しておくことで
リスクが把握できますね
ただし、絶対的な保証はないため、転勤辞令が出た場合は単身赴任を選ぶ覚悟も同時に決めていたといいます。
新築ではなく築5年の中古を選び、妻の実家近くを選んだ理由は?
物件選びでは、新築ではなく中古住宅を選択しました。
プロ20年 新築と中古で
悩まれたと思いますが
どう判断されましたか?
角田さん 転勤の可能性を考えると
リスクを抑えたかったんです
価格面でも現実的でした
築5年の中古一戸建てを選んだ具体的な理由がこちらです。
- 新築より約1,000万円安く、ローン負担が軽減できる
- 築浅なので設備の劣化が少なく住み心地が良い
- 将来売却する際も、新築と中古の価格差が小さくなる
- 実際の建物を確認してから購入できる安心感
プロ20年 転勤族の場合
将来の売却可能性も
視野に入れるべきですね
さらに、妻の実家から徒歩12分という立地を選んだことも、大きなポイントでした。
角田さん 単身赴任になった時
妻と子どもだけで生活するので
サポート体制は必須だと思いました
実際、現在の単身赴任生活では、妻の両親が週2~3回は様子を見に来てくれているそうです。
立地選びで重視した条件は以下の通りです。
- 妻の実家から徒歩圏内で緊急時にすぐ来てもらえる
- 駅から徒歩8分で将来の売却時も需要が見込める
- 学区の評判が良く教育環境が整っている
- スーパーや病院が近く子育てしやすい
プロ20年 転勤族は万が一を
想定した立地選びが
重要になりますね
「もし自分が不在になっても、妻と子どもが安心して暮らせる環境」を最優先に考えた結果、この物件に決めたといいます。
購入後わずか1年3カ月で転勤辞令、その瞬間の正直な気持ちは?
家を購入してから1年3カ月後、福岡支店への異動辞令が突然出ました。
プロ20年 辞令を受けた時
どんな気持ちでしたか?
角田さん 正直、頭が真っ白に
なりました
こんなに早く来るとは…
角田さんが当時感じた複雑な感情を、率直に語ってくれました。
- やっぱり来てしまったという諦めに近い気持ち
- せめてあと2~3年は猶予がほしかったという後悔
- 家族をどうするか決断を迫られる重圧
- 住宅ローンと単身赴任の二重負担への不安
プロ20年 購入直後の転勤は
予期していても
心の準備が追いつきませんよね
妻からは「あなたについていくべきだったのかな」と泣かれ、自分の判断が正しかったのか分からなくなったそうです。
角田さん 長男が小学2年生で
転校させるのは
絶対に避けたかった
家族会議を何度も重ねた結果、以下の理由から単身赴任を選択しました。
- 子どもの教育環境を優先する
- 妻の実家のサポートがあるので生活面は安心
- 月2回の帰省で家族の絆を維持する
- 福岡での勤務期間は2~3年の見込み
プロ20年 事前に覚悟を決めていたから
迷わず判断できた
わけですね
辞令から赴任までわずか1カ月という短い期間でしたが、「家を買っておいてよかった」という気持ちもあったといいます。
角田さん もし賃貸だったら
家族全員で福岡に行って
また転勤で振り回されていたかも
単身赴任の経済的負担と精神的負担、想定と現実のギャップは?
単身赴任生活は、想定以上の負担が伴うものでした。
プロ20年 経済的な負担は
どれくらいに
なっていますか?
角田さん 正直、思っていたより
かなり厳しいですね
家計への影響は大きいです
角田さんの月々の支出を整理すると、以下のようになります。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 住宅ローン(自宅) | 96,000円 |
| 福岡の賃貸(会社補助後) | 32,000円 |
| 光熱費(自宅+福岡) | 28,000円 |
| 帰省交通費(月2回) | 68,000円 |
| 食費(外食含む) | 45,000円 |
| 合計 | 269,000円 |
プロ20年 月27万円近い支出は
家計への影響が
相当大きいですね
会社から単身赴任手当が月3万円出ているものの、実際の支出はそれをはるかに上回っています。
角田さん 帰省の交通費が
予想より高くて
節約しづらい項目です
経済面だけでなく、精神的な負担も大きいと語ります。
- 子どもの成長を間近で見られない寂しさ
- 妻に育児と家事の負担が集中する申し訳なさ
- 週末だけの父親という中途半端な存在感
- 福岡での孤独な生活とストレス
プロ20年 家族と離れて暮らす
精神的なダメージは
数字では測れませんね
特につらいのは、長女が電話で「パパいつ帰ってくるの?」と泣く声を聞く瞬間だそうです。
角田さん この生活が
あと何年続くのか
考えると不安になります
ただし、想定していたよりも良かった点もあるといいます。
- 妻の両親のサポートで妻の負担が軽減されている
- 子どもたちが安定した環境で成長できている
- オンライン会議で毎日顔を見て話せる
- 帰省時の家族の時間を以前より大切にできている
プロ20年 つらい面だけでなく
良かった点も見つけられる
のは大切ですね
2年経った今「待てばよかった」vs「買っておいてよかった」本音は?
単身赴任生活が2年を過ぎた今、角田さんの率直な気持ちを伺いました。
プロ20年 今振り返って
購入の判断は
正しかったと思いますか?
角田さん 迷いがゼロではないですが
買っておいてよかったと
思っています
「買っておいてよかった」と感じる理由を具体的に教えてくれました。
- 長男が転校せず友達関係を継続できている
- 妻と子どもの生活基盤が安定している
- 帰る場所があることで単身赴任の孤独が和らぐ
- 賃貸だったら家族全員で転勤し、また環境が変わっていた
プロ20年 子どもの成長が
購入の最大の成果
といえますね
特に長男が学校で学級委員に選ばれ、地域のサッカークラブでも活躍している姿を見ると、この判断は間違っていなかったと確信するそうです。
角田さん 息子が「パパ、友達いっぱいできたよ!」
って報告してくれる時が
一番うれしいですね
一方で、「もう少し待てばよかった」と思う瞬間もあるといいます。
- 単身赴任の経済的負担が予想以上に重い
- 家族と離れて暮らす寂しさが想像を超えていた
- 購入から3年後に転勤なら、もっと気持ちが楽だった
プロ20年 完璧なタイミングを
求めすぎると
決断できなくなりますね
月2回の帰省では、子どもの日常的な成長を見逃してしまうことも多く、父親としての存在感の薄さを感じるともいいます。
角田さん でも、完璧な
タイミングなんて
ないんだと気付きました
今後について聞くと、福岡での勤務があと1年程度で終わる見込みで、次は東京本社に戻れる可能性が高いそうです。
プロ20年 それなら単身赴任も
ゴールが見えてきて
希望が持てますね
総合的に判断すると、「子どもを最優先に考えた結果、家を買うタイミングとして間違いではなかった」というのが、角田さんの結論です。
家を買うタイミングで悩む転勤族の人へ、実体験からのアドバイスは?
最後に、同じように悩んでいる転勤族の方へ向けて、アドバイスをお願いしました。
プロ20年 これから家を買うか
迷っている転勤族の人に
メッセージをお願いします
角田さん 完璧なタイミングを
待っていたら
いつまでも買えません
角田さんが実体験から伝えたい重要なポイントは以下の通りです。
- 子どもの年齢を最優先に判断する
- 単身赴任になった場合の経済的負担を具体的に計算する
- 妻の実家や親族のサポート体制を確認する
- 会社の人事制度や転勤の傾向を上司に聞く
- 将来売却する可能性も考えて立地を選ぶ
プロ20年 この5項目を押さえれば
後悔のない判断に
つながりますね
特に強調したいのが、家族でしっかり話し合って全員が納得した上で決断することだといいます。
角田さん 妻と何度も話し合って
お互いの不安を共有したことで
単身赴任も乗り越えられています
また、転勤族が家を買う際に確認すべき項目もまとめてくれました。
- 会社の転勤制度と年齢による配属傾向を把握する
- 住宅ローンと単身赴任費用の合計額をシミュレーションする
- 妻が一人で子育てできるサポート環境があるか確認する
- 売却時の需要が見込める立地かどうか調べる
- 中古物件も視野に入れてリスクを抑える
プロ20年 段階を踏んで確認すれば
不安も減らせますね
「転勤があるから」という理由だけで家の購入を先延ばしにすると、年齢的にローンが組めなくなるリスクもあると指摘します。
角田さん 40歳を過ぎると
35年ローンが組みにくくなって
月々の返済額が上がります
最後に、こんな言葉で締めくくってくれました。
「転勤族だからこそ、家族の軸となる場所を持つことに意味があると思います。その場所があるから、単身赴任も頑張れる。完璧なタイミングはないけれど、今の家族の状況で最善の判断をすることが大切ですよ」
プロ20年 本日は貴重な体験談を
ありがとうございました!
角田さん 転勤族の家探しで
悩んでいる人の
参考になればうれしいです
以上、転勤族として家を買うタイミングに悩みながらも決断し、購入後1年3カ月で転勤辞令を受けながらも前向きに生活する角田さんの貴重な体験談を、インタビュー形式で紹介しました。
【購入前チェック】転勤族が家を買うタイミングで整理したい7つの判断材料
角田さんは、長男の小学校入学を機に家を購入し、その1年3カ月後に転勤辞令を受けました。
それでも購入を後悔していない一方、単身赴任では想定以上の負担も感じています。
つまり、転勤族が家を買うタイミングは「転勤がありそうか」だけでは決められず、家族が何を優先したいのか、さらに転勤後の暮らしまで想定できているかが大切です。
プロ20年 転勤の時期は
読みにくいからこそ
購入後の暮らしまで
考えておきたいですね
以下は、チェック数で「今が買い時」と判断するためのものではありません。
あなたがすでに確認できていること、まだ判断材料が足りていないことを整理するために使ってみてください。
| 確認したいこと | |
|---|---|
転勤族の家庭が家をどうしてるのかは参考になりますが、その選択をそのまま自分に当てはめる必要はありません。
家庭ごとに違う条件を1つずつ確認すると、家を買うか、もう少し待つかを考えやすくなります。
家族の生活拠点を固定したい時期と理由を整理できていますか?
まず考えたいのは、「いつ家を買うか」よりも、いつから家族の生活拠点を固定したいのかです。
角田さんの場合は、長男の小学校入学が大きな区切りになりました。
プロ20年 転勤の予定より
家族にとっての節目が
買うタイミングを決める
場合もありますね
自身が小学生のころに2回転校した経験もあり、長男には同じ環境で友達関係を築いてほしいと考えたそうです。
長女も年中だったため、子どもたちが同じ地域で成長できることも購入を後押ししました。
一方で、子どもの進学時期や夫婦の働き方、今後も家族全員で転勤についていきたいかによって、生活拠点を固定したい時期は変わります。
勤務先の転勤制度や今後の配属傾向を確認できていますか?
転勤族でも、転勤の頻度や配属先の傾向は勤務先によって異なります。
角田さんは会社の状況を確認し、40歳以降は本社勤務や大都市圏への配属が増える傾向があると分かったことも、購入時期を考える材料にしました。
プロ20年 過去の転勤だけでなく
これからの配属傾向も
確認できる範囲で
聞いておきたいですね
ただし、角田さん自身も転勤しない保証があるとは考えていませんでした。
実際に購入から1年3カ月後には福岡への転勤が決まっています。
勤務先で確認できる転勤制度や配属の傾向を把握したうえで、それでも転勤になる可能性を残して判断できているかがポイントです。
購入後に転勤が決まったときの暮らし方を家族で話し合えていますか?
家を買った後に転勤が決まれば、「家族で転勤先へ行くのか」「家族は残って単身赴任するのか」で暮らしは大きく変わります。
角田さん夫婦は購入前から、転勤になれば単身赴任も選択肢にする覚悟を持っていました。
プロ20年 家を買う前に
転勤後の選択肢まで
夫婦で共有できると
判断しやすくなりますね
実際に辞令が出た後は何度も家族会議を重ね、長男を転校させたくないことや妻の実家から支援を受けられることなどを踏まえて、単身赴任を選んでいます。
一方、家族と離れて暮らす寂しさは想像以上だったとも振り返っています。
購入後の転勤をその時になって初めて考えるのではなく、家族帯同と単身赴任のどちらを選びそうか、夫婦の考えを整理しておくことが大切です。
購入時期を前後させた場合の住宅ローン負担を比べられていますか?
「次の転勤が終わってから」と購入を先送りしても、その時期がいつになるか分からないのが転勤族の難しいところです。
当時37歳だった角田さんは、購入を待つほど希望する返済期間を取りにくくなり、毎月の返済負担が重くなる可能性を意識したそうです。
プロ20年 転勤だけを待っていると
年齢や返済計画の条件が
変わることもあるので
合わせて見たいですね
そこで「転勤がなくなる時期」だけではなく、自分の年齢や住宅ローンも含めて買うタイミングを考えました。
あなたの場合も、今買う場合と数年待つ場合で返済期間や毎月の負担がどう変わるかを確認すると、先延ばしするメリットとデメリットを比べやすくなります。
転勤の可能性だけでなく、家計側の時間軸も一緒に整理しておきたいところです。
単身赴任になった場合の支出と会社の手当を確認できていますか?
単身赴任を選択できると思っていても、実際にいくらかかるかで現実的な選択肢かどうかは変わります。
角田さんがインタビュー時に挙げた住宅ローン・福岡の家賃・光熱費・帰省交通費・食費は、月合計269,000円でした。
プロ20年 単身赴任は家賃だけでなく
帰省や二重生活の費用も
家計に響きやすいので
具体化しておきたいですね
会社から月30,000円の単身赴任手当が出ていましたが、本人は想定より家計への影響が大きかったと振り返っています。
特に月2回の帰省交通費68,000円は予想より高く、節約しにくかったそうです。
住む地域や会社の補助、帰省頻度によって金額は変わるため、自分の勤務先の制度と想定する暮らし方で確認できているかが重要です。
家族だけで暮らす場合のサポート環境を確認できていますか?
単身赴任を選ぶなら、購入者本人が不在でも家族が生活を続けられる環境かどうかも外せません。
角田さんは、妻の実家から徒歩12分の場所を選んでいました。
プロ20年 単身赴任を考えるなら
家そのものだけでなく
残る家族の暮らしやすさも
見ておきたいですね
実際に単身赴任が始まってからは、妻の両親が週2~3回様子を見に来てくれているそうです。
一方、身近に頼れる家族がいない家庭では、同じ単身赴任でも残る家族の負担が大きくなる可能性があります。
親族との距離だけでなく、日常生活や緊急時に誰を頼れるのかまで考えると、購入する地域を選ぶ判断材料になります。
将来手放す可能性も含め、購入する家の価格と立地を確認できていますか?
転勤族が家を買う場合、ずっと住み続ける前提だけで選ぶと、将来の選択肢が狭くなることがあります。
角田さんは転勤の可能性を考え、新築ではなく約1,000万円安かった築5年の中古一戸建てを選びました。
プロ20年 将来の暮らしが
まだ読みにくい場合は
買う時点から出口も
考えておきたいですね
立地についても妻の実家に近いだけでなく、駅徒歩8分など、将来売却する可能性を意識して選んでいます。
購入後に転勤が続くなど状況が変われば、家を手放す選択が必要になる可能性もゼロではありません。
今の家族にとって暮らしやすいかに加えて、価格を無理に上げていないか、将来の選択肢を残しやすい立地かも確認しておくと判断しやすくなります。
- チェックが付いた項目:すでに家族で確認・整理できている判断材料
- チェックが付かなかった項目:家を買うタイミングを決める前に確認したい判断材料
- 特に優先したい項目:転勤後の暮らし方や家計など、購入後の生活を大きく左右する未確認事項
角田さんのように、購入後すぐ転勤になるケースもあれば、長く同じ地域で勤務できる場合もあります。
チェック数だけで結論を急がず、まだ分からない重要項目を残したまま購入を決めないこと、そして必要な情報を揃えて家族で選択肢を比べることが、あなたに合ったタイミングを考える近道です。
【プロが検証】角田さんの購入後1年3カ月の転勤から見えた5つの分かれ目
転勤族が家を買うタイミングを考えるとき、「転勤前に買ったか」「転勤後まで待ったか」だけでは、判断の良し悪しは決まりません。
角田さんは長男の小学校入学を機に家を買い、わずか1年3カ月後に福岡への転勤が決まりましたが、2年経った現在も「買っておいてよかった」と感じています。
ここで注目したいのは、購入後に転勤しても家族の生活そのものは崩れなかった理由です。
- 購入後すぐ転勤しても判断が崩れなかったのは「家族の拠点を動かさない」と先に決めていたから
- 妻の実家徒歩12分が単身赴任後の「生活インフラ」として実際に機能した
- 月26.9万円の支出は「単身赴任の追加費用26.9万円」とは読まない
- 月13万円×35年=5,460万円は「買ったほうが得」の根拠にはならない
- 「40歳を過ぎると35年ローンが難しい」を購入期限にしない
プロ20年 転勤族の家選びでは
「いつ買うか」以上に
買った後の暮らしまで
考えることが大切ですね
「転勤族の方は家をどうしてるのか」と気になる方にとっても、角田さんと同じ結論を選ぶことより、どの条件が判断を支えていたのかを見るほうが参考になります。
購入後すぐ転勤しても判断が崩れなかったのは「家族の拠点を動かさない」と先に決めていたから
角田さん夫婦は、家を買う段階ですでに、再び転勤になれば単身赴任を選ぶ可能性まで話し合っていました。
実際に購入から1年3カ月後に辞令が出たときも、長男を小学2年生で転校させないことを優先し、家族は埼玉に残る決断をしています。
つまり、角田さんにとって重要だったのは持ち家そのものではなく、「転勤しても家族の生活拠点は動かさない」という方針だったと考えられます。
プロ20年 家を買ったから
単身赴任になったのではなく
家族の拠点を守るための
選択だったわけですね
ここを逆に考えると、次の転勤では家族全員でついていきたい家庭なら、同じ小学校入学前でも購入が適しているとは限りません。
持ち家を先に固定すると、家族で転居する選択肢を取りにくくなる場合もあるからです。
角田さんの場合は、自身も小学校時代に2回転校した経験があり、子どもの環境を変えたくないという考えがはっきりしていたからこそ、購入後すぐ転勤しても当初の方針を維持できました。
妻の実家徒歩12分が単身赴任後の「生活インフラ」として実際に機能した
角田さんが選んだ一戸建ては、妻の実家から徒歩12分の場所にあります。
購入時には将来の単身赴任も想定していましたが、実際に福岡へ赴任してからは、妻の両親が週2~3回様子を見に来ているそうです。
結果として、実家の近さが単なる安心材料ではなく、実際の子育てや暮らしを支える環境として機能しています。
プロ20年 徒歩12分という距離より
実際に助け合える関係が
あったことのほうが
重要だったと感じます
一方、親の家が近ければ同じ結果になるとは限りません。
仕事や介護、親自身の体調などによっては日常的な支援が難しく、「実家が近い=頼れる」と思い込むと想定が外れることもあります。
角田さんの場合は、購入前に考えていたサポート体制が実際の単身赴任後にも機能したからこそ、妻と子どもが埼玉に住み続ける選択を支えられたわけです。
月26.9万円の支出は「単身赴任の追加費用26.9万円」とは読まない
角田さんは単身赴任後、インタビューで挙げた支出だけでも月26.9万円になっています。
会社から月3万円の単身赴任手当が出ているものの、福岡の住居費や月2回の帰省交通費などが加わり、本人も想定以上に家計への負担を感じていました。
ただし、ここで26.9万円すべてを「単身赴任によって増えた費用」と考えるのは不正確です。
| インタビューで確認できた支出 | 月額 | 専門家としての見方 |
|---|---|---|
| 自宅の住宅ローン | 96,000円 | 転勤前から続く住居費で、単身赴任による純増額ではない |
| 福岡の家賃 | 32,000円 | 会社補助後でも新たに発生した住居費 |
| 自宅+福岡の光熱費 | 28,000円 | 転勤前との差額が不明なため、28,000円全額を追加負担とは判断できない |
| 月2回の帰省交通費 | 68,000円 | 離れて暮らすことで生じた負担として家計への影響が大きい |
| 食費 | 45,000円 | 転勤前にも必要だった食費との差額を確認しないと純増額は分からない |
| 合計 | 269,000円 | 現在の支出額であり、単身赴任による追加負担額そのものではない |
プロ20年 家計を考えるときは
今払っている総額より
転勤前から何円増えたかを
分けて見ると明確ですね
角田さんの体験から特に重く見たいのは、福岡の家賃と月68,000円の帰省交通費が住宅ローンとは別に続いていることです。
転勤族が購入後の暮らしを考える際は、住宅ローンだけで余裕の有無を判断せず、「単身赴任になった場合に増える支出」を分けて考えることが後悔防止につながります。
月13万円×35年=5,460万円は「買ったほうが得」の根拠にはならない
角田さんが購入を考えるきっかけのひとつになったのが、名古屋で支払っていた月13万円の家賃です。
単純計算では13万円×12カ月×35年=5,460万円となり、「同じ金額を払うなら資産として残る家のほうがいい」という考えへ変わっていきました。
ただ、5,460万円という数字だけで賃貸より購入が得とは判断できません。
プロ20年 家賃の総額を見ると
大きく感じますが
購入側にもローン以外の
支出がありますからね
5,460万円は、原則として月13万円の家賃が35年間変わらず続くと仮定した数字です。
一方、家を買えば住宅ローンの利息に加えて、固定資産税や火災保険、将来の修繕なども必要になり、売却する場合にはその時点の価格も関係します。
そのため、角田さんの購入判断を「家賃がもったいなかったから」とだけ捉えると、本質を見失います。
実際には、長男の小学校入学、転校を避けたいという自身の経験、妻の実家による支援、単身赴任を受け入れる方針などが重なり、住居費以外にも「今ここで生活拠点を決めたい理由」がそろっていたことが大きかったと考えられます。
「40歳を過ぎると35年ローンが難しい」を購入期限にしない
当時37歳だった角田さんは、購入を先延ばしにすると住宅ローンの返済期間が短くなり、月々の返済負担が重くなることを気にしていました。
年齢が上がれば選べる返済期間に影響する場合があるため、この考え自体は無視できません。
ただし、「40歳を過ぎたら35年ローンが組みにくい」と一律に考える必要はありません。
プロ20年 年齢への焦りだけで
購入を急ぐのではなく
利用するローンの条件を
確認したいところですね
住宅ローンは金融機関や商品によって申込時年齢、完済時年齢、最長借入期間の条件が異なります。
たとえばフラット35では、2026年4月1日現在、原則として申込時の年齢が満70歳未満で、借入期間は原則最長35年か「80歳-申込時年齢」を基準にした期間のうち短いほうとなっています。
つまり、40歳という年齢そのものが全国共通の購入期限ではありません。
角田さんの場合も、年齢だけで購入を急いだのではなく、子どもの進学や今後の転勤への向き合い方まで重なったことで、37歳という時期が家族にとっての転機になったと見るのが自然です。
転勤族が家を買うタイミングに迷ったときは、「何歳までに買わなければ」と焦るより、家族の暮らし方と返済計画の両方が重なる時期を見つけることが、後悔を避ける近道になるでしょう。
以上、角田さんが購入後1年3カ月で転勤を経験した実体験から、転勤族の家購入で見落としたくない5つの分かれ目を解説しました。
まとめ:完璧なタイミングはない。今の家族状況で判断しよう
今回の不動産とーくは『【体験談】転勤族が家を買うタイミング!角田さん購入1年で転勤辞令』と題して解説しました。
角田さんの体験談を聞いて強く感じたのは、転勤族だからこそ「家を持つ意味」があるということです。
賃貸なら家族全員で転勤についていき、子どもは何度も転校を繰り返す。
でも持ち家があれば、家族の生活基盤を守りながら、自分だけが転勤に対応する選択ができるわけです。
プロ20年 そして、駅近・学区良好・実家近く
この3要素は転勤族にとって
特に重要な判断材料です
角田さんが妻の実家から徒歩12分の場所を選んだのは、まさにこの視点でした。
単身赴任になっても妻と子どもが孤立しない環境、いざとなれば売却もしやすい立地。
転勤のリスクを織り込んだ選択が、結果的に家族の安心につながっていました。
転勤と家の購入で揺れるあなたの心が、この記事を通して少しでも軽くなり、前向きな一歩を踏み出せることを願っています。
以上『【体験談】転勤族が家を買うタイミング!角田さん購入1年で転勤辞令』でした。
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)

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不動産×住宅業界20年以上。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。運営メディアは累計120万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
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