「家を買うにもいつ転勤辞令が出るか…」
「マイホーム欲しい!でも3~4年で転勤…」
マイホーム購入を検討中の転勤族にとって、誰もが一度は直面する悩みですよね。
「新築を買って後悔…」「マンションを買って後悔…」なんて事態は絶対に避けたいものです。
すでにマイホームを購入した転勤族100人に「満足or後悔」のアンケートを取ったところ、結果は下記の通り。
- 満足 : 63人
- 後悔 : 37人
「マイホームと転勤先の住居費を二重払い…」
などの理由で、後悔する人が「約4割」もいる結果になりました。
転勤族のマイホーム購入は諦めた方がいいでしょうか?
定年まで賃貸や社宅を覚悟した方がいいのでしょうか?
この記事では、不動産業界18年のプロが『約4割が後悔…転勤族いつ家を買う?マイホーム購入のタイミングや場所』と題して徹底解説します。
住宅購入後に転勤、そして単身赴任になったとしても、あなたと家族が後悔しない選択ができるように情報をまとめていきます。
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)
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不動産×住宅業界18年。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。ブログ116万PV超。Xフォロワー3,000人超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
転勤族でも本当は欲しいマイホーム…
何とか悩みを解決したいですね
うむ、どうしても仕事が
優先な社会じゃからの~
いつ家を買うと後悔しない?
転勤族のマイホーム購入のタイミング7選
転勤族のマイホーム購入は、
この覚悟を、旦那さんが、そして家族が納得して受け入れるところからスタートです。
ではまず、いつ家を買うのか?
転勤族の皆さんは、マイホームをどのタイミングで購入しているのでしょうか?
転勤族が家を買うタイミングとして検討できるのは、以下7つの選択肢です。
転勤の頻度、可能性ある転勤エリアの違いなど、置かれている背景は人それぞれ。
よって、「いつ家を買うか?」この最善の選択には様々な形があります。
あなた自身に各タイミングを当てはめてみて、後悔のないよう検討してみて下さい。
1.子供の小学校入学前
『子供の小学校入学前』は、転勤族が家を買うタイミングの1つです。
子供にとって友達は宝です。
小学校の内に転校を繰り返すのは、子供に度々寂しい気持ちをさせるからです。
転校経験のある友達は、1からの友達作りが精神的につらかったと話してました
ただ、早期のマイホーム購入は、単身赴任の期間も長くなり、子供との時間は犠牲になります。
父親がそばにいない生活が逆にストレスを感じることもあるため、大きな悩みどころです。
結果論じゃが、定年までマイホームに住めず単身赴任する旦那さんも結構いるからの~
単身赴任後に後悔しないためにも、家族としての将来をどう生きるか、マイホーム購入前にじっくり話しておきたいですね。
2.子供の中学校入学前
『子供の中学校入学前』は、転勤族が家を買うタイミングの1つです。
小学生までは一緒に住んで、「家族の思い出をたくさん作ってあげたい」と考える人も多いからです。
子供の成長は、できるだけ夫婦2人で見守ってあげたいものじゃな
3.高校入試に備えた時期
『高校入試に備えた時期』は、転勤族が家を買うタイミングの1つです。
具体的には中学校入学前か在学中の早い時期です。
子供が勉強にじっくり集中できる環境を、マイホームに作ることが目的です。
また、子供の教育環境を考えた場合、遅くとも高校進学までにはマイホームを構えておきたいところです。
高校は義務教育ではない理由から、転勤先での途中編入は難しいですからね。
4.家賃補助が減るor無くなる前
『家賃補助が減るor無くなる前』は、転勤族が家を買うタイミングの1つです。
給料とは別に得られる賃貸の手厚い家賃補助は、転勤族の大きなメリット。
ただ、その家賃補助が減るor無くなると、家計の面で賃貸に住み続けるメリットが無くなるからです。
住居費は、食費や教育費と並んで家計への影響が高い支出じゃからの~
友人も転勤族ですが、家賃補助なしだそうです
…それはつらいですね
5.定年時に住宅ローンを完済できる年齢
『定年時に住宅ローンを完済できる年齢』は、転勤族が家を買うタイミングの1つです。
定年以降、年金中心の老後生活に住宅ローン返済を持ち込むのは大きな負担になるからです。
後悔しないために、毎月の返済に加えて、ボーナスや退職金等での繰り上げ返済を前提に、不安の少ない返済計画をたてることが理想ですね。
完済までできんでも、定年時にはローン残債の大部分を返済しておくことじゃ
多くの会社の退職金は、年々減ってきている印象ですからね
6.転勤辞令を受けてすぐ
『転勤辞令を受けてすぐ』は、転勤族が家を買うタイミングの1つです。
1年でも多く家族と過ごしていたい旦那さんの希望が叶えられるからです。
ただし、転勤辞令が出た赴任先が地元近くや奥さんの実家の近くなど、単身赴任後の家族の生活に負担を残さない場所が前提ですね。
7.定年退職後
『定年退職後』は、転勤族が家を買うタイミングの1つです。
マイホームの購入にあたり、家族の誰かが大きな負担を背負う場合、家族の誰か1人でも納得していない場合は、この結論になることが多いです。
定年まで賃貸や社宅、つまり、現役中の住宅購入を諦めるわけじゃ
それはそれで後悔のある決断になるかもしれんの~
マイホームは欲しいけど、定年退職後を1つのタイミングとして考える場合は、家族で互いの意見を尊重しつつじっくり話し合うことが必要ですね。
一方で、子なしで夫婦2人、家賃補助の恩恵を受けながら日本全国色々な場所に住みたい夫婦にも、定年後に家を買うケースが多いです。
会社からの多額の家賃補助が約束されている場合は、定年まで賃貸をつらぬいた方が、住居費の面から言っても大きく負担が少ないはずですからね。
社宅の場合も同様です。
いずれにしても、家族の安心、住居費、子供の教育、何を優先するかで答えは変わると思いますので、しっかり話し合うことが大切ですね。
以上、転勤族がいつ家を買うのか、そのタイミングとして7つの選択肢を紹介しました。
「転勤族だから家を買えない…」、半分諦めかけていた人にも参考になったのではないでしょうか。
続いて、転勤族のマイホーム購入にあたってどの場所に家を買うべきか、情報として解説していきます。
どこに家を買う?
転勤族のマイホーム購入で後悔しない場所候補4選
転勤族はマイホームをどの場所に購入すると後悔がないでしょうか?
単身赴任を前提に、家を買う候補の場所にあげたいのは下記4つです。
転勤族とはいえ、生活の拠点は早くほしいものですよね。
家を買うタイミング同様、マイホームの購入場所についても、後悔しないよう家族でじっくり話し合うことが重要です。
1.夫婦どちらかの実家近く
『夫婦どちらかの実家近く』は、転勤族が家を買う場所候補の1つです。
夫婦2人とも地元が同じなら、有力候補じゃな
夫婦それぞれ遠方の場合は「どちらの地元近くで家を買うか?」で結構話し合いになると思います。
我を通しすぎると大きな喧嘩のもとになりますので、注意が必要ですね。
関東、関西など、お互いの実家が同圏内であれば、ちょうど中間地点で家を買うのも、転勤族の1つの選択肢でしょう。
旦那さんの実家近くに買う場合
まず、旦那さんの実家近くにマイホームを買う場合です。
単身赴任を終えた旦那さんにとって、一番慣れ親しんだ土地に帰ってこれるメリットがあります。
転勤族は数年おきに知らない土地を転々。
慣れるとはいえ、住む地域によっては相当疲れますからね。
ただ、正直なところ、奥さんにはあまりメリットがないと思います。
単身赴任中の旦那さんの分まで、義両親との付き合いや、孫の顔を見せに行くなどは必要でしょうからね。
あと、介護が必要な状況になれば、一番に頼られるのは奥さんじゃ
…ですよね
また、いっそ同居前提で家を買うケースはあまりおすすめできません。
転勤が決まり単身赴任して以降は、旦那さん不在の同居になります。
奥さんにとって結構なストレスで、大きな後悔の原因になることも多いです。
とても仲が良ければ、子供の面倒も見てくれる頼れる存在になるがの~
奥さんの実家近くに買う場合
続いて、奥さんの実家近くにマイホームを買う場合です。
何でも気軽に頼れる実親が近くに家を買うことは、育児をする奥さんにとって大きなメリットです。
共働きで、まだ手のかかる子供がいる場合は、大きな安心感があります。
旦那さんのご両親を度々頼るのは気が引けますもんね
あと、旦那さんのメリットは、単身赴任中、奥さんへの心配が少ないことじゃな
確かにそれはありますね
転勤族のマイホーム購入にあたり、
客観的に選べと言われれば「奥さんの実家近く」を推します。
もちろん利便性など立地にもよりますが、旦那さんの単身赴任中、その環境で家を守り、子育てをするのは奥さんですからね。
2.子育てや教育に良い環境
『子育てや教育に良い環境』は、転勤族が家を買う場所候補の1つです。
子育て支援が手厚い市区町村、地元で人気な小学校区などがあげられます。
また、奥さんの地元近くで家を買うなら、学生時代の友達とママ友になったりなど、母子ともに良い環境で生活できるでしょう。
3.住んで気に入った赴任先
『住んで気に入った赴任先』は、転勤族が家を買う場所候補の1つです。
「住めば都」と言われるように、どんな立地でも住み慣れると、居心地よく思えてくるものです。
交通の利便性、買い物施設の充実度、生活環境など、優先する条件は人によりますが、日本にはそれらを叶えてくれる素晴らしい場所がたくさんありますからね。
実際、転勤して初めてその土地の良さを知り、マイホームの購入までに至った転勤族の人は結構多いです。
4.老後にゆっくり住みたい立地
『老後にゆっくり住みたい立地』は、転勤族が家を買う場所候補の1つです。
人によっては、数年おきに日本全国を転勤して回ります。
慌ただしい現役を頑張った分、定年退職後はゆっくりしたいものですからね。
以上、転勤族はマイホームをどの場所に購入すると後悔がないか、候補となる場所を解説しました。
とにもかくにも、タイミングにしろ、場所にしろ、転勤族が家を買うに当たっては、家族にとって何を優先するのか、何を妥協するのか、夫婦できちんと話し合うことが大切です。
続いて、よくある疑問「一戸建てorマンション」どちらの住宅購入の方が後悔しないのでしょうか?
解説していきます。
転勤族が家を買うなら「一戸建てorマンション」どちらが後悔しない?
結論から言うと「夫婦の好みでいい」と考えます。
転勤族だからといって、縛られる部分ではないからです。
せっかくのマイホームじゃ!
後悔しないように自由に選ぶといいぞ!
私はマンション派です!
私は昔から一戸建てに住み慣れてますからね~
いずれ売却する予定なら「中古」がおすすめ
ただし、購入したマイホームを将来売却するつもりなら、新築ではなく「中古一戸建てor中古マンション」をおすすめします。
新築は、購入後の資産価値の目減りが激しく、売却時に大きな損を受け入れる必要があるからです。
また、家の売却には、住宅ローンの完済が条件になります。
新築のマイホームを買い、多額に住宅ローン組んだ結果、
こうなると、売るに売れない状況に後悔するでしょう。
あと、一般的には、駅近など利便性の高い立地の方が売りやすいので、環境よりも利便性重視で中古のマイホームを買っておくとベターです。
転勤が決まったらマイホームを賃貸に出す←原則ダメ
「転勤になったら賃貸にまわせばいい」
転勤族のあなたにこんなアドバイスする人がいたら要注意。
安易に信じて賃貸へまわすと、おそらく後悔します。
住宅ローンを組んでマイホームを購入した場合、返済期間中に賃貸へまわすのは銀行との契約違反だからです。
住宅ローンはあくまで自宅の購入に限り、低金利で貸し出すものじゃからな
もし本当に賃貸に出したい場合は、銀行への事前相談が必須。
不動産投資用等の別ローンに借り換え(…金利が上がる)、または事情次第では賃貸に出しながら住宅ローンを継続できる場合もあります。
仮に、無断で賃貸にまわしたことが発覚した際には、最悪の場合ローン残債の一括返済を求められることがありますので、本当にこわいです。
後悔どころの話ではないですね(汗)
転勤族の人達の中には、バレないと踏んでマイホームを賃貸に出している人もいるようですが、発覚のリスクを考えたら、無断で賃貸にまわす行為は絶対に避けるべきですね。
返済予定表など銀行からの郵送物も、全部買った家の方にいくからの~
どこでバレるかわかりませんね
現金での住宅購入なら関係ない話じゃ
ただ、大半は住宅ローン前提じゃからの~
以上、転勤族が家を買うなら「一戸建てorマンション」どちらが後悔しないのか、賃貸を想定したマイホーム購入についての注意点を解説しました。
教授、転職して家を買うってどうなんでしょう?
簡単じゃないのかな…
たしかに、場所、タイミングなど多くの不安は無くなりそうですね
ただ、転職に成功すればですが
うむ、正直なところ転職はベストな選択の1つじゃ
最後に深掘りしていこうかの~
「転職+マイホーム購入」は転勤族が後悔しないベストな選択の1つ?
やはり、転勤族とマイホーム購入は相性がわるいです。
あなたがもし、
- 転勤生活に疲れている
- 今の年収に満足していない
- いつどこに飛ばされるか不安
- 今の仕事がそれ程好きではない
上記4つ全てに当てはまり、
「マイホームに家族みんなで暮らしたい」
夫婦共に少しでもこう願うなら「転職」を一度検討する価値ありです。
転勤族のまま気持ちに妥協して家を買うと、やはり後悔する可能性が高いからです。
マイホーム購入は転職前?後?
今転勤族のあなたが「転職を前提に家を買う」場合、選択肢は2つです。
1.転職「前」にマイホーム購入
現在の勤務先での年収と勤続年数を基準に、住宅ローン審査ができる点がメリットです。
銀行の信用を得られやすいため、家の購入予算を高く見積もっている人は、転職「前」のマイホーム購入がいいでしょう。
購入後に転職する時期は自由じゃ
2.転職「後」にマイホーム購入
住宅ローン審査にあたっては「勤続年数」も重要な要素です。
最低1年、理想は3年働いた上で、マイホーム購入を検討するのがいいでしょう。
転職先での収入が安定してから家を買う方が、支払いへの安心感も高いと思います。
マイホーム購入に急いでない人は、転職後でもええじゃろうな
転職なんて大丈夫?転勤族のままの方が…
たしかに不安ですよね。
今あなた自身に、あるいは旦那さんに、「転職市場でどれほどの価値があるのか?」、まずは転職エージェントを使って無料で確認するところから一歩踏み出すといいと思います。
結果、納得の条件での転職が期待できそうなら、転勤族のままマイホームを購入することに加え、有力な選択肢が得られますからね。
そもそも、
転勤族の人は転職スキルが高いと思います。
職場環境や人間関係が変わる転勤はある意味、転職に近いからです。
新しい職場で、新しい人間関係を作り、仕事を器用にこなしていく。
これを数年おきに繰り返しているわけですからね。
ほんと、そう言われてみれば
自信をもっていいと思うぞ!
以上、なぜ「転職+マイホーム購入」は転勤族が後悔しないベストな選択の1つなのか解説しました。
まとめ:転勤族でも後悔しないマイホーム購入を実現しよう!
今回の不動産とーくは『約4割が後悔…転勤族いつ家を買う?マイホーム購入のタイミングや場所』と題して、下記の項目を解説しました。
さて、参考になったかの~?
タイミング、場所など、転勤族のマイホーム購入には慎重に進めるべきことが多々。
その場所で家を買うことは、定年後もその土地で人生を生きる人が大半ですからね。
夫婦で、そして家族で事前にしっかり話し合いながら、複数のパターンをシミュレーションをしておくことが大切です。
と、家族1人1人が納得できるマイホーム購入を目指すきっかけになれば嬉しいです。
以上『約4割が後悔…転勤族いつ家を買う?マイホーム購入のタイミングや場所』でした。
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