ハウスメーカーから断られる19の理由と体験談まとめ

「せっかく相談したのに、なぜ断られたの?」
「他のハウスメーカーでも断られるかも…」
「こんなことになるなんて…どうすればいいの?」

夢のマイホーム計画なのに、ハウスメーカーから断られてしまった人は意外に多いです。

そうならないポイントは、ハウスメーカーとの商談前に「どんな理由で断られるのか」をしっかり理解して備えることです。

そこでこの記事では、不動産×住宅業界18年のプロが『ハウスメーカーから断られる19の理由と体験談まとめ』と題して徹底解説します。

最後まで読めば、あなたの家づくりが順調に進み、理想のマイホームを建てられる可能性が高まります。

この記事を執筆した専門家
西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)
西田 喜宣|クラウドハーツ・リアルエステート代表
不動産×住宅業界18年。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。ブログ116万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士

ハウスメーカーから断られる19の理由とは?

ハウスメーカーから断られる理由は、主にお客様側、ハウスメーカー側、法令や土地に関する3つに分類されます。

このうち最も多いのが、お客様側に起因する理由です。

具体的にどのような場合に断られるのか、実例を交えながら詳しく見ていきましょう。

お客様側の理由

家づくりでは、お客様側の言動や対応が原因で断られるケースが最も多く見られます。

特に、打ち合わせの様子や要望の出し方、予算面での折り合いがつかないといった点が目立ちます。

レオ教授レオ教授

具体的にどのような場合が
あるのか見ていくぞ!

要望が頻繁にかわって進まない

家づくりの打ち合わせで、毎回のように要望が変わってしまうケースは要注意です。

これは、ハウスメーカー側からすると、設計変更の手間が増えるだけでなく、工期の遅れや建築費用の増加にもつながる深刻な問題となります。

例えば、「和室を洋室に変更」「キッチンの位置を反対側に」といった要望が続くと、図面の修正だけでなく、給排水設備や電気配線なども全て見直す必要が出てきます。

ですから、ハウスメーカーとの打ち合わせの前に、家族でしっかりと話し合い、基本的な間取りや設備の希望をまとめておくことが大切です。

家族で家づくりの方向性が定まっていない

夫婦や家族間で家づくりの方向性が異なると、ハウスメーカーから断られる可能性が高くなります。

というのも、家族間で意見が食い違うと、打ち合わせが進まないばかりか、後々のトラブルにつながるリスクもあるからです。

例えば「夫は和風住宅を希望しているのに、妻は真逆のモダンな住まいを望んでいる」「子ども部屋は2階と決めていたのに、突然1階に変更したいと言い出す」といった状況です。

家族全員が満足できる住まいを実現するためにも、事前に十分な話し合いを重ねることをおすすめします。

打ち合わせの時間にたびたび遅刻する

「時間を守れない」という行動は、ハウスメーカーとの信頼関係を損なう大きな要因となります。

打ち合わせに遅刻を繰り返すと、ハウスメーカー側の業務スケジュールに支障をきたすだけでなく、「この先の工程でも同じような問題が起きるのでは?」という不安を抱かせてしまいます。

例えば、30分の遅刻が重なると、後の予約との時間調整が必要になり、担当者の予定が大きく狂ってしまうのです。

約束の時間は必ず守り、やむを得ない事情がある場合は早めに連絡を入れることを心がけましょう。

予算が会社の基準を下回っている

ハウスメーカーには、それぞれ対応可能な予算の下限があります。

これは、品質を保ちながら採算の取れる最低ラインとして設定されているもので、この基準を下回る予算での建築依頼は、残念ながら断られてしまいます。

例えば、3,000万円クラスの注文住宅を得意とするハウスメーカーに、2,000万円での建築を依頼しても、まず実現は難しいでしょう。

予算に合わせたハウスメーカー選びが重要になりますので、最初に予算をしっかり固めておくことをおすすめします。

住宅ローンの審査が通る見込みが低い

住宅ローンの審査が通らない可能性が高いと判断された場合、ハウスメーカーから断られることがあります。

なぜなら、契約後にローンが通らないと、工事の着工ができず、ハウスメーカー側に大きな損失が発生するためです。

例えば、年収に対して希望する借入額が多すぎる場合や、過去の借入れで延滞歴がある場合は、住宅ローンの審査に通りにくくなります。

そのため、事前に住宅ローンの仮審査を受けておくことで、このようなリスクを回避することができます。

他社の見積もりを値引き交渉に使う

他社の見積もりを持ち出して強引な値引き交渉を行うと、ハウスメーカーから断られる可能性が高くなります。

なぜなら、各ハウスメーカーには独自の品質基準や価格設定があり、単純な価格の比較はできないためです。

例えば、「A社は2,800万円だったのに、なぜここは3,000万円なの?」「B社の見積もりより200万円高いから、同じ金額にしてほしい」といった交渉は、信頼関係を損なう原因となります。

大切なのは、各社の特徴や強みを理解した上で、価格以外の要素も含めて総合的に判断することです。

過去にトラブルを起こした記録がある

以前に他のハウスメーカーとトラブルを起こした記録がある場合、新規の契約を断られることがあります。

これは、住宅業界内で情報が共有されているケースもあり、特に未払いや工事中止、クレーム常習者として記録が残っている場合は要注意です。

たとえば、「支払いを何度も延滞した」「工事完了後に理不尽なクレームを繰り返した」といった履歴があると、新たな取引を避けられてしまう可能性があります。

このような事態を避けるためにも、これまでの取引では誠実な対応を心がけることが重要です。

提案を検討する様子が見られない

ハウスメーカーからの提案に対して、まったく検討している様子が見られないと、商談を打ち切られる場合があります。

これは、打ち合わせの時間が無駄になるだけでなく、本気で家を建てる意思があるのか疑問視されてしまうためです。

例えば、「とりあえず話だけ聞いてみた」「暇つぶしで来てみた」といった態度が見受けられたり、提案に対して「うーん」と言うだけで具体的な意見が返ってこない場合です。

真剣に家づくりを考えているなら、提案された内容についてしっかりと検討し、自分の意見や要望を伝えることが大切です。

SNSやブログで悪評を投稿している

SNSやブログで特定のハウスメーカーについて悪意のある投稿をしている場合、取引を断られる理由となります。

現代では、企業側も定期的にネット上の評判をチェックしており、悪意のある書き込みは信用問題に発展する可能性があるからです。

具体的には、「この会社は〇〇だからやめておけ」「担当者の△△さんは最低」といった投稿を見つけた場合、その投稿者からの依頼は受けづらくなってしまいます。

不満や改善点がある場合は、まずは担当者や会社に直接伝え、建設的な話し合いを持つことをおすすめします。

ハウスメーカー側の理由

ハウスメーカーから断られる理由の中には、会社の体制や事業方針に関するものも少なくありません。

これらは決してお客様に非がある訳ではなく、ハウスメーカー側の都合による断りです。

そのため、早めに他社を探すなど、柔軟な対応が必要になってきます。

まずは具体的にどのような場合があるのか、詳しく見ていきましょう。

希望のプランが得意な分野ではない

ハウスメーカーには、それぞれ得意とする住宅の特徴や分野があり、その範囲から大きく外れるプランは断られることがあります。

これは、品質の高い家づくりを実現するため、自社の強みを活かせる案件に絞って対応する方針によるものです。

例えば、「木造住宅が専門の会社に鉄筋コンクリート造を依頼する」「洋風住宅が得意なメーカーに純和風の建物を相談する」といったケースです。

このような場合は、希望のプランに強みを持つハウスメーカーを探し直すことをおすすめします。

必要な建築資材の調達が困難である

建築資材の調達が難しい状況では、新規の契約をお断りせざるを得ないケースがあります。

世界情勢や災害の影響で、木材や鉄骨といった資材が不足したり、価格が高騰したりすることがあるためです。

たとえば「ウッドショックで木材価格が高騰している」「輸入建材の入荷が遅れている」といった状況下では、工期や予算への影響が避けられません。

このような場合は、使用する建材を変更できないか相談するか、状況が落ち着くまで待つことを検討しましょう。

現場監督や職人の人手が不足している

建築現場を管理する監督や、実際に作業を行う職人さんの確保が難しい場合、新規契約をお断りすることがあります。

人手不足は工期の遅れや品質低下につながるリスクがあるため、ハウスメーカーとしては慎重にならざるを得ないのです。

例えば「ベテラン大工の高齢化が進んでいる」「若手職人の確保が難しい」といった状況で、すでに手一杯の場合は新規受注を控えめにします。

そんな時は、職人の確保に余裕のある他のハウスメーカーを探すことをおすすめします。

スケジュールが受入枠を超えている

工事の込み具合によっては、これ以上の新規受注が難しいと判断されることがあります。

これは、着工から完成までのスケジュールに余裕を持たせることで、品質を保ち、確実な引き渡しを実現するための判断です。

具体的には「今年の受注枠がすでに埋まっている」「この地域での工事が立て込んでいる」といったケースです。

この場合は、着工時期を遅らせることができるか相談するか、工事の込み具合に余裕のある会社を探してみましょう。

建築地が対応エリア外である

建築予定地が会社の対応エリア外だと判明した場合、契約をお断りされることがあります。

これは、アフターメンテナンスの対応や、緊急時のフォローが十分にできない可能性があるためです。

例えば「最寄りの営業所から車で2時間以上かかる」「積雪地域なのに雪国仕様の対応ができない」といった場合です。

そのような時は、建築予定地に営業所があり、地域の気候や特性を熟知したハウスメーカーを選ぶことが賢明です。

法令や土地の理由

土地の状態や法律による制限が原因で、ハウスメーカーから断られるケースがあります。

これらは建物の安全性や法令遵守に関わる重要な問題であり、簡単には解決できないことも。

しかし、土地購入前に専門家に相談するなど、事前の確認で防げるものも多いのです。

具体的にどのような場合があるのか、それぞれの理由を詳しく解説していきます。

地盤調査で深刻な問題が見つかった

地盤調査で予想以上に深刻な問題が見つかると、ハウスメーカーから契約を断られることがあります。

これは、地盤の状態が悪いと建物の安全性が確保できず、将来的に不同沈下などの重大な問題につながる可能性があるためです。

例えば「地下水位が異常に高い」「軟弱地盤で強度が足りない」「地中に予想外の埋設物が見つかった」といったケースです。

このような場合は、地盤改良工事の可能性を検討するか、別の土地を探すことをおすすめします。

建てたい家のプランが法律に合わない

建築基準法をはじめとする各種法令に適合しないプランは、残念ながら実現することができません。

これは法律で定められた制限であり、ハウスメーカーにも建築主にも例外は認められないためです。

具体的には「建ぺい率や容積率をオーバーしている」「北側斜線制限に違反している」「日影規制の基準を満たせない」といった状況です。

そのような時は、プランを見直すか、より広い土地を探すなどの対応が必要になってきます。

土地の形や傾斜が建築に適していない

土地の形状や傾斜が極端な場合、建築を断られることがあります。

なぜなら、特殊な形状や急な傾斜地では、設計の自由度が著しく制限されたり、工事費用が大幅に増加したりするためです。

例えば「旗竿地で建物が配置できない」「傾斜が急すぎて重機が入れない」「変形地で使い勝手の良い間取りができない」といった場合です。

このような土地では、その形状や傾斜に詳しいハウスメーカーを探すか、別の土地の購入を検討する必要があります。

土地の接道条件が建築基準を満たしていない

建築基準法で定められた接道条件を満たさない土地では、家を建てることができません。

これは、緊急車両のアクセスや避難経路の確保など、安全面での重要な基準だからです。

たとえば「幅4m以上の公道に2m以上接していない」「私道に接しているが、その私道に公道に通じる権利がない」といったケースです。

このような場合は、セットバックによる道路拡幅や、近隣との通行権設定などの対応を検討する必要があります。

土地が災害危険区域に指定されている

土地が災害危険区域に指定されていると、建築を断られる可能性が高くなります。

これは、自然災害による被害を防ぐため、法律で建築制限が設けられている区域だからです。

具体的には「土砂災害警戒区域に指定されている」「洪水ハザードマップで危険度が高い」「津波災害警戒区域に含まれている」といった場合です。

こうした土地では、特別な対策工事が必要になったり、場合によっては住宅建築自体が禁止されたりすることもあるので、土地購入前の確認が非常に重要です。


以上、ハウスメーカーから断られる理由を解説しました。

[体験談]ハウスメーカーに断られた経験者の声

実際に、ハウスメーカーに断られた経験者の体験談を紹介します。

レオ教授レオ教授

ぜひ参考にしてくれい!


鈴木 健一郎さん(34歳・埼玉県)

断られた理由は何と説明された?
土地を探している段階で、希望のハウスメーカーに相談に行きました。
予算は3,500万円で、そこまでは普通だったのですが、希望の間取りを伝えると、その場で難しいと言われてしまいました。
両親と同居するため、2世帯住宅で1階と2階でキッチンを2つ作りたいと伝えたのが原因でした。
担当の方からは「この予算では2世帯向けの設備や断熱材などの費用が足りない」と説明されました。
正直なところ、もう少し具体的な提案をいただけると思っていたので、がっかりしました。
でも、この時点で諦めてよかったと今は思っています。
この経験から断られないためのアドバイス
予算内で実現できる間取りのイメージを、最初から持っておくことが大切だと感じました。
私の場合、後日別のハウスメーカーで「2階のキッチンをミニキッチンにする」という提案をもらい、予算内で収まる方法が見つかりました。
最初から柔軟に考えていれば、断られずに済んだかもしれません。
ハウスメーカーに相談する前に、ネットなどで実現可能な間取りの相場を調べておくことをお勧めします。

山田 優子さん(42歳・福岡県)

断られた理由は何と説明された?
築40年の実家を解体して、その場所に新築する計画でした。
土地の測量図を見せたところ、「接道が2メートルしかなく、この土地では建築確認が下りない可能性が高い」と言われました。
驚いたのは、測量士さんに依頼して図面を作る前に電話で住所を伝えた時は「大丈夫そうです」と言われていたことです。
実際に図面を見てからの判断で、がっくりきました。
道路からのアプローチが狭いため、工事車両も入れないとのことでした。
せっかく実家の土地があるのに、と途方に暮れました。
この経験から断られないためのアドバイス
建築条件は地域によって細かく違うので、土地の条件は事前に市役所で確認することをお勧めします。
私の場合、建築課で相談したところ、セットバックすれば建築可能と分かりました。
今は別のハウスメーカーで建築計画が進んでいます。
最初のハウスメーカーに行く前に、役所で確認しておけば、もっとスムーズだったと思います。

中村 祐介さん(29歳・静岡県)

断られた理由は何と説明された?
希望の土地を見つけて、すぐにハウスメーカーに相談に行きました。
その土地は傾斜地で、30度ほどの斜面でした。
見た目は緑も多くて、眺めも良かったのですが、「地盤が軟弱で、大規模な造成工事が必要」と説明されました。
造成費用だけで1,000万円以上かかると言われ、予算オーバーで建築をお断りされてしまいました。
土地の見た目の良さに惹かれすぎて、地盤のことまで考えていなかった自分が情けなくなりました。
この経験から断られないためのアドバイス
土地を契約する前に、必ず複数のハウスメーカーに相談することをお勧めします。
私は、この経験から土地探しをやり直して、今は平地の土地で建築を進めています。
土地の見た目の良さだけでなく、造成費用や地盤の状態もチェックすることが大切だと学びました。
不動産会社からの説明だけでなく、建築のプロの意見も聞いておくべきでした。

木村 美咲さん(45歳・群馬県)

断られた理由は何と説明された?
夫の転勤が決まり、わずか2ヶ月後には引っ越さないといけない状況でした。
土地も見つかっていたので、すぐに着工できるハウスメーカーを探して相談に行きました。
しかし「この工期では無理です」と、相談した3社全てに断られてしまいました。
図面の作成から確認申請、そして実際の工事まで、最低でも6ヶ月はかかると言われました。
焦っていた私は「工期を短縮できませんか」と何度もお願いしましたが、品質管理の面から難しいと説明されました。
早く家を建てたい気持ちばかりが先走ってしまい、とても落ち込みました。
この経験から断られないためのアドバイス
家づくりには十分な時間的余裕が必要だと痛感しました。
結局、私たちは建売住宅を購入することにしましたが、これはこれで正解だったと思います。
ハウスメーカーに相談する際は、着工から完成までの標準的な工期をまず確認することをお勧めします。
突発的な事情があるなら、最初から建売やリノベーション物件も視野に入れた方が良いかもしれません。

佐藤 直人さん(38歳・愛知県)

断られた理由は何と説明された?
建築予定地は実家の庭を分けてもらう予定でした。
間口は3メートルで、奥に細長い土地です。
最初は「プランは可能です」と言われ、打ち合わせも3回ほど進めました。
しかし図面を作り始めたところで、「やはり建築がむずかしい」と説明されました。
建物の構造や規模を変更すれば可能かもしれないと提案されましたが、希望の間取りとかけ離れすぎていました。
せっかく実家の近くに住めると喜んでいただけに、本当にショックでした。
この経験から断られないためのアドバイス
敷地の形状による制限は、素人には分かりにくい部分が多いと実感しました。
私の場合、市の建築指導課に相談したところ、3階建ての木造なら可能かもしれないと助言をもらえました。
その情報を基に他社と相談し、今は建築計画が進んでいます。
早めに行政に相談して、建築可能な条件を確認しておくことが大切だと学びました。

※プライバシー保護のため仮名です。

以上、の体験談を紹介しました。

まとめ:断られない準備をかしこく進めよう

今回の不動産とーくは『ハウスメーカーから断られる19の理由と体験談まとめ』と題して徹底解説しました。

最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございます。

ハウスメーカーから断られる理由は、実はお客様側でコントロールできることが多いんです。

家族で方向性を決めて、予算をしっかり確認し、土地選びも慎重に進めることで、断られるリスクは大きく減らせます。

打ち合わせでは、要望をまとめて伝え、提案にはしっかり耳を傾けましょう。

こうした準備を整えることで、きっとあなたの理想の家づくりは順調に進むはずです。

以上『ハウスメーカーから断られる19の理由と体験談まとめ』でした。

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