「もう一度家を建て直したいな…」
「古い家に住み続けるのは限界かも…」
「修繕費用が家計を圧迫しているな…」
築25年で修繕費用が膨らみ続ける家に住んでいた山本さん。
子育てを終えた夫婦二人の生活に合わせ、建て直しを決意してから1年。
高性能で快適な平屋づくりを目指しましたが、住宅ローンの残債があり計画は一時中断。
しかし、具体的な資金計画を立て直すことで、家族の理想に合った建て替えを実現させました。
この記事では、不動産×住宅業界18年のプロが『もう一度家を建て直したい!理由は?5つの確認ポイント+体験談』と題して、山本さんの実体験も交えながら解説します。
最後まで読めば、家の建て直しを成功させるための具体的な判断基準と、成功に導くポイントがわかります。
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)
-
不動産×住宅業界18年。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。ブログ116万PV超。Xフォロワー3,000人超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
- 山本 敏明さん(ヤマモト トシアキさん)
-
【年齢】52歳【居住地】埼玉県
【自己紹介】2年前に25年住んだ古い家を建て直し、高断熱の平屋に住み替えた。以前は2階建て180㎡の住宅で修繕費用が年々増加。息子2人の独立をきっかけに、90㎡のコンパクトな家で快適に暮らしている。
※プライバシー保護により仮名
もう一度家を建て直したい!よくある理由8つ
家を建て直したいと考える理由は人それぞれですが、築年数が経過するにつれて、様々な不満や不安が出てくるものです。
- 高性能な住宅で快適に暮らしたい
- 前回の家づくりの反省点を活かしたい
- 修繕費用が家計の負担になっている
- 子どもの独立で部屋をもて余している
- 老後の暮らしを考えると色々気になる
- 耐震性能が今の基準に合っているか不安
- 水回りの設備が古くなり不便を感じる
- リビングを日当たりのいい配置にしたい
ここでは、もう一度家を建て直したいと考える人が多い理由を、実際に建て直しを経験した山本さんの体験も交えながら詳しく解説します。
建て直しの判断は
慎重に検討しましょう
1.高性能な住宅で快適に暮らしたい
近年の住宅は、断熱性能や気密性能が格段に向上しています。
古い家は夏は暑く冬は寒いため、エアコンをつけっぱなしでも快適な温度を保つのが難しいという悩みを抱えている人が多いのです。
以前の家の状況は
どうでしたか?
冬場は結露がひどく
カビに悩まされました
特に、最新の断熱工法を採用した住宅なら、室温の変化が少なく、一年中快適に過ごせます。
また、24時間換気システムの性能も上がり、花粉やハウスダストの侵入を防ぎながら、室内の空気を清潔に保てるようになっています。
建て直した家は
温度差がなくて快適です
2.前回の家づくりの反省点を活かしたい
はじめての家づくりでは、経験不足から理想と現実のギャップに直面することが少なくありません。
前回の家づくりで
後悔したことはありますか?
収納の配置と数が
暮らしに合っていませんでした
使いづらい収納や、来客スペースの不足など、住んでみて初めて気づく不便さは意外と多いものです。
このような経験を活かして、二度目の家づくりでは、自分たちの生活スタイルに合った、より快適な住まいを実現できます。
経験者だからこそ
こだわりポイントが明確です
3.修繕費用が家計の負担になっている
築20年を超えると、屋根や外壁、設備の修繕が必要になってきます。
毎年どこかの修繕が必要で
予期せぬ出費が続きました
修繕を先送りにすると、雨漏りや設備の故障など、より大きな問題に発展するリスクがあります。
修繕費用は
年々増加する傾向にありますね
修繕を重ねても根本的な解決にならない場合、建て直しによって長期的なコスト削減につながる可能性も考えられます。
4.子どもの独立で部屋をもて余している
子どもの独立により、使用頻度の低い部屋が増えてくるのは自然な流れです。
お子さんが独立して
家の使い方は変わりましたか?
2階の子ども部屋は
ほとんど物置になっていました
広すぎる家は掃除や管理が大変なうえ、固定資産税や光熱費などのランニングコストも無駄にかかってしまいます。
そこで、夫婦二人の生活に合わせて、適正な広さの家に建て直すことで、より効率的な暮らしが実現できます。
今の90㎡の家は
ちょうどいい広さです
5.老後の暮らしを考えると色々気になる
年齢を重ねるにつれて、階段の上り下りや段差が気になり始めます。
老後の暮らしで
特に重視した点は?
平屋にして段差をなくし
将来の不安を解消しました
現在は問題なく生活できても、10年後、20年後の暮らしを考えると不安が募るものです。
そのため、建て直しを機に、バリアフリー設計や介護しやすい間取りを取り入れることで、将来も安心して暮らせる住まいを実現できます。
先を見据えた住まいは
家族の安心にもつながります
6.耐震性能が今の基準に合っているか不安
1981年の建築基準法改正以前の住宅は、現在の耐震基準を満たしていない可能性があります。
地震の度に家が揺れて
不安な思いをしていました
耐震診断で問題が見つかっても、補強工事には限界があります。
耐震性能は住まいの
安全性の基本ですよね
建て直しによって最新の耐震基準を満たすことで、地震に対する不安を解消し、家族の安全を守ることができます。
また、制震や免震などの最新技術を取り入れることで、より安心な住まいづくりも可能です。
新しい家は揺れも少なく
安心して眠れます
7.水回りの設備が古くなり不便を感じる
築年数が経過すると、キッチンや浴室、トイレなどの水回り設備の老朽化が目立ってきます。
水回りの不便さは
どんな点でしたか?
お風呂の追い炊きが
たびたび故障していました
パッキンの劣化による水漏れや、配管の詰まりなど、トラブルが頻発するようになります。
部分的な交換や修理も可能ですが、建て直しで最新の設備を導入することで、省エネ性能の向上や、掃除のしやすさなど、新たな価値が生まれます。
最新の水回り設備は
使い勝手が格段に向上しています
8.リビングを日当たりのいい配置にしたい
日当たりの良さは、住まいの快適性を大きく左右する重要な要素です。
日当たりは家族の
健康にも影響しますよね
以前の家は北向きで
冬場は本当に寒かったです
日当たりの悪さは、冬場の寒さだけでなく、湿気やカビの原因にもなります。
建て直しでは、敷地条件を最大限活かした配置計画により、明るく温かなリビングを実現できます。
今は南向きのリビングで
朝から夕方まで陽が入ります
また、庭やテラスとの一体感を考えた間取りにすることで、より開放的な空間づくりが可能になります。
光と風を上手に
取り込める設計が大切です
以上、もう一度家を建て直したいと考える8つの理由について解説しました。
建て直しは大きな決断ですが、家族の暮らしをより快適で安心なものにするための有効な選択肢の一つと言えます。
家を建て直す前に確認すべき5つのポイント
家を建て直す際には、慎重に検討すべき重要なポイントがいくつかあります。
- 現在の住宅ローンの残債はいくらか
- 解体~新築までの総費用はいくらか
- 子どもの受験や進学と重ならないか
- 以前から建築規制に変更はないか
- 今の土地に建て直すor新しい土地に建てるか
これらのポイントを事前に確認することで、建て直しプロジェクトをスムーズに進めることができます。
一つ一つ丁寧に
チェックしていきましょう
1.現在の住宅ローンの残債はいくらか
住宅ローンの残債は、建て直しの実現可能性を左右する重要な要素です。
ローンの残債は
いくらくらいでしたか?
当時は約1,000万円
残っていました
残債の確認ポイントは以下の通りです。
- 返済計画表で正確な残債額を確認する
- 金利の固定期間が残っているかチェックする
- 繰り上げ返済の可否を確認する
- 借り換えによる金利低減の可能性を検討する
残債が多いと建て直しの資金計画に大きな影響を与える可能性があります。
しかし、現在の低金利を活用して借り換えることで、月々の返済負担を軽減できるケースもあります。
金融機関との相談は
早めに始めることをお勧めします
2.解体~新築までの総費用はいくらか
建て直しでは、解体費用から仮住まいの費用まで、様々な支出を考慮する必要があります。
実際の費用は
どのくらいでしたか?
解体に100万円
仮住まいに60万円かかりました
必要な費用の内訳は以下の通りです。
- 解体費用:80~150万円程度(建物規模により変動)
- 仮住まい費用:家賃6~8万円×工期分(6~8ヶ月)
- 引越し費用:20~30万円(2回分)
- 新築費用:3,000~4,000万円(30坪の場合)
- 諸経費:地盤調査、設計料、各種申請費用など
予想以上に費用がかさむため、資金計画は余裕を持って立てる必要があります。
建築会社には
概算の見積もりを依頼しましょう
建築会社によって見積もり金額に差が出るため、複数社に相見積もりを取ることをおすすめします。
3.子どもの受験や進学と重ならないか
建て直しの工期は、天候や工事の進捗状況により変動する可能性があります。
お子さんの教育環境は
どう配慮されましたか?
下の子の大学進学後に
建て直しを始めました
教育環境への影響を考慮すべきポイントです。
- 受験シーズンは避ける(工事の騒音で集中できない)
- 転校のタイミングを考慮する
- 通学距離や通学路の変更有無を確認する
- 仮住まい先での学習環境を確保する
工事中の騒音や仮住まいでの生活変化は、子どもの学習環境に大きく影響します。
そのため、子どもの学校行事や受験スケジュールを考慮して、着工時期を決めることが重要です。
子どもの環境変化は
最小限に抑えたいですよね
4.以前から建築規制に変更はないか
建築規制は地域の開発状況などにより、時間とともに変更される可能性があります。
建築規制の確認では
どんな点に苦労しましたか?
日影規制が厳しくなり
設計の変更が必要でした
確認が必要な建築規制は以下の通りです。
- 容積率・建ぺい率の制限
- 高さ制限(絶対高さ、斜線制限)
- 日影規制の範囲
- 防火地域・準防火地域の指定
- 接道条件の変更
規制の変更により、以前と同じ規模や形状の家が建てられないケースもあります。
建築確認申請前の
事前相談が重要です
建築規制を早めに確認し、プランニングに反映することで、スムーズな建て直しが可能になります。
5.今の土地に建て直すor新しい土地に建てるか
現在の土地での建て直しか、新しい土地での建築か、慎重に検討する必要があります。
土地選びで重視した
ポイントは何でしたか?
駅や買い物に近い今の土地を
選択しました
それぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。
- 【今の土地のメリット】
・住み慣れた環境で生活できる
・土地購入費用が不要
・近隣との関係が築けている - 【今の土地のデメリット】
・工事中は仮住まいが必要
・既存の制約を受ける
・解体費用が必要 - 【新しい土地のメリット】
・理想の立地を選べる
・建築の自由度が高い
・仮住まい不要の場合も - 【新しい土地のデメリット】
・土地購入費用が必要
・新しい環境への適応が必要
・良い物件探しに時間がかかる
新しい土地は資金面での負担が大きく、環境の変化も考慮が必要です。
一方で、現在の土地は生活環境が把握できており、予想外のリスクも少なくなります。
土地選びは生活の質に
大きく影響しますからね
以上、家を建て直す前に確認すべき5つのポイントについて解説しました。
もう一度家を建て直したいと考えている方は、これらのポイントを参考に、ご自身の状況に合わせて慎重に判断してください。
まとめ:理想の住まいへの第一歩を踏み出そう
今回の不動産とーくは『もう一度家を建て直したい!理由は?5つの確認ポイント+体験談』と題して、下記の項目を解説しました。
- もう一度家を建て直したい!よくある理由8つ
- 家を建て直す前に確認すべき5つのポイント
記事は参考になりましたか?
家の建て直しを考える時は、現状の問題点を具体的に書き出すことから始めましょう。
山本さんのように、修繕費用の増加や生活スタイルの変化など、建て直しを考えるきっかけは人それぞれです。
大切なのは、ご家族の将来を見据えた計画を立てること。
住宅ローンの残債や建築費用の確認はもちろん、子どもの教育費との兼ね合いも考慮が必要です。
焦らずじっくりと
計画を立てることが
成功の秘訣です
建て直しは、理想の住まいを手に入れるチャンス。
山本さんのように、しっかりとした準備と計画があれば、きっと夢は叶うはずです。
この記事が、あなたの家づくりの第一歩を後押しできれば嬉しいです。
家族みんなで夢のある話し合いを始めてみませんか。
以上『もう一度家を建て直したい!理由は?5つの確認ポイント+体験談』でした。
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