あなたも気になっていますか?
マンションには、間取りやデザインなど、誰でも見ればわかる違いがある一方で、少し専門的な視点でないと気付かない違いもあります。
たいていの場合、後者(専門的な視点による違い)がマンション購入の成功or失敗を大きく左右するため、決して見逃してはいけません。
そこでこの記事では、不動産業界18年のプロが『不動産のプロが必ずチェックする!買ってはいけないマンションの特徴15選』と題して解説します。
記事を読めば、はじめての購入では気付く人が少ない、専門的な視点をもった物件探しが進められるはずです!
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)
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不動産×住宅業界18年。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。ブログ116万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
不動産のプロが必ずチェックする!
買ってはいけないマンションの特徴15選
不動産のプロが必ずチェックする「買ってはいけないマンション」の特徴は、下記の15こです。
特徴1.相場より過度に割高である
近年の全国的なマンション価格の値上がりを受け、それに便乗して、ただ値段だけ釣り上げているマンションも多いからです。
他のマンションと差別化された
明確な付加価値があればいいんじゃが…
相場より過度に割高なマンションを購入すると、将来的な資産価値の低下や売却時の大きな損失を招く可能性があります。
購入を検討する際には、周辺のマンション価格も調べた上で、慎重に進めましょう。
相場の確認には、不動産会社に直接聞くのが第一ですが、具体的な検討前ならプライスマップなどの利用も便利です。
もし欲しいマンションが割高とわかったら
調べた結果をもとに一度は値段交渉ですね
特徴2.全体的に空室が多過ぎる
そのマンションに何らかの問題やトラブルがある可能性が高いからです。
一見綺麗なマンションであっても、欠陥の発覚、管理体制の不備など、入居者や関係者でしかわからない問題が潜んでいる場合は多々あります。
売物件が多い場合も要注意じゃ!
マンション選びの際には、空室率を確認し、その理由を不動産会社にしっかりとヒアリングすることが重要です。
特徴3.短期間に売却を繰り返している
マンション全体ではなく、
その部屋が売却を繰り返しているケースじゃ
ほぼ間違いなく、何らかの問題やトラブルがある部屋と考えていいでしょう。
例えば、上の階からの騒音、隣人からの嫌がらせなどが挙げられます。
目安として、過去5年間で
3回以上の売却は頻繁じゃな
具体的な売却理由を確認して、短期間に売却を繰り返す原因を把握しましょう。
特徴4.旧耐震基準の時期に建築されている
今後起こりうる大地震により、倒壊する恐れがあるからです。
近年の日本は大地震が
増えて恐いですよね
耐震基準は、1981年6月の建築基準法改正を境に「旧耐震基準」「新耐震基準」に分けられます。
旧耐震基準 | 震度5程度の地震で建物が倒壊しない構造 |
---|---|
新耐震基準 | 震度6強~7程度の地震で建物が倒壊しない構造 |
つまり、1981年6月以前に建築された旧耐震基準のマンションは、大地震による倒壊リスクが高いです。
マンションは一戸建てと違って、
個別に耐震補強ができんから要注意じゃ
築年数が古いマンションは割安ですが、できるだけ「安全性」を最優先に購入することをおすすめします。
特徴5.管理費・修繕積立金が高過ぎる
住宅ローンに加えて月々の負担が大きくなる、何より一番のデメリットは将来売りにくいからです。
駐車場代も合わせると、
かなりの負担になりそうですね
管理費・修繕積立金が高過ぎることは、次に挙げる「滞納者」の増加にも大きく影響します。
周辺の類似マンションと比較して、金額が高過ぎる場合は買ってはいけないと判断するのが賢いでしょう。
「修繕積立金ってどこまで上がるの…」 「これ以上管理費の値上げは困るな…」 マンションには修繕積立金と管理費の支払いはつきものです。 購入当初は低額の設定だったにもかかわらず、年々ジリジリと値上げされて、将来的にどこまで …
特徴6.管理費・修繕積立金の滞納者が多い
多額の滞納により、マンションの維持管理が適切に行われなくなり、住環境の悪化や資産価値の低下が起こるからです。
支払いを巡って、住人同士の
トラブルに発展するかもしれん…
管理費・修繕積立金の滞納状況は、管理会社が発行する「重要事項調査報告書」で確認ができます。
購入前には、必ず不動産会社を通じて確認するようにしましょう。
特徴7.外壁や廊下等にひび割れが目立つ
建物の老朽化、構造上の問題など、放置しておけばマンション寿命に関わる重要な欠陥につながるからです。
ひび割れから雨風が侵入し続けると、
老朽化も加速するじゃろう…
資産価値も下がりそうですね…
一般的なマンションでは、ひび割れがあれば、管理組合で協議の上、できる限り早めに修繕されます。
ただ、修繕がされずに目立つまで放置されている場合は、修繕積立金の不足、管理会社の怠慢などの可能性もあるでしょう。
特徴8.セキュリティ対策が乏しい
不充分なセキュリティ対策では、暮らしの安全性に欠け、マンション内での犯罪も起こりうるからです。
不審者の侵入から、子供が危険に
さらされるケースもあるかもしれん
また、セキュリティが弱い情報が広まれば、マンションの資産価値も下がる恐れがあります。
最低でも、オートロック、防犯カメラ、管理人の常駐などは条件にした購入をおすすめします。
特徴9.自然災害のリスクが高い
特に近年は、大きな地震や記録的な豪雨が頻発し、本当に多くの被害が出ているからです。
土砂災害や津波もこわいですね…
特に沿岸部や河川沿い、山間部などは、洪水や津波、土砂災害のリスクが高く、これらのエリアに位置するマンションは要注意です。
将来に渡って、安心して暮らせるマンションを希望するなら、自身でもハザードマップを確認することは必須と言えるでしょう。
事前に危険なエリアを把握して、
マンション探しを始めると無駄がないぞ!
特徴10.管理会社の評判が悪い
管理会社の良し悪しは、将来に向けたマンションの維持管理、住みやすさ、資産価値に大きく影響するからです。
「マンションは管理を買え」と
よく言われますよね
また、管理の基本である「清掃」がきっちり行き届いているマンションは、大規模修繕等の重要な維持管理のシーンにおいても、やはり信用して任せられます。
特徴11.住人のほとんどが高齢者である
その理由は、
- 維持管理において、新しい意見が出にくい、積極的なコミュニケーションが取りづらいなどの意見が多い傾向にある
- 年齢による車離れから、駐車場の空きが増えて、管理組合の収入不足につながる
- 通常は輪番制であるマンションの役員は、高齢者には荷が重くなり、そのしわ寄せが若者の住人に回ることがよくある
などが挙げられます。
特にあなたが若い世代である場合は、不動産会社を通じてマンション全体の年齢層を確認した上で、購入を進めるようにしましょう。
マンション内に同世代が
いた方が、やっぱり安心します
特徴12.戸数の割にエレベーターが少ない
エレベーターを利用する際に、待ち時間が長くなることが度々起こるからです。
特に朝の通勤通学時間には長い列ができ、マンションの外に出るだけで、とても長い時間がかかる場合もあるでしょう。
少ないエレベーターが
故障した場合は大変ですね…
高層階の購入を考えている場合は、買ってはいけないマンションの特徴と言えるでしょう。
特徴13.大通りや線路に面した低層階
大通り沿いでは車やトラックの走行音と排気ガス、線路沿いでは電車の走行音と振動、脱線の可能性に悩まされるからです。
「いずれは慣れるだろう」という
気持ちで購入する人も多いんじゃが…
やはり、日常的に続く騒音を経験し、それが半永久的に続くことに後悔し、大きなストレスを抱える人は大勢います。
低層階の購入を考えている場合は、やはり買ってはいけないマンションの特徴と言えます。
「予想以上に音がうるさい…」 「電車が真横を走るのこわい…」 線路沿いの家やマンションを買ったあと、やはり後悔する人が多いです。(マンションは主に低層階) 価格的なメリットを感じて購入に踏み切った人も多いと思います。 た …
特徴14.心理的瑕疵がある
その理由は、
- 友人知人が来たがらない
- 他の住人から内心避けられる
- 将来の売却時にかなり売りにくい
などが挙げられます。
心理的瑕疵の代表例は、部屋の中で
事故等があったなどじゃな…
私はムリです…
心理的瑕疵のマンションは、購入価格がかなり割安に設定されていることが多いです。
ただ、価格では許容できない生活上のデメリットもあるため、原則は買ってはいけないマンションの特徴と言えるでしょう。
特徴15.周辺住人とトラブルの末に建築された
周辺住人とのトラブルは、その度合いによっては将来も引きずるからです。
つまり、周囲から評判の悪いマンション
というレッテルを貼られているわけじゃ
例えば、日照権でもめた・境界線の確認でもめた・建築時の騒音でもめた、などはまだマシです。
ただ、デベロッパーや不動産会社が、周辺住人の反対を押し切って、半ば強行に建築を進めたマンションは避けた方がいいでしょう。
以上、不動産のプロが必ずチェックする「買ってはいけないマンション」の特徴を解説しました。
購入を任せると失敗…
買ってはいけないマンションの不動産仲介会社3社
購入を任せる上で、買ってはいけないマンションの不動産仲介会社は下記3社です。
1.賃貸専門の不動産会社
は、買ってはいけないマンションの仲介3社の1つです。
宅建業免許があれば売買も取り扱い可能ですが、売買メインの会社に比べれば、経験も実績も極端に少ないからです。
住宅ローンのアドバイスは
やはりもらいたいですね
同じマンションでも、売買と賃貸は全く別物で、必要な手続きも違います。
また、支払う仲介手数料も一般的に同じ金額ですので、売買メインの不動産会社を選ぶべきです。
餅は餅屋のことわざ通り、
その道の専門家に任せるのが一番じゃ!
2.物件地域外の不動産会社
は、買ってはいけないマンションの仲介3社の1つです。
周辺マンションの価格相場、周辺環境等を詳しく理解していないことが多いからです。
購入成功に向けては、マンション自体の価値だけでなく、周辺環境や利便性をしっかり理解した上で、その地域に住む総合的な価値を判断することが重要です。
物件地域外の不動産会社では、
あまり土地勘がないからの~
的確なアドバイスも
期待できませんね
県外市外ではなく、やはり地域に根付いた大手または地元の会社が望ましいでしょう。
3.リフォーム知識のない不動産会社
は、買ってはいけないマンションの仲介3社の1つです。
リフォームを前提にして、
中古マンションを購入する場合じゃ!
提案不足で希望通りにならず、失敗する可能性があるからです。
また、この先どの程度の修繕やメンテナンスが必要か、気軽に相談できないため、将来的に予想外の費用が発生する恐れもあります。
安心して購入できませんね…
一方で、すぐにリフォームしない場合でも、将来に向けた適切な修繕提案は受けておくべきです。
つまり、どの時期にどの箇所を
修繕すべきか等のアドバイスじゃ!
長年安心して住み続けるためにも、必ずリフォーム知識のある不動産会社、そして営業マンに担当してもらいましょう。
以上、購入を任せる上で、買ってはいけないマンションの不動産仲介会社の3社を紹介しました。
まとめ
今回の不動産とーくは『不動産のプロが必ずチェックする!買ってはいけないマンションの特徴15選』と題して、下記の項目を解説しました。
参考になったかの~
買ってはいけないマンションの特徴を挙げましたが、はじめての購入で情報の取捨選択をすることはとても大変です。
そのため、本などを使って日頃から不動産の基礎知識を学ぶこと、そして信頼できる不動産会社や営業マンとの関係づくりも大事です。
あなたのマンション購入の成功を心より祈っています。
以上『不動産のプロが必ずチェックする!買ってはいけないマンションの特徴15選』でした。
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