「収納は多ければ多いほどいいんじゃない?」
「将来のことを考えて、たくさん作っておこうかな」
「でも、収納スペースを作りすぎて後悔したって声も…」
新築マイホームの間取り検討で、収納計画に頭を悩ませている方は少なくありません。
住宅展示場や設計相談会でも、「収納の量をどうすればいいか分からない」という声が多く聞かれます。
ただし、新築の収納が多すぎたことで、掃除や整理が大変になったり、家具を置くスペースが確保できなくなったりするケースも少なくありません。
理想の住まいづくりのために、家族構成やライフスタイルに合わせた適切な収納計画が重要になってきます。
そこでこの記事では、不動産×住宅業界18年のプロが『新築の収納が多すぎた…後悔しない計画&体験談のまとめ』と題して徹底解説します。
最後まで読めば、あなたの家族に最適な収納量と配置がわかり、快適な住まいづくりを実現できます。
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)
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不動産×住宅業界18年。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。ブログ116万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
新築の収納計画で絶対するべき5つのこと
新築の収納が多すぎたために後悔する人が増えています。しかし、これから説明する5つのポイントを押さえれば、そんな失敗は避けられます。
家族みんなが使いやすい収納計画のために、順番に詳しく見ていきましょう。
まずは家族全員の意見を聞く
新築の収納が多すぎた…という失敗を防ぐために、最初にすべきことは家族全員の収納に関する要望をしっかりと聞くことです。
なぜなら、家族それぞれの生活習慣や趣味によって、必要な収納の量や種類が大きく変わってくるからです。
たとえば、スポーツが趣味の方なら道具用の物置が必要かもしれませんし、料理が好きな方なら、キッチン周りの収納をたっぷり確保したいと考えるでしょう。
このように、家族みんなの意見を聞いて計画することで、新築の収納が多すぎたり少なすぎたりする失敗を防ぐことができます。
収納の使い方を具体的に決める
収納スペースを作る前に、具体的な使い方をイメージすることが重要です。
というのも、「とりあえず新築だから収納を多めに作っておこう」という考えが、かえって使いづらい空間を生む原因になるからです。
例えば、こんなふうに細かく使い方を決めていきます。
- 玄関クローゼット:季節の上着とスポーツ用品を収納
- リビング収納:掃除道具と子どものおもちゃを収納
- キッチン収納:調理器具と非常食を収納
このように具体的な使い方を決めることで、必要十分な収納量が見えてきます。
家事動線を考えた配置にする
新築の収納が多すぎた家庭の多くは、配置の計画も適切ではありませんでした。
特に家事の効率を考えた動線計画が、暮らしやすさを左右します。
具体的には以下のようなポイントを意識します。
- 洗濯物の収納は洗濯機の近くに
- 掃除道具は家の中央に
- 食器棚は食洗機のすぐ横に
このようにモノの出し入れがスムーズな配置にすることで、家事の負担を軽減できます。
収納の中にデッドスペースができない大きさに
新築で収納が多すぎた家の特徴として、使いづらいデッドスペースの存在が挙げられます。
サイズが合っていないと、せっかくの収納が無駄になってしまうのです。
例えば、こんな失敗がよくあります。
- 奥行きが深すぎて、奥のものが取り出せない
- 天井まである収納なのに、上段は手が届かない
- 棚の間隔が広すぎて、空間を持て余している
このような失敗を避けるために、実際に手を伸ばして届く範囲を確認しながら、収納の大きさを決めましょう。
将来の暮らしの変化を予測する
収納計画では、5年後、10年後の暮らしの変化も考慮することが大切です。
でも、将来のことを考えすぎて、新築の収納が多すぎる設計にしてしまうのは避けたいところです。
例えば、こんな変化を想定してみましょう。
- 子どもの成長による必要な収納の変化
- 趣味や仕事道具の増減
- 親の同居の可能性
ただし、すべての可能性に備えて収納を作りすぎると、かえって無駄な空間が生まれてしまいます。
将来の変化は、可動棚や間仕切りの工夫で柔軟に対応できる設計にするのがおすすめです。
以上、新築の収納計画で絶対するべき5つのことを解説しました。
新築でおすすめの収納量の目安[家族構成別]
新築の収納が多すぎて後悔しないために、家族構成別の適正な収納量をご紹介します。
ただし、これはあくまで目安なので、家族のライフスタイルに合わせて調整してくださいね。
それでは、具体的な数値とポイントを見ていきましょう。
夫婦2人
新築で夫婦2人暮らしの場合、床面積の約10~12%程度の収納スペースがおすすめです。
主な収納の内訳は以下の通りです。
- 寝室クローゼット:約4畳分
- リビング収納:約2畳分
- キッチン収納:約1.5畳分
- 玄関収納:約1畳分
- その他収納:約1畳分
特に寝室のクローゼットは、夫婦それぞれの衣類や小物が余裕を持って収まる広さを確保しましょう。
ぎゅうぎゅう詰めの収納では、出し入れがストレスになってしまいます。
夫婦2人+子ども1人
子どもが1人いる場合は、床面積の約13~15%程度の収納スペースが目安です。
新築の収納が多すぎたと感じないよう、以下のバランスで計画しましょう。
- 寝室クローゼット:約4畳分
- 子ども部屋収納:約2畳分
- リビング収納:約2.5畳分
- キッチン収納:約2畳分
- 玄関収納:約1.5畳分
- その他収納:約1.5畳分
特に子どものおもちゃやお絵かき道具、絵本などの収納スペースは、成長に合わせて使い方を変えられる設計がポイントです。
夫婦2人+子ども2人
2人のお子さんがいる場合は、床面積の約15~17%程度を収納に充てるのがベストです。
収納の種類と広さの目安は以下の通りです。
- 寝室クローゼット:約4畳分
- 子ども部屋収納:約4畳分(2人分)
- リビング収納:約3畳分
- キッチン収納:約2畳分
- 玄関収納:約2畳分
- その他収納:約2畳分
子ども2人の場合は、それぞれの学用品や趣味の道具なども収納できるスペースが必要です。
でも、新築の収納が多すぎたと後悔しないよう、子どもの成長に応じて収納の使い方を変えられる可変性のある設計を心がけましょう。
夫婦2人+子ども3人
3人のお子さんがいる場合は、床面積の約17~19%程度の収納スペースを確保します。
収納計画の内訳はこちらです。
- 寝室クローゼット:約4畳分
- 子ども部屋収納:約6畳分(3人分)
- リビング収納:約3.5畳分
- キッチン収納:約2.5畳分
- 玄関収納:約2畳分
- その他収納:約2.5畳分
お子さんが3人になると、それぞれの持ち物の量も増えてきます。
ですが、新築の収納が多すぎて無駄なスペースを作らないよう、共有できる収納も上手に取り入れましょう。
夫婦2人+子ども4人
4人のお子さんがいる場合の収納は、床面積の約19~21%程度が適正です。
収納スペースの配分例です。
- 寝室クローゼット:約4畳分
- 子ども部屋収納:約8畳分(4人分)
- リビング収納:約4畳分
- キッチン収納:約3畳分
- 玄関収納:約2.5畳分
- その他収納:約3畳分
収納量が多くなりがちですが、共用スペースを効率的に活用することで、新築の収納が多すぎたというミスを防げます。
夫婦2人+子ども5人
5人のお子さんがいる場合は、床面積の約21~23%程度の収納スペースが目安です。
大家族向けの収納計画はこちら。
- 寝室クローゼット:約4畳分
- 子ども部屋収納:約10畳分(5人分)
- リビング収納:約4.5畳分
- キッチン収納:約3.5畳分
- 玄関収納:約3畳分
- その他収納:約3.5畳分
ただし、新築の収納が多すぎたと感じないよう、以下の工夫が重要です。
- 季節品の収納を分ける
- 共有できるものは共有する
- 収納の無駄を減らすため、定期的な整理整頓ができる仕組みを作る
大人数の場合、収納スペースは多めになりますが、家族で共有できる収納を上手に取り入れることで、効率的な空間活用が可能です。
以上、新築でおすすめの収納量の目安を家族構成別で紹介しました。
収納が多すぎた新築を建てて後悔した体験談
収納が多すぎた新築を建てて後悔した体験談を紹介していきます。
鈴木 康一さん(45歳・埼玉県)
- どのような収納スペースが余っている?
- 2階にウォークインクローゼットを3部屋分作ったのですが、1部屋分は全く使っていません。
各部屋6畳ほどの広さがあり、天井まで収納棚を設置しましたが、家族4人分の荷物を入れても、まだまだスペースが余ってしまいます。
子供部屋にも大きなクローゼットを付けましたが、ほとんど使われていません。 - 設計時に収納を多めに計画した理由は?
- 前の賃貸マンションが収納不足で、子供の学用品や季節物の衣類の置き場に困っていました。
新築では「収納は多ければ多いほど良い」と思い込み、とにかく収納力重視で間取りを決めてしまいました。
建築会社の「将来的なことを考えて」という言葉に、つい影響されてしまったんです。 - 収納が多すぎたことでどんな不便を感じている?
- 収納スペースを確保しすぎたため、リビングや子供部屋が思ったより狭くなってしまいました。
特に2階の廊下は、ウォークインクローゼットを作った影響で幅が狭くなり、家具の搬入出が大変です。
掃除も手間がかかり、使っていない収納まで定期的に掃除しなければならず、正直面倒です。 - 同じように収納計画に悩む人へのアドバイス
- 必要な収納量は、実際に使っている量の1.2倍程度で十分だと思います。
私の場合は現状の2倍以上の収納を作ってしまい、無駄なスペースが多くなってしまいました。
収納は増やせても減らすことは難しいので、家族の荷物を実際に測って必要量を把握することをお勧めします。
山田 美咲さん(33歳・福岡県)
- どのような収納スペースが余っている?
- キッチンのパントリーが広すぎて、もてあましています。
2.5畳ほどの広さで、食品のストック置き場として計画したのですが、実際には半分も使っていません。
棚も床から天井まであって収納力はすごいのですが、奥の方は何を置いたか忘れてしまうほどです。 - 設計時に収納を多めに計画した理由は?
- SNSで見かけた収納上手な人の住宅に憧れていました。
まとめ買いした食材や日用品をすっきり収納できる家に住みたくて、パントリーにこだわってしまいました。
でも実際は、そんなにたくさんの食材や日用品のストックは必要なかったんです。 - 収納が多すぎたことでどんな不便を感じている?
- パントリーを広く取った分、キッチンのコンロ周りや作業スペースが狭くなってしまいました。
料理をするときに窮屈で、これならパントリーを半分にして、その分をキッチンスペースに使えば良かったと後悔しています。
結局、パントリーの奥は物置と化していて、定期的な整理が必要になってしまいました。 - 同じように収納計画に悩む人へのアドバイス
- SNSの素敵な収納写真に惑わされないことです。
見栄えの良い収納より、毎日の家事が楽になる動線や作業スペースを重視すべきでした。
収納は便利な反面、整理整頓や掃除の手間も増えることを忘れずに計画してください。
中村 拓也さん(41歳・静岡県)
- どのような収納スペースが余っている?
- 玄関のシューズクロークが大きすぎて、半分は空っぽです。
家族4人分の靴や傘、アウトドア用品を全部入れても、まだまだ余裕があります。
可動棚を設置したのですが、上段の棚は背が届きにくく、ほとんど使っていません。 - 設計時に収納を多めに計画した理由は?
- 以前は玄関に靴があふれていて、来客時に見苦しかった経験がありました。
子供の成長に伴って靴のサイズも大きくなるし、スポーツ用品も増えると予想して、思い切って大きめにしました。
でも実際は、スポーツ用品は部活用具置き場に置くことが多く、想定ほど収納を使いません。 - 収納が多すぎたことでどんな不便を感じている?
- シューズクロークを広く取った分、玄関ホールが狭くなってしまいました。
家族が同時に靴の着脱をする時に窮屈で、特に雨の日は傘を広げるスペースもなく困っています。
収納スペースは余っているのに、肝心の使い勝手が悪くなってしまいました。 - 同じように収納計画に悩む人へのアドバイス
- 収納は広さだけでなく、使いやすい高さや奥行きを考えることが大切です。
私の場合、半分の広さでも十分だったと思います。
その分のスペースを玄関ホールの広さに回せば、もっと快適な空間になったはずです。
高橋 理恵さん(43歳・愛知県)
- どのような収納スペースが余っている?
- リビング階段下を大きな収納スペースにしたのですが、ほとんど使えていません。
奥行きが2メートルもあり、季節の装飾品や掃除道具を入れても、半分も埋まっていない状態です。
奥のものを取り出すのが面倒で、結局手前しか使わなくなってしまいました。 - 設計時に収納を多めに計画した理由は?
- モデルハウスで見た階段下収納に憧れていました。
雑誌やインテリアブログで「デッドスペースを有効活用」という特集をよく目にして、とても素敵に感じたんです。
普段使わないものをたくさん収納できると思って、できるだけ広く作ってもらいました。 - 収納が多すぎたことでどんな不便を感じている?
- 階段下収納を広く取った影響で、リビングの形が不格好になってしまいました。
大きなソファを置きたかったのに、壁際のスペースが限られて思うように家具が配置できません。
収納扉も大きいため、開閉時にリビングの動線を妨げてしまい、不便を感じています。 - 同じように収納計画に悩む人へのアドバイス
- 収納の使い勝手は、見た目の素敵さより実用性を重視すべきです。
奥行きのある収納は、手前のものを動かさないと奥のものが取り出せず、想像以上に面倒です。
私の場合、階段下は奥行き1メートル程度にして、その分リビングを広く取れば良かったと後悔しています。
木村 隆司さん(39歳・広島県)
- どのような収納スペースが余っている?
- 2階のファミリークローゼットが広すぎて、半分は空き部屋状態です。
4畳ほどの広さがあり、可動式の収納棚をびっしり設置したのですが、家族の荷物を全部入れても余裕があります。
季節のカーテンや布団カバーなども収納していますが、それでも使い切れていません。 - 設計時に収納を多めに計画した理由は?
- 前の家で部屋着やタオル、掃除用具などの収納場所に困っていた経験がありました。
子供の習い事の道具や学校行事の衣装なども、すぐに取り出せる場所に置きたいと思って。
「子供の成長に伴って荷物も増える」と予測して、余裕を持たせすぎてしまいました。 - 収納が多すぎたことでどんな不便を感じている?
- ファミリークローゼットを広く取ったため、子供部屋が8畳から6畳になってしまいました。
受験生の子供から「もっと広い部屋が良かった」と言われ、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
また、空きスペースがあるために、つい不要な物まで保管してしまい、年々荷物が増える一方です。 - 同じように収納計画に悩む人へのアドバイス
- 子供部屋の広さは、収納よりも優先すべきだと痛感しています。
収納は、今の必要量から2~3割増し程度に抑えるのがちょうど良いと思います。
むしろ、必要最小限の収納にすることで、モノを増やしすぎない良いきっかけになるはずです。
以上、収納が多すぎた新築を建てて後悔した体験談を紹介しました。
まとめ:家族に合わせた収納計画で理想の新築を
今回の不動産とーくは『新築の収納が多すぎた…後悔しない計画&体験談のまとめ』と題して徹底解説しました。
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございます。
新築の収納が多すぎてデッドスペースになってしまったり、掃除や整理が大変になってしまったりするケースをたくさん見てきました。
でも、ご家族の現在のライフスタイルをしっかり見つめ直し、将来の変化も予測しながら計画を立てることで、適切な収納量が見えてきます。
手の届きやすい場所に必要な収納を確保し、家事動線を考えた配置にすることで、毎日の暮らしがもっと快適になりますよ。
収納計画は、家族みんなで話し合いながら決めていくことをおすすめします。
みなさんの理想とする暮らしに合わせた、ちょうどいい収納計画ができることを願っています。
頑張って理想のマイホームづくりを進めてくださいね!
以上『新築の収納が多すぎた…後悔しない計画&体験談のまとめ』でした。
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