
マンションを売るつもりで買うなら「中古」一択で検討すべきです。
原則、新築を買うべきではありません。
新築マンションは人の手に渡った途端、中古になり価値が下がるからです。
専門家によっては「カギを開けたと同時に価値が2割下がる」なんて言う人もいます。
「マンションを売るつもりで買う=中古」、この一択で検討すべきでしょう。
しかし、同じ中古マンションでも「売れるマンション」の見極めが必須であることは言うまでもありません。

将来売る時に大きな損は避けたいですね

マンションを売るつもりで買うなら、何を言ってもまずは「立地」じゃな!
今回の不動産とーく『マンションを売るつもりで買うなら?売れるマンション10の条件!』では、不動産業界17年の経験にもとづき解説します。
記事の後半では、売れるマンションの条件とは反対の「売れないマンションの特徴」も紹介しています。
この記事を読めば、売れる・売れないの両面を知り、どんなマンションを買うべきか判断できるようになるはずです!
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)
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不動産業界歴17年。取引件数は400件超・相談件数は2,800件超の実績。不動産コンサルティング事業を行なうクラウドハーツ・リアルエステート代表。≫詳しいプロフィール
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級ファイナンシャル・プランニング技能士
売れるマンション10の条件!売るつもりで買うなら複数当てはめよう!
将来マンションを売るつもりで買うなら、知っておきたい「売れるマンションの条件」は以下の10こです。
立地や間取り、築年数や階数など、同じ特徴のマンションは1つとしてありません。
マンションを売るつもりで買うなら「中古」に絞り、売れるマンションの条件にできるだけ多く当てはまる物件を検討していきましょう。
条件1.人気な立地
は、売れるマンションの条件の1つです。
マンションを売るつもりで買うなら、説明するまでもない条件ですね。
もちろん、その立地に住みたい人が多いからです。
- 主要な駅から近く利便性が高い
- 人気の学校区で教育環境が良い
- 高級住宅街として有名なエリア
- 買い物施設が多く生活しやすい
- 再開発が行われて利便性向上
- 有名観光スポットが近い
などの良い条件がそろう中古マンションは、売りに出せばすぐに買主が見つかることが一般的です。

資産価値も下がりにくいんじゃ!
ちなみに、「高く」売れるマンションの大半は人気な立地にあります。
なかなか売りに出ないため、ライバル物件が少なく希少性が高い特徴があるからです。
よって、『人気な立地』にあることは、売れるマンションの条件になります。
マンションを売るつもりで買うなら必須の条件と言えるでしょう。
条件2.最寄り駅まで徒歩10分以内
は、売れるマンションの条件の1つです。
マンション選びでは、新築中古とわず「交通アクセスが良い」条件を重視する人が多いからです。
マンションを売るつもりで買うなら、この条件も外せないでしょう。
また、駅周辺はスーパーやドラッグストア、飲食店、商業施設などが充実しています。
便利で快適な生活を送るために、駅まで徒歩圏内、それも10分以内が目安になりますね。

通勤や通学にも便利じゃからの~

10分を超えると雨の日とかつらいもんね
マンションの最寄り駅が人気の駅や路線なら、なおさら良い条件で売れる可能性大です。
よって、『最寄り駅まで徒歩10分以内』は、売れるマンションの条件の1つと考えられています。
条件3.3LDK以上の間取り
マンションの購入層は、3~4人家族のファミリー層が多いからです。
売るつもりで買うなら、購入層が多い間取りのマンションを選ぶことが鉄則と言えるでしょう。
一方、1LDKや2LDKの間取りでは、部屋数が少ない、手狭なことを理由に、特に子育て世代のファミリー層には敬遠されます。

結果、売りにくいんじゃ…
買主の年齢層や価値観に個人差はありますが、専有面積70㎡~80㎡程度の3LDK~4LDKなら、売れるマンションの広さ&間取りと考えていいでしょう。

売るつもりで買う場合、部屋が「多すぎる」「広すぎる」のは逆にデメリットじゃ!
価格が高くなり、売れないことも多いぞ!
よって、『3LDK以上の間取り』は、売れるマンションの条件の1つになります。
条件4.バルコニーからの眺望がいい
ことは、売れるマンションの条件です。
マンションを選ぶ人の多くは、「眺望」を求めて買う人が多いからです。
売るつもりで買うなら、この条件もおさえておきましょう。
- バルコニーから市街地を一望したい
- 素敵な夜景を見ながら夕食を食べたい
- 家から見える景色を友達に自慢したい
自宅からの素敵な「眺望」は一種のステータスです。
眺望を好む人は本当に多いですね。

「一戸建てorマンション」を迷った時、眺望を決め手にマンションを選ぶ人も多いんじゃ!
また、眺望が良いマンションは希少性が高く、周囲より高値で売れる可能性も充分あります。
よって、『バルコニーからの眺望がいい』ことは、売れるマンションの条件になります。
条件5.高層階
にある部屋は、売れるマンションの条件の1つです。
マンションの高層階は、下記のメリットがあるからです。
- 風通しがいい
- 日当たりがいい
- 景色がいい
- プライバシーが守られる
- 水害リスクが低い
マンションは「低層階に住んでも意味がない」と考える人が実は多いです。
実際、20階~30階建以上の新築タワーマンションでは、価格が高くても高層階の角部屋から売れていくのはよくある話です。

ステータスを求めての購入じゃな

高層マンションでの生活には憧れますね
よって、『高層階』にある部屋は、売れるマンションの条件です。
条件6.管理会社がしっかりしている
ことは、売れるマンションの条件です。
「マンションは管理を買え」という格言があるように、マンションの快適性は「管理会社」の質に左右されるからです。
- エントランスにゴミや落ち葉が散乱して汚い
- 共用部分の設備が壊れているのに対応が遅い
- 管理人から挨拶が一切なく不愛想

立地が良くても、こんなマンションに住みたいかの~?

…正直イヤね
こんなマンション、素人でも売れないってわかるわ
管理会社がしっかりしているマンションでは、敷地内の隅々まで管理が行き届いています。
エレベーターや機械式駐車場、消防設備の点検・メンテナンスも丁寧に行われるマンションでは、入居者の満足度も高く、10年後~20年後の資産価値も維持しやすいと言えます。
それだけ管理会社の役割は大きく、マンションを売るつもりで買うなら目を光らせておくべきでしょう。
また、売却を任される不動産会社視点で言うと、優れた大手のマンション管理会社はそれだけでアピールポイントになります。
よって、『管理会社がしっかりしている』ことは、売れるマンションの大きな条件になります。
条件7.日当たりがいい
ことは、売れるマンションの条件になります。
マンションだけでなく一戸建てや不動産全体を通して同じことが言えますね。
売るつもりで買うならおさえておきましょう
「リビング・バルコニー側」での過ごし方を重視する人は多く、日中明るい時間が長く続く南向きは特に人気です。
反対に、日当たりが悪いマンションは、
- 昼間でも暗い
- 湿気が溜まりやすい
- 洗濯物の乾きも遅い
などのデメリットが目立ち、人気がなく売れないことが多いです。

バルコニーの各方角の特徴ついて、おさえておこうかの~
バルコニー向き | 特徴 |
---|---|
南向き | リビング側が長い時間明るい。北側にある部屋は日当たりが悪い。 |
東向き | 午前中にリビング側、午後は西側の部屋に日が入る。午後のリビング側が暗い。 |
西向き | 午前中は東側の部屋、午後は西側のリビングに日が入る。西日の日差しが強い。 |
北向き | 南側の部屋には長い時間日が入る。リビング側はほぼ1日中暗い。 |
周辺に高い建物がなく、日当たりの良いことはマンションの魅力を大きく引き出してくれます。
マンションを売るつもりで買うなら、方角にも注意した上で内覧時にも実際の日当たりをチェックしておきましょう。
よって、『日当たりがいい』ことは売れるマンションの条件です。
条件8.大型ショッピングモールが近い
ことは、売れるマンションの1つの条件です。
近くに大型ショッピングモールがあると、ファミリー層にポイントが高いです。
- 買い物が便利
- フードコートや飲食店で外食を楽しめる
- 子供が遊べる施設が充実
- イベントを楽しめる
- 休日に映画を楽しめる
夫婦2人はもちろん、家族のお出かけスポットとしても便利です。
マンションを売るつもりで買うなら、周辺の徒歩圏内あるいは車圏内にないかどうか確認しておきましょう。
快適で便利な生活が期待できるため、イオンモール、ららぽーとなど大型ショッピングモールが近いと高く売れることも多々あります。
よって、『大型ショッピングモールが近い』ことは、売れるマンションの条件になりますね。
条件9.セキュリティが高い
ことも、売れるマンションの条件に当てはまります。
子育て中のファミリーはもちろん、共働き夫婦や高齢者夫婦、女性の単身者など、あらゆる層が「安心・安全に暮らせる」マンションを望んでいるからです。
マンションを売るつもりで買うとはいえ、売却まで住み続けるあなた自身も安心でしょう。
- オートロック
- 防犯カメラ
- ディンプルキー
- 常駐する管理人
など、セキュリティ対策が充実しているマンションはやはり売りやすいです。
犯罪リスクが減り、住人は安心して生活できますからね。

一戸建てよりセキュリティが高い理由で、マンションを選ぶ人も少なくないぞ!
よって、『セキュリティが高い』ことは、売れるマンションの条件の1つです。
条件10.管理費・修繕積立金が抑えられている
ことは、売れるマンションの条件です。
管理費や修繕積立金が高すぎると、住宅ローンや駐車場代に加え、毎月の支払いが大きな負担になるからです。
築年数が古い中古マンションは、一般的に管理費や修繕積立金が高くなるケースが多い印象です。
品質の低下による災害対策の不安や、修繕計画の精度が低いなどが原因と言えます。
ただし、どのマンションにおいても管理費や修繕積立金が安すぎることは問題です。
管理状態の手抜きや将来の修繕計画の質を疑われるからです。

周辺マンションと比較して、抑えられているかつ適正かどうかじゃな
マンションを売るつもりで買うなら、高すぎず、安すぎず、適正な額であること。
『管理費・修繕積立金が抑えられている』ことは、売れるマンションの条件になります。
以上、マンションを売るつもりで買うにあたって、知っておきたい売れるマンションの条件を解説してきました。
つづいては、反対に売れないマンションの特徴について解説します。
マンションを売るつもりで買うなら、売れる・売れないの両面からチェックしましょう。
売れないマンション14の特徴!売るつもりで買うなら逆も知ろう!
「売れないマンションの特徴」については、まず既に解説した「売れるマンションの条件の逆」がそれにあたります。
売るつもりで買うにあたり、売れるマンションの条件と売れないマンションの特徴を対比した表で確認してみて下さい。
売れるマンションの条件 | 売れないマンションの特徴 |
---|---|
|
上記に加えて、売れないマンションの特徴をさらに掘り下げると下記4つにも注目したいところです。
マンションを売るつもりで買う際、計14の特徴に「5つ以上」当てはまると、将来の売却時には苦戦を強いられるでしょう。
11.大通りに面した低層階
『大通りに面した低層階』は、売れないマンションの特徴です。
大通りは1日中交通量が多く、騒音と排気ガスの影響があるからです。
大通りは一般車両だけでなく、トラックや救急車両も頻繁に通ります。
毎日のように騒音と排気ガスに悩まされることが考えられます。

排気ガスで、洗濯物もろくに干せませんね
さらに、「大通り+低層階」は特に売れないでしょう。
騒音と排気ガスの影響が特にひどく、マンション特有の眺望や日当たりが期待できないからです。

マンションを売るつもりで買う場合、「大通り+低層階」は避けた方がいいの~
よって、『大通りに面した低層階』は、売れないマンションの特徴になります。
12.旧耐震基準の時期に建てられている
『旧耐震基準の時期に建てられている』ことは、売れないマンションの特徴です。
旧耐震基準で建てられたマンションは、耐震性への不安はもちろん、築年数も古いからです。
マンションを売るつもりで買うなら、将来売却する時の築年数も考えておくべきでしょう。
耐震基準は、1981年6月の建築基準法改正を境に「旧耐震基準」「新耐震基準」に分けられます。
注目すべきは、その名の通り耐震性です。
旧耐震基準 | 震度5程度の地震で建物が倒壊しない構造 |
---|---|
新耐震基準 | 震度6強~7程度の地震で建物が倒壊しない構造 |
地震が多い日本では、マイホーム購入に耐震性を重視する人が多いですからね。
よって、新耐震基準と比べて地震の災害リスクが高いことから、『旧耐震基準の時期に建てられている』ことは、売れないマンションの特徴になるわけです。
13.自主管理(住人に高齢者が多い場合は特に)
『自主管理』の管理形態は、売れないマンションの特徴です。(住人に高齢者が多い場合は特に)
自主管理とは、マンションの管理業務をプロの業者に委託せず、住人達自らがおこなう管理方法です。
確かに、業者に委託しないため管理コストが安いことはメリットです。
ただ、知識が乏しい住人がおこなう維持管理では、建物の劣化の早め、資産価値の低下を問題視せざるを得ません。
売るつもりで買うマンションにはあまりおすすめとは言えません。

自主管理のマンションってあまり見ないけど今もあるの?

うむ、築年数の古いマンションにはまだまだ多いぞ!
管理業務は清掃や点検、修繕など多岐にわたり、肉体的・精神的な負担は大きいです。
マンション住人に高齢者が多ければ、将来に渡り必要な管理が行われない可能性も考えられるわけです。
多くの買主が敬遠するのは当然のことと言えます。
一般的に、現在のマンション管理は管理会社へ委託が主流です。
マンションを売るつもりで買うなら、主流に合わせておく方が賢明でしょう。
よって、『自主管理』のマンションは、入居後の大変さやトラブルの懸念があるため、売れないマンションの特徴になります。
住人に高齢者が多い場合は特にです。
14.同じマンション内に売物件が多過ぎる
『同じマンション内に売物件が多過ぎる』は、売れないマンションの特徴です。
同じマンションでいくつも物件が売られていると、あなたはどう感じますか?
「このマンションって人気ないんじゃ?」
など、買主の不信感につながります。
また、同じマンションで売物件が多過ぎると、差別化が難しくなります。
売り出し価格もある程度揃える必要があり、結構売りづらいでしょう。
売るつもりで買う今の時点ですでに売物件が多過ぎるなら、マンションを将来の売却する時に人気が回復しているとは考えにくいです。
同じマンション内で、同時期に2~3件ならよく見られます。
しかし、総戸数が少ないのに5~6つ以上も売りに出ていると、買主の購買意欲を欠く原因にもなりかねません。
よって、『同じマンション内に売物件が多過ぎる』ことは、売れないマンションの特徴になります。
以上、マンションを売るつもりで買うにあたり、売れないマンションの特徴についても解説しました。
売れるマンションの条件 | 売れないマンションの特徴 |
---|---|
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- 売れるマンションの条件をいくつ満たしているか?
- 売れないマンションの特徴をいくつ持っているか?
マンションを売るつもりで買うなら、上記2点を総合的に判断して購入に踏み切ることをおすすめします。
まとめ:売るつもりで買う場合もあなたのマンションライフを優先に!
今回の不動産とーくは『マンションを売るつもりで買うなら?売れるマンション10の条件!』と題して、下記の項目を解説しました。
あなたのマンションが買った値段で売れるか気になりますか?本記事では、買った値段で売れる、または買ったときより高く売れるマンションの特徴の他、売却に必須のタイミングについても解説しています!

お役に立てたかの~?
マンションを売るつもりで買う場合、将来の売却のことばかり考えると後悔します。
あなたや家族が求める希望が二の次になり、一番優先すべきマンション生活がおろそかになるからです。
売るつもりで買うとはいえ、求める希望とのバランスをしっかり取った上で購入を検討しましょう。
以上『マンションを売るつもりで買うなら?売れるマンション10の条件!』でした。