ローコスト住宅はおすすめできない?メリット・デメリット[全9選]

ローコスト住宅のデメリットは?
ローコスト住宅の安さ以外のメリットは?

ハウスメーカー選びにあたり、あなたも気になっていますか?

昔から「安かろう悪かろう」ということわざがあるように、「ローコスト住宅にも同じ事が言えるのでは?」と先入観をもつ人も少なくありません。

くれぐれも先入観でハウスメーカーを選ぶと失敗します。

具体的にローコスト住宅のメリット・デメリットは何かを知り、世間一般にではなく、あなたにとってローコスト住宅が適しているかどうかをチェックすることが大事です。

今回の不動産とーく『ローコスト住宅はおすすめできない?メリット・デメリット[全9選]』では、不動産業界16年の知識と経験をもとに解説します。

この記事を読めば、ローコスト住宅のイメージが良いも悪いもクリアになるはずです。

この記事を執筆した専門家
西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)
西田 喜宣|クラウドハーツ・リアルエステート代表
不動産業界歴16年。取引件数は400件超・相談件数は2,800件超の実績。不動産コンサルティング事業を行なうクラウドハーツ・リアルエステート代表。≫詳しいプロフィール
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級ファイナンシャル・プランニング技能士

ローコスト住宅はなぜ安い?理由は?

ローコスト住宅とは、その名の通り建築費用を安く抑えて建てられる主に注文住宅。
価格1,000万円台で、坪単価を見ると50万円前後のハウスメーカーが多いです。(※外構やオプション費用などを除いた本体価格として)

大手ハウスメーカーと比較すれば坪単価70~90万円ほどかかるため、価格のメリットはかなり大きいと言えるでしょう。

予算が限られていて大手ハウスメーカーでは手が届かない、かつ建売住宅では叶わない希望をもつ人に、ローコスト住宅はとてもおすすめです。

リョウヘイリョウヘイ

ローコスト住宅はなぜ安いんでしょう?

ローコスト住宅が安い理由は、

  • 大量or直接仕入れで材料費をカット
  • 無駄で不要な経費を徹底削減
  • 住宅性能は背伸びしすぎない
  • 間取りや内装などの一部規格化
  • 短い工期で人件費を抑えている
  • メーカーの利益率を抑えている

などがあげられます。

カエデカエデ

ケチっているわけではなさそうね!

注文住宅で建てたいけど予算が…

ローコスト住宅は、こうしたニーズに真っ向から答えたいハウスメーカーが、主に企業努力によって実現した低価格の注文住宅と言えます。

しかし、知名度の高い大手ハウスメーカーの建物と比較すれば、やはり劣るのは事実。

そこで、ローコスト住宅のデメリットからメリットまでを詳しく解説します。

ローコスト住宅のメリット・デメリット[全9選]

一般的にローコスト住宅のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
  1. 価格が安くローン返済も楽になる
  2. 寿命は大手注文住宅と大差がない
  3. 短い工期で建てられる
  4. 打ち合わせ回数が少ない
  5. オプションに費用をかけられる
  1. 建物の基本性能が低い
  2. 外装内装のグレードや自由度が低い
  3. 保証やアフターが充分ではない
  4. 施工品質・現場管理が不充分な場合あり
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まずはデメリットからじゃ!

ローコスト住宅のデメリット[4選]

ローコスト住宅のデメリットは以下の4つです。

レオ教授レオ教授

デメリットをよく知ることが必須じゃ!

1.建物の基本性能が低い

『建物の基本性能が低い』は、ローコスト住宅のデメリットです。

一般的な注文住宅と比べて、耐震性や断熱性などが劣る場合があります。

少し専門的に言うと、国土交通省が定める住宅性能表示制度の各等級には、差が生まれる場合が多いです。

ローコスト住宅の各メーカーにも性能の強みor弱みがあります。
あなたが妥協したくない性能にこだわりをもったローコスト住宅メーカーをしっかり比較して選ぶことが重要です。

2.外装内装のグレードや自由度が低い

『外装内装のグレードや自由度が低い』は、ローコスト住宅のデメリットと言えるでしょう。

建築コストを下げるために、規格化と大量仕入れで費用を削減していることも多いからです。

一般の注文住宅は、多くの種類の中から、素材やデザイン、設備などの仕様を選択できます。
それに比べると、ローコスト住宅の自由度の低さには物足りなさを感じる場合もあるでしょう。

また、標準仕様では満足できないという声もよく聞きます。
食器洗い乾燥機がない、床暖房が付いていないなどです。

また、低グレードの設備は機能性の他、劣化しやすいなどの問題もあります。

数年後に交換や修理になっては、ローコスト住宅として安く買った意味がなくなるため、注意が必要です。

外壁や屋根などの外装、キッチンや風呂・風呂リングなどの内装の他、特に失敗したくない箇所については、標準仕様を確認した上で、追加費用を払ってこだわっておくといいでしょう。

3.保証やアフターが充分ではない

『保証やアフターが充分ではない』は、ローコスト住宅のデメリットと言えます。

低価格を実現するために、建築後のアフターメンテナンスが有料の場合もあるからです。
将来のメンテナンス費用が高くつく可能性も高いと言えるでしょう。

また、性能に従って保証年数が短い場合もあります。

仮に短い保証期間では、保証終了後の不具合や故障は実費での修繕が必要です。
保証内容は充分確認した上で検討することをおすすめします。

カエデカエデ

でも、新築ならあまり不具合はないよね?

レオ教授レオ教授

そうとも言い切れん!
構造上の不具合などは、長く住まんと表に出てこんからの~

住宅の品質確保の促進等に関する法律、通称「品確法」では、建物の基本構造部分と雨漏りについて10年間の保証を義務付けています。

ただし、10年はあくまで最低限の保証期間と言え、安心は充分かと聞かれると疑問が残ります。

ローコスト住宅でも、他社との差別化からアフターサービスが売りのハウスメーカーもあります。

レオ教授レオ教授

アフター専門部署があって対応が早いなどじゃ!

建てた後の安心を重視したい人は、その点も比較してチェックしておくべきでしょう。

4.施工品質・現場管理が不充分な場合あり

『施工品質・現場管理が不充分な場合あり』は、ローコスト住宅のデメリットになります。

ローコスト住宅は、人件費、現場管理費なども極力カットして建築するからです。

例えば、経験豊富で腕の良い大工や職人は日当の高い大手ハウスメーカーに取られがち。
ローコスト住宅メーカーには、経験の浅い大工や職人が担当することも多いでしょう。

建築においては、大工の腕が家の出来を決めるといっても過言ではないため、やはりデメリットになります。

また、少ない現場管理費では充分な近隣対策もできず、周辺住人の苦情に発展することもあります。

現場管理があまりにひどい場合は、周囲の厳しい目が住んだ後に続くこともあるでしょう。


以上、ローコスト住宅のデメリットを解説しました。
メリットをつづけて解説します。

ローコスト住宅のメリット[5選]

ローコスト住宅のメリットは以下の5つです。

1.価格が安くローン返済も楽になる

『価格が安くローン返済も楽になる』ことは、ローコスト住宅最大のメリットと言えるでしょう。

平均的に1,000万円台で、坪単価50万円前後で建てられる価格設定が大きな魅力です。(※外構やオプション費用などを除いた本体価格として)

一方、大手ハウスメーカーの注文住宅では、2,000万円台、3,000万円台が当たり前。
坪単価にすれば70~90万円と、もはや住宅業界の高級ブランド品と言える価格設定です。

リョウヘイリョウヘイ

目が飛び出そうな価格ですね(驚)

仮に、建物面積30坪で建てたローコスト住宅1,500万円(坪単価50万円)、大手ハウスメーカーの注文住宅2,700万円(坪単価90万円)のローン返済を比較すると下記の通りです。(※住宅ローンで全額借りた場合)

ローコスト住宅 大手HMの注文住宅
建物価格 1,500万円 2,700万円
毎月ローン返済額 42,342円 76,217円
※借入期間35年・金利1.0%
カエデカエデ

こんなに差が出るんだ(汗)

以上から『価格が安くローン返済も楽になる』ことは、ローコスト住宅のメリットです。

2.寿命は大手注文住宅と大差がない

『寿命は大手注文住宅と大差がない』は、ローコスト住宅のメリットとも言えるでしょう。

いくら低価格であっても長くもたない家では、そのハウスメーカーは選ばれないからです。

ローコスト住宅とはいえ、寿命へのこだわりは維持したまま、外装内装、現場経費、人件費などその他の費用を削減することで、品質を実現しているハウスメーカーも多いです。

ただし、全てのローコスト住宅メーカーが、大手注文住宅と大差なしとは言い切れません。

各ハウスメーカーの情報収集をした上で、慎重な比較が必要でしょう。

3.短い工期で建てられる

『短い工期で建てられる』は、ローコスト住宅のメリットです。

一般的な注文住宅では、着工から完成・引き渡しまで5~6ヶ月程度かかる一方で、ローコスト住宅の場合は3~4ヶ月程度で完成することが多いです。

決して手抜きというわけではなく、ある程度規格化されているからです。

また、打ち合わせ、設計、建築確認などにも期間を要すことを考えれば、短い工期で建てられるローコスト住宅はメリットです。

レオ教授レオ教授

建て替えの人は仮住まいの期間も少なくなるじゃろう

リョウヘイリョウヘイ

事情があって急いでいる人にもメリットですね

4.打ち合わせ回数が少ない

『打ち合わせ回数が少ない』は、ローコスト住宅のメリットです。

ローコスト住宅は外装や内装などが一部規格化されているため、打ち合わせ箇所が限定されます。

また、1から作り上げると言うより、あれかこれかで選択できる打ち合わせスタイルを取るメーカーが多いです。

レオ教授レオ教授

色々迷わなくていい分、打ち合わせもスムーズじゃろう!

打ち合わせが面倒、こだわりがない、多数から選ぶと混乱する人などはメリットと言えます。

ただ反対に、フルオーダーでこだわって家を建てたい人にはデメリットと言えます。

5.オプションに費用をかけられる

『オプションに費用をかけられる』は、ローコスト住宅のメリットです。

建物本体が低価格であれば、その分希望の設備などにお金をかけられるからです。

レオ教授レオ教授

大手ハウスメーカーの注文住宅では、建物本体だけで予算いっぱいな人も多いからの~

ただし、ローコスト住宅メーカーによっては、価格を抑える工夫から自由が制限される場合もあるため注意が必要です。

目当ての希望をちゃんと盛り込めるかどうか、見積もりも含めて事前に確認しておきましょう。


以上、ローコスト住宅のメリットを解説しました。
紹介したメリット・デメリットを改めて下記にまとめておきます。

メリット デメリット
  1. 価格が安くローン返済も楽になる
  2. 寿命は大手注文住宅と大差がない
  3. 短い工期で建てられる
  4. 打ち合わせ回数が少ない
  5. オプションに費用をかけられる
  1. 建物の基本性能が低い
  2. 外装内装のグレードや自由度が低い
  3. 保証やアフターが充分ではない
  4. 施工品質・現場管理が不充分な場合あり
レオ教授レオ教授

デメリットを飲み込んで、価格を優先するかどうかが判断の分かれ道じゃ!

では、どんな人にローコスト住宅はおすすめできるのでしょうか?

ローコスト住宅をおすすめできる人・できない人

ローコスト住宅をおすすめできる人とできない人を、メリット・デメリットを考慮してあげていきます。

レオ教授レオ教授

まずはおすすめできる人じゃ!

ローコスト住宅をおすすめできる人[4選]

ローコスト住宅をおすすめできる人は以下の通りです。

1.仕様にこだわりがない人

『仕様にこだわりがない人』に、ローコスト住宅はおすすめです。

購入者のニーズを考慮した上で、コストを抑えた仕様を規格化しているからです。

住宅はこだわった分だけ高くなります。
メーカーが用意した標準仕様に満足できるなら、価格も抑えられて一石二鳥です。

2.低予算で新築に住みたい人

『低予算で新築に住みたい人』に、ローコスト住宅はおすすめです。

経済的な理由などで「支払いは抑えたいけど中古はイヤ!」なんて人には、ローコスト住宅が良い選択の1つになるはずです。

レオ教授レオ教授

マイホームといえば「新築」と強く望む人は多いからの~

3.打ち合わせが面倒な人

『打ち合わせが面倒な人』に、ローコスト住宅はおすすめです。

一般的な注文住宅は何度も打ち合わせを繰り返します。
打ち合わせだけで1~2ヵ月かかることも珍しくありません。

一方、ローコスト住宅では仕様がパターン化されて選びやすく、その結果打ち合わせ回数も少なくて済みます。

「スケジュール調整するのが大変」
「短期間でサクサクと進めていきたい」
「打ち合わせで何回も足を運びたくない」
「せっかくの休日を打ち合わせに使いたくない」

…でも新築で建てたい!という人に、ローコスト住宅はおすすめできます。

4.将来は住み替えたい人

『将来は住み替えたい人』に、ローコスト住宅はおすすめです。

将来住み替えるには、売却して住宅ローンの完済が必要になるからです。

多額の住宅ローンを組むと、将来に向けた返済に不安が生まれます。
そのため、ローコスト住宅を低予算で購入しておけば、将来の住み替えも計画しやすくなるでしょう。

また、購入時にハウスメーカーをしっかり比較し、品質の高いローコスト住宅を選んでおけば、将来売りやすくなります。


以上、ローコスト住宅をおすすめできる人を紹介しました。
かわって、おすすめできない人を続けていきます。

ローコスト住宅をおすすめできない人[2選]

ローコスト住宅をおすすめできない人は以下の通りです。

レオ教授レオ教授

単純にお金をかけたい人には向かんじゃろう

1.理想を追求して設計したい人

『理想を追求して設計したい人』に、ローコスト住宅はおすすめできません。

ローコスト住宅は完全自由設計ではなく、希望が受け入れられないことも多いからです。

レオ教授レオ教授

契約後に気付いて後悔する人も多いんじゃ

「対応できません」と営業マンに言われ過ぎて、ローコスト住宅メーカーとトラブルになった話はよく聞きます。

理想を追求して設計したい人は、やはり大手ハウスメーカーを選択すべきです。

2.高級感のある家に住みたい人

『高級感のある家に住みたい人』に、ローコスト住宅はおすすめできません。

外装内装のグレードが低いからです。
特に、キッチン・風呂・トイレ・洗面化粧台などの水回り設備には、安っぽさが目につくと思います。

「洗面化粧台が前に住んでた賃貸と一緒だった…」なんて声もたまに聞きます。

高級感のある家に住みたいなら、外装内装の細部にまでこだわれる大手ハウスメーカーの方がいいでしょう。


以上、ローコスト住宅をおすすめできない人を紹介しました。

ローコスト住宅をおすすめできる人・できない人をまとめると以下の通りです。

おすすめできる人 おすすめできない人
  1. 仕様にこだわりがない人
  2. 低予算で新築に住みたい人
  3. 打ち合わせが面倒な人
  4. 将来は住み替えたい人
  1. 理想を追求して設計したい人
  2. 高級感のある家に住みたい人

まとめ:デメリットより安さ重視ならローコスト住宅は買い!

今回の不動産とーくは『ローコスト住宅はおすすめできない?メリット・デメリット[全9選]』と題して、下記の項目を解説しました。

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レオ教授レオ教授

お役に立てたかの~?

ローコスト住宅は安いからダメでしょ…

こんな先入観があれば今すぐに捨てるべきです。
安いからという理由だけで、ローコスト住宅を選択から外すと後悔します。

消費者ニーズの高まりにより、ローコスト住宅も年々良いものに成長しています。

価格で住宅の価値を判断するのは簡単。
ただし、住宅の価値は住む人によって決まります。

ローコスト住宅のデメリットを知ったとしても、安さの方が勝り、充分な希望を見いだせるのなら一度検討すべきです。

以上『ローコスト住宅はおすすめできない?メリット・デメリット[全9選]』でした。