老後…坂の上の家に住む注意点は?逆に住み替えるべき判断基準5つ
「老後も坂の上の家で大丈夫かな?」
「坂の上からは住み替えるべきかな?」
「今の家で老後も快適に暮らせるかな?」

あなたも同じ悩みを抱えていませんか?

眺望が良い、静かに暮らせる、水害のリスクが低いなどのメリットもある坂の上の家ですが、老後を心配して暮らし続けるべきかどうか悩んでいる人は多いです。

足腰の負担や日常の買い物の大変さは、年齢と共にじわじわと現実の問題となってくるもの。

愛着がある家とはいえ、「いずれは坂の上の生活がネックになるのでは?」と考えることは当然のことでしょう。

そこでこの記事では、不動産業界18年のプロが『老後…坂の上の家に住む注意点は?逆に住み替えるべき判断基準5つ』と題し、実際に相談を受けた経験から徹底解説します。

この記事を執筆した専門家
西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)
西田 喜宣|クラウドハーツ・リアルエステート代表
不動産×住宅業界18年。3,000人以上の売却・購入・住み替えなどをサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。ブログ116万PV超 ≫運営者情報
【経歴】大手不動産会社・ハウスメーカー営業15年10ヶ月→現職の代表
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
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※2024年12月現在は全文無料で公開していますが、予告なく有料記事に変更する場合があります。

老後、坂の上の家に住む際に知っておくべき注意点3つ

老後、坂の上の家に住む際に知っておくべき注意点
老後、坂の上の家に住む際に知っておくべき注意点は下記3つです。

注意点1.
いずれ足腰の衰えから坂の上り下りが困難に

『いずれ足腰の衰えから坂の上り下りが困難に』は、老後に坂の上の家に住む際の注意点の1つです。

レオ教授レオ教授

高齢者にとって、足腰の衰えは
避けられない現実じゃからの~

年齢を重ねると共に、日常の移動が大きな負担となる将来が必ず来ると思った方がいいでしょう。

ケイスケ

坂道の上り下りは、膝や腰への
負担が大きいですからね

これからの老後に足腰の衰えが生じても、買い物や病院通いに支障がないように、移動手段を考えておくことが重要です。

注意点2.
雨や雪、路面凍結時に滑って転倒の危険がある

『雨や雪、路面凍結時に滑って転倒の危険がある』は、老後に坂の上の家に住む際の注意点の1つです。

特に、路面凍結時には、見た目では分かりにくい凍結箇所があり、これが転倒の原因になることも少なくありません。

レオ教授レオ教授

どれだけ気を付けていても、
若い頃より転倒しやすくなるからの~

高齢になり、バランスを取る能力が低下してくると、一度の転倒で骨折などの重傷を負う確率が高くなります。

マチ②

悪天候時の外出そのものが
危険になりそうですね

また、怪我の回復も遅く、一度の転倒がその後の老後生活に大きな影響を及ぼすことがあるため、要注意です。

対策として、防滑性の高い靴を着用する、安定性の高い杖を使用する、必要に応じて家族や介護サービスを利用するなども検討すべきでしょう。

注意点3.
運転免許返納後は移動が難しくなる可能性

『運転免許返納後は移動が難しくなる可能性』は、老後に坂の上の家に住む際の注意点の1つです。

レオ教授レオ教授

自家用車をメインの移動手段に
している人の注意点じゃな

高齢になると、判断能力の低下や健康上の問題から運転免許を返納する将来がいずれ訪れます。

その際、公共交通機関の利用が不便な地域では、車で簡単に行けていたスーパーや病院へのアクセスが難しくなり、車が使えなくなる問題は深刻になるでしょう。

ケイスケ

毎回タクシーに頼るわけには
費用的にも難しいですからね

老後を坂の上の家で暮らすなら、運転免許を返納する可能性を充分に考えた上で、移動手段の確保に関する計画を立てることが重要です。


以上、老後を坂の上の家で暮らす際の注意点を解説しました。

老後は坂の上の家から住み替えるべき?5つの判断基準

老後は坂の上の家から住み替えるべき?5つの判断基準
老後は坂の上の家から住み替えすべきか否か、その判断基準は下記5つの1つにでも該当するかどうかです。

  1. 急傾斜の長い坂の上にある
    高齢になると、急傾斜の長い坂は日常の移動に大きな負担となります。急な坂道は特に足腰に負担がかかり、転倒のリスクを高めます。また、雪や雨の日はさらに歩行が困難になることが予想されます。老後の生活に重要な安全性を欠くことになります。
  2. バスが走っていないor便が極端に少ない
    公共交通機関の利便性は、いずれ自動車の運転が困難になる老後生活では重要です。坂の上にも関わらず、交通手段にバスがないと、日常生活での気軽な外出が難しくなります。
  3. 坂の下にしか買い物施設や病院がない
    日常生活に必要な買い物施設や病院が坂の下にしかないと、降りて行くだけでかなりの労力がいります。また、年齢と共に病院にかかる頻度や種類も増えるため、病院が遠いことは大きなデメリットです。
  4. 坂が原因で災害時に避難しにくい
    災害時の安全性は、老後生活に重要な要素です。もし坂が原因で、避難路が限られている場合は、避難の遅れが生じやすいため、災害発生時のリスクが高まります。
  5. 子供への相続後、売りにくい地域
    将来の売却のしやすさも重要な要素です。坂の上にあることで、アクセスの問題や日常生活の不便さがある地域なら、相続した子供が売却や利用に困難を感じ、迷惑が生じる可能性もあります。
レオ教授レオ教授

これらの5つの内、
1つでも該当するなら、
住み替えを検討すべきじゃ!

一方で、これらに1つも該当せず、坂の上の家といえど生活に困らない場合は、現在の住まいでの老後を迎えても問題ないと考えます。

老後の住み替えは、若い頃の住み替えと違って、高齢者として安心した日々を過ごすための重要な決断です。

今一度、現在の住環境を見直してみて下さい。

老後に向けて坂の上の家から住み替えた人の体験談

老後に向けて坂の上の家から住み替えた人の体験談
老後に向けて、坂の上の家から住み替えた人の体験談を紹介します。


山田 光子さん(68歳・神奈川県)

住み替えて「良かった」点は?
平坦な土地にあるマンションに住み替えました。前の家では、毎日のように「この坂をいつまで登れるのか」という不安がありました。今はやはり安心感があります。今はエレベーターで簡単に部屋まで行けますし、雨の日でも外出が怖くなくなりました。日常の買い物も便利で、足腰を酷使することもなくなりました。
住み替えて「悪かった」点は?
坂の上の家は見晴らしが良く、毎朝の景色が本当に楽しみでした。しかし、マンションでは窓からの眺めが隣の建物の壁で、正直少し寂しいです。
隣人の生活音が気になることが増えました。以前は隣の家まで距離があったので、音の問題は一切ありませんでした。プライバシーの面では、元の家に軍配が上がります。
住み替えを迷っている人へ一言
坂の上の家での生活は、若い頃は素晴らしかったですが、年齢を重ねると心配が増えていくものです。体力や健康に自信があるうちに、平坦な土地やバリアフリーの住まいに住み替えることを検討するのも悪くないと思います。将来を見据えて行動することで、安心した老後を過ごせますよ。

田中 孝志さん(72歳・京都府)

住み替えて「良かった」点は?
バリアフリーのアパートを見つけ、思い切って住み替えました。移動がとても楽になったことが良かったです。自転車も使えるし、スーパーや病院までの距離が近く、生活がずっとスムーズになりました。これなら、もっと早く決断すれば良かったと感じています。
住み替えて「悪かった」点は?
以前は近所の方々と長い付き合いがあり、何かあればすぐに助け合うことができました。しかし、新しい場所では、まだ親しい人が少なく、孤独を感じることもあります。庭の手入れをする楽しみもなくなり、趣味の時間が減ったことが少し寂しいです。
住み替えを迷っている人へ一言
住み替えは決して簡単な決断ではありませんが、老後の生活を快適にするためには、考慮する価値があると思います。特に坂道がきつい場所にお住まいの方は、体力があるうちに住み替えを検討することをお勧めします。

川崎 直子さん(70歳・東京都)

住み替えて「良かった」点は?
駅近のマンションに引っ越しました。以前は夜中に体調が悪くなった時など、すぐに助けを呼べるのかという心配が常にありましたが、いまは安心感があります。
住み替えて「悪かった」点は?
自然が少なくなったことです。以前は庭で草花を育てたり、季節の移り変わりを感じたりする時間が豊富にありましたが、今はそれができなくなりました。マンションはセキュリティがしっかりしている反面、外の景色が遮られ、閉塞感を感じることもあります。
住み替えを迷っている人へ一言
坂の上に住んでいると、普段の生活はもちろん、将来的な不安も大きいと思います。私自身、もっと早く住み替えをしていれば良かったと感じることが多いです。特に健康が気になる方は、平坦な場所での生活を早めに検討してみてください。

森田 浩一さん(65歳・広島県)

住み替えて「良かった」点は?
生活が楽になったことです。趣味のサイクリングも気軽に楽しめるようになり、買い物もスムーズです。前は、荷物を運ぶ時に坂が本当にネックで、いつも疲れてしまうのが悩みでした。
住み替えて「悪かった」点は?
地域の雰囲気が以前とは異なり、少し馴染みにくいです。近所同士で顔を知り合っている関係がなく、新しい環境に馴染むには、もう少し時間がかかりそうです。
住み替えを迷っている人へ一言
坂の上からの住み替えは、老後を快適に過ごすためには必要な選択かもしれません。生活に不便を感じている方は、その障害を取り除くためにも、住環境を一度見直してみて下さい。

岩本 佳代さん(69歳・新潟県)

住み替えて「良かった」点は?
夫と相談し、平坦な土地にある新しい家に住み替えました。移動が格段に楽になったことが嬉しいです。これまで外出をためらっていたのが嘘のように、活動的になりました。
住み替えて「悪かった」点は?
以前よりも静かではないという点です。前の家は本当に静かで自然に囲まれた環境だったため、窓を開けると鳥のさえずりが聞こえてくるような場所でした。しかし、今は車の音や近所の生活音が常に聞こえてきます。
住み替えを迷っている人へ一言
自分の体力や生活のペースに合わせた住環境を選ぶことが大切だと思います。今は大丈夫でも、将来的には不安が増すかもしれません。必要であれば早めに行動を起こすのがいいです。

※プライバシー保護のため仮名です。

以上、老後に向けて、坂の上の家から住み替えた人の体験談を紹介しました。

まとめ

今回の不動産とーくは『老後…坂の上の家に住む注意点は?逆に住み替えるべき判断基準5つ』と題して、下記の項目を解説しました。

レオ教授レオ教授

お役に立てたかの~?

老後の住まいは、生活の質そのものを左右する大切な決断です。

坂の上の家に住むことの利点と注意点を天秤にかけて、あなたにとって最適な選択をすることが肝心です。

その際のポイントはやはり「安全性と快適性」の2点。
老後に起こりうるマイナスな可能性を、今の家での暮らしでカバーできるかどうか、客観的にも視点も踏まえながら一度考えてみて下さい。

坂の上の家で老後も暮らす選択をする場合でも、高齢者としての予期せぬ事態に備えて、いつでも住み替えを検討できるように、家の査定額を知っておくなどの準備を進めておくことをおすすめします。

【2024年12月追記】
家が高く売れる時はいつ?

結論から言えば、
すでに家が高く売れる時はきています。

あなたは、近年の住宅価格が上昇していることをご存じですか?

直近の2024年11月29日、国土交通省が公表した日本全国の不動産価格指数によると、

不動産価格指数 令和6年8月|国土交通省
引用:不動産価格指数 令和6年8月|国土交通省

マンション(緑の線)
2013年1月頃から上昇し約2.06倍 ※2倍超え
戸建住宅(青の線)
2020年7月頃から上昇し約1.17倍
住宅地(橙の線)
2020年7月頃から上昇し約1.16倍
※2010年平均=100からの倍率(全国平均)

例えば、2010年に3,500万円で売られていた同価値の物件が、それぞれ下記の価格で売買されているイメージです。

マンション
3,500万円×約2.06倍約7,210万円
戸建住宅
3,500万円×約1.17倍約4,095万円
住宅地(土地)
3,500万円×約1.16倍約4,060万円
※マンションは首都圏等の高騰が全国平均を引き上げていると考えられます。

プロ18年プロ18年

地域や購入時期によっては
予想以上に高値がつく
ことが多くなっています!

…がしかし、この好調相場もいつ下落するかわかりません。

仮に、日銀の金融引き締めなどが入ると、住宅ローン金利の上昇・株価下落の影響から、不動産価格もマイナスに転じることが考えられます。

「あの時に売っておけば…」と後悔しないためにも、早めに査定額を確認して、高値で売れるタイミングを逃さないことが大事です。

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最後までこの記事を読んでくださり、ありがとうございました。
あなたの快適な老後に向けて、少しでもお役に立てれば幸いです。

以上『老後…坂の上の家に住む注意点は?逆に住み替えるべき判断基準5つ』でした。

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【実践版】300万高く売る!家の売却に強い不動産会社選びのガイド』では、私が18年で3,000人以上をサポートした経験から、初めての人でも失敗せず実践できるようにまとめました。

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※2024年12月現在は全文無料で公開していますが、予告なく有料記事に変更する場合があります。

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