
あなたも同じ疑問をもっていませんか?
マイホーム購入時の頭金の額は、それぞれの経済状況やリスク管理、価値観などによって大きく左右されます。
一般的に購入価格の「10~20%」が目安とされることも多々ありますが、あくまで参考です。
頭金支払い後の生活費、突発的な出費に不安がないかと同時に、毎月のローン返済額のバランスも見ながら、個々に決定することが重要です。
とはいえ、参考材料や情報がなければ、なかなかピンと来ないものですよね。
そこでこの記事では、不動産・住宅業界18年のプロが『4000万の家の頭金いくら準備した?162人アンケート+体験談付』と題して徹底解説します。
はじめてのマイホーム購入を前に、頭金のイメージがクリアになるはずです!
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)
-
不動産業界18年。相談2,800件超・査定2,000件超・取引400件超の豊富な実績。自身の住み替え経験は4回。不動産コンサルティング事業を行なうクラウドハーツ・リアルエステート代表 ≫運営者情報
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級ファイナンシャル・プランニング技能士
162人にアンケート!
約4000万の家の頭金いくら準備した?
過去、約4000万の家を買った経験のある162人に「頭金をいくら準備しましたか?」とヒアリングしてみました。

アンケート結果は
下記の通りじゃ!
※ここでの約4000万の家は「3780~4280万円」
※諸費用で支払った分の頭金も含む
※親族等からの援助金があった場合はその分を除く
回答者の多くは
「201~600万円」「901~1100万円」の範囲
回答者の多くは「201~600万円」の範囲、そして「901~1100万円」の範囲で、頭金を準備している傾向でした。
まず、「201~600万円」の範囲の人については、
- 住宅ローンの元金を減らして、金利負担を少しでも抑えたい
- 新しい家での生活を考えて、経済的な余力は残しておきたい
この2点のバランスを取った結果、「201~600万円」の範囲で落ち着いた人が多かったと考えられます。
※ただし、諸費用分のローンは一般的に金利が高くなる、かつ審査が厳しくなるため、最低でも諸費用分以上の頭金の用意がベターです。(諸費用の目安は物件価格×6~8%)
また、ある程度まとまった頭金は、返済能力や資産形成意識が高いと判断されるため、住宅ローン審査ではプラスの印象になります。

不動産会社や金融機関の提案で
金額を決定した人も多いじゃろう
一方、「901~1100万円」の範囲の人については、
- 短期間で住宅ローンを完済してしまいたい
- 将来に向けて多額の借金は背負いたくない
など、家の購入を前に精神的な安心感を求める強い気持ちがうかがえます。

堅実な人達ですね
やはり「頭金なし」の購入は危険?
実は、アンケートの中には「頭金なし」で約4000万円の家を購入した人も一定数いました。
しかし、約4000万円の家は高額帯のため、「頭金なし」での購入ではローン支払いの負担が大き過ぎます。
そのため、これから約4000万円の家の購入を検討するあなたに、頭金なしでの購入はおすすめできないため、アンケート結果から除外しています。
【頭金の金額別】
4000万の家を買う時の返済シミュレーション
家を買う際には、「頭金」の金額によって、毎月の住宅ローンの支払い額が大きく左右されます。
「結局、頭金をいくら準備すれば…」
この判断が難しい場合は、毎月の住宅ローン返済額を目安にする方法もおすすめです。

頭金別に4000万の家を買った際の
シミュレーションを進めてみるぞ!
まず、家の購入時には物件価格の「6~8%」の諸費用が必要になります。(※仲介手数料、登記費用、火災保険料、他)
例えば、「280万円(7%)」の諸費用が必要だった場合、頭金を除いた「住宅ローンの借入額」は次のようになります。(計算式:購入価格-諸費用=住宅ローン借入額)
頭金100万円 | 頭金200万円 | 頭金300万円 | 頭金400万円 | 頭金500万円 | 頭金600万円 | 頭金700万円 | 頭金800万円 | 頭金900万円 | 頭金1000万円 | 頭金1100万円 | 頭金1200万円 | 頭金1300万円 | 頭金1400万円 | 頭金1500万円 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
購入価格 | 4000万円 | 4000万円 | 4000万円 | 4000万円 | 4000万円 | 4000万円 | 4000万円 | 4000万円 | 4000万円 | 4000万円 | 4000万円 | 4000万円 | 4000万円 | 4000万円 | 4000万円 |
諸費用 | 280万円 | 280万円 | 280万円 | 280万円 | 280万円 | 280万円 | 280万円 | 280万円 | 280万円 | 280万円 | 280万円 | 280万円 | 280万円 | 280万円 | 280万円 |
住宅ローン借入額 | 4180万円 | 4080万円 | 3980万円 | 3880万円 | 3780万円 | 3680万円 | 3580万円 | 3480万円 | 3380万円 | 3280万円 | 3180万円 | 3080万円 | 2980万円 | 2880万円 | 2780万円 |
続いて、これらの住宅ローン借入額を下記条件で借りた場合の返済シミュレーションを立ててみました。
- 返済期間:35年
- ボーナス:なし
- 返済方法:元利均等返済
- 参考金利:変動0.475%/10年固定0.94%/35年固定1.81%
頭金100万円 | 頭金200万円 | 頭金300万円 | 頭金400万円 | 頭金500万円 | 頭金600万円 | 頭金700万円 | 頭金800万円 | 頭金900万円 | 頭金1000万円 | 頭金1100万円 | 頭金1200万円 | 頭金1300万円 | 頭金1400万円 | 頭金1500万円 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
住宅ローン借入額 | 4180万円 | 4080万円 | 3980万円 | 3880万円 | 3780万円 | 3680万円 | 3580万円 | 3480万円 | 3380万円 | 3280万円 | 3180万円 | 3080万円 | 2980万円 | 2880万円 | 2780万円 |
変動0.475% | 10万8045円 | 10万5460円 | 10万2875円 | 10万0291円 | 9万7706円 | 9万5121円 | 9万2536円 | 8万9951円 | 8万7366円 | 8万4782円 | 8万2197円 | 7万9612円 | 7万7027円 | 7万4442円 | 7万1858円 |
10年固定0.94% | 11万6830円 | 11万4035円 | 11万1240円 | 10万8445円 | 10万5650円 | 10万2855円 | 10万0060円 | 9万7265円 | 9万4470円 | 9万1675円 | 8万8880円 | 8万6085円 | 8万3290円 | 8万0495円 | 7万7700円 |
35年固定1.81% | 13万4426円 | 13万1210円 | 12万7995円 | 12万4779円 | 12万1563円 | 11万8347円 | 11万5131円 | 11万1915円 | 10万8699円 | 10万5483円 | 10万2267円 | 9万9051円 | 9万5835円 | 9万2619円 | 8万9403円 |
※参考金利は2023年9月1日時点でおおよそ借入可能な金利です。また、実際の適用金利は審査により決定します。
※諸費用分のローンは一般的に金利が高くなりますが、計算簡略のため同金利としています。
※各返済金額は概算のため幾分前後します。

しっかり頭金を貯めれば
月々がすごく楽ですね
例えば、「頭金100万円」の返済額と、アンケートで多かった範囲の「頭金600万円」の返済額を比較してみると、
頭金100万円 | 頭金600万円 | (差額) | |
---|---|---|---|
住宅ローン借入額 | 4180万円 | 3680万円 | -500万円 |
変動0.475% | 10万8045円 | 9万5121円 | -1万2924円 |
10年固定0.94% | 11万6830円 | 10万2855円 | -1万3975円 |
35年固定1.81% | 13万4426円 | 11万8347円 | -1万6079円 |

500万円も変わると、
支払いの差は大きいですね!

年間にすれば
15~20万円の差じゃ
実際に、あなたが頭金の設定をする時には、不動産業者や銀行の担当者に対して「複数パターン」のシミュレーションを依頼し、しっかり納得の上で進めましょう。
今の持ち家を売却して、4000万の家に買い替える場合に、1社だけの査定額を信じて「安く売るハメになった…」と後悔する人が増えています。
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おおよその情報で査定依頼できます
査定後に売るor売らないは自由です
4000万の家の購入に向けて
頭金を決める際のポイント[4つ]
4000万の家の購入に向けて、頭金を決める際のポイントは以下4つです。
ポイント1.
預金全額は使用しない
は、4000万の家の購入で頭金を決める際のポイントの1つです。
頭金を多額にすれば、住宅ローンの返済負担は軽くなりますが、予期せぬ大きな出費に対応できないからです。

新生活には、
予想外の費用が伴うからの~

せっかくの新居で
お金の事に悩みたくないですね
また、4000万円の家の購入者に多い30代~40代のファミリー層にとっては、子供の教育費をはじめ、老後資金等を見越した将来の貯金も必要となります。
家の購入後、経済的に安心して生活を送るためにも、全ての預金を使わずに、余裕を持った資金計画を元に頭金を設定しましょう。
ポイント2.
地域の値段相場を確認する
は、4000万の家の購入で頭金を決める際のポイントの1つです。
余分な頭金を負担する可能性があるからです。
家の価格は売り手が一定の範囲で自由に設定できるため、地域の相場より高いケースもしばしば見受けられます。
例えば、市場価格で3,900万円が妥当な家が4,300万円で出されているといった、数百万円の価格差も珍しくありません。

それは要注意ですね…
このような状況で、地域の相場を把握していれば、価格交渉しながら購入を検討できます。
しかし、相場を知らなければ、何の疑問も持たずに追加の頭金を用意し、購入に踏み切る恐れもあるでしょう。
余計な頭金を避けるためにも、同じ地域の物件価格を比較し、市場価格を理解した上で、無駄のない頭金を準備することが重要です。
ポイント3.
別のローンがあれば返済を考える
は、4000万の家の購入で頭金を決める際のポイントの1つです。
例えば自動車やクレジットカードのローンのように、通常、住宅ローンよりも金利が高いローンがある場合、そのローンを先に返済することで、全体の支払い金額を削減できるからです。

自動車ローンが金利4~8%に対し
住宅ローンは1%前後じゃからの~
この状況では、頭金を少なくしてでも自動車のローンを先に完済することで、全体の支払い金額を低く抑えることが可能です。
具体的に言うと、4000万円の家を購入する際に、頭金が600万円・自動車ローンが250万円あるとすれば、自動車ローンを完済し、頭金を350万円にする進め方を想像してみてください。

さらに、別のローンがない方が
住宅ローン審査は通過しやすいぞ!
以上から、別のローンがある場合は、その返済を考えた上で、最終的にどれくらいの頭金を用意するべきかを決定しましょう。
ポイント4.
諸費用も含めて考える
は、4000万の家の購入で頭金を決める際のポイントの1つです。
通常、家の購入には「6~8%」の諸費用が必要で、これを4000万円の家に換算すると「240~320万円」の大きな金額となるからです。
諸費用には、仲介手数料・登記費用・銀行手数料&保証料・火災保険費用・売買契約書の印紙代などがあり、これらは全て買主が負担します。

諸費用以外にも、引っ越し費用や
家具家電費用もいるじゃろう
資金計画が乱れ、後悔することがないように、諸費用を含めて4000万円の家の頭金を決定しましょう。

諸費用の見積もりは早めに
不動産会社へ確認ですね
以上、4000万の家の購入に向けて、頭金を決める際のポイントを解説しました。
【体験談】頭金や返済額は?
約4000万の家の支払い経験者に聞いた
過去に、約4000万円の家を買った経験がある人達から、「資金計画の実例」についての頭金や住宅ローン返済額に関する体験を集めました。
※ここでの約4000万の家は「3780~4280万円」とします。

- 家の購入価格はいくら?
- 4150万円
- 準備した「頭金」はいくら?
- 1000万円
- 住宅ローンの「毎月返済額」はいくら?
- 10万円
- 体験談
- 私は財形住宅貯蓄などを利用して、約1000万円の頭金を貯めてから家を購入しました。
振り返ってみると、もう500万円ほど追加で貯めてからの方が良かったのかなと感じています。
やはり、毎月10万円の返済が30年も続くと考えると、返済完了時にはすでに老後です。
そのため、老後資金も同時に貯める必要があります。
さらに、管理費や修繕積立金が値上がり傾向にあり、月々の返済額は今後も増えていくことを考えると、頭金はもっと貯めてからの購入が理想的でした。

- 家の購入価格はいくら?
- 4200万円
- 準備した「頭金」はいくら?
- 500万円
- 住宅ローンの「毎月返済額」はいくら?
- 10万円
- 体験談
- 頭金の積みすぎが必ずしも良いとは限らないと思いました。
低金利で住宅ローン控除が使えるなら、その恩恵を最大限に受けられるローン金額にする方が賢いと思うからです。

- 家の購入価格はいくら?
- 4200万円
- 準備した「頭金」はいくら?
- 2000万円
- 住宅ローンの「毎月返済額」はいくら?
- 5万円
- 体験談
- 何かとお金がいることを考え、若い頃から財形貯蓄をしてきたので、頭金の用意に困ることはありませんでした。
しかし、私一人の頭金だけでは足りないと感じ、主人と共同名義で負担を半分ずつ分けることに決めました。
頭金を多めに入れたことで、将来的な老後の不安もなく、楽に貯蓄を進めることができています。

- 家の購入価格はいくら?
- 3780万円
- 準備した「頭金」はいくら?
- 100万円
- 住宅ローンの「毎月返済額」はいくら?
- 11万5000円
- 体験談
- 最低限の額しか頭金を用意しなかったため、毎月の支払額は少し高いなと感じています。
ボーナス返済をしていないことも原因の1つかもしれません。
頭金を多く入れると、毎月の返済額はたしかに減りますが、家の購入直後に貯金が大きく減ってしまうのは怖いと感じていました。
そこまで後悔はしていません。

- 家の購入価格はいくら?
- 4180万円
- 準備した「頭金」はいくら?
- 1500万円
- 住宅ローンの「毎月返済額」はいくら?
- 8万2000円
- 体験談
- 住宅ローンの返済額は、団体信用保険や、ローンを組む際に追加した特約保険の影響で、通常の返済額よりも高くなっています。
しかし、返済はそこまで苦ではないので、頭金をもう100万くらい入れても良かったかなと思います。

- 家の購入価格はいくら?
- 4100万円
- 準備した「頭金」はいくら?
- 900万円
- 住宅ローンの「毎月返済額」はいくら?
- 8万円
- 体験談
- 私が新築住宅を購入したのは数年前のことで、毎月返済しているのですが、今になって頭金をもう少し多めにしておけばよかったと思っています。
当時、貯金もあったので、頭金をもっと増やしておけば返済期間も短くなっていたかもしれません。

- 家の購入価格はいくら?
- 4200万円
- 準備した「頭金」はいくら?
- 頭金なし
- 住宅ローンの「毎月返済額」はいくら?
- 12万円
- 体験談
- 私たちは結婚式とマイホーム購入を同時期に決めたため、貯蓄はほとんどなく、頭金なしで家を買いました。
頭金なしでフルローンを組んだため、毎月の返済は多額でややきついですが、何とかなっています。

- 家の購入価格はいくら?
- 3860万円
- 準備した「頭金」はいくら?
- 600万円
- 住宅ローンの「毎月返済額」はいくら?
- 10万6000円
- 体験談
- ローンは少ない方がいいと考え、できるだけ多くの貯金を頭金に回しました。
それでも、一部の手元資金は残しておいたため、ローン返済が始まってからも精神的に余裕を持って生活することができました。
ただ、ボーナスが下がる可能性を考え、ボーナスなしでの返済にしたため、ボーナス全額が手元に残る状況を見ていると、もう少し頭金に回してもよかったかもしれない気はしています。
まとめ:4000万円の家は高額帯!頭金や返済計画は慎重に
今回の不動産とーくは『4000万の家の頭金いくら準備した?162人アンケート+体験談付』と題して、下記の項目を解説しました。

お役に立てたかの~?
一般的に、4000万円の家は高額帯のため、しっかりと将来を見据えて返済計画を立てることが大事です。
多額の頭金を準備すれば、ローンの支払いは少なくできますが、頭金を払い過ぎたことが原因で、新生活が窮屈なものになってしまっては本末転倒です。

バランスが大事ですね
お金の事ばかりに目を奪われ、家を購入する目的を見失わないように、慎重に進めてみて下さいね。
以上『4000万の家の頭金いくら準備した?162人アンケート+体験談付』でした。
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