「もっと真剣に検討しておけば…」
思い切って自由設計で建てた注文住宅。
しかし、実際住んだあと「吹き抜けにすれば良かった…」と後悔する人は意外に多いです。
実際、家づくりは多くの決断の連続で、その中にはあとで振り返って「失敗だった」と感じることも少なくありません。
この記事では、不動産・住宅業界18年のプロが『吹き抜けにすれば良かった…理由は?注文住宅の失敗談まとめ』と題して徹底解説します。
吹き抜けに関する後悔を防ぐための具体的なポイントがわかります。
- 西田 喜宣(ニシダ ヨシノブ)
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不動産 x 住宅業界18年。3,000人以上の売却・購入・住み替え等をサポート。不動産コンサルティングのクラウドハーツ・リアルエステート代表。ブログ116万PV超 ≫運営者情報
【資格】公認 不動産コンサルティングマスター|宅地建物取引士|2級FP技能士
[失敗談]吹き抜けにすれば良かった…理由は?経験者に聞く
注文住宅を建てた結果、「吹き抜けにすれば良かった…」と話す経験者の失敗談をまとめました。
吉田 智美さん(37歳・北海道)
当初は吹き抜けを作りたいと夫婦で話していましたが、最終的に「冬の寒さが厳しい北海道では、冷暖房効率が悪くなるかもしれない」という理由でやめてしまいました。しかし、住み始めてみると家全体が思った以上に窮屈に感じることが多く、特にリビングが狭く見えるのが気になります。吹き抜けがあれば、もっと開放感が出ていたはずなのに…と後悔しています。天井が低いと光の入り方も制限されるため、日中でもリビングが少し暗い感じがして、もっと大きな空間にすれば良かったと何度も思いました。実際、吹き抜けにしている友人の家は、すごく明るくて開放感があり、訪れるたびに「こうすれば良かったな」と後悔しています。
佐藤 一馬さん(45歳・神奈川県)
家族全員で音楽を楽しむのが好きで、ホームシアターや楽器演奏のためにリビングの天井を高くしようかと迷っていました。最終的には「2階のスペースを最大限活かそう」という理由で普通の天井にしたのですが、住んでみると音の響きが思っていたほど良くありませんでした。吹き抜けにすれば、音がもっと響いて立体的に聞こえるはずだったんじゃないかと、今でも後悔しています。特にピアノの音がリビング全体に広がるように響いてほしかったのですが、天井が普通だと音がこもってしまい、理想とは程遠い感じです。次に家を建てる機会があれば、絶対に吹き抜けにして、音の広がりを体感したいですね。
中村 千佳さん(29歳・福岡県)
私は観葉植物が大好きで、家中に緑を飾ることを夢見ていました。家を建てる時も、吹き抜けにして植物が天井まで成長できる空間を作りたかったのですが、予算を抑えるために普通のリビングにしました。しかし、実際に住んでみると、植物たちが十分な光を受けられず、成長が遅いことに気付きました。吹き抜けがあれば、もっと太陽光がしっかり入ってきて、植物たちもイキイキと育ってくれたはずなのに…と、後悔の気持ちが募ります。今は、ライトを使って補光していますが、自然光の代わりにはなりません。次回家を建てる時は、絶対に吹き抜けを取り入れて、植物たちのための理想的な空間を作りたいと思っています。
大橋 隆一さん(52歳・大阪府)
私たち夫婦は子供たちが成長してから家を建てたため、生活の中で「静かさ」を重視していました。吹き抜けだと音が上下に響きやすいと聞いて、静かに暮らしたい私たちは普通の天井にしました。しかし、住み始めて気付いたのは、家の中が思ったよりも閉塞感が強いこと。リビングやダイニングが少し窮屈に感じられて、家の中にいるのに圧迫感があり、落ち着けないことがあります。特に、外から帰ってきたときに開放感のない空間が息苦しく、吹き抜けがあったらもっとリラックスできたのではないかと思います。静けさを求めるのも大事ですが、今では開放感を優先すれば良かったと後悔しています。
森下 里奈さん(31歳・宮城県)
小さな子供がいるので、当初は「吹き抜けにすると掃除が大変だし、安全面でも心配」という理由で、普通のリビングにしました。しかし、実際に暮らしてみると、家の中が子供の声や笑い声で溢れることが多く、その響きがどこか物足りないと感じるようになりました。吹き抜けがあれば、もっと声が響いて家全体が楽しい雰囲気に包まれるんじゃないかと想像してしまいます。また、家全体に光が行き渡らず、冬場などは暗いリビングで過ごす時間が多いです。これなら、掃除の手間や安全面を考慮しても、吹き抜けにしてもっと広々とした空間を楽しめば良かったと感じています。
井上 直樹さん(40歳・愛知県)
私たちは家を建てる際、断熱性やエネルギー効率を最優先に考えて、天井の高さを標準的なものにしました。結果的には電気代の節約にはなっているのですが、やはり吹き抜けの開放感が恋しくなります。特に、家の中で過ごす時間が増えると、もっと広い空間が欲しかったと感じるようになりました。吹き抜けがあると、リビングで過ごす時間がもっと豊かになったのではないかと思います。家族みんなで集まるリビングがもう少し開放的だったら、もっと一緒に過ごす時間が心地良いものになったのではと後悔しています。電気代と開放感、どちらを優先すべきだったか…今となっては少し迷いが残りますね。
高橋 美咲さん(48歳・兵庫県)
「2階に家族の寝室や書斎を作りたい」という理由で吹き抜けを諦めました。しかし、住んでみてわかったのは、2階にいる家族とリビングにいる私たちが疎遠になってしまうこと。吹き抜けがあれば、声や音が自然に上下に行き交い、家族の距離感がもっと近く感じられたはずだと後悔しています。特に休日、家族みんなが別々の部屋で過ごしていると、どこか寂しさを感じます。吹き抜けがあれば、リビングから「おーい」と声をかけて家族がすぐに反応するような、もっと一体感のある家になったのではないかと思います。
川島 啓太さん(35歳・島根県)
収納スペースを多く確保したかったため、吹き抜けを諦めて2階部分に広めの収納を作りました。しかし、実際にはその収納を活用することが少なく、無駄なスペースとなってしまいました。それに対してリビングは狭く、天井も低いため、家全体が重苦しい印象です。収納スペースを優先するよりも、もっと家全体の雰囲気や開放感を重視して吹き抜けにすれば良かったと後悔しています。家にいる時間が増えると、やはり空間の広がりが重要だと痛感します。
以上、注文住宅を建てた結果、「吹き抜けにすれば良かった…」と話す経験者の失敗談をまとめました。
本当にすれば良かった?
吹き抜けのメリットとデメリット
ここまでの後悔した人の体験談から、吹き抜けのメリットデメリットをまとめました。
吹き抜けにすれば良かったのか、
総合的に判断することが大事じゃな
吹き抜けのメリット
開放感と広がり
吹き抜けを取り入れることで、空間が広く感じられ、家全体に開放感が生まれます。天井が高いと、リビングやダイニングなどの生活空間がよりゆったりとし、息苦しさを感じにくくなるのが特徴です。特に、家に閉塞感を感じる方やリラックスできる空間を求める方には大きなメリットです。
自然光の確保
吹き抜けを取り入れると、窓の配置が工夫され、より多くの自然光が家全体に届きやすくなります。リビングなどで光が不足しがちな家庭にとって、日中でも明るい空間を作り出すことができるのは大きな利点です。観葉植物を育てたい場合も、吹き抜けが光の確保に役立ちます。
家族との一体感
吹き抜けを設けることで、上下階のつながりが生まれ、家の中で家族とのコミュニケーションが取りやすくなるというメリットがあります。リビングにいる家族と2階の家族が音や声で繋がることで、家族の一体感を感じやすくなるという意見が見られました。
音の響きの向上
吹き抜けにすると、音が上下に響きやすくなり、音楽や楽器演奏を楽しむ家庭では、立体的な音響を体感できることがあります。音楽を愛好する人にとっては、吹き抜けが音を豊かに響かせる空間を提供するという大きな魅力があります
吹き抜けのデメリット
冷暖房効率の低下
吹き抜けがあると、天井が高くなる分、空気が均一に温まらなかったり、冷暖房が効きにくくなるというデメリットがあります。特に寒冷地では、暖房効率が悪化し、光熱費が増加する可能性が高いです。冬の寒さや夏の暑さ対策を慎重に考える必要があります。
音の響きによる問題
家族との一体感が生まれる反面、音が響きすぎることで、家の中がうるさく感じることがあります。吹き抜けの構造上、上下階で音がダイレクトに伝わりやすく、静けさを求める家庭には不向きな場合もあります。
掃除やメンテナンスが大変
吹き抜けがあると、天井が高いため、掃除やメンテナンスが難しくなります。特に、ホコリがたまりやすい部分や照明の取り換えなど、日常的な手入れが大変になるという声が見られました。高所の窓や天井の掃除が負担になるため、家事の手間が増える点もデメリットです。
家族のプライバシー確保が難しい
吹き抜けは家族同士のつながりを強めますが、逆に言えば音や視線が遮られにくく、プライバシーを確保しづらい一面もあります。特に、家族がそれぞれのスペースで静かに過ごしたいときや、音の問題でストレスを感じる場面も考えられます。
以上、吹き抜けにすれば良かったと後悔した人の体験談から、吹き抜けのメリットデメリットをまとめました。
まとめ:後悔しないために吹き抜けの選択を慎重に
ここまでお読みいただきありがとうございます。
「吹き抜けにすれば良かった」という後悔の声には、実際に住んでみて初めて感じることが多く含まれています。
注文住宅を建てる際には、デザインや間取りの理想だけでなく、住んだ後の生活を具体的に想像することが大切です。
吹き抜けは開放感や採光のメリットが魅力的ですが、その一方で断熱性や音の問題も避けられない課題です。
これらの要素をしっかりと天秤にかけ、自分たちにとってベストな選択をすることで、後悔のない家づくりができるはずです。
お読みいただきありがとうございました。
皆さまの理想の住まいづくりを応援しています!
以上『吹き抜けにすれば良かった…理由は?注文住宅の失敗談まとめ』でした。
「吹き抜けのおしゃれな空間に憧れるけど…」 「吹き抜けが快適って本当?寒さや音は大丈夫?」 デザイン的に魅力があり、採用を考える方も多いですよね。 しかし、いざ家を建ててみると「思っていたのと違った…」という声も少なくあ …